次回の戦闘シーン・・・パル転のそのまんま使いまわしにならない様に頑張りたいですね
それではどうぞ!!
さて現在なのはたちはアースラにいた。
今は作戦会議中である。アースラ内の会議室の縦に長いテーブルに、
なのは、ユーノ、リンディ、クロノ、エイミィ、そしてアルフが座っている。
なのはたちが居るのは二人が今回参加させてもらうように進言したからだ。
そして何の作戦会議と言われればそれは無論、
フェイトとプレシアへのアプローチの仕方についてだ。
「それでフェイト・テスタロッサの保護と
プレシア・テスタロッサを逮捕するにはどうするかだが、皆何か案はあるか?」
クロノがその長いテーブルに手を置きながらそう言う。
彼としては大魔導師相手に並の作戦は通用しないと考えていた。
キーボードを操作しながらエイミィが考えを述べる。
「難しいね。ジュエルシードはもう全部回収されてるから
フェイトちゃんはもう出て来ないんじゃないかなー?」
「そうかもしれないわね。でもアルフさん、プレシア女史としては、
ジュエルシードが9個というのは十分な数なのですか?」
手元を顔の顎に持って行きながらリンディがアルフに問う。
もしも足りないのならばそこに付け入る隙があると考えていた。
「いや、足りてないだろうねぇ。あたしたちは全部持って来いってあの人には言われてたよ。
まあ21個全部とは言わないまでも、かなりの数が必要なのは間違いないだろうねぇ」
アルフはもう完全にこちらに協力するつもりのようで、必要なことは何でも答えてくれた。
この行為も、一応は立場上向こう側であるアルフが協力すればするほど、
フェイトが保護された後に罪が軽くなる可能性が高いから、と説明されたのが理由のようだ。
その方が裁判で有利になるからというのもある。
そこでユーノが確認の意味を込めてアルフに顔を向けながら聞く。
「そもそも、アルフはプレシアの居場所を知ってるんじゃないの?」
「ああ、あたしが知ってる位置にはもうなかったよ・・・。
時の庭園は次元を移動することができる。あたしを追い出したんだから、
それくらいの事は絶対当然するさ」
「じゃあ、やっぱりジュエルシードを囮にするしかないんじゃないのかな」
頭をフル回転したが、結局はこれしかないと考えたなのはが提案した。
昨日からずっと覚悟していたのだ。全員の要望をかなえられる策はこれだけだと。
「具体的には?」
「そうですね・・・要はジュエルシードを賭けて私とフェイトちゃんが決闘する。
今、フェイトちゃんの行方は・・・・・・アルフさん、わかる?」
「いいや、どういうわけか、連絡はつかない。
多分あいつにあたしはもういなくなったとか、
連絡を取るなとか、吹き込まれたんだろうね」
アルフは苦々しい表情で舌打ちまじりに答えた。
本来、使い魔とその主との間には精神リンクが存在するが、今は非常にあいまいになっていた。
ただ魔力供給自体は止められていないので、存在を維持する分には問題はない。
「そっか、じゃあこうしよう。
アースラからここら辺に無差別にジュエルシードを賭けて戦う旨の・・・
簡単に言えば〝果たし状〟みたいなもの。
・・・それをばらまいてフェイトちゃんをおびき寄せるの。
もちろん場所はこっちで指定しておいて、その場に網を張って待ち構えていれば、
次元魔法とかを使ってきた時にプレシアさんの居場所も分かるでしょ?」
そこにユーノが口を挟む。
なのはの作戦にはいろいろと粗があるように感じられたからだ。
「は、果し状って・・・・・・、なのは。
それにしたって位置の指定はさすがに露骨すぎるんじゃないかな?
罠が張ってあるのはバレバレだし、プレシアも危険すぎて手を引くんじゃないかな?
それでフェイトが指定した場所に現われなかったら・・・
多分その後、クロノ達の捜査は大変なものになるよ?」
「その点は多分大丈夫。フェイトちゃんは絶対に現われるよ」
その発言を聞いてなのはがそう言った。
多分大丈夫なのは捜査のこと。絶対なのはフェイトが現れることだ。
「どうして?」
ユーノの問いに、なのははクロノやリンディの顔色をうかがう。
2人とも口を挟まず静観しているが、なのはの意見に賛成していることが雰囲気で分かる。
なのははそう思いつつ、人差し指をピンッと立てて話し始める。
「根拠を簡単に説明するね。
プレシアさんはもう逃げることを放棄してるとしか思えないんだよ。
普通なら管理局が現われた時点で慌てて逃げ出すのがプレシアさんの選択肢としては妥当でしょ?
わたし達の世界観で言えばお金を盗もうとしている犯人が、
警察が来たのに逃げないでまだお金を奪おうとしているようなものかな。
むしろ、本来ならそこが本来の引き際でしょ? 茶にも程が有るし、分が悪すぎるもん。
自分達より総力が強い相手にジュエルシードの争奪戦を挑もうなんて普通考えないよ。
管理局に捕まる可能性も高いしね。
でも、プレシアさんはフェイトちゃん達にジュエルシードを集めさせ続けたでしょ?
