高司君はどうやってもモテない リメイク   作:ヘンリー発生

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センケツノキズナ 3

「ボンノー俺よく考えたら学校あるんだが、」

 

「そうだな、相棒」 

 

「で、結構欠席しててやばい気がするんだが、勉強とか、出席日数とか、」

 

「そうだな、」

 

「あと、砂城さんちょっと時間ありますかって言ってたよな?」

 

「そうだな、」

 

「6時から3時間経っていま九時なんだが、ちょっとって3時間経つもんかな?」

 

「そうだな、ちょっとではないな」

 

「行きたくもない、モテルん家とか行ってさー!!勝手に入ったら捕まるくね!!」

 

「いや、砂城と言う女は政府の人間ではなかったか?」

 

「じゃあ、捕まらないのかなー」

 

そうこう言いながら歩くこと10分して、モテル宅についた。

 

「こらぁー待ちなさいーー」

 

お魚くわえたドラ猫を追っかけるサ○エさんもとい、

 

ビーフジャーキーをくわえたエンドとそれを追いかけるエピロである。

 

「変なの見えた気がするんだが?ボンノー」

 

「あぁ見間違えではない、我にも見えた。」

 

絶望だ、これで淡い希望と思っていた何事もなく終わるという事はなくなったと言っても過言ではない

 

絶望しながら、俺はエピロに声をかけた。

 

「こんなところで何してるんだ!?エピロ」

 

「あ、高司、どうもこうもないわよ、エンドが私が昼から一杯いこうと思ってとっておいた高いジャーキーを持って行ったのよ」

 

思った通りマジでくだらねぇことだった!!

 

「あのー、そちらの方がエピロさんですか。」

 

砂城さんが聞くと、

 

「そうだけどって、あんた・・・。」

 

そう言ってエピロは砂城さんをジロジロ見始めた。

 

「フンフンフン、へーアンタ中々の魔力があるのね。あっそれブライアンのじゃん。」

 

まじまじと見られ照るせいか、砂城さんは少し顔を赤くしていた。エピロは十分に堪能すると

 

「じゃあ私は、帰るわ。」

 

と急に出てきて急に帰るらしい。それを聞くと砂城さんはもの寂しそうに、

 

「今度、また何処かでお話ししましょう。」

 

エピロは少し微笑んでから、行ってしまった、エンドを残して。

 

それにしてもアイツ、ブライアンの事を知ってたんだな。

 

そんな事を思っていると少し回復したボンノーがポケットの中で震えた。

 

(それでよい、エピロよ、女神に気づかれる前に早く逃げるのだ・・・。)

 

「ん?どうした、ボンノー?」

 

「何でもない。只一つ言うのなら、身構えておくのだ。」

 

ボンノーがそう言うと、俺を含めてここにいる全員に緊張が走った。俺はジャーキーをくわえてるエンドを抱き抱えると、モテルの家のインターホンを押した。

 

ピンポーン・・・・・・

 

ガチャ

 

ドアが開き、モテルの家から出て来たのはまだ、20歳前半であろう若い美人の女性だった。

 

「あら?えっと、どなたかしら?」

 

女性はそう言うと首を傾げた。

 

か、かわいい……

 

「あ、えっと、俺の名前は、高司 蒼一郎。モテルのクラスメートです。」

 

「まあ、あの子の。母の緋那です。いつも息子がお世話になってます。」

 

緋那さんはそう言うとお辞儀をした。

 

えー!この人がモテルのお母さん!?若くね!?

 

「それで、モテルは今いますか?」

 

「ごめんなさい。今、息子は出かけているの。もう少ししたら帰ってくると思うから上がって。あ、そちらのお二人もどうぞ。」

 

緋那さんはドアを開き俺達を家へと迎え入れてくれた。

 

ちなみをなぜ緋那さんに女神の呪いが効かないかと言うと、何を隠そう砂城さんとぺぺさんのお陰である。

 

砂城さんが持ってる破邪シリーズのお陰で呪いの効果が緋那さんに効いていないのである。

 

これだけでも十分なのにぺぺさんが持ってるあの妖刀、使い手によっては、呪いや呪術をある程度払えるらしい。

 

まあ、神の加護や祝福等も一緒に払ってしまうらしいが。

 

腐っても魔剣属性である。

 

そうこうしてるうちに俺達は緋那さんにリビングへと通された。

 

「あ、そちらのソファに座って下さい。今、お茶を入れますので。」

 

「いえ、お構いなく。」

 

緋那さんと砂城さんのそんな会話があって緋那さんはキッチンの方へと歩いていった。

 

「それにしても、あんな美人だしとても子持ちの母親には見えませんね。」

 

俺が隣に座っている砂城さんに言うと、

 

「そうですね。あれじゃないですか?訳ありみたいな。」

 

「はぁ、そうなんですかね。どう思いますぺぺさん、ぺぺさん?」

 

俺はぺぺさんにも話を聞こうとぺぺさんに訪ねるが、ぺぺさんは目を見開き固まっていた。

 

 

「?、ぺぺさん、ぺぺさん!」

「あぁ、そうだな。訳ありだろう。」

 

少し大きめの俺の声に反応するようにぺぺさんは答えた。

 

何だったんだ、一体?

