「・・・誰アイツ??」
俺は何となくボンノーに尋ねた
「知らん!!相棒の名前を呼んでるということは相棒の知り合いではないのか?」
「・・・」
~1分後
「・・・」
~3分後
「・・・」
~10分後
「誰???」
俺は長時間思考したが思い出すことは出来なかった。
「俺だよ、俺俺」
誰かわからない目の前の人は自分の顔を指でさしながら叫んでいる。
「対面してるのにオレオレ詐欺とは斬新ですね」
何となく思ったことを言ってやった。
「ちげぇーよ!!だから俺だって小学校の時同級生だった・・・」
「田中!?」
「そうそう、田中、田中ってちげぇーよ、俺だって御手洗、御手洗 雲高だって」
「御手洗、うんこ?」
「うんこじゃねーよ、うんこ“う"な!!“う"、ここが大事な!!」
「あ~雲高君ね、で誰??」
「ふっふっふ 、なんだかんだと聞かれたら答えてあげるのが世の情け、世界の破壊を防ぐため、世界の平和を守るため、愛と真実の悪を貫くラブリーチャーミーな敵役!ベルゼブブ!……ほら雲高君も」
「え、えーと、雲高!」
「銀河をかけるロケッ○団の二人にはホワイトホール、白い明日が待ってるぜ!…………ほら!そこの野良猫!」
「にゃーんてにゃ(棒)」
俺が、さっきの新オレオレ詐欺容疑者?に尋ねるとその横にいた小学生くらいの男の子が、某人気アニメの敵役みたいな答え方をした。
てかなんで野良猫も普通に参加してんだよ・・・。
「で、結局誰?」
「おい!ここまでやってまだ惚けるか!」
雲高が憤慨してるが、覚えてないものは仕方がないと思うなどと、俺が考えているうちになんか、向こうで2人が揉め始めた。
「おっと、そう言えばベルゼブブ」
「なんだい?雲高くん。なんならもう一回、自己紹介しとくかい?」
「もうそれはいいから。そうじゃなくて何でお前が、あのセリフを知ってんだ?」
あのセリフとは、さっきのロケッ○団のセリフのことかな?
「な、何のことかな?僕にはさっぱりだ。」
「いや、その反応がもう怪しいから。・・・さてはベルゼブブお前、俺に黙ってポケ○ンを見たな!?」
「し、知らないなー。ポケ○ン?なにそれ食べれるの?」
「うるさい!なんだそのムカつく返しは!なぜだ!なぜ俺に黙ってポケ○ンを見た!?お前にはまだ、ポケ○ンは早い!アンパ○マンはどうした!」
どうでもいいが、なんでこいつはポケ○ンを見ただけでこんなにキレてんだよ・・・。あと、ポケ○ンを見るのにに早いも遅いもないと思う。そう思ってるとベルゼブブの方もキレた。
「じゃあ、言わせて貰うけど、なんだよあのアンパ○マンと言うアニメは!」
「アンパ○マンはアンパ○マンだろうが!」
「そういうことを言ってるんじゃない! バイキ○マンは人質誘拐と環境汚染と無免許運転くらいだけど、アンパ○マンは自然破壊に殺害未遂、不当投棄に器物損壊、名誉毀損に私有地への不法侵入などなど様々な悪に手を染めてるじゃないか!」
「お前は、アンパ○マンをどんな観点で見てんだよ!」
「あんなものを幼少期から、子供に見せるなんてどうなってるんだよ、この日本っていう土地は!?」
なにこの幼稚な争い・・・あと、幼少期からアンパ○マンを見てるのは何も日本だけじゃないと思う
「大体、君は日頃からガミガミと口うるさいんだよ!」
「なんだと!そもそもお前が部屋を散らさなかったら俺もこんなにガミガミ言わねえよ!」
~十数分後~
「すまない、雲高くん。僕も熱くなりすぎていたよ。君がそこまで僕のことを心配してくれているとは。」
「いやこっちこそ悪かった。お前もお前なりの考えがあったんだな。」
なんか、仲直りして前より友情を深めたらしい。
「おい、もういいのか?いいなら帰りたいんだが?」
俺が尋ねると2人はこちらを向いてベルゼブブが、
「おっと、忘れていた。高司くんだったか?待たせたな。」
とか言ってきた。そして、決め顔でこう言った。
「さあ、始めよう。絶滅タイムだ!」
・・・どうでもいいけど、決めゼリフが若干痛かった。
「えっと…ってことはこれから戦うってことでいいのか?できればあまり人目につかない場所がいいんだけど」
「ずいぶんとあっさり受け入れたな相棒。もう少し戦うことに抵抗するかと思っていたが」
「流れ的に断ってもつっかかってきてきそうだし、
なによりこいつらが痛すぎてみててかわいそうになってきたし、適当にウンコとベルゼブブの相手してやればいいだろ。……多分」
