って訳で書きます
「おい悠斗、ちょっと話が…」
父さんがこういう顔した時は大抵あのことだ。
「…また転勤ですか」
「え、知ってた?」
「顔見たらわかるよ、別に俺は大丈夫だよ~」
「すまんな」
「で、俺はどこに転校するの?」
「東京にある雷門中というところだ。」
え、雷門中ってあのサッカーで有名なあの雷門中?
めっさ嬉しいんだけど!
今の学校はサッカー部なくてつまんなかったけど、ここなら思う存分サッカーができるぞ!
ついに来たぜ雷門中!
楽しみだなぁ~…
「君、入りなさい」
「はい」
俺は先生に呼ばれ、教室の中に入った
「自己紹介を」
え、自己紹介!?
俺、何も考えてなかったんですけど!?
「え、えーっと…」
ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい
と、とりあえず名前だな!
「し、下井悠斗です」
そ、そうだ!
特技だ!
「特技は…サッカーとヴァイオリン…です
、よ、よろしくお願いします!」
ふぅ…、言えた…
「はい、では授業を始める、君の席はあそこだ」
いきなり授業ですか…
俺がしぶしぶ席に座ると、横の人が小さい声で話しかけてきた。
「俺、松風天馬。天馬って呼んで」
「よ、よろしく」
俺、転校生だよな?
コイツ、よくこんなフレンドリーに喋れるな
「君、サッカーやってるの?」
「あぁ」
サッカーは小2のときから続けている
毎日特訓をしていたせいか、いつのまにかクラブチームのエースになっていたこともあった
「じゃあサッカー部入ろうよ!」
「そのつもりだが…お前、サッカー部なのか?」
「うん!やった!入ってくれるんだ!」
天馬…大声で喜んでくれるのは嬉しい…だが、時と場を考えろ…
教室中の視線が天馬に集まっていた
「す、すいません…」
コイツ、天然そうだなぁ…
放課後
「皆~、新しい部員を紹介するよ!」
「下井悠斗です!よろしくお願いします!」
「おう!俺は三国だ!よろしくな!」
「神童だ、よろしく」
「剣城だ」…
随分個性的な人達だな…
「えっと、悠斗でいいかな?」
天馬が話しかけてきた
「あぁ、構わないぞ」
そして天馬は俺に申し訳なさそうに言った
「いきなりで悪いんだけど…今日、練習試合する予定でさ…」
はぁ~…いきなりですか…
「別にいいよ、俺は出ないんだろ?」
「うん」
「じゃあ別に「いや」」
ん?
いきなり紫色の髪の人が話しかけてきた
「コイツの力を見極めるのに丁度いいんじゃないか?別に公式の試合じゃあるまいし」
えーーーー
「いやでも剣城…」
「嫌なら別にいいが…」
コイツ、ちょっと怖い雰囲気だけど結構優しいんだな
「俺は別にいいぜ」
「決まりだな」
天馬は少し困っていたが、やがて納得した
「で、どんなチームとやるんだ?」
「プロトコルオメガってチーム」
何その名前、超かっこいいんだけど
「未来から来たチームなんだよ」
…は?
「おい天馬、説明してやれ」
ふむふむなるほどなるほど
じゃあ天馬たちはサッカーが強い人と一緒に世界を守るためにそのセカンドなんちゃらと戦ったってことか
へぇー、納得納得
…ってなるかぁ!
なんだ未来って!
この部はタイムマシンでも持っているのか!?
「信じられないと思うけど、事実だよ」
「…マジか」
「まぁ信じられなくてもこれから嫌でも信じさせられるけどな」
?
