切りよくするために前後編でお送りします。
どこまでパル転流用から進化できるか・・・
それではどうぞ!!
約束の場所でなのはは待っていた。
すでにバリアジャケットを纏っていて、手にはレイジングハートを持っている。
その瞳はただ決意の元、好敵手の登場を待っていた。
・・・実は未だに左足の調子がよくなかった。
あれから日に日に悪くなっていった。すでに左足は膝上までもが動かない。
現状ばれていないのは特殊な歩き方と魔法による補正が有るからだ。
もっとも・・・気づいている人も居るみたいだが・・・
なのははこの事態にとりあえず痛み止めを薄く塗り、
ガチガチにテーピングをして固めることで取りあえず応急処置をした。
・・・できればはやてを助けるまではこのことが周りに知られてほしくはなかったのだ。
そして、時計の針が5時を告げる。
そうすると、なのはの後ろ、外灯の上にフェイトが現れた。
なのはは振り向き、フェイトを見据える。
「・・・・・・」
「来たね、フェイトちゃん・・・ジュエルシードは持ってきた?」
《Put out》
《Put out》
互いのデバイスからジュエルシードが現れた。
なのはは12個、フェイトは9個。
確認し終えてからジュエルシードはまたデバイスに収納された。
「まずは確認しておくよ? この勝負に負けた方は全てのジュエルシードを相手に渡す。
それに加えて、わかると思ったから手紙の文面には書かなかったけど、フェイトちゃんが負けたら」
「うん、そうなったら、わたしは管理局に捕まってしまう。
けど、こっちのジュエルシードの数は少ないんだから、
それくらいのリスクは覚悟してる。でも、それでも、母さんのために、わたしは負けない!」
フェイトは力の限り宣言した。愛する母親のために負けるわけにはかないと・・・
それを聞いたなのははフッと微笑みながら言った。
「そっか。わかったよ・・・」
【でも・・・やる前に言う事は全部言っておくよ】
なのはは少し間をおき、念話でフェイトに言った。
先ほど知ってしまった事実。戦う前に言っておかなければ気がすまない。
というより・・・戦い終わった後にフェイトが知ったときのことは考えたくなかったからだ。
【戦う前に言っておきたいんだ。
この勝負をするかしないかを選べる最後のチャンスだよ。
それにこの話を聞いた後にフェイトちゃんは戦う気力がなくなってしまうかもしれない】
【念話で・・・?なに?何があっても、戦うことは変わらないよ】
フェイトの意思は固かった。ならばとなのはは話し始める。
【フェイトちゃん。あなたは人造生命体・・・クローン・・・なんだって。
とあるプロジェクトによって、他人の体の情報と記憶から生み出されたんだ。
キミのお母さん、プレシア・テスタロッサの手によって・・・・・・】
【え?】
フェイトは突然の事に頭が凍っていた。
【アリシアっていう名前に心当たりはない?】
なのはが言った途端フェイトに頭に衝撃が走り、過去の事を次々と思い出した。
『アリシア、おいしい?』
『いい子にしてるのよ? アリシア』
『ねぇ、今度のアリシアの誕生日に休みをとることができたの。何かほしいものはある?』
『私!・・・・・・・・・しい!』
フェイトの頭を駆け巡るのは昔の、優しい母親の姿。フェイトの望んでいる優しいプレシア。
しかし、そのすべてはフェイトに向けられた優しさではなく、アリシアに向けられたものだった。
(多分それでアリシア・・・母さんの本当の娘は死んじゃって、多分わたしはその後に生み出された・・・?)
だとしたら・・・。
(わたしに母さんが優しくしてくれたことなんて・・・一度も・・・ない?)
フェイトは思い出す。アリシアの記憶の中ではなく、
しかし、それはおぼろけにしか見えず核心を与えることはなかった。だが、それは関係なかった。たとえ偽りだとしても・・・
(わたし『が』母さんを助けたい! 笑ってほしい! 喜んでほしい!
わたしが誰でも、何者でも、どんな存在だろうと、その気持ちは変わらない!!
私自身がそう願っているんだ!!!)