「誰がウンコだこらぁぁぁぁぁぁ!!!雲高だ!後おまえたちの会話全部聞こえているからな!」
ボンノーとはウンコ・・・じゃない雲高に聞こえないようにはなしていたつもりだったが聞こえているようだ。まあ聞こえていたなら話が早いからいいが。
「そういうわけだから移動しようぜ」
「いいんじゃないかな?周囲の目や被害を気にする必要なくなるし移動しようか」
そう言いながらベルゼブブは俺たち全員の足元に魔法陣を作り上げた。
「ボンノー、この魔法陣攻撃用か?」
「いや、転移用―つまり移動専用の魔法陣のようだ」
その一言に安心して俺は魔法陣から出てくる光に身をまかせた。
光に眩んだ目がしっかり見えるようになってあたりを見渡すとそこはどこかわからない平地だった。
雲崗がキョロキョロしているってことはあいつに聞いても無駄だな。そう判断して改めてまわりをみてみるとあることに気づいた。
ベルゼブブがいない……多分ちょっとした失敗で一人だけ別のところに移動したのだろう。
「おい、ウンコ・・・雲高」
「今ウンコと言いかけなかった?まあいいなんだ」
「そろそろはじめようぜ」
「……………………え?」
「え?じゃねーよお前たちが戦うっていいだしたじゃねーか」
「いやそれは……その…えっと……あのぉ」
急に雲高は歯切れが悪くなった。
そうこうしていると俺のところには二枚、雲高のところには三枚の紙が現れた。
その紙には少々子どもっぽい文字で「もう一枚の紙の魔法陣から戻れるよ」と書かれており、もう一枚に魔法陣が描かれていた。
「どうする?ボンノー」
「雲高とやらは紙をみたまま動かないようだ。今日のところは帰ってもよいのではないか?」
短く相談を終えた俺たちは紙の魔法陣を使って帰っていった。雲高をおいて。
・
・
・
俺―雲高はベルゼブブによって移動した後あいつの不在に気づいた。
俺は戦うのはもちろん初めてだ。
しかも、高司は何か武器を持っているらしい。
このままだと確実に負ける。
ベルゼブブをまちながら戦おうとする高司を相手に必死に時間稼ぎをしようとしていると三枚の紙が出てきた。
一枚目には
「もう一枚の紙の魔法陣から戻れるよ」
という文字、二枚目には魔法陣、三枚目には文字が書いてあった。
「もうすぐポ○モンの時間だから僕はいけないよ。ごめんね」
と。あの馬鹿に鉄槌を下してやる!少しの間制裁をどのようにするか考えた後高司がいた方向をむいた。
「今回は用ができたから戦いは今度ということにしてやろ……っていないし!」
俺は一人置いてけぼりにされていた。
「くそがーーー、!!!」
俺の怒りの咆哮が辺りに響き渡った。
俺は直ぐ様二枚目の魔方陣が描かれた紙を使って、移動した。御丁寧に行き先は俺の家の前だった。俺は荒っぽくドアを開けて、家に入った。
「ベェェェルウゥゼエェブウゥブウゥゥ!!」
「あれ、雲高君?随分早かったじゃないか。」
「誰かさん達からおいてけぼりにされたからな!」
「しー!ポケ○ンが始まるから静かにしてよ。」
ベルゼブブがそう言った直後にポケ○ンが始まった。
「ポケ○ンゲットだZE ♪」
チャーチャチャチャチャーチャララーラーララーラーラ♪
俺は正直今すぐテレビの電源を切って、怒鳴り付けたかったが、なんだか懐かしかったので隣に座って一緒に見ることにした。
「おお、ヤベェ!バトルシーンがカッケェ」
まさかこの年でポケ○ンを面白いと感じるとはな、隣を見てみると、ベルゼブブは俺よりも興奮していた。
「いけー!そこだー!!」
そして暫くしてアニメが後半へと進んでいくと、変装していたロケッ○団が正体を表すシーンへと突入した。
俺たちは口をそろえてあの決め台詞を口にしていた。
「「なんだかんだと聞かれたら答えてあげるのが世の情け、世界の破壊を防ぐため世界の平和を守るため愛と真実の悪を貫くラブリーチャーミーな仇役!
ム○シ、コ○ロー、
銀河をかけるロケッ○団にはホワイトホール、白い明日が待ってるぜ!」」
俺達が肩を組んで、台詞を読んでると窓が開き、さっきの野良猫が部屋に入ってきた。
「にゃーんてにゃ」
お前最高だわ。
俺達は、野良猫とともにポケモンを堪能した。もう怒る気は失せていた。
俺は野良猫の名を“ニャーヌ"と名付け、明日は学校が休みなので明日こそ高士に復讐すると天に誓い俺は寝た。