花をも恥らう白き花 コジマに愛されし黒き騎士 作:人類種の天敵
ぶっちゃけカラードって何処にあるのかね?あれ?カラードってもしかしてどっかに本拠地がある…とかじゃなくてただの名称?いや、まさかな………天敵はACfAの資料持ってないから分からない( ;´Д`)
「……ふぁ〜ぁぁ………ん、んーっ!」
ベットの中で目が覚めた俺は、体を起こして勢いよく伸びをする。俺はここに転生?する前も朝は大体強く、親に起こされるといったことはなかった。そしてそれは基本的な習慣として今も続いている
「あー………それにしても……マジで独立傭兵になるのか……早すぎるだろ……」
どんよりとした表情で、昨日ベルからプリンと引き換えに聞き出した情報を思い出す。
それは、近々セレンが俺を独立傭兵に登録して、カラードのリンクスとして働かせる事。
そのための仕事道具とも言えるネクストは、大体決まっており、後はGA、インテリオル・ユニオン、オーメル・サイエンスのどちらかから支援を受けるか、もしくはこれから全く支援を受けずに独立傭兵としてやっていくかで使えるネクストが決まるだとか……
「まあ、使うとしたらアリーヤ一択で独立傭兵だけど」
それはつまり何処からの支援も受けない、ある意味茨の道を進む、と言うものだ。
これによって使用する初期機体は、旧レイレナード標準機である03-AALIYAHとなる。
「別に、オーメルの初期機体は面白くないし、インテリオルは腹黒だし、GAの機体はコジマがマズイ……しアリーヤ自体のヴィジュアルがカッコよすぎてEN管理のキツさとか被弾時の修理費とか気にならないから別にアリーヤで良いんだ……」
ただ、初期武器はマシンガンのヒットマンじゃなくてアサルトライフルのマーヴが良かったなー。とか思ってたりして……
コンコンッ
『おい、ストレイド。私だ、入るぞ』
初期機体の事で悩んでいると、部屋の扉から小気味良いノックの音と凜とした女性の声が聞こえる。
誰?と聞くまでもなく、セレン・ヘイズその人だろう。俺はベットから立ち上がって黒い半袖のパーカーを羽織って扉を開けた
「……遅い」
「朝の第一声がそれかよ……」
朝起きて最初の訪問者が不機嫌な声で苛立ちを口にする
「ストレイド、今からお前のリンクスネームをカラードに登録しに行くぞ」
続いて出てきた言葉に、俺は遂に来たか…と、生唾を飲み込んだ
「マジでか?セレン。俺、未だにネクストを動かしてもいないんだぞ」
「そんなものはこれから覚えれば良いだろう」
あ、ダメだ。この人やっぱり人の話を聞いくれないスタイルだわ。正に暴君。弱肉強食の頂点に立つ女…!!
「………何か変な事を考えているな」
「いやいやいやw滅相もございませんハイ」
なんとか笑い飛ばして誤魔化そうとしたら喉元に鋭いナイフが迫っている感覚に襲われた。うわー、何この人殺気か何か飛ばしたわけですか?
