花をも恥らう白き花 コジマに愛されし黒き騎士 作:人類種の天敵
今回はちょこっとイレギュラー2人を出してみた。クレイジーサイコサイコレズと生粋のイレギュラーとなります。
「こんなところで会うとはなぁ、メイ・グリンフィールド……ハ ハ ハ ハ ハ 」
「ローゼンタールのNo.2が私に何の用かしら」
リンクス管理機構 カラード、その内部にあるorderマッチ専用の特設施設、通称アリーナに、大柄で面相の悪い男と、緑色の髪に、でるとこは出て引っ込むところは引っ込んでいるメリハリの効いた魅力的なスタイル。
胸の核ミサイルは実用性と芸術美の両方を兼ね備えている。正にワンダフルボディなスタイルの少女がいた
「フン、GAの若いリンクスがカラードにいるからなぁ、俺がネクストの操縦技術について教えてやろうと思ってた所だ」
態度は常に横柄で上から目線、加えて人相が悪いチンピラのような格好をした男、ローゼンタールのリンクスであるダリオ・エンピオが、目の前に立つGAの女性リンクスであるメイ・グリンフィールドの肢体を、上から順に舐めるように眺め、彼女の2発搭載の核ミサイル(意味深)と下半身の秘部に視線を移してにんまりと口角を釣り上げる
対照的にメイ・グリンフィールドはというと、そんな彼、ダリオ・エンピオをゴミ屑を見るような目つきで忌避し、舐めるようにじっくりと見つめられて鳥肌が立った自分の肢体を守るように、腕組みをして気丈に振る舞う
「クハハハハ、良い具合に育った身体だな、メイ・グリンフィールド」
「貴方にそんな事を言われても嬉しく無いわね」
むしろ鳥肌が立つほどなの。メイは内心でその言葉を捻り出した。彼女の身体は、ダリオに気持ちの悪い視線を向けられて気持ちの悪い言葉で褒められた途端に、今まで幾度も感じて来た男の何かを期待するような気持ちの悪い悪寒に襲われていた
「クックック、まあそう言うな。そんなに怖い顔でいると、せっかくのスマイリーも台無しだぜ」
メイの表情を見て更に口角を歪めたダリオが、ペロリと舌なめずりをしてメイの感情を支配するように言葉を選ぶ。
メイはそれが分かっていながらも、自分の愛称であるスマイリーとは反対に、眉を顰め、口をへの字に硬く縫い、ギュッと自分の身体を抱き締める。そして彼女の声も何時もとは違く、滅多には無いが相手を威圧するような低い声へと変わっていく
「私は今日貴方に会いに来たわけじゃ無いから」
ダリオにらそう告げて踵を返したメイの腕を、ダリオの太い腕がガッと掴んで万力のような力を込める
「ッ、痛………」
その力強さに思わずビクッと身体を震わせて足を止めたメイに、ダリオの気持ちの悪い囁き声と大柄な身体が、メイの標準より少し高い身長に迫る
「メイ・グリンフィールド、俺はお前を高く評価してるつもりだぞ」
だから何よ。 と内心で吐き捨て、メイはギリギリと自分の片腕を握り締めるダリオの手を忌々しそうに睨み付けて助けを求めるように周りを見回した。
だが、周りにいるのは全員がカラードのスタッフであり、彼らは元々ローゼンタールの野心家がGAのスマイリーに絡んでいるのを面白そうに見ているだけの野次馬で、リンクス管理機構の名前の通りにリンクスの体調管理やアフターケアなどの目的以外でリンクスに近づき、気分損ねたり、リンクス達と何らかの問題を起こす気は無い。そのために今ダリオとメイの間に入ってダリオの怒りを受けようとは者は誰一人として存在しなかった
「なあ、メイ。お前はどうなんだ?ククク、このカラードランク11の俺の事はよお」
グイッとメイの腕を持ち上げて強引にメイを自分の側へ持ってきたダリオが、彼女の耳元で囁いた
「はいはいどいてどいてー」
「通るよーぅ」
ざわざわと騒いでいる人混みから元気な声が聞こえる。それはどうやらメイとダリオの所へ近づいているようだ
「あ、見ろよベル。あの緑髪の女の子の腕を掴んでるチンピラがダリオ・エンピオだぜ。………多分」
「あぁ?」
人混みの中から聞こえた自分の名前とチンピラという単語にダリオが反応して声を荒げる。せっかくGAのメスガキを弄んでいたというのに、乱入するとはとんでも無い奴だ。
ダリオはチッと舌打ちをして人混みへ視線で合図する。
「この俺をコケにした馬鹿はどいつだ?」
……………と。そしてその視線を受けた大多人数の野次馬たちは、そのバカの巻き添えを喰らわないようにバカと数メートルほど離れる。そしてそのバカーーーストレイドとベルが真っ二つに割れた人混みの中から現れた
