砂城サイドにて、
自分は今、パーマ天使を高司くんに任せて自分を散々バカにしてきた鶏女と対峙しています。
ちなみに向こうでは早速戦闘が始まったのか高司くんが天使に蹴り飛ばされました。
高司くんと天使の戦闘を横目に見て自分は鶏女に注意を向けました。
「私の相手は貴方ですか魔術師。では、改めて自己紹介をしましょう。私の名前は-」
「良いですよ名乗らなくて。自分、あなたの名前を覚える気はありませんから。」
自分は高々と名乗ろうとした鶏女に言う。
自分で言うのもなんですが自分は今とても腹が立っています。
自分は魔術師という職業にそれなりですが誇りを持っています。しかし、この鶏女と先程消えていったジジイは魔術師全員を敵に回すほどの発言をしたのですから。
別に自分がバカにされるのは構いません。
いや別に進んでバカにされたい分けではありませんよ。マゾじゃないですから。
………本当ですよ!本当ですったら!
ですが、この鶏女とあのジジイは自分や自分の同僚までバカにしたのです。それにはカチンと来ました。それが許せないのです。
自分の言葉に鶏女もカチンときたのか目元を引きつってます。
「そ、そうですか。そうですわよね。考えたら魔術師などという俗物に名乗る名など持ち合わせていませんでしたわ。」
鶏女が言ってきました。
「泣いて媚びたら苦しまずに殺して差し上げようと思いましたが考えが変わりました。散々にいたぶって殺して差し上げます。」
鶏女はそう言うといきなり自分の足元が棘状に変わりました。
「冥土の土産に私の能力を教えてあげますわ。私の能力は範囲指定した場所を棘状に変えることが出来るのです。」
「聞いてもいないことをペラペラと、良いんですか?そんな簡単に自分の能力を喋って?」
自分は棘状になっていく地面を躱しながら言いました。
「構いませんわ。だって貴方、これから私に殺されますから。それに此方には彼らもいますからね!」
鶏女がそう言った瞬間、自分の右側からリビングデッドが現れた。
確かコイツ等は先程のジジイが残していった奴。
自分は棘状化した地面とリビングデッド達の攻撃を上手く躱しながら腰に付けていた袋を地面に投げつける。
中から出てきたのは大量の砂。
これこそが自分の武器です!
「盤上の駒達よ、王の命に従いその身を現せ“砂上の防人(さじょうのさきもり)”!」
自分は魔法を発動させた。
すると、先程バラまいた砂からチェスの女王、騎士、僧侶、戦車、兵士の形を模した兵達が現れた。
そう、これこそが自分の魔法。“砂上の防人”。
自分は女王以外の全ての駒を3体のリビングデッドにぶつけました。
「へぇー貴方、面白い魔法を使いますわね。」
鶏女はそう言いながら自分と女王の駒に攻撃を仕掛けてきます。
「ですが、貴方と砂の駒1体如きで私を倒せるとお思いですか?本当に思ってるなら随分とおめでたい頭ですわね。」
くぅ、それを言われると弱いです。元々、自分の魔法は調査などに重きを置いた魔法です。なので、リビングデッドの方は14体でどうにかなるでしょうが、自分と女王だけではこの鶏女の相手は正直キツい。
その時、自分のそんな心情を悟ったのか分かりませんが賢者タイムを使いカリエルとほぼ互角に戦っていた高司くんが、
「砂城さん!これを!こっちにはエンドもいるんで!」
と言って何かを投げてきました。
(あの速度は、もしかして全力の賢者タイムで短期決戦に持ち込む気でしょうか。)
受け取って見てみるとそれは高司くんがベルゼブブさんから受け取っていた魔法陣が描かれている紙でした。ご丁寧に高司君の血まで付いています。
ですが、これで此方の戦力も増えました。
自分はすぐさま紙を使い悪魔を呼び出しました。
すると、魔法陣が浮かび上がり中から悪魔が出てきました。……ベルゼブブさんと同じくらいの大きさの鼻水を垂らした子供の。
「オラを呼んだのはキミかど?」
自分は思いました。………この子を戦力にカウントして良いのかと。
「は、はい。確かにアナタの呼んだのは自分ですが、アナタは?」
自分が尋ねると、
「オラの名前はアスタロトだど。」
「あ、アナタがあの悪魔アスタロトですか!?」
「そうだど。」