【・・・思い出した。けど、それでもわたしは母さんの娘だから・・・わたしは・・・止まらない!!】
少しの時間がたってからフェイトが答えた。
動揺はもう表に出ていない。それどころか、少し晴れやかな表情になってきた。
そしてなのははフェイトに笑顔を向けた。
【そう……。フェイトちゃんならそう言うと思ってたよ。わたしもそう思う。
大切なのは、自分と相手がお互いに家族なんだって思えるかどうか。ただそれだけ・・・
向こうが認めてくれなくても・・・ね・・・
血のつながりも大事だよ。でも思いも大事だ。
たとえフェイトちゃんがアリシアって人のクローンだとしても・・・
お互いに理解しあえれば大丈夫。だから・・・】
その言葉とともになのはとフェイトはデバイスを構える。
「私達のすべてはまだ始まってもいない、だから本当の自分を始めるために・・・。」
そこで区切りなのはは言う。
「それじゃあ始めよう・・・最初で最後の本気の勝負!!!」
今戦いの火蓋が切って落とされた・・・。
結界に囲まれた臨海公園の中
なのはとフェイトは空に舞い上がり、戦っている。
開始から既に10分ほどたったが状況は依然として変わらない。
なのはが遠距離に持ち込もうとするが、フェイトは速さでそれを許さない。
広大な結界は、海と市街地、両方をちょうど同じぐらいの面積で覆っている。
戦闘の場所は開始当初の海の上から、海沿いのビルが立ち並ぶ市街地へと移っていた。
「「はぁあああああああーっ!!!!」」
レイジングハートとバルディッシュを打ちつけ合う。
なのははむやみにレイジングハートで近接に応じるつもりはない。
あくまで彼女の本領は遠距離戦なのだ。だから無理はしない。
その攻撃を技術と魔力コーティングで滑らせるように流した。
フェイトは流された勢いのまま、なのはの後ろに回りこみ、
バルディッシュで斬撃を振るった。
なのはは振り返ることなくそのまま前に飛んでかわす。
いちいち見ていたら隙だらけだ。何回攻撃されるかわかりはしない。
《Divine Shooter》
「シュート!!」
そのまま前に移動して距離を取りつつ、
素早く9つの魔力弾を作り、フェイトに放った。
フェイトに向かっていく7つのディバインシューター。
しかしフェイトは止まらない。
金色の魔力弾がフェイトの周りにつくられた。
「フォトンランサー、ファイアッ」
すぐさま放つ。それによりなのはの7つの魔力弾はすべて打ち消される。
しかし残った二つのディバインシューターがフェイトを後ろから襲う。
「くっ!」
それに気づいたフェイトはバルディッシュを後ろに向かって振るう。
それにより残された二つの魔力弾は切り裂かれ消滅する。
「なら、これはどう!? シュートッ!」
先ほどの弾より魔力を込めたディバインシューターを4つ射出した。
さらにそれはランダムにフェイトの元へと向かう。
しかしフェイトは冷静に対処した。
フェイトは1発目を鎌で切り裂く、
そして間髪なくなのはの所に移動し、鎌で一閃した。
「はぁぁああッ!!!」
《Protection》
なのはは咄嗟にバリアを張って防御し、
新たに作り上げたディバインシューター3つで
フェイトの後方から攻撃させる。
フェイトは背後の弾に気づくと、
被弾する寸前に高速でなのはの背後に回り込んだ。
なのはは自分の3つの弾とフェイトに挟み打ちにされる形となるが、
すぐさまそれを避けて魔力コーティングしたレイジングハートでフェイトを叩きつけようとする。
フェイトはとっさにバルディッシュで受けた。そして受けると同時に魔法を発動させる。