「まあいい、さっさと準備をしろ。私はベルを呼びに行くからその間には終わらせておけよ」
「……りょーかい」
セレンにギロリと凄まれた俺は、弱々しく返事をして出発の準備をする
そして数分後、ベルが警戒されない程度に服の下に戦闘服を着込み、コンバットナイフ、近接戦闘用ハンドガンなどを装備して俺の部屋に突っ込んで来たので、適当にチョコレートを餌にしながらセレンが操縦するヘリに乗った。もちろんこのヘリの行き先はリンクスの集まるカラードだろう
「……なあ、セレン。俺がリンクスになるのはもう避けられない事実としてさ……ネクストはどうするんだ?」
「お前の機体なら既に手配した……ベルリオーズとレイレナードの技術者に感謝するんだな」
それ、手配したっていうより強引に作らせたって言うんじゃry
「ねねっ、カラードって何ぃー?」
ひょこっと頭を出したベルが軽快に体を動かして俺の膝の上に座る。俺は背中にからって来たリュックからビーフジャーキーを取り出してベルの口に突っ込む
「……彼処に行くまで時間はある、簡単な説明でもしておくか」
セレンがヘリの操縦をオートに切り替えて席を立つ。一度後ろに行って、手持ちのハンドボードを持ってきてリンクス管理機構…通称カラードについて簡単な説明を始めた
カラード……それは、過去作品のレイヴンズネストに代表される“レイヴン斡旋組織”とほぼ同等のもの。つまりは、ACfA版レイヴンズネストだ
この組織は、リンクス戦争の教訓からか、企業が直接リンクスを所有し運用する方式を改め、カラードを介した共同管理とした
………まあ、実際は個体依存性への危険性を知りながらも、捨てることのできないネクスト戦力の魅力、ネクスト無しとした場合の対ネクストへの企業の恐怖感など矛盾への妥協の結果でしかない
しかし、年月の経過と共にその機能・存在意義は薄れ、既に形骸化しており。現在では実質的な企業専属リンクスがカラード内に多く存在している。 ちなみに、本組織内でのリンクスの能力を示す順位としてカラードランクが存在するが、実力的に最強クラスのホワイト・グリント(恐らくAC4の主人公のアナトリアの傭兵)がNo.9になっていたり、政治力に長けたオーメル・サイエンスのリンクスであるオッツダルヴァ(もしかしなくても水没王子)が、カラードランク1となっているなど、リンクスの実力に企業の意志が介入するところとなっている なお、ORCA旅団メンバーなどのカラードに所属しないリンクス(イレギュラーリンクス)もいる
「………という事だ、何か質問はあるか」
「ない」
「うん、大体わかった」
「そうか、それなら次はストレイドの機体について説明しておくか」
リンクス管理機構、カラードの説明を終えたセレンが、ヘリに備え付けられた冷蔵庫からドリンクを取り出す。俺とベルにも二本缶ジュースをくれる
「あ、グレープだ」
「……………俺は……メロン…ジュースか?これ」
ベルに手渡されたのはどうやらブドウジュースらしい。しかし、俺が受け取ったのは魅惑的なコジマ色を放つメロン?ソーダだった。
なぜ、俺がこの緑色の缶ジュースをメロンソーダかどうか判別し兼ねない理由は……
「なんでソルディオス印なの……」
缶ジュースにデカデカとデフォルメされたソルディオス砲がプリントされているからだ。
ちなみにというか、やっぱり製造元はトーラス。しかも使用してる材料の中にコジマ〜やらコジマ100%やら書いてある。包み隠さず真実をさらけ出すスタイルには俺も高評価を付けるところだが、ソルディオス印の真下にこれまたデカデカとコジマやらコジマやらコジマやら書かれてあるので一層不安になる。
しかもキャッチコピーが新しいコジマの可能性。いったい誰がこんな狂気のシロモノを生み出してしまったのだろうか
「なあ、セレン」
「いや、私は知らんぞ」
縋る目つきでセレンを見ると、フイッと視線を外された。もしかしなくても俺を見捨てる気なのだろう
「まあいい、さっさとお前の機体について説明するぞ」
そう言ってセレンが取り出したのは、俺が生前使っていたスマートフォンのような、小型の薄っぺらい板のようなものだ。
それをセレンが軽く弄ると、ピピピッ、という音を鳴らせてホログラフィーが浮かび上がる
「お、アリーヤ!」
若干ノイズ混じりの光の像が、徐々に形を変えて見慣れた俺の愛機、アリーヤを形取る。
そいつは、右手にマシンガンのヒットマンではなく、レイレナードの傑作と呼ばれた突撃ライフル、04-MARVEを持ち、左手には、やはりレイレナード社標準のレーザーブレード、02-DRAGONSLAYERドラゴンスレイヤーだ
「………あれ、マーヴ?ヒットマンじゃなくて?」
俺としては嬉しい事だけど、一体どういう事だ、もしかして原作が変化しているのか?
「ああ、マシンガンを奴らに作らせようと思ったが、ベルリオーズが使ってたマーヴを使えば経費削減出来るからな」
「ああ……そういう事ね」
つまり、リンクス戦争の時にベルリオーズが搭乗していたネクスト、シュープリスが使っていたマーヴを俺が乗るアリーヤに搭載させたんだろう。
確かにそれなら新しいヒットマンを用意する事もなくなるけど…
「リンクス戦争の時のものだろ?ガタが来てない?」
「奴らとベルリオーズの整備に抜かりはない。安心して使用しろ」
奴ら、はやっぱりレイレナードの技術者達だろう。それに、もしかしてベルリオーズも整備が出来るのか?