「そうですか。とにかく何でもいいです。今、自分たちはあの天使と向こうにいる天使、そしてそこのリビングデッド3体と戦っています。手助けしてくれませんか?」
自分が言うと、アスタロトくんは
「いいど~。とりあえずあそこの砂の兵達を使ってリビングデッドたちの動きを止めて一カ所に集めて欲しいど。出来るかど~?。」
「はい、任せてください。」
「それと、砂の兵達も攻撃に巻き込まれてしまうと思うどけど良いかど~?」
「はい、構いません。」
アスタロトくんは自分の答え聞くと、
「そうかど~。」
と言って、リビングデッドたちの方へのろのろと歩いて行った。
歩くの遅くないですか・・・。
ちなみにあの鶏女には女王と騎士、戦車の駒1体ずつの計3体でぶつけ足止めしてもらっています。
自分は“砂上の防人”達を操作してリビングデッドたちを一カ所にまとめて動き制限した。
アスタロトくんはリビングデッドたちの前に行くと、
「いっくどー。」
と、何とも気が抜けるようなかけ声を上げ拳を後ろへと引き、振りかぶると思いっきりリビングデッドたちをぶん殴りました。
すると、リビングデッドたちは驚くほどの速さで向こうの方へ飛んでいき次に姿が見えたときには3体とも肉塊になっていました。
「こっちは片付いたどー。」
アスタロトくんはそう言いながら手を振り此方へのろのろと歩いてきました。
自分と鶏女は唖然としています。
・・・アスタロトくん、力強過ぎですよ。でも、
「これで、貴方は一人ですね。貴方が大人しく投降してくれれば、身の安全だけは保証しますよ!」
そう言って自分は、アスタロトさんと連繋を取りつつ鶏女との距離を詰めていきました。でも鶏女は急に高笑いを始めました。
「オーホッホッホッホッホッホッホッホッ」
「何がおかしいんですか?」
「そうだど。」
「いや、貴方々はヴァルル・モント様の残したリビングデッドを倒した様に仰っていますが、そのようなことがあり得るとでも?」
砂城は、リビングデッドのほうを見るがそこにあるのはアスタロトが倒した肉塊だけである、
「でも、リビングデッドはあのような様子ですよ?」
「そうだどー、ぐちゃぐちゃだどー」
すると、プリムは、三枚の札を取り出しました。
「なんですか、それは?」
「黙って見てなさい、ですわ。」
そう言って鶏女は肉塊に三枚の札を投げました。
メキメキバキバキ
と札が当たったと思った瞬間に肉塊が音を立て人形、否ケンタウロスのような形に変化していきます。
「な、何がおこってるんですか?」
「今私が投げたのは、ヴァルル・モント様から預かったコピー武器、叫びのオハン、ロンギヌス、そしてオリジナルの道具である天馬の蹄を封じ込めた札ですわ。」
「肉塊がケンタウロスになった説明がなされてませんよ!」
「あーもううるさいですわね、普通少しは自分で考えてみるものですわ。」
「アスタロトくんどういうことだと思いますか?」
「オラにもわからないどー確かにぐちゃぐちゃにした筈だどー」
「あーもう教えてあげればいいんですわね、あれらはヴァルルモント様が作製された仕掛けで、天馬の蹄を装備するとケンタウロス型になるようにできているのですわ!!」
「「はぁー」」
「せっかく教えてあげたのにその態度はなんなんですの!さっきのリビングデッドとはスピード、パワー、防御力共に別物ですのでさっさとぶっ倒されちゃえばいいんですわ。」
「ブルワァァァァア!!!!」
重装備のリビングデッドが、今までとは比べ物にならないスピードで此方に突っ込んで来ます。
「砂上の防人よ!!」
掛け声に応じてポーンの砂の兵等が防御に回りますが、一瞬で蹴散らされてしまいました。
「くっ」
「守るどー」
アスタロトくんとリビングデッドがぶつかる激しい音がしてリビングデッドの動きが止まりました。
「う、うぐぅ」
でもよく見ると、リビングデッドはスピードを落としただけで明らかにアスタロトくんが押されています。
「砂上の防人よ!!」
砂上の防人がアスタロトを支えてくれます。
これで、リビングデッドとアスタロトくんは互角にぶつかる事が出来ます。が何故かアスタロトくんの体がリビングデッドと共に軽く浮いています。
「なんで、浮いてるんだどー」
更に追い討ちをかけるように鶏女が棘を飛ばして来ました。