リリカルなのはサーガ   作:DFGNEXT

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今回は番外編と言うよりも短編です。
はやてさんマジ異常wなのはとユーノに影響されまくっています。

理系のなのは、文系のはやて、万能のユーノ、行動のフェイト

完璧な布陣だ(キリッ

次回は・・・大分飛ばしてフェイトさん海鳴へでしょうか?

それではどうぞ!!


SAGA Extra Edition 2「語り合う二人」

 

 

 

あれからはやてはグレアム提督にやりたいことをすべて話した。

最初はグレアムたちも反対したものの、やがて折れて協力してくれることになった。

 

そして今はやてが居るのはミッドチルダは地上本部。

中央の超高層タワーへと来ていた。今回こちらに来たのは言うまででもない。

 

はやてはグレアムからもらったゲストIDカードを握り締め、震えながら言った。

 

「・・・現地上本部長レジアス少将・・・に・・・今から会いに・・・行くんやなぁ・・・」

 

自分で言っておきながら、いざ目の前に来ると少し緊張する。

 

仕方ないとはやては心で言い直す。本局が応じてくれない。

地上ならばきっとそのリスクは大幅に減るはず、

一応だが、自分なりに考えて向こうにも利益があるから・・・

はやてはそこで思考を停止する。いや、させる。

決意したのだ。今更後戻りする気も必要も無い。

 

ゲストIDカードを入り口でかざし、認証してもらった後中を進む。

 

車椅子で廊下を通っていくと、通りかかる地上局員の方が全員が全員

はやてに向かって敬礼をしてくれた。はやてはなんのことだかわからなかったが、

とりあえず頭を下げて挨拶はしておいた。

 

そんなことをしているうちに、レジアス少将がいる部屋の前へとたどり着いた。

はやては扉の前に立ちノックをする。

すると画面に男が移った。レジアス少将だ。

 

「失礼します。連絡しておいた八神はやてです。少しの時間・・・よろしいでしょうか?」

『・・・入れ』

 

ぶっきら棒な一言ともに扉の鍵が開くような音がした後、

その重厚で非常に重そうな扉が左右へと開いた。

 

「失礼します」

 

はやては一礼した後、そのまま部屋の中へと入っていった。

そして本棚に囲まれた部屋の真ん中の机にレジアスは座っていた。

いつもは秘書の方が居るらしいが、はやての意向で一人だった。

 

「初めまして・・・レジアス少将。あなたのお話はお伺いしています。

 八神はやてです。以後、お見知りおきを・・・」

 

はやては今まで読んできた本などから学んだ

標準語・・・そしてあまり慣れていない丁寧語を使ってらしくない日本語を話す。

なのはのためなら・・・形振りかまっていられない。

幼くも・・・すでに将来の片鱗をはやては見せ始めていた。

 

「レジアス・ゲイズだ。話には聞いている・・・八神はやて。

 今日は何の用で来た?グレアムやハラオウンのコネを使い、

 わしのスケジュールを二時間も空けることができるように手回ししてまで

 何をしに来たんだ。闇の書関係のことか?」

「さすがですね。少将。その通りです。・・・もしかしてあなたやご家族に被害が?」

「・・・いや、わし自身に直接被害が出ているわけではないが、

 本局の人間には被害にあったものも多いようだな。

 地上本部の局員には少ないそうだがな、それがどうかしたか」

「その闇の書関係でお話があるのですが・・・よろしいでしょうか?」

「・・・・・・話だけは聞いてやろう・・・」

 

レジアスはそう言うとはやてのほうに改めて体を向ける。

 

「私は闇の書の・・・いえ、夜天の魔導書の主です。

 そして闇の書が壊れていると聴いた私は・・・

 闇の書の修復を行うために管理局に協力しています」

「それは資料で聞いている。最初は闇の書と聞いて犯罪者風情かと思っていたが、

 今のお前を見る限りそうでもないようだな・・・」

「さすがですね。レジアス少将・・・そこらへんの官僚とは違いますね」

「・・・官僚か・・・なるほど・・・」

 

