まさかこいつに憑依するとは   作:Aqua@D

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戦闘は次回と言ったな?


What is a chaos brigade?

 

 

 

襲撃(テロ)か……」

 

そう呟き、辺りを確認するとルシファー殿とミカエル様、アザゼルが展開したであろう強力な防御結界の外側に魔法使いの大群が転移してきた。

 

TOP陣を除いて現状で動けるのが白龍皇と俺、部長に木場だけか……兵藤はまだか?

 

「放たれている魔力から察するに、一人一人が中級悪魔程度の力は持っているらしい」

 

ルシファー殿が冷静に観察しながら言う。その魔法使い達の魔法が降り注いでいるが、三方による結界に阻まれて完全に攻撃が通らない。

 

すると、戸惑った表情の部長が呟く。

 

「さっきのは一体……」

 

襲撃(テロ)だ。恐らく、力を譲渡する類の神器(セイクリッド・ギア)か何かでヴラディの神器(セイクリッド・ギア)を一時的に禁手(バランス・ブレイカー)にしたのだろう。現状では、ルシファー殿やミカエル様たちは結界の維持及び、駆除で動けない」

 

俺が説明している中、窓際にいるアザゼルは、手を掲げて光の槍を多数出現させた後に、手を振り下ろすと同時に光の槍が魔法使い達を貫き排除していく。

 

「ありゃ、結界内と外部が繋がれてるな。こんな大規模な転移用魔方陣を即興で作れるとは思えない」

 

アザゼルの言う通り、結構な人数が転移している。そんな魔法陣を即興で作れる奴は少ないしな。いない……と言い切れないのが怖い所だが。

 

「……内部から情報が漏れたと考えていいだろうな」

 

考察を呟いてしまった。たまにある俺の悪い癖だ。どちらにせよ、この可能性は高い。ヴラディを態々使ったから、その線は濃厚だ。

 

「そうだろうな……おっ、赤龍帝の復活だ」

 

ん?本当だ、兵藤が戻ってる。だが、辺りをキョロキョロと見回している所を見ると、状況が呑み込めてないみたいだ。

 

「な、何があったんすか?」

 

襲撃(テロ)だ。ヴラディがさらわれている」

 

予想通りの台詞だったので、とても簡単に説明をする。その後、アザゼルが話始めた。

 

「なら、やるべき事は囮と奪還だな。囮はヴァーリ、お前がやれ。白龍皇が前に出れば、連中も注目せざるを得ない。ハーフヴァンパイアの奪還だが……」

 

アザゼルが面々を見渡した中で、部長が一歩踏み出して宣言した。

 

「私が行きますわ。部室には『戦車(ルーク)』の駒が置いてあるから、“キャスリング”をすれば敵陣の真ん中に出る事が出来る筈です」

 

確か、『(キング)』と『戦車(ルーク)』の位置を瞬間的に入れ替えるレーティングゲームの特殊技の一つだったか。部長が態々『戦車(ルーク)』の駒を置いて行ったのは、この襲撃(テロ)を見越した行動だったのか?流石はグレモリーの次期当主か。

 

「なるほど……それなら、敵の虚を付け、何手か先んじえるだろうね」

 

部長の言葉に、ルシファー殿が思案した表情になる。恐らく、部長一人では少し無理があるのだろう。敵の数は外を見る限りだと大勢本陣にいる事が予想できるからな。そして、ルシファー殿はグレイフィア殿へ一つ提案した。

 

「グレイフィア、“キャスリング”を私の魔力方式で複数人転移可能にできるかな?」

 

「そうですね……ここでは簡易的な術式でしか使えそうにありませんが、お嬢様ともう二方くらいなら可能かと」

 

二人か……普通に考えるなら譲渡が可能な兵藤に、手数的に木場か。他は動けないし、俺はどちらかと言えば囮向きだしな。だけど、囮にはヴァーリが出るみたいだから暫くは傍観しているだけになるか?