「てめえか、俺をコケにしたバカは」
「コケにした?ん、まあお前のトラセンドって、案外ザコだよね♪って話はしたけどね。まあそう落ち込むなよ。ローゼンタール2位でも頑張ってる方じゃないの?リンクス2人しかいない中で、だけど」
「ふふ」
ニコニコと笑顔で毒舌を吐いたストレイドに、メイが思わず笑ってしまう。
対してダリオ・エンピオは額に青筋を立ててストレイドを睨んでいた
「ん?どうした?おう?おう?」
それを見たストレイドが更にダリオを煽っていく。その光景にメイが自分のお腹と口に手を当てて必死に笑うのを堪えている
「クソガキがっ!」
遂にブチ切れたダリオが太い腕を思いっきり振り上げてストレイドの顔を殴りつける。しかしそれはストレイドの傍にいた少女の手によって受け止められ、逆にその少女にダリオが背負い投げを喰らう羽目になった
「カッ……ハッ…!?」
「おー、ナイスな背負い投げ」
「だろーぅ?」
「と、こ、ろ、で。ねーぇダーリオさぁーん。ここまでコケにされたわけですがぁー」
ダリオが見事な背負い投げで床に転がっている様をカラードの職員たちが指差し、囃し立て、徐々にその騒ぎが大きくなっていく。
そしてなんとか起き上がろうとしているダリオの傍にしゃがみ込んだストレイドが、小憎たらしい笑顔でこう言った
「今から俺とネクストで戦わね?」
「す、スミカだ……オリジナルリンクスの霞スミカ……!リンクス戦争後に突如失踪したって聞いてたけど………生きていたのか」
「霞スミカの顔なんてよく覚えてたな……お前……もう、数年も前になるだろ?」
「バカ野郎ッ!!俺はスミカ様の追っかけだったんだよっ!!俺の部屋に飾ってる企業級レベルのスミカ様グッズを見せてやろうか!?なんと!スミカ様の脱ぎ捨てスーツだぞ!」
「アッハイ」
カラード職員のヒソヒソ話が耳に入ったセレンは、顔を顰めて舌打ちをする。
変態共が……。苦虫を噛み殺したような顔で呟き、セレンは待ち人を待つ
「よぉ、セレン」
「………遅いぞ、貴様」
「ハハハッ!ゴメンゴメン、いやホント。朝からキャロリンの調子が悪くってねー」
彼女の底知れぬ殺意を飄々と受け流した人物。上下ともに青いジャンバーとジーンズを履いた、セレン曰くいつもニヤニヤとしていて考えの読めない奴ーーー名前は風の噂すらも耳にした事はなく、そのくせ企業からは“主任”と呼ばれている男にセレンが鋭い睨みを効かせる
「お前の言葉はどうにも信じられん」
「ハハハッ!そりゃヒドイ」
セレンのストレートな皮肉に両手を広げたオーバーリアクションを取る主任。それを見てセレンが更にイラついていくのだが………主任はそれすらも愛おしそうに、楽しそうに、優しく目を細め、セレンの表情をじっと観察している
「それで今日は一体なんの用だ」
先ほどのセレンをからかう感じの掴めない男の雰囲気から一転、顔から笑みを消した主任がセレンに問いかける。
それを見てセレンも口をへの字に閉じて本題へと入る
「フェリチタは…どうだ」
「ハハハァッ!そんな顔しちゃって!このツンデレババアめェーーryアッゴメンナサイ嘘です拳銃しまって下さいナンチャッテ………あいつならいつも通り神出鬼没…だな、セレン」
本題に移った瞬間ニマニマとした表情を浮かべて急に万歳する主任へゴミを見るような目で腰からデザートイーグルを取り出して主任の額にグリグリと押し付けたセレンに、さしもの主任も冷や汗を垂らして真面目に答えを返す
「連絡を取らん限り何処に居るかも分からん。それに何時も腹ペコ娘だ、それでいて目の下には隈が出来放題、そして異常にネクストに取り憑かれていて」
「イレギュラーたる実力を併せ持つ……か」
「セレンの所のマリナちゃんぐらいのお料理スキルがあれば可愛げあるんだが、アレはダメだな。キャロリンと同等かそれ以上か……」
ククク、と思い出し笑いをする主任に、セレンもまたフェリチタとという名前の少女が作る料理の味を思い出していた
「何かを焼けば最終的には全てを焼き尽くす。弱火で炒めるだけで焦がし尽くす。砂糖と塩を本気で間違える。ククク、ギャハハハハッ!最高だ!あいつはァー!!」
身をよじって笑い声をあげる主任に、セレンが肘鉄をかます。当然それは主任に大タージを与え、彼はゲホッゲホッと大きく咳き込む
「さ、流石だ…これこそが人類の可能性…なのかも知れん………ぐっ…!……流石にこれ以上はこの身体にかかる負担が重いか………」