俺が剣城の言葉の意味を考えていると、いきなり人がグラウンドに現れた
「待たせたな」
「アルファ!」
えーーーー
ちょ、まっ、えーーーー
「アイツは誰だ」
「あー、紹介するよ、新しくチームに入った悠斗だ」
それを聞くなりアルファとかいう人は俺の方に来て
「よろしく頼む」
とだけ言ってきた
「あ、あぁ…」
もう考えるのはやめよう…
どうやら本当のようだ…
「じゃあ始めようか!」
天馬が大声で皆を仕切り、試合が始まった
俺の基本ポジションはFWなので監督に頼んでFWで出させてもらった
ちなみに監督はあの円堂さんだった
「下井、お前の力見せてもらうぞ」
横の剣城が言ってきた
「悠斗でいいよ」
そしてキックオフした
俺はボールを持って敵陣に突っ込んで行ったが3人に遮られたのでそれを剣城とのワンツーでかわした。
「悠斗、なかなかやるじゃないか!」
天馬が後ろで感心していた
「まだまだ!これを見てから言えよ!」
そして俺は必殺技の体勢にはいった
「あの構えは!」
円堂監督と音無さんが驚愕の表情を浮かべていた
それもそうだろう、だってこの技は円堂さんのライバルの技だからだ
「オーディン…ソード!」
剣先のような鋭いボールがゴールに襲いかかった
「キーパーコマンド03!」
オーディンソードはそれを軽々と破り、ゴールに突き刺さった
試合は3-1で雷門が勝利した
「疲れたーーーー」
「「悠斗!」」
俺が伸びをしていると天馬と剣城が駆け寄ってきた
「悠斗のシュートすごいね!」
「これほどとはな」
「いや、天馬と剣城もすごかったよ」
「悠斗!」
何かと思えば監督が俺を呼んでいた
「じゃあな天馬、剣城」
「ああ、また明日!」
「じゃあな」
二人は帰っていった
「どうしました、監督?」
監督は顔を煌めかせて言った
「お前、すげぇな!あのフィディオと同じシュートが打てるなんて!」
「いやいや、あの人と比べたらまだまだですよ」
「そうか?でもすごかったよ!これからガンバれよ!」
じゃあ帰って休めといって監督は校舎に戻っていった
「よーし、帰るか」
「俺、何かした?」
俺は帰路についていると違和感があった
背後を誰かにつけられてるような…
…気のせいだよな
そうだ、きっと気のせいだ
そうしていると、近くにサッカーグラウンドがあった
ボールあるし、気分転換にサッカーして帰ろ
俺はボールを取り出してリフティングしていたが、我慢できなくなってついに自分の背後を見た
そうすると電柱の影に水色の髪の毛がはみ出していた
「えっと、誰?」
その水色の髪の人はビクッと驚いて目をこっちに向けた
「ちぇっ、見つかっちゃった」
と、可愛いげのある言い方で言いこっちに歩いてきた
「あれ?君は確か…」
「そう、さっきあなたが戦ったプロトコルオメガのベータです、よろしく~」
「お、おう」
何この子、めっさ可愛いんだけど
「ってか何でつけてたの?」
その理由がまったくわからない
何でこの子は俺をつけてたんだろ
「えっと…あなた、すごく強かったので…その…サッカーを教えてもらいたくて」
え、
「いいけど、何で俺なの?天馬とかの方が付き合い長いし」
「あの人たちは確かに強いですけど、私の求めてる強さじゃないんですよねー…」
俺と天馬たちとでは何か違うのだろうか
まぁいいや
「うん、いいよ」
こんなに可愛い子の頼みを断れるわけがないしな
「え、いいんですか?やった!」
そうして俺とベータは今度、サッカーを教える約束をし、少しサッカーしてから別れた
家
「ベータ、マジで消えやがった、こりゃもう信じるしかないな」
ベータは別れのあいさつをすると消えていった
「はぁ~…寝よ」
明日の放課後
「お疲れさまでしたー」
部活が終わり、俺はベータと待ち合わせしたグラウンドに行った
「ちょっと早かったか」
遅れたらまずいと思って早くきてしまったが、まぁ早いに越したことはないだろう
そんな開き直りをしているとどこからともなくベータが現れた
「すいませーん!待ちました?」
「いや、俺も今来たところだ」
つい定番の台詞をいってしまった
「悠斗さんって優しいですね~」
「うるせぇやい」