 

「ふむ、リアスと誰か二人……イッセーくんに祐斗くん、頼めるかね?」

 

やっぱり予想が冴えるな。戦闘中にこれが充分に生かせるようになれば戦闘も楽になるんだけどな。

 

「は、はい!わかりました!」

「わかりました」

 

すると、準備が出来るまで待つしかない三人へと、アザゼルが声をかけ、何かを放り投げる。

 

「なら、コイツを持っていけ。あと、赤龍帝にはこれだ」

 

それは、両方とも腕輪で、奇妙な文字が幾重にも刻まれているが片方は赤く染まっている。

 

神器(セイクリッド・ギア)の力をある程度抑える事の出来る腕輪だ。例のハーフヴァンパイアに使ってやれば、多少なり力の制御も可能だろう。片方は赤龍帝専用だ、これで擬似的にだが一定期間内なら禁手(バランス・ブレイカー)を維持できる」

 

便利なものだな……伊達に神器(セイクリッド・ギア)の研究をしているわけではないか。

 

「ヴァーリ、お前は囮だ。白龍皇が出てきたとなれば、連中も黙って見ていられないだろうから、出来るだけ連中の気を引いてこい」

 

「……了解」

 

一瞬、何かを考えたような気がしたが、返事をして窓へと近づいていき、窓から出る瞬間に小さく呟く。

 

「……禁手化(バランス・ブレイク)

 

『Vanishaing Dragon Balance Breaker!』

 

その直後、ヴァーリは白いオーラに包まれた。光が止んだ後、ヴァーリは白い全身鎧を纏っていた。

 

ヴァーリが出ていったと同時に会議室の床にある魔方陣が展開される。引っかかってたのはこういう訳か……!?

 

「そうか……今回の黒幕は……グレイフィア、三人を早く飛ばせ!」

 

すると、ルシファー殿はグレイフィア殿に指示を飛ばす。

それを受けたグレイフィア殿は兵藤に木場と部長を隅に移動させ、小さな魔方陣を出して転移させた。

 

会議室に現れた魔方陣を見て、ルシファー殿は苦虫を噛み潰した様な表情をした。あの魔法陣は、確か……

 

「「レヴィアタンの魔方陣……」」

 

ルシファー殿と俺の呟きが被る。

 

すると、魔法陣からどこに需要があるのか俺には理解できないデザインをしたドレスに身を包んでいる女性が現れた。兵藤なら喜びそうだが……。

 

「ごきげんよう、現魔王のサーゼクス殿」

 

「先代レヴィアタンの血を引く者……カテレア・レヴィアタン。これはどういう事だ?」

 

ルシファー殿の問いにカテ……旧魔王その1は何故か挑戦的な笑みを浮かべて言う。この絶望の布陣のど真ん中にきても余裕という事は何か秘策があるんだろうけど……自力の差が歴然だ。そんなにヤバイ秘策なのか?

 

「旧魔王派の者達は殆どが『禍の団(カオス・ブリゲード)』に協力する事に決めました」

 

という事は聞きなれない単語だが、その『禍の(カオス・ブリゲード)』と呼ばれる組織に旧魔王派の一族が加わってる訳か。

 

「『禍の団(カオス・ブリゲード)』か……三大勢力の危険分子を集めている連中で、禁手(バランス・ブレイカー)に至った神器(セイクリッド・ギア)持ちはおろか神滅具(ロンギヌス)持ちすらいる奴らか。しかし、旧魔王の奴らがそちらにつくとは……悪魔も大変だな」

 

アザゼルは他人事の様に笑うが、関係あるからな?そちらにも思想の違う奴らはいるだろうし……。

もしかすると、あの人もそこにいるのか?