そこらへんの官僚・・・そう言われてレジアスは何か感じたのか、

少し黙り込む。空気を読んだはやてはとりあえず話を中断した。

やがてレジアスは少し口元を上げてにやけた後、話を再び始めた。

 

「いや、すまなかったな。それで続きは?」

「はい、その闇の書の蒐集スピードを上げるために・・・

 地上本部所属の魔導師から、魔力を蒐集させてもらえませんか?」

「断る。と言いたいところだが、ここまでのお前の言動・・・

 先に理由と・・・我々への見返りを言ってもらってから判断してやろう」

「ありがとうございます。実は・・・」

 

はやては話す。すべてを・・・

なのはのこと、自分のこと、計画のこと、見返りのこと・・・

そのすべてを話した後、レジアスから考える時間をもらいたいと言われ、

はやては地上本部を後にしていった。

 

 

 

 

◆◆◆◆

 

 

 

 

「ふん、中々おもしろい奴だったな・・・」

 

地上本部の事情、儂の計画・・・すべてを先読みし

我々に有利な・・・いや、地上本部に今一番ほしいものを言うとは・・・

あの年でこれほどの交渉ができるとはな・・・

 

おっと、通信か・・・相手はあいつか

 

「・・・久しぶりだな。ゼスト・・・任務は終わったのか?」

 

任務に行っていたため、通信も含めて久々だったな。

 

『あぁ、久しぶりだな。レジアス・・・どうした?』

「どうかしたか?」

『いや、お前が何時になく・・・いや、久々に見たぞ

 お前のそんな嬉しそうな顔』

「顔?」

 

儂はそう言われて近くにおいてある鏡を見る。

・・・やはり自分ではわからないか

 

『何かあったのか?』

「あぁ、時間があるか?少し話をしたい」

 

儂はそう言うとさきほどの八神はやてとの対談の様子を

事細か、儂が言える範囲でゼストに話した。

 

「・・・というわけだ」

『なるほど、闇の書か、聞いたことはある。

 古代ベルカが生んだ。最強最悪のロストロギアだとな。

 まさか、俺がいない間に本局でそれの対策本部が設立されていたとはな』

「どうする?八神はやての要求は確かにこちらにも利益はあるがな・・・」

 

利益はある。しかしそれは・・・

 

『代わりに自分を地上本部に入れさせろとはな。

 管理外世界なのになかなか勇気のあることだな』

 

「あぁ、しかもだ。闇の書の存在を知る前から・・・

 数ヶ月前に起きたと言うPT事件のときだ。

 

 そのときに地上本部の現状、管理局の行動・・・

 それに絶望して地上本部には入りたかったらしい。

 お世辞かもしれないがな・・・あの顔は嘘をついているようには見えない」

 

『なるほどな。お前が悩むのも無理はないか。

 まず不可能だろう。闇の書の主にして魔力ランクはSSS。

 さらに闇の書の性質上、魔導師ランクも少し鍛えればSSには届くだろう。

 そんな人材を本局が放っておくはずがない。いくら本人が望んでも不可能だろう』

 

確かに・・・八神はやて本人が望んでいるとしても無理だろう。

八神本人に罪はないが、守護騎士たちには被害者遺族のことも考えれば

必ず今までの分の罪を償わなければならないだろう。

 

そうなれば八神はやてが地上本部勤務を望んだとしても

おそらくはそれらを盾に脅迫されて本局勤めになるだろう・・・

 

・・・儂はそれを彼女の伝えられなかった。彼女の本気の目を見ていたらな

 

『親友のための行動か・・・すばらしい友情だな・・・

 八神はやても・・・その親友の高町なのはという人間も・・・』

「お互いがお互いを必要としているのだ。儂にも覚えがある」

『ふっ・・・お互い年を取ったものだ・・・いつの間にか汚い大人の考えになっている』

「よせよせ、そんな陰気臭い事を・・・確かにそうだな。

 八神はやてに言われて痛感したよ。

 何時の間にか儂はただの官僚に成り下がっていた。

 理想に燃えていたあの頃と違ってな・・・・・・」

 