そう言うとベータは笑ってくれた
コイツの笑顔をみるとなんか癒されるなぁ…
はっ!そんなことより特訓特訓
「よーし!今から俺がお前を最高の選手に鍛えてやる!」
「よろしくお願いします!先生!」
ノってくれてありがとう
2時間後
「今日はここまでにしよっか」
俺は腕時計が8時になるのを確認した
「は~い……?」
俺はスポーツドリンクをベータに渡した
「お疲れさま」
俺がそう言うとベータは顔を赤くして受け取ってくれた
可愛いなおい
「じゃあまた明日な」
「はい」
放課後
授業が終わって部室に行くと神童さんがいた
「こんにちはー」
「よう」
いつも思うが、神童さんってイケメンだよな~
「なぁ悠斗」
「はい?」
神童さんがいきなり聞いてきた
「お前、ベータと仲いいんだな」
見られてたのか、まぁいいけど
「仲…いいんですかね」
「なんだそれは」
神童さんが苦笑まじりに言った
正直、わからん
俺とベータは仲がいいんだろうか
成り行きで毎日会うことになったけど、どうなんだろ
「でも」
「ん?」
「あんな顔したベータ、初めて見たよ」
「おーそーいー」
待ち合わせ場所に行くとすでにベータが来ていた
ちなみに待ち合わせ場所は河川敷だ
「悪い、待たせた」
俺が謝ると
ベータは昨日の俺の声に似せて
「いや、俺も今来たところだ」
と言ってきた
「まーねーすーるーなー」
なのでベータのりょうほっぺたをつねってやった
「ごめんなさい~、もうしません~」
「ほんとかこの野郎~」
その後、俺たちは河川敷で追いかけっこという名のランニングをした
「やっと捕まえた~」
「捕まっちゃいました」
ベータって結構足早いな…
「ってか何で悠斗さん、そんな疲れてないんですか」
ベータはすごい汗をかいていたがよくみると俺はあまりかいていなかった
「さぁ?運動神経?」
「なんかムカつきます~」
「ははっ、ごめんごめん」
むくれた顔をしたベータって可愛いよな
どんな顔しても可愛いけど
そして時計をみるともう8時だったのでここで終わることにした
「じゃあそろそろ帰ろっか」
「はーい」
そう言って俺はバッグからスポーツドリンクを出した
「お疲れさま」
「ありがとうございます」
ベータは前と同じで顔を赤くして受け取ってくれた
可愛い…
「またか」
「うん」
今日は練習試合だと聞いていたが、またプロトコルオメガとは思わなかった
「まぁいいけどな」
「今回は悠斗が攻撃の主軸だから頑張ってね」
「天馬もな」
そしてアルファたちがきた
「今日はよろしく」
「よろしく」
アルファと天馬が握手した
それを見てると横から声をかけられた
「はーるーとーさんっ」
「おぉ、ベータか」
なにこの可愛い生物
「今日は特訓の成果、見せてあげます」
「おう、望むところだ」
キックオフ
俺はボールを持っている剣城をフォローしながら進んでいった
そして剣城がシュートを決めた
「さすがだな剣城」
「お前のフォローもなかなかだよ」
といってポジションにもどった
試合は4-2で雷門が勝ったが、正直危なかった
ベータの成長速度が速すぎる
これは俺が抜かれるのも時間の問題かな
そういえば今日って河川敷いくのかな
「ベータ、帰るぞ」
「ごめん、先帰ってて」
「わかった」
どうやら行くようだ
「ベータ」
「あ、悠斗さん」
「お前、すごいな。前よりすごく上達してたよ」
「いえ、悠斗さんのお陰ですよ~」
「嬉しいこといってくれるな~」
「私、優しいですから」
「生意気なやつめー」
このやりとりをみた部員たちは
「あれってベータだよな?」
「あ、あぁ」
「アイツってSじゃなかったっけ?」
「ってかアイツ、二重人格的なやつあったけどこの頃、全然出さないけど悠斗が関係してるのかも」
そう言うと狩屋は悪質な笑みをうかべた
翌日の放課後
「どもー」
「あ、悠斗くん」
部室に行くと狩屋が声をかけてきた
「どうかしたか?」
「いや、ちょっと話があるんだけどいい?」
「あぁ、大丈夫だぞ」
なんだろう
「悠斗くん、最近ベータと仲いいよね」
「おう」
もう俺は迷いなく言えるぞ
「だからさ、昔のベータの話、知りたくない?」
昔のベータ?