 

そう考えていた俺の思考は紅茶を持ってきた緋那さんによって遮られた。

 

「ごめんなさい、席を空けてしまって。皆さん紅茶で良かったかしら。」

 

「はい、構いませんよ。」

 

砂城さんが答えた。

 

緋那さんは俺たち3人の前に置かれたカップに一つずつ紅茶を注ぐと向かいのソファに座った。

 

「ちょっと待っててね。あの子、今学校行ってるから。ていうか、あなたは学校良いの?」

 

「あぁ、大丈夫です。」

 

「そう。それにしても、珍しいこともあるわね、クラスメートとはいえ、男の子が来るなんて。」

 

「はぁ、はぁ~。」

 

「いえ、ごめんなさいね。あの子いつも女の子しか家に呼ばないから。

 

それにすぐ自分の部屋に行ってしまうし、部屋には近づかないで欲しいて言われるし。まともに挨拶なんてしたこと無いしね。

 

リビングにいるといつも二階のあの子を部屋から何か軋む音が聞こえるし、何をしてるのかしら。」

 

あ、あいつ!母親に部屋に近づくなって言って、何か軋む音ってぜってーあれだろ!

 

ほら!横の砂城さんなんてすぐに思い至ったのか凄く嫌な顔してるんだけど!

 

「(落ち着け、相棒!我の存在がバレてしまう!。)」

 

ボンノーが直接、脳内に話し掛けてきた。

(ふぅー、危ない、危ない。)

 

ボンノーの声と砂城さんの嫌悪感丸出しの顔で落ち着いた。

 

「だから、嬉しいの。クラスメートとは言え、あの子の同級生にこうして挨拶出来るのが。」

 

そう言って微笑む緋那さんの顔は慈愛に満ちていて、でもどこか悲しそうだった。

 

「えっと、どうかしたんですか?」

 

俺が訪ねると、

 

「え、何故かしら?」

 

「いや、なんか悲しそうな顔してたんで。どうしたのかな~と思いまして。」

 

「やだ、私そんな顔してた?」

 

「ええ、凄く悲しそうな顔してました。」

 

俺の言葉に横の砂城さんもうんうん頷いている。

 

「はぁ、じゃあ少しお話しをしましょう。良いかしら?」

 

俺は、砂城さんとぺぺさんの顔を見る。2人とは頷いてくれた。

 

「ええ、構いませんよ。」

 

そこから俺たちは緋那さんの話に聞き入った。

 

聞けば、モテルは緋那さんの本当の子供ではないらしい。この話を聞いて何故、緋那さんが母親にしてはこんなに若いのか納得がいった。

 

モテルは緋那さんの旦那さん、つまりはモテルの父親の連れ子でモテルの本当の母親は別にいるらしい。

 

しかし、病気でモテルの母親が亡くなりモテルの父親は男手ひとつでモテルを育てることになった。

 

でも、父親の仕事の都合上ずっと日本に留まることは叶わずモテルの養育に困っていたらしい。

 

そこで白羽の矢が立ったのがこの緋那さんである。

 

モテルの家系と馴染みが深い緋那さんはまだ大学を卒業して間もない頃、実家に呼ばれモテルの父親とお見合いをしたらしい。

 

ちなみに聞いた話ではモテルの実家と緋那さんの実家(凰家)は、日本でも屈指の金持ちらしい。しかも緋那さんの家は代々続く武家の家なんだと。

 

幼い頃を施設で育ち、凰家に養子で引き取られた緋那さんは、その恩返しの意味もあってかすぐにお見合いを了承したらしい。

 

そして、あれよあれよといく内に早々と結婚と言うことになり今に至ると言うわけだ。

 

単身赴任が多くまともに家へと帰ってこれないモテルの父親は、まだ若い緋那さんに悪いと思ったのか断ったらしいのだが、緋那さんはそれでも構わないと言って結婚したらしい。

 

結婚して一年、モテルの父親の仕事の関係で緋那さんは一年の殆どをモテルと2人で過ごしているらしい。

 

しかし、モテルも腐っても人の子である。そんな緋那さんとの距離感が上手く掴めずストレスからか、ここ一年夜な夜な遊び回っては女を家に連れ込んでいるらしい。

 

緋那さんも何度かは注意しようとしたらしいが、やはり気まずいのか強くは言えないらしい。

 

話しを聞いた俺たちは何とも言えない雰囲気になった。

 

……緋那さん、健気過ぎるだろ…。見ろ、砂城さんなんて、ハンカチで目元覆ちゃってるよ。

 

「ごめんなさいね。とても人様にするような話じゃなかったわね。紅茶入れ直すわ。」

 

「あ、いえ、こちらこそ不躾なことを。すみません。」

 

「ふふふ、気にしないで。」

 

そう言って、緋那さんはキッチンへと向かった。

 

「……想像以上に重い話だったな相棒。」

 

緋那さんが席を立ったからなのかポケットに入っていたボンノーが話しかけてきた。

「あぁ」

 

「少々、出過ぎた真似でしたね。反省してます。」

 

砂城さんがハンカチをポケットに入れながら言った。

 

ぺぺさんは唇を噛み締めて下を向いている。

 

そうこうしてる内に緋那さんが戻ってきた。

 

「お待たせしました。」

 

ちょうど良い

 

「すみません、ちょっとトイレに行きたいんですけど?」

 

俺が訪ねると、

 

「あぁ、トイレならこの部屋を出て右曲がった所の突き当たりにありますよ。」

 

「すみません。」

 

俺はそう言うと、立ち上がりトイレへと向かった。

 

トイレを済ませリビングに戻る途中、不思議な雰囲気の部屋を見つけた俺はその部屋の前へと来ていた。

 

「なあ、ボンノー。この部屋怪しくね?」

 

「………相棒、多分ここは地下室への入り口だ。そして、この先から女神の気配がする。」

 

「マジか!?すぐに2人知らせないと!」

 

リビングに戻った俺はすぐに砂城さんとぺぺさんに地下室への入り口の話をした。

そして、ぺぺさんに幻惑魔法を緋那さんに掛け、寝てもらい地下室の入り口がある部屋へと向かった。

 

 

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