……十分後
「よし、今の俺ならいける!いけるぞ!」
「さあ、いくぞ相棒。賢者タイムだ!」
エピロが見張っていたおかげで―ドラゴンが食べることに集中していたからかもしれないが―ドラゴンはまだそこにいた。
賢者タイムの効果で身体能力を向上させた俺はあっさりとドラゴンを捕獲することに成功した。その後エピロを説得して商店街を直させて、俺たちは帰宅した。
「はあ~、もう苦労させやがっ・・・」
俺達が家の前に着いた時だった。
まず玄関が開いていて、靴とかが散らかっていた。もしかして空き巣に入られたんじゃ・・・。
ドサッ
ショックでドラゴンを落としてしまった。
「ピキャー」
ダダダダダダ!
しまった、また逃がしてしまった。だがそれどころじゃない!
「あー!ちょっと何をして・・・」
「エピロ!!!ドラゴンを頼む!」
「え?わ・・・わかったわ!」
エピロは、羽ばたいてドラゴンを追いかけた。さっそくアスファルトの破壊音が向こうから聞こえた。
「相棒よ、心してかかれ。中から何かしら強い力を感じる。」
ボンノーが俺に助言をしてくれる。もしかして天使とかじゃねーよな・・・。俺は慎重に玄関に入った。
「うーん、中々の散らかりっぷりだな。」
俺がそう言うと家の奥から物が落下する音が聞こえた。
ガランガラン
「キャー」
ん?女性の声もするぞ。
なんかストーカーから逃げてきて、家に隠れたのかな?
なんて推測をしているとどうやらあちらからこっちに歩いてくるようだ。
俺はボンノーを握りしめ、さっきのエロ本の内容を思い出していた。
「そこでとまれ、お前は何者だ?」
「ふぇ~違うんですぅ~、あたしは道に迷っただけなんです~。」
「は!?ヘ!??」
俺はつい間抜けな声を出してしまった。て言うか結構可愛い系の女子だな、おい。後、おっぱいでかいな
「あの~家で何をしてたんですか。」
よくよく考えると、挨拶なら家をこんなことにしない・・・もしかしたらコイツは天使でドジっ子キャラを演じて俺を騙しているのかも知れない。ボンノーが強い力があるっていってたし。
「あ!すいません!道を聞こうと思ったら足を滑らせてしまって、それで落ちた物を片付けようとしたらさらに悪化しちゃて、その・・・。」
まだ疑いが晴れた訳ではない。
「お前は天使か?」
「天使?違います、あたしはプロロですぅ~」
プロロ?外国人か。
もしかすると本当に只の人間かもしれない。
俺は天使かどうか確かめるため最終手段に移った。
それはボンノーを対象者に近づけ、もし天使ならボンノーに埋め込まれている玉が赤く点滅する。
俺はボンノーを近づけた。
「ヒィーやめてください!あたしは食べたって美味しくないですーー!」
しかしボンノーの玉はどういうわけか緑に点滅した。
(相棒よ、コイツは悪魔だ。)
「悪魔・・・って呼び出してもないのに悪魔が人間界に来ることがあるのか?」
(知らん!!)
俺の疑問がボンノーから力強く拒否された、その間にもプロロと名乗るこの悪魔は何もないところでこけそうになったり、カエルが顔にジャンプしてきたり面白いことになっている
「大丈夫ですか?」
思わず声をかけてしまった
「はや、大丈夫ですぅーひゃわーーー」
こちらに来ようとして顔面にクモの巣がかかってしまった、てかあんなに立派なクモの巣気づかなのか・・・
「もう、無視していいかな?」
俺はボンノーに小声で相談する
(うむ、ドラゴンの方が大事であろうな)
白い光が収まっていく賢者タイムが終了したようだ、つか今回の賢者タイムは、かなり温存しながらだったのでかなり長かった。
「まぉ、ひょーちゅきゃうにょうぃきびしゅぃーとおみょーぞはいぼー(もう、今日使うのは厳しいと思うぞ、相棒)」
ボンノーが何を言ってるのかはわからんがちょっと絶望的な発言をしたと感じたね、だからプロロさん?をおいてドラゴン探しに行くことに決めた、なんかプロロさんはホースで体グルグル巻き出しまぁいいよね
「じゃ!!」
俺はなんか、関わるとこっちまで大変そうなプロロさんを見捨て走り出した
「ちょ、ちょっと助けてよぉーー」
なんか、悲痛な声が聞こえたが無視して先へ進む
~数分後~
ボンノーが少し回復しエピロたちを追って辿り着いた先で俺が見たのは、大手の定食屋で明らかにデカイ図体をしている人物とカレーの大食い対決をしているエピロの姿だった。
「おい!何してんだよ!?」
堪らず俺はエピロに叫んだ。するとエピロは何食わぬ顔で、
「あれ?早かったわね。ドラゴンならあっちに飛んでったわよ」
「いや、そうじゃなくて!お前はこんなとこで何してんだ、て言ってんだよ!」
「え、大食い対決だけど?」
エピロは、何か問題でもみたいな顔をして俺の質問に答える。
・・・こいつ、元が良いだけにこんな顔しても可愛いな・・・いや、いや、そうじゃなくて!
「何で大食い対決に出てんだて言ってんだよ!?」
「ふん、愚問ね。それは、参加料だけで好きなだけ食べられるからよ!」
あーもうこいつダメだ・・・
俺は、もう皿を10枚以上も積み上げている馬鹿大食い悪魔をほっといて、ドラゴンが言ったであろう方向に走り出した。しばらく走り続けると、植物があちらこちら生えていた。
追跡に関しては、植物追いかければ最終的にドラゴンにたどり着くから、その辺は楽だな・・・。
ドーン!ボゴー!!!
音が近くなってきた。そろそろだな・・・。
「アイツ空を飛んでやがるな。」
だが俺の目には、飛行物体が二体確認できた。
「む?相棒よ、今度こそ本当に天使らしいぞ。」
ボンノーの玉がわずかに赤く点滅している。
「うお!こんな遠くからも反応するんだな。何をしているんだ?」
ドラゴンと追いかけっこしてるように見えるぞ。まさか・・・。
「相棒よ、おそらく天使はドラゴンを捕獲するつもりらしいぞ。」
マジか!それは阻止せねば!て言うかアイツは天使からくれたんじゃねーのか?俺は再びエロ本の内容を思い出しながら、飛んでいる物体の方向へ走った。