相変わらず一期の話は展開速いなと思います。
それではどうぞ!!
なのはとユーノはその日、すずかの家、というか豪邸に招かれていた。
そして今はいつもは団体で乗る送迎用のバスで移動している。
なのはの座る席の後ろには兄の恭也の姿もあった。
走行中のバスから見える景色がなかなか珍しくなのはは外の景色ばかり見ていた。
そんな時に後ろから恭也がなのはに声をかけてきた。
「なのは、最近少し疲れているようだが、大丈夫か?」
それは妹を心配する優しげな言葉だ。
なのはの訓練は体への負担をちゃんと考えて組んだものだが、
それでも少しづつたまった疲労はかなりあった。
同じく御神流を嗜んでいる恭也はすぐにそれに気が付いたのだ。
その言葉を聞いたなのはは少し時間を置いてこう返した。
「大丈夫なの。最近は訓練以外してないからね。休めと言われれば休むけど」
「何かあったら言うんだぞ。ユーノも頼む」
「わかりました。恭也さん」
小声で言った恭也の言葉にユーノはそう言い、なのははただ静かに頷いた。
少し時間がたった後、なのは達は無事月村邸に到着した。
なのは達はそこでノエルとファリンという月村家のメイド達に出迎えられた。
その後、恭也と忍は会うなり、さっそく2人きりになれる別室へと消え、
なのははすずかと同じく招待されていたアリサのいる場所へと案内された。
そしてなのはは庭に用意してあるテーブルとイスに近づきながら、
アリサとすずかに挨拶しながら席に着き、それからしばらくまったりと歓談した。
辺りには数えるのに苦労しそうなほどの数の猫がいる。
すずかが大の猫好きであり、そんな猫好きが高じて猫を何匹も飼っているのだ。
そのため近所からは「月村の猫屋敷」などと呼ばれる位の猫の楽園になっている。
今、話している話の内容は何気ない日常の会話だ。
なのははついでに親友であるはやてのことも話していた。
すずかが本好きということで気が合いそうだったので、
なのはは今度二人にはやてを紹介することになった。
ちなみにユーノは現在なのはのひざの上にいる。
これはアリサたちに正体がばれていないため、
そして女子達がスカートであるためここくらいにしか居場所がないからだ。
仮に下に下りれば猫達に襲われるのもある・・・。
さすがの二人もこれくらいのデリカシーはあった。
話も大分進んでいたとことで、ふとすずかが不意に話を切り出した。
「なのはちゃん。最近なんか疲れてない・・・?」
「そうよ!?本当に大丈夫?」
それはついさきほど兄恭也にも言われた疲労関係の話だった。
またぁ? となのははがっくりと肩を落とす。
「さっきもお兄ちゃんに言われたけど、そんなに疲れてるの分かる?」
「いや、なのはは基本隠そうとするから、周りの人たちはより注意深くアンタを見てるのよ
だから疲れているのがわかって、ものすごく心配なのよ!」
全く手を焼かせるんだから、というように腕を組んでちょっとそっぽを向きつつアリサが言う。
自分を心配してくれているその姿になのはは少し嬉しく思うとこう返した。
「確かにちょっと疲れてるかもしれないけど、心配ないよ。だから大丈夫。」
なのはがそう言うと、アリサは恥ずかしくなったのか少し顔を赤くして言う。
「まったく、強情なんだから! 気を付けなさいよ!」
そう言いながらアリサは顔をそっぽ向けてしまった。
「あ、ありがとね。」
なのははそんなアリサの気持ちに感謝する。
そして魔法のことについて話せないことに対して憤りも感じていた。
だが、魔法と関係ない人にむやみに教えるべきではない。
そういう思いがそれを話すことを押しとどめていた。
そして・・・そんな時だった。
突然、ズンッと胸に響く感覚をなのはは覚えた。