「分かった、背部兵装はどうなってんの?」
「軽量型のプラズマキャノンを載せている」
「ああ、そっちは大体同じなのな」
「………?どういう意味だ?」
「ただの独り言だ。さーって、内装も見ていこうかなー」
しまった、アセンブルに対して思わず口が滑った。セレンも怪訝な顔で俺を見てる……だ、だって……だってあの軽量型プラズマキャノン。初期ジェネとかメインブースターとか……初期の内装じゃ使えるタイミングなくて実質死んでんだもん!!!!むしろ最初がとてもキツイのは考えなしに積んだプラズマキャノンの所為だろ……アリーヤフレームは消費ENが激しいんだからレーザーブレード以外は極力実弾系で行きたいんだよ
「内装は全部アリーヤ……か、うん、まあ…イケるか」
プラズマキャノン外せば幾らか余裕が出来るはずだ。でもまあ、最初はかなりキツイな。
消費EN管理から、まずドラゴンスレイヤーはあんまり連発出来ないし、マーヴはステータスが全て高水準でライフル系でトップクラスの瞬間火力を持ってるけど、代償として総装弾数が圧倒的に少ない。まあ、オーメルのAR-700よりかはすこーしだけマシだけど
「………そろそろ、カラード本部に着くぞ」
初期機体のアセンブルについて考えていた俺の耳に、セレンの声が届く
「そうだ、お前の機体名を決めておけよ」
「え、あ、うん」
そうだった。確かゲームじゃ機体名がストレイドでリンクス名がホワイト・グリントと同じUnknownだった。
それがこの世界では俺の名前がストレイドになってるから機体の名前がUnknownになってるのか
「名無しじゃあ、せめてもの格好がつかんからな、よく考えておけよ」
「分かった」
セレンの凄んだ声に厨二病な名前でいこうと考えていた俺は肩を竦める。どうやら俺の考えは見抜かれていたらしい。
………それとも、セレンが厨二病な名前で失敗した同僚を知っているのか、もしくは過去に自分が失敗したのか
「うっし、まずは名前決めだ」
何がいいだろうか?俺は貧弱な語彙を掻き集めてフルアリーヤフレームの愛機に名前をつける事にする
「うーんと…剣……剣……剣」
ソード…?うーん、ソード・アート・オンラインが浮かんでしまった……あれ好きだったんだよなぁ………新刊出る前に死んでしまったからもう読めないんだけど………
「ソード、サーベル……うん?」
そういえばモダンウォーフェアってゲームにセイバーってキャラいたな。確かセイバーって剣って意味だったし、これで行くか
「………Fateのキャラが出てきたような気がしたけど気にしない気にしない…セレーン、機体名決まった」
セレンに声をかけると、そうか、と小さく呟いてスマホみたいなホログラム投影機を寄越してきた
「そこに記入しろ。あとは私がカラードで登録しておく」
セレンのぶっきらぼうな物言いに、うへぇ、と肩を竦めて機械を弄る。
扱い方が分からず、途中ベルにも教えて貰ったりして、なんとか機体名に『シュヴァルツセイバー』と記入した。
「シュヴァルツセイバー…黒い…剣……か」
シュヴァルツ、ドイツ語で黒という意味だ。何故この単語を入れたかというと、ISというライトノベルのヒロインがそんな名前の機体を扱っていたからだ。断じてパクリではない……筈だ
「黒騎士隊にお似合いだね」
黒騎士隊、それは俺が率いる予定のAC部隊。発足して時間が経っていないのでメンバーはベルだけだ。しかもセレンに言わせると、追加のメンバーは期待するな……らしい。
レイレナードから離れて独立傭兵として各企業の動向を見ていく中で、大所帯は動きが悪くなるためにできる限り少数精鋭で行くらしい。
機体の整備を受け持つ整備士や技術者は後で追加するらしいが……
(そういえば、なんでセレンは企業の動向を監視する……なんて言ったんだ?)
ゲームではあまり興味が無いように感じたけど……?むしろ監視するっていうより何か不備あっただけで積極的に喧嘩売っていくスタイルだった筈だけど?