 

「カテレア、それは言葉通りと受け取っていいのだな?」

 

「サーゼクス、その通りです。今回のこの攻撃も我々が受け持っております」

 

このあまり効率の良いとは思えないこの襲撃を?こんな三方がいるときに態々攻めてこなくとも……頭がコカビエルと同等だな。

 

「クーデターか……カテレア、何故だ?」

 

「私たちは、この会談のまさに逆の考えに至っただけです。神と先代魔王がいないのならば、この世界を変革すべきだと」

 

あれを含めた旧魔王派は和平を認めずに神の不在を知った上でクーデターを起こしている。新旧で意見が真逆だな。

 

「オーフィスはそこまで未来を見ているのか?」

 

オーフィス……無限の龍神(ウロボロス・ドラゴン)と呼ばれる最強のドラゴンか……。まさか、そいつがリーダーか?しかし、あの龍がそんな野心は持たない筈だが?

アザゼルの問いに旧魔王その1は答える。

 

「彼は力の象徴としての、力が集結するための役を担うだけです。彼の力を借りて一度世界を滅ぼし、もう一度構築します。新世界を私達が取り仕切るのです」

 

実際、こんな奴らが新世界を創ろうとしたら、私利私欲しか考えない奴らしかいないからまともな世界は創れないだろう。精々、反逆者どうしで争って自滅が関の山だろう。

 

「カテレアちゃん!どうしてこんな事を!」

 

セラフォルーの叫びにカテレアは憎々しげな睨みを見せる

 

「私から“レヴィアタン”の座を奪っておいて、よくもぬけぬけと!私は、正統なるレヴィアタンの血を引いている……私こそが魔王に相応しい!」

 

なんか、こいつ口を開くたびに小物臭が増してきたな……秘策なんかなさそうだな。あっても、残念な感じで終わりそうだな……。

 

「カテレアちゃん……。わ、私は!」

 

「安心しなさい、セラフォルー。今日、この場で私が貴方を殺し、私が魔王レヴィアタンを名乗ります。そして、オーフィスには新世界の神となって貰い、システムと法や理念は私達が構築する。ミカエル、アザゼル、そしてサーゼクス。あなた達の時代は終わり、これからは私たちの時代です」

 

もう口を開くなよ……可哀想に思えてきた。

すると、アザゼルが口を開いた。

 

「言葉が陳腐すぎるぜ、レヴィアタンの末裔。どこのかませだよその台詞?」

 

ごもっとも、アザゼルと珍しく意見が合うな。明日は光の槍でも降るか?

 

「アザゼル!貴方は何処までも私たちを侮辱する!」

 

煽り耐性低いなこいつ……戦闘になったら俺が出るか。

 

「思った事をいっただけだってのに、どうも切れやすい奴だな……しかたねぇ、やってや……「アザゼル」ん?」

 

アザゼルが旧魔王その1と闘いそうだったので引き止め、ワザとらしい口調で話かける。

 

「堕天使総督殿に手を煩わせる訳にはいけません。同族の不祥事は同族が償うのが道理です。それに、あんな輩に手の内を晒すつもりで……?」

 

「……しゃあねぇな。てなことでカテレア、こいつが代わるそうだ」

 

一応納得したのか、俺に任せることにしたアザゼル。しかし、当然旧魔王その1は……

 

「ふざけるな!そんな下級悪魔なんぞにっ……!?」

 

激昂したので、喋ってる最中に外に向かって思い切り蹴り飛ばした。窓を割って、外に吹き飛ばした旧魔王その1をジョワユースを亜空間から取り出して追った。そこには、ブチ切れる寸前の旧魔王その1が此方を睨んでいた。

 

だから俺は、先程にルシファー殿が言った“魔法使いたちは中級悪魔程度の力は持っている”に因んで旧魔王その1が怒るであろう台詞を吐いて聖剣ジュワユーズを構えた。

 

「……さて、殺り合いましょうか。中級悪魔(・・・・)様?」

 

その後、旧魔王その1がブチ切れて戦闘が始まった。





本当に次回こそ戦闘。
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