フェイトの周りには10個のフォトンランサーが作られていた。
「ファイヤッ」
《Flash Move》
なのははそれを紙一重でかわした。
外れた弾がビルに当り、ガラガラと音を立てて倒壊する。
フェイトは見失ったなのはを急いで探す。
すると桜色の魔力光が視界の下から見えた。
「・・・・・・・・・・・・!」
それは砲撃の準備は完了していたなのはの姿だった。
なのははカノンモードのレイジングハートをフェイトに向ける。
「お返しだよ・・・ディバイーン」
《Buster》
その言葉とともに引き金を引く。桜色の砲撃がフェイトを襲う。
「くっ!」
《Sonic Move》
高速移動を使いすぐさまその場から離れるフェイト。
過ぎ去った桜色の砲撃は後方のビル4棟を爆散させた。
訓練用とはいえそのビルの強度は本物に匹敵するにもかかわらずだ。
その威力にほんの一瞬気をとられていると・・・
「もうあんなところに!?」
「やっと離れられたね・・・ここからが本当の勝負だよ」
離れた距離でお互いが呟く。
この距離ならばフェイトはなのはに対して有効な攻撃手段がなく、
なのはだけが一方的に攻撃できる間合いだった。
しかし、なのはが行ったのはフェイトが驚く行動だった。
「ねぇ、フェイトちゃん?音速って知ってる?」
いきなりそんなことを言われたことにフェイトは驚くしかない。
戦闘中・・・しかも自分が有利な間合いで攻撃し放題だというのに・・・
フェイトが警戒する中、なのははそれでも続ける。
「音速とかマッハ何々とかよく言うけど、それは空気中の秒速340m前後のことを言うんだ。
だけどね・・・音が伝わるのは空気中だけじゃないんだ・・・ねぇ?知ってる」
さきほどと同じように不適に笑いながら話すなのはをフェイトは警戒する。
一体何を言っているのだろうか?確かに音速とはそういうものだろうが、今は関係ないはず・・・
そう思っているとなのはは続きを話した・・・決定的なことを
「水中での音の速さって、秒速1500mくらいなんだよねぇ!!!」
その言葉を聞いた瞬間、フェイトは状況を理解しその場を離れる。
刹那、フェイトの頬を超絶な速さを持つディバインシューターが駆け抜けていった。
「わたしは魔法の性質を変えることができる!例えば音と同じような性質にしたりね。
だけどフェイトちゃんなら秒速340mくらいは避けれると思っていたよ。
だからこの海上!相性抜群なこの場所でわたしは戦うことを選んだんだ!!」
続いて放たれる二発の超高速の魔力の弾丸は一発は避けられたものの
残りの一発はフェイトのわき腹に直撃する。
一瞬の激痛が走る中、フェイトはなのはに言った。
「ま、さか・・・さっき私が避けた奴を・・・」
「そう、四発打ち込んで一発はそのバルディシュで切り裂かれた。
けれど残りは海の中に隠しておいたの。この時のためにね・・・
それに・・・話している間にも仕掛けてあるんだ!!」
その言葉とともに海中から放たれる20ものディバインシューター・・・
それぞれが水中を一度通ることで速度は約秒速1500mにまで加速される。
水が空気よりも重く、大変堅い・・・ことによって発生する現象。
また水中の音は空気中と比べて、弱まりにくく、遠くまで伝わるという性質がある。
それによって一度水中に突入しているというのに威力は下がらない。
なのはの『魔法操作』を最大限に利用した作戦は少量の魔力だけを使いながら
本来ならばその魔力だけでは達成できないような結果を残していた。
(これが・・・3Rの一つ。
魔力の使用を最小限に抑える。それだけのことでこの戦いに優位に立つ!)