今日は自分が時空管理局の局員ではなく、

ただの官僚に成り下がっているのを気付かされた。

闇の書の主・・・そんな書類上の情報だけを鵜呑みにして、

八神はやてをただの犯罪者呼ばわりしてしまった・・・いや、しかけた。

彼女に気づかされなければずっと気づかなかっただろう・・・。

 

 

かつて現場で治安維持に当たっていた時に行った取調べでは、

犯罪者が止むに止まれぬ事情で罪を犯すケースが多かった。

 

もちろん中にはどうしようもない悪人も居た。

とても環境でなったとは思えない。生まれながらの悪党が・・・

 

しかし、ほとんどの犯罪者は何かしらの不運が重なり

その生きる道を踏み外してしまった者ばかりだった。

 

現場を離れて随分の時が経つが、

いつの間にか儂は現場の事を書類上でしか認識しなくなってしまった。

 

まだ理想に燃えていた頃、現場で叩き上げとして我武者羅に働いていた頃は

罪を犯した者はしっかり罪を償って更生してほしいと心から願っていたはずだ。

 

魔法の才がなくても・・・親友ゼストと共に・・・

 

かってに状況だけから犯罪者呼ばわりしていた自分が恥ずかしい。

今日の会談は少しだけだが、儂の意識を変えるいい切っ掛けになった。

 

「・・・と思っていたんだ。だから儂としては八神はやてに協力したい・・・

 だが・・・儂が良くても地上局員が納得するかはまた・・・」

 

そう儂が言いかけたときに突然ゼストが笑い声を上げた。

 

『ハハハハハハハハッ お前らしくもないなレジアス。

 地上局員はそこまで柔じゃないさ』

「だが、ゼスト。ミッドチルダでは少ないほうとはいえ

 地上局員のなかにも闇の書の被害者の遺族はいるのだぞ?」

『確かにそうだ。俺も何人か知っている。

 だが、そいつらには誇りもあるんだ。地上局員としてのな・・・

 任務ならば、彼らは誇りを持って従うさ。

 ましてやお前からの直接の命令だ。局員全員盛り上がると思うぞ』

「そういうものか?」

 

『あぁ、局員のほとんど全員はこういうだろうな

 

「俺たちは本局の頭の固い奴らとは違う。人助けのためだったら

 私情は一切挟まないで任務を遂行します」とな』

 

そうか・・・フッそうだな。

儂が誇りに思う地上本部は・・・そんな柔な存在ではない。

 

本局の連中にも良い志を持った者もいるが、権力というものは人を惑わす。

ついさきほどまでの儂のようにな。

 

ならば・・・答えは決まったな。

 

「決めたよゼスト。儂は八神はやての申し出を受けよう。

 無論、地上本部には入れそうもないことは説明してだがな」

『そうか、それならば良いさレジアス。

 それでも協力してくれると言うのならば、

 将来、地上と本局を繋ぐ架け橋になってもらえばいい』

「ふん、とんだロマンチストだな」

 

そういえば、あの頃の儂達もそうだったな。

今からでも・・・遅くはないかもしれない。

間違っても、気づけばそれが勝利への道だ。

 

『お前も戻って来い。あの頃にな』

「言われるまでもない。儂は儂だ。レジアス・ゲイズだ。

 理想は若い者に任せよう・・・儂等はそれを手助けしてやればいい」

『あぁ、そうだな。俺たちの部隊も力を貸す』

「ああ、よろしく頼んだ」

 

そうと決まれば・・・まずは根回しか・・・

見せてやるぞ。本局、そして八神はやて

地上の意地と誇りをな・・・!!

 

儂はそう気張りながら、仕事を再開した。

 

 

 

 

 

 

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