(ま、セレンのことだし、俺には関係無いかな)
どうせセレンに末長くこき使われる人生だと今の時点で予想……プラス後半からORCA旅団の一員としてクローズプランを進めていく!……予定。てか、テルミドールにもし誘われなかったらどうしよう。
「ストレイド、ベル。着いたぞ」
「おっおぉ!ここがカラード?」
考え事から頭を切り離して窓から外を見る。
そしてカラードのスタッフから誘導を受けてセレンが見事な腕前で着陸。俺とベルが先に降りる。
私はヘリを格納庫に置いてくるから先に行け、とセレンに言われた俺とベルは、田舎リンクス丸出しでおずおずと、リンクス管理機構「カラード」本部の中へと入っていった
「へえーへえー、ここがカラード…ねぇ」
ベルを連れてカラード内部を練り歩く。
リンクス管理機構、と言っても、実際には多くの一般職員が働いていたり、小洒落たカフェがあったり、面白そうな小説やライトノベルを販売する本屋があったりと、前の人生の世界とあまり変わらないようだ
「おい!GAのスマイリーにローゼンタールのダリオ・エンピオが絡んでるぞ!」
「ええ!まじかよ!面白そうだなっ!」
「ん?なんだぁー?」
突然周りが騒がしくなる
「早く行こうぜ!」
「場所はどこだ!?」
「アリーナだってよ!」
「………スマイリー…と、ダリオ・エンピオ?」
まず、GAのスマイリーは、そのままメイ・グリンフィールドだろ…?そして、ローゼンタールのダリオ・エンピオ……あのザッコイ敵かぁ……。あいつカスすぎて印象に残らないっていうか……コジマフルチャージで開幕終了させたからあのミッション自体あんま覚えてないんだよね
「ん、まあでも、楽しそうだから行ってみるか!もしかしたらあのスマイリーに会えるかもだし!」
カラードランク18、GAのリンクスで愛称をスマイリー。本名をメイ・グリンフィールドという彼女は、GAのミッションを受けたリンクスであれば、100%の確率で自身の僚機に選び、かつACfA萌えリンクス三人娘の中でNo.1の嫁認定萌え力を持つGAの若きリンクスである。
実際俺もメイにはなんどもお世話になった。アルゼブラの蜘蛛女と二代目ハラショーとの戦闘でも自分の不利を承知でメイを選んだと言っても過言では無い。
まあ、ぶっちゃけあの蜘蛛女は面倒だからコジマでPA剥がしてグリントミサイルとAAで潰したけど。
「そんな彼女がローゼンタールのチンピラ(笑)に絡まれてる!」
カラードランク11、ローゼンタールのリンクス。名前をダリオ・エンピオ。
この男、非常に小物のかっすいチンピラである。協働で僚機にするとしてもネクストサベージビーストを駆る大言吐きで知られるカラードランク22のリンクスのカニスよりも弱い。10も下のリンクスよりも弱い。くっそ弱い。しかもお茶会と呼ばれるイベントでは全員から無視されるという……なんとも可哀想な(笑)リンクスだ。
「まあ(笑)ダリオとの対戦だったらマーヴとドラゴンスレイヤー装備のアリーヤでも楽勝だわ(笑)」
むしろあんな機体で11までいけるとか(笑)メイの使用するメリーゲートでも楽勝に勝てるって(笑)
「じゃあ、そのダリオなんとかと対戦してみよぅぜーい、たいちょー」
「ん?」
「たいちょーだってもうリンクスになんだしさぁ?一気にランク11の奴に勝ったら他の企業からも注目されて、もしかしたらセレンも褒めてくれるかもよーぅ」
「………確かに、それに対戦で勝ったら多分金結構貰える筈だ……いよっし、そんじゃあローゼンタールのチンピラから金を追い剥ぎしてみるか?」
そして俺、そのお金でアリーナの内装を変えたり色々やってみるんだ。
しかもメイを助けれたらもしかしたら縁を待つかもしれないし?メイを通じてGAの優秀な子会社でミサイル販売に圧倒的なシェアを持つMSACからグリントミサイルを買えたりしてね?夢は持つだけなら無限大だ。よし
「いっちょカラードの上位ランカーをボコボコにしてやるか!」
元から負けるつもりなど無い。不敵な笑みを浮かべた俺は、ベルと一緒に騒ぎの起こっている場所へ駆け出したーー
はい、1発目からダリオとメイが登場です。とりあえずダリオにはただの噛ませ犬になって貰いますw