この感覚にはなのはは覚えがあった。ジュエルシードだ。
【ユーノくん!】
【うん、反応はすぐ近くだ。とりあえずここを離れよう】
ユーノがなのはのひざの上から飛び降り、ジュエルシードの方へ駆けだす。
見えなくなるまでなのはは驚く演技をしつつ・・・
「!? ユーノ??」
「あっ、わたしユーノくん追ってくるね」
少し演技がかった口調でそういってなのはは森のほうへと走っていった。
なのははユーノを追いかけるが、ユーノは大分先を行っているので、
追いつくまでには少々時間が必要だった。敷地内で空を飛ぶわけにもいかなかった。
少し時間をかけ・・・そろそろ、遠くにユーノの姿が見えてきた。
そしてようやく、なのははユーノの元にたどり着いた。
修行のかいあって息切れはしていないものの少しだけ疲労感をなのはは感じていた。
ユーノはきょろきょろと辺りを見回している。
なのはもこの辺りからジュエルシードの気配を感じているが、
これ以上細かいところまでは分からなかった。
「この辺りのはずなんだけど。・・・・・・あっ! あの猫!」
声を荒げたユーノの指差す方向に、なのはも目を向ける。
そこにあったのは子猫がジュエルシードを咥えている様子だった。
なのはたちはすぐに何か行動を起こそうとしたが、遅かった。
次の瞬間、咥えられていた青い宝石が眩い光を放った。
「発動する! ここじゃ人目が! ・・・魔力結界!」
ユーノが叫ぶとその足元に魔法陣が現れ、魔力がドーム状に広がり、
月村家の敷地を覆うほどの広範囲の空間を円状に切り取った。
その間にジュエルシードは完全に発動してしまった。
光輝く中、なのは達は眩しさに目を覆う。
そして光がようやく晴れた先で、なのは達はとんでもないものを見てしまった。
それは巨大な『子』猫だった。
元の数十倍以上はあるかもしれない。なにしろ、周りの木々の高さより大きいのだ。
しかし見た目は子猫という、なんともいえないギャップの塊がそこにあった。
それを見たなのはは思わずつぶやく。
「うわぁ・・・大きい・・・。レイジングハート、写真・・・いや、動画を撮っとこう」
はやてに送ろうなどと、意外と呑気していたなのはだった。
「なのは・・・そんなのんきな・・・」
そんななのはの態度にユーノは唖然とするが、なのはは気にしない。
ユーノに比べ、なのは達は心の準備がすでに整っている。
なのはの場合いろいろと鍛えられた精神が理由だが・・・
レイジングハートも《All right.》と言って動画を撮り始めた。
(・・・・・・ん? 何か来た・・・?)
すると間もなく、なのはが何者かが近づいてくる気配を感じた。
嫌な予感がする。そう思いつつ、ユーノに警告する。
「ユーノくん、誰か来るよ、気をつけて! レイジングハート!」
《All right. Stand by ready. Set up》
なのははバリアジャケットを一瞬のうちに纏った。
レイジングハートもデバイスモードになって、なのはの手の中にある。
次の瞬間。
ドオォォン―――
眩い金色の閃光が巨大子猫に直撃した。砲撃魔法だ。
一歩遅れたが、なのははスムーズに空中に飛び上がる。
そしてなのはは巨大子猫を攻撃した金髪の少女の前に立ちふさがった。
「そこまでにしてもらうよ」
そう言いながら、なのはは目だけを動かし少女を下から順に観察した。
そして顔の表情・・・とくに眼を見て思った。
(なんて暗い瞳なの・・・)
その時になのはが思ったのはただ一点それだった。
悲しみに満ちたその瞳はこちらの顔さえもゆがめそうだった。
暗い・・・ただただ暗いその瞳・・・自分でもそんな目はしたことなかった。
どうしてそんな目をしているのか、そう思いながらも話を聞こうと口を開いた。