あぁ、俺と出会う前のベータか
「聞きたい聞きたい」
そして俺は狩屋から昔のベータの話を聞いた
「マジか、知らなかったなー、アイツにそんか顔があったなんて」
マジで知らなかった
そして何でか狩屋は驚いた顔をしていた
「嫌ったりしないの?」
「え?誰が?誰を?」
?
「いや、何でもないよ」
そう言うと狩屋はどこかに行った
「あ、河川敷いかないと」
俺が河川敷のグラウンドに着いたと同時にベータがやって来た
「こんにちはー」
「よっ」
「今日はどんな特訓するんですか?」
あ、考えてなかった…
「えーっと、何しようか」
うーん
「ラジオ体操でもするか」
「嫌です」
「えー」
うーん
「まぁ今日ぐらいは息抜きするか」
「息抜き…ですか?」
「おう、ベータは何かしたいことあるか?」
「…特には」
「じゃあまぁ適当に喋っとくか」
「さんせーい」
「もう7時半か、早いな」
「楽しい時間は過ぎるのが早いですから」
「そういえばさ」
「はい?」
「昔のベータって今のベータとはまったく違ったんだな」
「え…」
ん?
「どうした?」
「…どうしてそれを?」
「今日、部員からきいたんだよ」
「そう…ですか」
顔が暗くなった
なんか悪いこと言っちゃったかな
「それで、どう思いましたか?」
「どうって、別になんとも」
「…嫌いになりましたよね」
っ!しまった!なんで気づかなかったんだ!
こんなこと、女の子なら傷つくにきまってるだろ!
「…そんなことない」
「嘘です」
「嘘じゃない!」
「っ!?」
ベータは俺が大声を出したことに驚いて目を見開いた
「俺はそんなことで人を嫌いになったりしないし、お前ならなおさらだ!」
「悠…斗…さん」
ベータは今にも泣き出しそうな顔を向けてこう言った
「こういう時にこういうことを言うのは反則かもしれませんが…」
「私はあなたのことが好きです」
「俺もベータが好きだ」
「え?」
ベータは訳がわからない顔をしている
「俺も…ベータが好きだよ」
「悠斗…さん」
俺はその後、号泣していたベータをしばらく抱き締めていた
数分後
「落ち着いたか?」
「はい…」
あー、危なかった
もらい泣きするところだったぞ
「あの…悠斗さん」
「どうした?」
ベータがあらたまってこう言った
「ちょっとお願いが…」
翌日
「どもー」
「よう、悠斗…ってなんでベータがいるんだ?」
「いちゃだめですか?悠斗さんの彼女なのに」
「「は?」」
「彼女!?」
「やっぱお前らそういう関係だったのか!」
「悠斗おめでとー!」
「リア充め…」
…
「悠斗、部活中ベータはどうするんだ?」
「あぁ、それなんですけど神童さん、ベータもいれてもらっていいですか?」
「え?あぁ構わないぞ」
よし!
「よし!ベータ、悠斗、うってこい!」
「ベータ!見せてやろうぜ!」
「はい!」
「いきますよ、三国先輩!」
「こい!」
俺はベータと両手を繋ぎ、回りながら宙に浮きボールにかかと落としを決めた
そう、これが俺とベータで編み出した必殺技
「シュートコマンド51!」
「うわぁ!」
三国先輩はボールの勢いに飛ばされた
「悠斗、ベータ、さっきの必殺技は…」
「俺とベータの必殺技です!」
「でもなんでシュートコマンド51なの?」
そんなの決まってる
「恋だからです!」
「「…」」
結構書きました!
シュートコマンド51はレボリューションVのかかと落としバージョンみたいなものです