~10分後~
しばらく道場の方から叫び声が聞こえた後、雲高が全力ダッシュで戻ってきた
「ん???ボンノーあいつ戻って来てないか」
「うむ、しかも明らかにこちらに敵意があるな。」
「そうだよなー・・・あれは人を殺す目もんなー」
雲高が鬼の形相で突っ込んでくる
「よくよく考えたら、一番恨ん出る相手お前だったぁぁぁ」
ガキン
雲高が思っきり殴ってきたので急いでボンノーで防いだ。
「何すんだよ、てめぇ!!兄弟の契を結んだ俺に!!」
「俺は結んだ覚えはない、どっちかと言うと催眠術にかかって気づいたら強くなってた感じだ。何がレンジャーだ、死ねえぇぇぇぇ!!!」
雲高はエクソシスト戦は違うキレのある動きでソバットをきめて来る
「うあ、あぶねぇぇぇ、仮にも師匠だぞ!!」
俺は間一髪でそれを防ぐ。同じ修行をしてきたはずなのだが奴の成長が著しかった。
まぁそれは俺がボンノーのアシスト能力で多少のズルをしてきたからなのだろうがそれにしても雲高のキレが違う。
「ボンノー、賢者タイムで一気にケリをつけるぞ!!」
「それでほんとにいいのか?相棒」
「しょうがねーだろ、アイツめちゃくちゃ強くなってるからこのままじゃこっちが殺られるぞ」
「それもそうだな、いくぞ賢者タイム!!!」
先程まで均衡していた力はこちら側賢者タイムを使ったことで一気にこちら側に傾く
「いける!!」
このまま押し切れると思ったその時、一つの魔法陣が現れた。
「賢者タイムか、その選択肢はどうかなぁ、あと関係ないけどエピロ君は回復したみたいだよ」
ベルゼブブだ、エピロが回復したのは普通に嬉しい
だがこのタイミングで奴が出てくるのは不味い気がする
「なんだよベルゼブブ、加勢してくれるのか??」
防戦一方の雲高がベルゼブブに話しかける
「ん?それは流石に卑怯だから僕はそんなことはしない、代わりに籠手についての説明と戦い方のヒントをあげよう」
お、お、これは早めにケリをつけないとヤバいな、俺は落ちてた木の棒で攻撃を仕掛けるがギリギリのところで雲高に防がれた。
「は、早くしろベルゼブブ」
苦しそうに雲高が叫ぶ
「いいかい、雲高君その武器は僕の暴食の力を込めている、そして、暴食の力によってバクテリアの分解する速度が爆発的に上がる。その結果としておこる現象が腐敗だ。」
「だからどうした!!これで殴ると腐敗が起こるってことがいいたいのか!??」
「いや、僕が言いたいのはそこじゃない、その腐敗という能力は全ての生き物に起こるというのがポイントだ!つまり金属であるボンノー君は無理でも、高司君なら分解できるという事だな」
「つまり、アイツをリアル生ゴミにできるわけだ、殴れれば!!」
「まぁ、どこかが出血すれば確実に腐敗していくだろうね」
なんか、とんでもねぇ話してるぅぅぅぅぅ、殴ってもし出血したらそこから腐敗…だと…?
「ボンノーどうすればいい??」
賢者タイム中は喋れないので、ボンノーは心に語りかけてきた。
(うぬ、とりあえず賢者タイムがきれないうちは押せるはずだが、そろそろ決めなければ、賢者タイムはきれるな、)
やべぇぇぇ、どうする??考えろ、考えろ、考えろ、
考えている間も雲高を攻めたてるが、ギリギリのところでよけられる所は変わらない、しかも奴はこちらの攻撃に慣れてきているのか、徐々にこちらへ攻撃を仕掛けてくる。
「ちっくしょー、」
シュッ
雲高の右ストレートが俺の頬を掠めた、摩擦で頬が切れ出血をおこす
「やべぇぞ、ボンノー、頬を切られた」
触ってみると、大量の膿が出てるのが確認できた。
(賢者タイム時は我の能力の一部が使える、熱だ。熱で微生物達をどうにかするのだ)
熱でって、つまりアレをやるのか・・・。
賢者タイムでボンノーはふやけてるとは言え、熱は依然帯びてる。つまりやることは一つ!
ジュゥーー!!!
「ガアァーーッッ」
俺は、ボンノーの余熱で切り口を焼いた。熱で微生物を焼き殺す。
「マジか、アイツ・・・」
その様子を見て雲高が動揺をしている。俺はすかさず棒で攻撃を仕掛けた。
「オラァ!」
「馬鹿が、木ってのは生物なんだぜ!俺の籠手で腐敗させてやる!」
雲高が俺の手にしてる木の棒を殴ると、みるみると腐敗し、崩れさった。
「ハハハ、高士!これで止めだ!」
雲高は拳を振り上げながらそういった。
「油断したな。」
俺は、崩れ行く木の棒の粉を手で掴むと奴の目に思いっきりぶん投げた。目潰しだ。
バサー
「くっ、目が」
雲高はたまらず後退するが、俺は隙だらけの奴にすかさず蹴りをかました。
ボグ!
「ゲフ!」
奴はそのまま後ろにぶっ飛び仰向けの状態となったので起き上がる前に体を取り抑えた。奴が抵抗していると
「勝敗は結したね、高士君の勝ちだ。」
と、ベルゼブブが静かにそう言ったので俺は手を離した。雲高は悔しそうな表情を浮かべながらしばらく仰向けのままだった。
「高士、あんた少し強くなったんじゃない?」
俺が、何とか勝利を治めると、復帰したエピロから誉められた。
素直に嬉しいな、なんて思ってると、雲高が起き上がり、俺に向かってこう言った。
「ヴアーーーーカ!!!!」
「あれーデジャブだなーコレ、まあいいや帰ろう。」
俺がそう言うと、ベルゼブブが引き留めた。
「いや、待ってくれ高士君。急で申し訳無いが君に、いやここにいる君たち全員に言うことがある。」
なんだ?何事だ?急な展開とは言え、ベルゼブブは真剣な表情だったので思わず冷や汗が出てしまった。
「この町から天使の気配がする。それもエピロの魔力が込められたものが・・・。」
俺とエピロは戦慄した。今、再び因縁の戦いの火蓋が切って落とされようとしていた。