「とりあえず話を聞いて。あなたもジュエルシードを集めているみたいだけど、
これは元々そこのユーノくんが見つけた物だよ! 集めてる理由は!?」
「・・・・・・答えても多分、意味がない。申し訳ないけどジュエルシード、頂いていきます」
しかし少女はその言葉に心は動かされず、淡々と告げた。
そしてその手に持つデバイスを振り上げる。
《Scythe Form》
「アークセイバー!」
少女の手元ののデバイスの形が鎌状になり、そこから三日月形の魔力斬撃が打ち出された。
咄嗟の攻撃だったが、なのははその攻撃に対処し、右へと逃げた。だが・・・
「――ッ! 追尾!?」
それは、回転しながら鋭い弧を描いてなのはを追い続ける。
なのははアークセイバーの正面を向き、左手に持つレイジングハートを前に突き出した。
《Protection》
バリアが展開されるとすぐさまそれがぶつかり、腕に衝撃が走る。
ガリッガリッ、と障壁が削られていく。
金髪の少女はそれを見てとり、素早く次の手を打った。
《Explosion》
そのデバイスの声とともにアークセイバーが爆発した。
その威力になのはのバリアが悲鳴を上げた。
「――ッ」
なのはのバリアは強力だったので、なんとか耐え、相殺される。
なのはの目の前には残存圧縮魔力による爆発にともなって爆煙が広がっていた。
なのはは前が見えず、フェイトの姿も見当たらない。視界は完全に0だ。
飛行して移動すれば煙から逃れられるが、なのははそれをしない。
今のなのはにとっては視界がふさがれる事は別に不利なことではない。
なので多少余裕を持って、なのははユーノに念話で伝える。
【ユーノくん。悪いけどこの子と一対一で戦わせて・・・
多分わたしが負けたらジュエルシード取られちゃうかもしれないけど・・・】
なぜだかわからないが、なのははこの少女と一対一で戦いたかった。
心の奥底で彼女と向き合いたいという気持ちが浮き上がっていたのだ。
【・・・うん、わかった。なのはに任せるよ。なのはには迷惑かけているから
それくらいなら・・・また会ったときに取り返せばいいし、
なのはは負けないと思うから・・・】
少しの時間、ユーノは悩んでいたが、最終的になのはを信じて送り出す。
【ありがとう・・・ユーノくん】
ユーノに許可を貰うとなのはは病院で鍛えに鍛えた魔力散布を行う。
なのはの体から放出された魔力が辺り一面に張り巡らされ、
それにより、まるでソナーのように周りにある物体を知らせる。
フェイトが高速移動でなのはの死角、左斜め後ろから現れた。すでに鎌を振り上げている。
だがなのははさらに速く、レイジングハートを自分は振り向かないままに
杖の反対側でフェイトの腹めがけて鋭く突きを放った。
「―――ぅッ」
フェイトは移動してきた瞬間に杖で腹を突き立てられた形になる。
その衝撃で一瞬だけ吐き気を催すものの、ダメージは微量だった。
「ぐぅッ」
(やっぱりバリアジャケットの上からじゃダメージは低い。だったら!ここは!!!)
《Divine Shooter》
なのはは一切隙を見せず、間髪いれずに追撃をいれる。
レイジングハートを横に振って、8つの手のひらくらいの大きさの魔力弾を
目の前の少女に向けて正面から4つ、左右にそれぞれ2つずつ、その8つを同時に。
少女に向けて放つ。
だが少女はそれら魔力弾をしっかりと見据えていた。
大きな鎌で、正面と横から来る弾を一閃。
一気に破壊しすべての攻撃を防いだ。
そのときになのはは少女に再び話しかけた。
「意味がないなんてことはない! 答えることに意味はあるよ、きっと変わる!」
「・・・・・・・・・あなたにはわからない・・・わかるはずがない!!」
(この子・・・あの視界の悪い中、的確にわたしを攻撃した・・・?)