「おい」
「ギャハッ!そんな顔すんなよスミちゃぁーん。俺も今死ぬ気は無いんでな、てへぺろ」
「…………まあいい、それでフェリチタにネクストを与えたのか」
「ネクスト?ああ、アレね。まっ!なーんていうの?プレゼントって奴?気に入ってくれてると良いケド………それで、お前の所のイレギュラーはどうだ」
目まぐるしい速度で変わる主任のテンションに、セレンが呆れたようにため息を吐く。
やはりこいつのテンションには追いていけん…。この話はさっさと終わらせるに限るとセレンが話を進める
「リンクス名もネクストネームも登録している。今カラードの何処かをほっつき歩いているだろう」
「ア……?それちょーっとヤバいんじゃないの?今日はカラードにあの女が来てるケド」
「………なに?企業の…あのイカれ女か?」
「そうそう、あのクレイジーサイコレズ。GAのメイ・グリンフィールドが来る予定ってだけでカラードまで来たんだと……どうする?」
もちろんさっさとストレイドを確保してトンズラするに決まってるだろう。とセレンが主任の腕を叩いて歩き出す。
ーーーその時だった、2、3人ほどのカラード職員が笑いながら何処かへ走っていくのを目撃したのは
「おい、ちんたら走ってんじゃねえよ!今、ローゼンタールのダリオ・エンピオと無名のリンクスがアリーナで戦闘してんだからさぁ!!」
「無名のリンクスがカラードランク11のゴミ虫と戦闘だってー?ハハハッ!面白そうで中々良いんじゃない?」
「ちっ、あのバカ犬が……さっさと行くぞ!主任」
盛大に舌打ちをしたセレンが主任を置いて本気の走りで駆け出していく。
それを後ろから見ている主任が、クックック、と笑いながら……やがて、ゆっくりと口を開く
「企業、革命、天敵……。あらゆるルートから現れたイレギュラーが同じ時代に衝突する時。其処に障じるのは人類の可能性か……はたまた人類の救済か………それとも…………」
主任はとても楽しそうな笑顔を顔に浮かべていた。
本来の世界の理を捻じ曲げてまで実現させたこの世界。
管理者の手によって互いに喰らい合い殺し合い破滅し合うように仕向けられた3人のイレギュラー。
自分は、本来なら管理者によって作り出されたこの戦いの答えを見届ける者。
3人のイレギュラー達には自分たちの管理とは違う場所で盛大に戦ってもらわなければならない。
それが、戦いこそが人類の可能性という一つの答えであればーーー
「ククク……これだから面白いんだ……人間って奴は………」
「……おい!なにしてる主任!早く来いこのノロマがっ!」
セレン・ヘイズという興味深い女の罵り声を聞いて更にニマニマとにやける主任。
そして彼は身体中のアドレナリンを活性化させて大声でこう叫んだーーー
「よーし!おじさん頑張っちゃうよー?ギャハハハハハハハハハハ!!」
ーーーーーーーーーーと
そして、時を同じくして1人の少女がアリーナの観客席に座るメイ・グリンフィールドの背後から、彼女が胸にぶら下げた2発の核ミサイル目掛けて飛びついて行く
「きゃっ!」
「あぁ……この何時までも揉んでいたい触り心地……爽やかに香る髪の匂い。初々しい反応………ゾクゾクする……!」
「や、やめて………“アイリス”……やぁ…///」
そして、別の観客席からはメガネをかけ、黒スーツ姿の女性と、その傍らに立ち、ヴァーチャル戦闘システム アリーナの戦闘状況を食い入る様に見つめる少女
「あのネクスト機が、貴女と同じイレギュラー個体です。ーーー“フェリチタ”」
「……シュヴァルツ…セイヴァーと、それを駆る……ストレイド」
そして、このコジマで汚染し尽くされたこの大地で、これから自分の他のイレギュラー2人と戦っていくなど、夢にも見ていないストレイドは、目の前に対峙する全距離での戦闘を選ばない機体 トラセンドと相対し、左腕の竜殺しのレーザーブレードを展開しながら、歯を剥き出しにして嘲笑う
「そんな機体で勝負する気か?舐められたものだ(笑)」
ーーーーと
そして戦いの火蓋は切って落とされる。
たった1人、企業にも革命にも天敵にも成れる男は、果たしてどの道を歩んでいくのか。
今はまだ、その答えは分からないーーー
はい、つーわけで主任。
現在のACV以前の生身主任がイレギュラーのオペレーターってなんか燃える……かも知れない。というコジマ汚染の逆流で誕生した今話。やっぱり無理がありすぎたか……?
まあ、これから修正を必要になっていく……かな?
次こそダリオ戦