やはり俺の日常はまちがっている。   作:黒甜郷裡

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その3 一色いろは

由比ヶ浜との散歩を終え彼女を家まで送り届ける。

やっと終わったか。何も知らない近所の方々の視線が妙に生暖かったな…。

 

「っと。家着いたな。んじゃあ俺帰るわ。」

 

よしっ。あとはこのまま別れるだけだ。

 

「うーん…あ!そうだ!ヒッキー、朝ごはん食べていかない?ママの作ったごはんになっちゃうしホントはわたしの作った料理を食べてもらいたいんだけどきっとヒッキーは恥ずかしがってたべてくれないだろうから。あ、もちろんヒッキーがわたしの料理食べたいんなら今から作るよ?心配しなくてもわたしだってヒッキーに喜んでもらえるように日々努力してるんだからね。隠し味は愛情だよっ‼︎」

 

本当こいつらヤンデレの長文はなんとかならないの?早すぎてあんまり聞き取れないし怖いのでやめていただきたいものだ。

 

「…ごめんね?ヒッキー、迷惑だったかな…?嫌だったら言ってね?わたしだってヒッキーの嫌がることはしたくないから。」

 

俺の不満が表れていたのか突然謝りだす由比ヶ浜。いや、まあそうなんだけども。

…なんか悪いことしてないのに罪悪感で胸がいっぱいなんだが…。別にこれは由比ヶ浜の持っているものとは関係ないからな。

 

「その…なんだ…?嫌ってわけじゃないぞ?まあ恥ずかしいけどさ…そうじゃなくて今日はお前、三浦達と出かけるんだろ?だったらその準備しなきゃならんだろうし「そんなの断ればいいよ。優美子も姫菜も応援してくれるだろうからさ。」…そうか。」

 

…手詰まりか?

待てよ…由比ヶ浜は基本的に俺の嫌がることはしない。

なら…

 

「はぁ…。本当のことを言うと俺は由比ヶ浜の料理が食べた「なら!」…最後まで聞けって。俺は由比ヶ浜の料理なら喜んで食べるんだが…その、お前とはゆっくりと距離をつめていきたいというか…。そう、ここで1度各自別れることはお互いのために必要なことなんだよ。」

 

どうだ、これぞ必殺お前とのことをちゃんと考えての行動だ作戦。

…こいつが病んでるからとはいえ、普通に考えたら俺ただの女たらしだな…。

 

「わたしはすぐにでもヒッキーと1つになりたいけど…。…でも、ヒッキーがそういうなら……わかった。わたしたちのためだもんね。今日は我慢するよ。じゃあね。ヒッキー、また明日。」

 

そう言うと由比ヶ浜は家の中に入っていった。よかった、なんとかなったようだ…。

ちなみにこの間サブレはもちろん外にいる。こんな寒空の下ごめんな?今度いっぱい構ってやるからな。

 

 

 

その3 一色いろは

 

 

 

由比ヶ浜との長い長い散歩をようやく終えた俺は1度家に帰りシャワーを浴びる。由比ヶ浜の匂いがついた状態であいつらに会うと絶対俺にとってよくないことが起こるからな。

着替えを用意する際に小町を見たがまだ眠っているようだ。よだれ垂れてんぞ小町。かわいいなこいつ。

目を覚まされても面倒なため再び家を出て歩きだす。早いとこ遠くに行きたいため電車に乗る。通勤ラッシュの時間と異なる時間といえど、休日なので人の数にはあまり差はないだろう。その時間に乗ったことないからよく知らないけど。

そうして電車もとい人の波に揺られているとこれまた見知った人物が乗り込んできた。

…この場所であいつかよ。

 

一色いろは。総武高校の生徒会長にしてあざとい後輩…だと思っていたがこいつはある意味では1番相手にしたくない。ヤンデレなんてみんな相手にしたくないけど。

 

彼女は主に俺の理性を削ってくる。具体的にいえば小町のような感じで肉体的な接触をしてくる。だが小町のように無理矢理襲ってくるようなことはない。どちらかといえば俺に身体をくっつけて俺から襲うように画策してくる。

 

こんなところであいつに迫られるのは非常にまずい。

幸い俺とは距離があるしこの人の量だ。注意して見ていれば…ってあれ?一色のやつどこに…「せーんぱい?なにしてるんですか?」

 

怖い。いろはす怖い。ってかどうやって。いつの間に背後に来たんだ?