金髪の少女はその言葉の影響か、一瞬だけ硬直したが、
すぐに立ち直り、なのはに向かって一直線に突撃する。
その途中で鎌から斧へとデバイスを変形させ、正面からなのはを斬りつけようとした。
だが、しかし・・・
「・・・真下が、がら空きだよ・・・」
その言葉とともに、金髪少女の真下の地面からディバインシューターが
地面を突き破って現れ、少女の米神に命中し仰け反らせる。
なんとか空中で踏ん張り立ち直った少女がなのはに向かって問いかけた。
「・・・いつのまに・・・」
「さっき話してる最中に・・・話し合う気は有るけど
そういうときでも策は張り巡らしておくのがわたしの主義!」
「・・・そう・・・・・・」
そう、少女が言った瞬間。少女はその手のデバイスを片手に突っ込んできた。
まるで話すだけ無駄だということを無理やりにでもわからせようとするように
あまりの速度に避ける間もないなのはは逆に受けてたった。
レイジングハートを刀のように握り、向かってくる斬撃に合わせ、切る。
《Master!》
レイジングハートの警告は届いたが、間に合わなかった。
斧の刃と杖の中ほどの部位が「ガッ」という鈍い音を立ててぶつかる。
変化はすぐに現れた。
ピキ―――
レイジングハートがおかしな音を立ててひび割れる。
「しまっ!?」
なのはは慌てて離れる。
しかし少女はそれを追い、追撃してする。
なのははそれを再び受け止める。
しかしインテリジェントデバイスでそれを受けたことにより、
レイジングハートの皹がさらに広がってしまう。
《マスター! 私に魔力を流してください! それで直ります!》
要領はわかっていたなのはは返事もせず、即座に実行する。
すると、あっという間にひびが塞がっていった。
これならまだ戦える。
なのはは少女の刃の軌道をほとんど先読みするような勢いで避けていく。
しかしそれにも限界があった。少女の速度はなのはよりも圧倒的に速い。
先読みではなのはが避け続けるのは難しかったのだ。
金髪の少女はついになのはの動きを捉え、体の中心に斧を振り下ろした。
なのはは避けられない、と判断するまでもなく、直観的にすぐさまレイジングハートを振るう。
さきほどの経験から鎌の刃には柄を当てず、
相手のデバイスの先端部分からやや下辺りにレイジングハートの先端を合わせる。
何とか受け止めたその後、すぐさまなのはは後ろに下がる。
一定の距離がとれた。その瞬間・・・
《Cannon Mode》
レイジングハートは自分の判断でカノンモードへと姿を変えた。
そこでなのはが三度少女に向かって話しかけた。
「どうしてそんなに寂しそうな目をしているの!?
理由があるなら言ってほしい。言えばきっと変わる! でも言わないと、何も変わらないっ」
「・・・・・・・・・」
「答えて!!」
金髪の少女は思わず目を逸らし、そして考える。
(そんなことを言っても、何も変わらない・・・。変わるはずなんかない・・・。
なのになんでこの子はわたしのことを・・・。いったいなんなんだろう、この子は・・・一体・・・?)
(こんなに言っても、返事もしてくれないなんて・・・・・・)
なのはは目の前の少女の反応に憤りながら、レイジングハートを少女に向かって突きつける。
《Thunder Smasher》
《Divine Buster》
「・・・サンダー・・・スマッシャー!」
「ディバイィン・・・バスタァァーーーーーー!!!」
互いに掛け声とともに砲撃魔法を撃つ。
2人のデバイスからそれぞれの魔力光の色がほとばしり、空間を翔けぬける。
ドオオオォォォン―――
中間点で金色と桜色の魔力が衝突する。
そして少女はなのはの持つ力に驚かされる。
「!!」
(なんて魔力量!それにやっぱりこの子砲撃型!)