そうせざるを得ない理由がジュエルシードか、
もしくはプレシアさん自身にあったって考えられないかな?」
「ふぅん、そう言えば、あの人はずいぶんとジュエルシードにご執心だったみたいだねぇ。
フェイトからの又聞きだけど、今まで集めさせられた魔力を含んでるロストロギアよりも
数段純度が高いって言ってたみたいだよ。それに願いが叶うって言う伝承付きだしね」
アルフはそう言うが、クロノはそれに賛成の意は示しつつも意見する。
「まあなんにしても、プレシアが誘いに乗ってフェイトを行かせるという予測は僕も正しいと思う。
しかし方法は大胆だな・・・。それは賭けだぞ。もし負けたらどうするんだ?」
「そうだね、わたしが負けたら、ジュエルシードはフェイトちゃんに奪われる事になると思う。
そうなったらクロノくんが疲労したフェイトちゃんを捕まえるか、
転移するのを追うかとかすればいいと思うよ。
まあ、でも・・・」
そういうとなのははブレイズハートを起動させて上に掲げて言う。
それは決意の表れ、覚悟の表れ・・・
「そもそも負ける気はないよ。わたしには負けられない理由が有る」
「まあやってみる価値はあるか・・・。
最低でもフェイトをプレシアから引き離せる。艦長はどう思いますか?」
クロノはなのはのその行動を見た後、顎に手を当て考える素振りを見せる
一瞬考え込んだ後、彼は肯定の意を示しリンディに問いかけた。
「そうね・・・。やってみてもいいと思うわ。
でも危険よ、なのはさん。また次元跳躍で攻撃されるかもしれないわ。
前はフェイトさんを狙ったようですけど、今度はあなたを狙ってくるかもしれないのよ?」
「頑張って避けますけど・・・策はあります。最悪でも魔力シールドで防ぎきりますから」
なのはの決意がこもった瞳を見て、少し時間を置いた後リンディは納得する。
「・・・そうですか。分かりました。次元攻撃にはアースラからも十分に警戒し、
分かり次第念話で報告しましょう。多少は対処しやすくなるように・・・。
エイミィ、そこら辺はよろしくね」
「了解です!」
「決まりだな。場所はどうする? 君の戦いやすい場所で構わない」
クロノの言葉になのははふと思い立った場所を候補に挙げた。
「じゃあ臨海公園なんてどうかな。
海沿いのところだから、ここにすれば海でも市街地でもOKだから
かなり幅広い戦略が使えると思う。というか水の上が一番いいかな」
「じゃあ、決まりっと。
ああそれと、戦うときは広域結界を2重に張って
訓練用建造物を設置するからいくら壊しても大丈夫だよ、思う存分やってね」
「結界ごと破壊してくれるなよ。まあ、さすがにあり得ないか・・・・・・」
本人は冗談のつもりで言ったクロノの言葉。
それに対してなのはは笑みを浮かべると真実を答えた。
「結界ごと破壊は一応可能だけど?フルチャージなら」
「じょ、冗談のつもりだったんだが、まあいい、じゃあ早速準備に取り掛かろう」
クロノは冷や汗をかきながらそう言うが、
なのははそれを無視しし、思い出したようにクロノに聴く。
「そういえば、プレシアさんの家族関係はわかったんですか?」
「あぁ、それなんだが・・・本当に聴くか?戦いの前に」
「内容によっては戦う前にフェイトちゃんに聞きたいし、聴きますよ」
「なら、話しておくか、エイミィ!」
「りょーかい!」
そして・・・話された内容は、なのはにとっては予想通りでありある意味で最悪の内容だった。
その日のうちに地球に来ていたフェイトのデバイスにあるデータが届いた。
それはランダムに送られてきたもので、差出先はわからなかったが・・・
「え? は、果たし状・・・? えっと・・・
フェイト・テスタロッサに告げる。
ジュエルシードを賭けて一対一で戦おう。
勝者はすべてのジュエルシードを手に入れる。
ジュエルシード持参の下、今日PM6:00に指定座標まで来られたし。
高町なのは。
高町なのはって・・・誰だったっけ・・・?どこかで聴いたことが・・・
アルフは知ってる?」
何気なく尋ねて、アルフがいないことを思い出した。
「もしかしてあの子かな? うんそうだ。確かに高町なのはって言っていた」
(それなら・・・母さんに相談しないと)
手持ちのジュエルシード全てとなると、
1人で決めていい規模の話ではなかったというのもあるが、
そもそもフェイトはジュエルシードをプレシアに預けたままだったというのもある。
魔法を使い連絡を取る。そうすると、魔法陣の中にプレシアが映し出された。
『フェイト・・・。何のよう?』
「あの、こんなものが・・・・・・」
フェイトが送られてきたデータを見せた。プレシアはそれに目を通す。
『―――ジュエルシードを・・・。中途半端に持っていても仕方ないわね。フェイト?』
「はい、母さん」
『じゃあジュエルシードをそちらに転送するわ。
くれぐれも取られることのないように、・・・いいわね?』
「はい」
するとジュエルシードが9個転送され、フェイトの前に現れた。
「ありがとうございます、母さん」
「頑張るのよ、フェイト」
そこで、通信は切られる。フェイトは決意を込めた。
そしてフェイトは少し時間が経過した後、少し冷静になって考える。
(でも、このままじゃダメだ・・・。あの子には多分勝てない)
指定の日にちまであと3日あった。この間に何とか対策を考えなければならない。
砲撃では絶対に敵わない。近接ではなのはも決定打こそないものの強い。
あの時は勝てたが、あの成長度・・・次も勝てるとは思えなかった。
というより・・・前に聞いた話を纏めるなら勝てる戦いをみすみす逃した形なはずだ・・・
そしてそんな自分が勝っていると自信を持って言えるのは――
(――速さしかない・・・・・・)
だったらそれでなんとかするしかない。やるんだ!
そうフェイトは決意し、己のデバイスに目を向ける。
「バルディッシュ・・・絶対に勝つよ・・・・・・絶対に・・・絶対に・・・」
《Yes sir》
寡黙なるデバイスはただ主の声に静かに答えた。