なのはとフェイトの魔力量はなのはが多い。
だが、高速戦を行うことに加えて防御を度外視したフェイトと
砲撃や射撃を使い、防御力を優先するなのはでは最終的な持久力はほぼ同じだった。
さらに言えば・・・なのはの魔力消費は前述のものだけではない。
つまり第一として、どちらが魔力を最後まで温存できるかが勝利の鍵の一つだ。
だからなのはは海という場所を選択し、魔力の温存に専念している。
無論、それだけではない。なのはが使用しているのはそんなことではないのだ。
「3R作戦は・・・ここからが真骨頂だよ・・・」
なのははボソリと呟く。
勝利を確信しているわけではないが、多少の余裕を持つ。
それがなのはのポリシーであり、戦略だ。
そのころフェイトは飛び交う超高速ディバインシューターを
なんとか高速移動でかわし続けていた。しかしそれは長続きするわけもなく・・・
「はぁ・・・、はぁ・・・」
フェイトは肩で息をする。
今まで避けられただけでも運が良かっただろう。
全速力でブリッツアクションを使い続けるのは体への負担は莫大だ。
(だめだ・・・避けるだけじゃ・・・なんとか・・・攻撃しないと、勝ち目はない・・・)
すでに息も切れはじめている。
"このまま"戦えば勝機はない。
だがフェイトにはこの日のために用意したものがあった。
「バルディッシュ、あれを・・・やるよ!!」
《Yes sir. Barrier jacket. Sonic form》
その言葉とともにフェイトのバリアジャケットが輝き変わる。
マントとスカートがなくなり、レオタードとスパッツだけという姿になった。
手足にバルディッシュのフィンブレードやなのはのフライアーフィンのような
光の羽「ソニックセイル」を生やしている。また、右手にも装甲が追加されていた。
そう、それは本来ならばもう少し後で登場するフェイトの姿。
超速の戦士「フェイト・テスタロッサ-ソニックフォーム-」
「姿が変わった!!!!??」
驚くなのはに眼もくれず、フェイトは弾丸のようなスピードでなのはに向かってきた。
なのはは対処しようとしつつも、その早さには間に合わず接近を許してしまった。
至近距離まで近づいたフェイトはバルディッシュを振りかぶる。
その一撃はなのはの知覚速度を遥かに上回り、非殺傷の一撃をなのはのわき腹に直撃させる。
「がはっ・・・!」
うめき声を上げ、肺に有る空気を全部吐き出すなのは。
フェイトはそれだけでは終わらずにバルディッシュを上へと振り上げて、
なのはに向けて勢い良く叩き落す!!
「ぐぅ・・・」
なのははとっさに反応し、レイジングハートの柄を頭上へと持って行きガードする。
しかしレイジングハートのフレーム強度ではバルディッシュの力は防ぎきれない。
なのはの体自身は守りぬいたものの、レイジングハートの柄は砕け散り、
なのはの体は勢い良く海面に向けて吹き飛ばされた。
(くっ、魔力・・・放出・・・)
まさかこんなことに役に立つとは・・・そうなのはは思いつつ足元から魔力を放出。
勢いを利用し体を空中で一回転して、足を海面に向けて叩きつける。
放出された魔力は水を弾き、海面には美しい波紋が出現していた。
なんとか海面に浮くことで水中へと没することを防いだなのは。
「・・・海面に・・・浮いた・・・!?」
「・・・魔力放出だよ・・・」
水の上に浮いたことに驚くフェイトに素直になのはは答える。
浮遊魔法や飛行魔法ではこんなことはできないのだから驚くのは当然だ。
なのはは魔力を送り、レイジングハートを直す。
「さて・・・と・・・ダメージが結構多いね。まったく・・・」
大ダメージは負いつつも余裕は崩さないなのは。
というのもなのはは吹き飛ばされたとき、フェイトが近づいてくる場合に備えて、
向かってくるだろう進路上のいくつかに、設置型バインドを仕掛けていた。
しかし仕掛けた数は余り多くない。来る前に打ち抜く!!
なのはは砲撃の準備をする。正確に、狙いを定めて撃つ!