一瞬拮抗するがすぐに少女が撃ち負けた。桜色が金色を蹂躙する。
しかし金髪の少女は自分の砲撃がわずかばかりの抵抗をしているうちに上へと逃げさる。
そして間一髪、桜色の砲撃を交わすことに成功した。
(それにしてもこの子、デバイスは杖型なのに、
なぜか接近戦も強いみたいだ。攻撃がまるで通らない。
でもこの子がいくら強くても、いくら対抗して来ようとも・・・
私は母さんのためにジュエルシードを集めなくちゃいけない。
負けられない・・・! 絶対・・・・・・)
そして・・・。
《Scythe Slash》
鎌の魔力刃が強化され、強く光った。
少女はなのはの上から、思い切り鎌状になったデバイスを振り下ろす。
「ッ!」
《Flash Move》
なのはは高速移動で鎌をかわした。
そして少女から遠く離れた場所まで移動する・・・。
なのははそこでレイジングハートを構え、放つ。
「ディバイーン・・・バスタァアアア!!!」
脈打つ高速の砲撃は攻撃をし、若干の隙があった少女に直撃する。
爆煙のなか、なのはは油断せずに構えながら少女が居た場所を見据える。
やがて、煙は晴れて、少女の姿が現れる。
その姿は一言で言えば、ボロボロだった。
バリアジャケットは一部がなくなり、真っ白な少女の素肌が一部からもれていた。
ディバインバスターには結界などを貫通する特性がある。
その対象はバリアジャケットも例外ではない。
「・・・悪いけど・・・少しだけ動きを止めさせてもらう・・・」
なのはは小声でそう言いながら、少女に向かって突撃する。
そして彼女に峰打ちをしようとしたときに・・・それに気づいた。
「えっ・・・」
彼女のバリアジャケットの隙間からこぼれる白い肌・・・
だがよく見れば、そこには痛々しい赤黒い痣があった・・・
後にそれがどういうものかわかるのだが、なのはは違うことを感じていた。
なのはの記憶がフラッシュバックし、彼女の動きを止めさせる。
(わ、たし・・・が・・・やっ・・・たの・・・)
かつて魔法で自分が怪我をしたから思ってしまった心配。
再び自分の魔法が、せっかく非殺傷設定を覚えたのにまた傷付けてしまったことに。
それはさきほどまでほとんど見せなかったなのはが一瞬だけ隙を見せてしまう。
そして・・・相手の少女がその隙を逃す理由がなかった・・・
「なっ・・・・・・!?」
《Blitz Action》
デバイスのその言葉とともに少女も同じく高速移動をする。
そしてそのままなのはの後ろに回りこんで、飛び掛かった。
なのはは予想外の攻撃であったこともあって硬直していた。
そこへ・・・。
「サイズスラッシュ!!」
・・・金色の斬撃が、なのはの背中を襲った
地面に向かって幼い体が吹き飛ばされる。
ズン―――
鈍い音をさせて地面に叩き付けられ、なのはの意識はそこで途絶えた・・・。
なのはの初めて対人戦は、結果的に黒星と言う結果に終わったのだった。
なのはが目覚めたのはそれから数分後のことだった。
目が覚めると目の前にいたのはフェレットの姿をしたユーノだった。
「なのは・・・大丈夫?」
自分を心配する声になのははいつつと頭に手を当てながら起き上り言った。
「うん、大丈夫・・・ごめん。負けちゃった・・・ジュエルシードも持ってかれちゃったし」
「それは仕方ないよ・・・それになのはが無事だったからそれでいいよ。
ジュエルシードをあの子が集めているなら、また会えるはず・・・
その時に取り返せばいいさ」
「うん、ありがとうユーノくん・・・」
しかし、なのはは取り返す・・・とは違う感情を持っていた。
(あの子・・・悲しい目をしてた・・・たぶん事情があるんだろうな・・・
それにわたしと違って、魔法の危険さもきっと知っている・・・
怪我させちゃったし・・・次に合ったらきちんと謝らないと・・・)
そう思いながら、ふとなのはは思い出したように言った。
「あっそうだユーノくん。わたしが仮に魔力少し渡したら人間に戻れる?」
「えっ!?」
いきなりそんなことを言ったなのはにユーノは驚く、
なのははいきなり変なことを言ってごめんといいながら説明した。
「今度みんなと温泉旅行行くんだけど、ユーノくんにも温泉楽しんでもらいたいんだ」
「あぁ、そうなんだ。・・・うん、戻れるはずだよ。戦闘はまだ難しいけどね」
ユーノの不調はあくまでもこの地球の魔力素とユーノのリンカーコアの相性が悪いだけなので、
一度なのはが魔力に変換してしまえば、理論上は問題ないはずだった。
もっとも戦闘に使うほどの回復は無理で、あくまでも人間体でいられるようにするだけだ。
「戦闘はしなくていいよ。だけど人間の状態に戻れるならそのほうがいいと思うんだ」
「そうだね。じゃあお言葉に甘えてよろしく頼むよ」
「うん、楽しもうね」
なのはたちはそう言う話をしながらアリサたちが居る場所へと戻っていった。
「遅い!」とアリサに怒られてしまったのは、ご愛嬌だ。
なのはさん・・・和平の使者が騙まし討ちってどうよ?