 

「こんなところでも会えるなんてやっぱりこれは運命なんですね。んっ…はぁ…せんぱぁい…やっぱりいい匂いですね…。気持ちいいですか?興奮してますか?…っはぁ…わたしはいつでも大丈夫ですよ…?電車の中であろうとどこであろうとせんぱいがしたいならいつでもわたしを襲ってくれていいんですからね…?」

 

ちょっと⁉︎一色さん⁉︎やめて!身体擦り付けてこないで!あとその妙に色っぽい声も。もう1人の八幡が進化しちゃうから。

 

「お、おい⁉︎一色⁉︎色々とやばいから離れてくれっ‼︎」

 

「えー…いいんですかぁ…?ここでわたしが…んっ…せんぱいのことを痴漢って言ったらぁんっ…せんぱい刑務所行きですよ? それにっ…この人の量なんですから離れるなんて無理です。ごめんなさっ…い。」

 

ぐ…。こいつのタチの悪いところはここだ。自分が女であることを最大限利用してくる。ただでさえ目の腐った俺だ。裁判沙汰になればまず勝ち目はないだろう。

それと喘ぎながら喋るのやめて。いやまじで。

 

「それは勘弁してくれ…。でも俺は次の駅で降りるからな。」

 

動揺を表に出さないように言う。

次の駅に着くまであと3分とかからないだろう。早く着いて‼︎このままだと本当に襲いかねない。

 

「へー…そうなんですかぁ。はぁ…はぁ…でもぉ着くまでは思いっきりせんぱいを堪能できるってわけですよね…んっ…。」

 

今までも十分堪能してたでしょうが⁉︎はぁはぁ言ってるし怖いんだけど。どんどん変な気分な気分になってきてるんだけど。

頑張れ俺の理性。あと少しだ。

 

「せんぱぁい…こっち向いてくださいよぉ…」

 

背中越しでさえやばいってのに正面だと⁉︎

 

「ことわ「いいんですかぁ…?声あげちゃいますよぉ?」…ぐっ…」

 

お縄につきたくない俺は仕方なく振り返る。この人の量だと振り返るだけでも辛いな。

 

「ほら…。これでいいだろ…って一色さん?なんで俺の手を…っておい⁉︎」

 

突然一色が俺の手を掴んだと思ったら自身の胸に手を押しつける。

あ…柔らかい。

 

「どうですか…?…ひゃんっ⁉︎せんぱいもやっぱり男の子なんですね…。…はっんぅ…ぅ…うれしいですよ…せんぱいがこうしてわたしに触れてるだけでわたしは幸せですよ…。…んっ…どうですかぁ…?降りずにこのまま…わたしといいことしちゃいませんか?」

 

無意識の内にその柔らかい塊を揉んでしまったらしい。やばい。だめだってわかってるのに手が止まらない。なんだよこのいろはす。もうえろはすに改名した方がいいんじゃないの?

 

「だ、だめだって。ほら、お前だってこんなところが初めての場所なんて嫌だろ?」

 

なんとかして手を離し言う。

言っておいてなんだが理由としてはなかなかに苦しいなこれ。まあ、大切なことだと思う。うん。っていうかこれだと場所が変われば大丈夫ってことにならないか?

 

「あはっ……せんぱいは一体何を想像したんでしょうねぇ…。…まぁ、どうせするんならもっとロマンチックなところがいいですしね。せんぱいに胸も触ってもらえましたし…。」

 

よしっ。

とりあえずはなんとかなりそうだ。

言及もされてないしな。

 

「それに…。」

 

ん?

 

「わたしとすること自体は嫌じゃないってことですよね?やっぱりせんぱいは捻デレさんですねぇ。責任を取ってわたしを孕ませて幸せにして

くれないと嫌です。ごめんなさい。」

 

助かってねえ‼︎

 

そうこうしている内に電車は駅に着く。今しかねぇ。そう思い俺は電車から降りようとしてふと気づく。

このまま降りたらこいつ、ついて来るんじゃないか?

そうなると逃げる上で非常にまずい。

…危険だがやるしかないか。

 

なんとかして一色の意識をそらして扉が閉まる直前で降りる。

これしかない!

 

「着きましたよ、せんぱい。降りないんですか?…それともやっぱりしたくなっちゃいましたか?どうしてもって言うな「いろは。」とっ、突然名前で呼ぶなんてどうしたんですか。そんなことしても既に幸せでいっぱいなのでこれ以上好感度は上がりませんよ。ごめんなさい。」

 

よし。やっぱり突然の抱擁プラス名前呼びに慌ててるな顔が真っ赤ですよ。なんだそれお前可愛いなオイ。

っていうかさっきからなんで最後振られてんの俺。

 

多くの人が降り、人の少なくなった車内に車掌のアナウンスが響く。

今だっ‼︎

 

駆け出して降車する。

一色はまだ余韻に浸っているようで赤面しながらも幸せそうな顔をしている。

どうでもいいけど駆け込み乗車は聞くけどその反対はなんなんだろうか。駆け下り降車とでも言うんだろうか。

 

そんなことを考えながら俺は駅員に捕まらないように走り出した。

 

ええ。もちろん駅員に捕まって怒られましたとも。




やっと出てきたいろはす‼︎
どうしてこうなった…。
3話目になります。
なんかただの痴女みたいになってますね。さすがえろはす。前半がやたら長い気がしますが気にしないでください。
次回は恐らく1番病んでいるであろうあの子を登場させるつもりです。
感想などお待ちしております。
誤字などありましたらお手数ですがご指摘お願いします。
それでは。
今後ともよろしくお願いします。
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