「ディバインバスター!!」
体力と魔力の温存のための溜めのない速射型。
しかしそれは、フェイトの速さにかなわず避けられた。
しかし、それもなのはの予定通りだった。避けられることが前提なのだ。
相手は当たれば速射型ですら致命傷になりかねない状態なのだ。
「――ッ!」
設置型バインドが発動する。フェイトはそれに気づくやいなや、行動を起こした。
フェイトが加速したのだ。バインドが完全にフェイトを縛る前に、
常人には理解不能な速度で効果範囲から抜け出してしまった。
なのははそれを見て焦りや恐怖よりも先に、歓喜や興奮をその身に覚え、
その透き通った蒼い瞳の輝きが増し、そして笑った。
「やっぱりフェイトちゃんは強い!でも負けない!!」
《Flash Move》
なのはは残して魔力を使い、加速して迎え撃った。
空中で、デバイス同士がぶつかり合い、本来ありえない爆発音が響く。
その競り合いを二人は数分間も続けていたが、やがて変化が生まれる。
ディバインシューターの応酬、フェイトのサイズスラッシュ。
二種の魔法の戦いは再び起きた接近戦によって変化する。
再びぶつかり合う二人のデバイス・・・
「―――ツッ」
なのははフェイトの勢いに負け、後ろに弾き飛ばされる。
しかしその勢いを利用してその場を離れる。
レイジングハートに魔力を流し三度破損箇所を修正。
すぐさま砲撃を放とうと構えようとした瞬間。
「はぁああああああああ!!!」
フェイトは吹き飛ばされた衝撃に体を持っていかれつつも体勢を立て直し、
遠距離魔法を撃とうとしていたなのはに加速し飛び掛かった。
そのころアースラでは2人の戦いをアースラのブリッジから、
クロノ、エイミィ、リンディ、アルフ、ユーノで見守っていた。
目の前には、いくつものカメラからの、様々な角度や距離の映像が映し出されていた。
「クロノくん、あたし、フェイトちゃんの姿が見えてる時間の方が少ないと思うんだ」
「サーチャーの性能はいいはずなんだがな・・・・・・」
クロノは若干現実逃避気味だ。
無理もない、フェイトの移動速度は視認どころか、カメラが追うことすらできていなかったからだ。
そして魔力量が高いとはいえ彼女たちの戦いはかなり高度だ。
フェイトは防御を下げてでも足りない攻撃力を補う速度を極め、
なのははその驚異的な思考能力を駆使して、さまざまな策を使い戦っていた。
「それにしてもソニックフォームって・・・アルフは何か知ってる?」
目の前の光景を見てユーノもちょびっとだけ現実逃避したくなっていた。
相変わらずなのははやることがえげつないし、フェイトは全く動きが見えない。
アルフはその質問に対し、こう答える。
「あたしも、あれほどまでに疾いフェイトは初めて見る。あの姿もね・・・」
アルフもフェイトの速さに驚きを隠せないでいた。
もともと自分の主の戦闘速度は速かったが、ここまでなのは初めてだ。
「そうね。まったくすごいわ2人とも・・・・・・。
さっきまでは教材に使えそうなほどに模範的な戦闘だったのに、
今はそのレベルを飛び越えてしまっているわ。
だって1人はほとんど見えてすらいないんだもの」
「でも、なのははフェイトの攻撃をちゃんと受け止められているっ」
ユーノはなのはを擁護する。信頼でもあるし、なによりも現実にそうだった。
相手の裏をかく作戦・・・自身の能力をフルに使った戦い。
なのはは朝の訓練もあり確実に強い。強くなっていた。
「だけどなのはちゃんのバリアジャケットがどんどん削られちゃってる・・・・・・
このまま戦い続ければ、なのはちゃんが・・・・・・」
「いや、よく見ろエイミィ。なのはもかわしきれない攻撃はあるが、
致命打になる攻撃はすべて防いでいたり、避けている。
まともに食らったのはさっきのわき腹への一撃だけだ」
「それって、なのはちゃんにフェイトちゃんの動きが見えてるってこと?」
「いえ、そうではないと思います。なのはは自らの思考能力を使って
フェイトの行動を分析、先回りすることで対処してるんだと思います。
・・・ただ、脳に負担がかかるし、何時まで持つか・・・」
ユーノは答えつつ、心配の声を上げる。
なのはのは緒戦は先読み、身体能力という面ではフェイトの速度よりも下だ。
結局は対等に限りなく近づいただけなので危険な賭けでもあった。
「でも!フェイトだってこんな攻撃してて疲れないはずないんだ!今だって相当無理してるはずさ!」
アルフは叫んだ。フェイトの怒涛の攻撃は、ソニックフォームになってから
すでに14分間も続いている。体力が持つかどうか・・・といったところだ。
「そうね。フェイトさんが攻めきるか、なのはさんが粘り勝つか・・・このままならそのどちらかね」
リンディがそう口にした途端、ぶつかり合った2人の動きが止まった。
一同はより一層モニターに集中しだした・・・。