それではどうぞ!!
SAGA 36「心のあり方」
あれから少したち・・・平和な日々が続く・・・
「スレイプニール正常起動、慣性コントロール問題なし、リインフォースこれでへーきかな?」
「はい、我が主・・・もうお一人でも十分に飛べていらっしゃいますね」
「いやいや、なのはちゃんたちはもっとピュンピュン飛んでたやん」
そう言うはやてはリインフォースとユニゾンしていないと自由に飛べないのだ。
もともとはやては数学系統がとくいではない。リインフォースという存在がいて
初めて魔法というものを駆使することができるのだ。
「あの子達も鍛錬と研磨を積んできた故です。主はまだ修練を始めてから一週間足らず・・・
この調子で研磨を続けていただければ、必ず誰よりも立派な魔導騎士になられます」
「そやな・・・リインフォースに教えてもらって、立派な主になってかな・・・」
「この身に賭けて・・・我が魔導のすべて、お伝えいたします・・・」
「頼むで、フェイトちゃんとの模擬戦・・・絶対負けられへんからな」
しかし・・・ナハトの予言の通りに・・・
彼女達は現世に再び起動する・・・
「・・・今年ももう終わりなんだね」
『闇の書事件』が終わってから、もうすぐ一週間が経つ。
『闇の書の闇』そして『ナハトヴァール』が光に消えて、
はやてと守護騎士の皆はもちろん
リインフォースも今は八神家で元気で過ごしている。
なのはは・・・まだ心は戻ってないけど、楽しく学校に通っている。
レイジングハートも修理されたらしく、先日私に渡された。
なのはに渡しておくよう言われたのでさっきなのはに渡しておいた。
そして私たちは、少し薄暗い夜道を二人で歩いていた。
話しているのはちょっとした世間話。もっとも私の一方通行かもしれないけど。
「・・・お正月は平和に過ごせそうでなりよりだね」
「・・・・・・わたしは初詣は行かない・・・」
「なのはは行かないんだ」
「うん・・・並ぶの・・・好きじゃない・・・」
話し方にはやはり違和感を持ってしまう。
機械的というよりも、二択で話しているような感じがする。
それでもなのははなのはだ。
「そうなんだ・・・」
「・・・旅行は楽しみ。・・・ユーノくんはいないけど・・・」
「リハビリ中って行ってたもんね」
「うん・・・」
少し特殊だけれど、本当に平和な日々・・・だけどそれは・・・
もうほんのちょっとしたことで・・・崩れてしまったのだった
リリカルなのはサーガ THE BATTLE OF ACES編「探していた明日へ」・・・始まります
「・・・・・・この反応は・・・」
《どうしました? マスター?》
「闇の書・・・似た反応・・・これは・・・もしかして・・・」
なのははそう言うと反応がした方向に駆け出した。
なのはは心がないが、思考はできる。
持ち前の思考能力で数式を頭に浮かべ、大空へと飛び立っていった。
何か、大切なものを見つけたかのように急いで・・・
空中にて向かい合う二人。
クロノとフェイトは今から模擬戦を始めようとしていた。
「君もずいぶん強くなってきているが
年長者の意地として僕も早々簡単に負けるわけにはいかないからな」
「私だって頑張るよ。・・・なのはやアルフともずっと練習してるんだから」
「まあ、まずは軽く一本だ。始めるか?」
「うん、お願いします!」
そして一戦が終わった頃・・・
「とと・・・・・・しまった。取られたか」
「うん!!今日は調子いいかも」
「そうだな。いい動きだった」
「うん!」
『クロノくん、フェイトちゃん一緒に居る?』
「エイミィ?」
「一緒に居るぞ、どうかしたか?」
『さっき市内で結界が・・正体不明の結界が発生したの
なのはちゃんとアルフが調査に出てくれたんだけど
通信が途切れがちで・・・・・・』
「そんな・・・なのはも?」
そして、通信は変わってリンディ
『それに、二人が今居る世界でも結界が現れているの』
「わかった。フェイト手分けしよう。
僕はこちらの結界を確認しに」
「わたしは戻って、なのはとアルフに合流する。必要があれば助ける!」
―海鳴市上空
「ディバインシューター・・・」
なのはの放つディバインシューターによって
次々と霞のように消滅していく闇の欠片たち・・・
心のないなのははいちいち欠片たちが話す言葉を聞いていなかった。
魔力ダメージで消せるのだから、本物かどうか気にする必要性もない。
前にはやてとリインフォースから事情はすべて聞いていたからだ。
紫天の書の存在を、そしてエイミィから闇の欠片についてを・・・
ただあまりの数の多さに、なのはもまるで心があるかのような反応をする。
あくまでも記憶の中の自分の行動を参考にそのような行動をとる。
「・・・数が多い。・・・めんどくさい」
《そうも言ってられませんよ》
「・・・しかたない・・・レイジングハート」
《All right. My master》
なのはの指示を受けて、レイジングハートはディバインスフィアをなのはの周りに
多数生成する。本来ならばここからはディバインシューターが発射されるのだが、
なのはは数式をちょっとだけ変更することによってここからあれを放つ。
「ディバインバスター・・・フルバースト」
なのはは目を忙しくターゲットである闇の欠片に向けて動かし、
多数存在する闇の欠片一体一体に照準をマルチロックオン。
そしてロックオンされた闇の欠片すべてに向けてディバインバスターを一気に放った。
この攻撃によってなのはの周りの闇の欠片はすべて消滅する。
そこにもう一度闇の欠片が・・・いや、違う。
闇の欠片は今までの知り合いの姿が出現していたが、彼女は違った。
自分の友人によく似ているが、青いその髪の毛は友人のものではなかった。
確か・・・さっきの通信でマテリアルとか言っていたなとなのはは思っていた。
「君は・・・・・・闇の書の闇を打ち抜いた白い魔導師だね」
「・・・うん」
「何故だろう。君の存在は著しく不快だ。君を見ていると、苛立ちがつのる」
「・・・そうなの?」
「上手く言えないが、今の自分が、本当の自分でない感覚がある」
マテリアルは蒼い髪を揺らしながら、叫ぶ。
「そして、僕の魂がこう叫ぶ!
君を殺して我が糧とすれば、この不快感も消えるはず、と!」
マテリアルの宣言になのはの顔に闇が燈る。
心はなくとも、その記憶がなのはの顔をそうさせる。
「本当のフェイトちゃんはそんなこと言わないよ」
次の瞬間、その場にあった光景は誰もが目を疑うものだった。
残されたのは二つの小太刀を手に蒼い衣装を纏うなのはと
消滅しかかっているマテリアルだった。
「そんな・・・・・・!僕の雷光が、触れることすら・・・・・・!」
マテリアルは驚くほかない。
自分が攻撃されるとは・・・しかも反応すら、触れることすらできなかった。
そんなマテリアルになのはは捨て台詞をはく。
「似ているのは姿だけ・・・フェイトちゃんのほうが・・・速い・・・」
「うああ! 馬鹿な・・・・・・馬鹿なァ・・・ッ!!」
「おやすみ・・・」
なのはのその言葉を最後に・・・マテリアルは霞のように消滅していった。
なのはは一瞬だけそれを見た後、新たな空へと旅立っていった。
ピキンッ
「・・・結界が解けた・・・?」
先ほどまで海鳴の空を覆っていた不可解な結界が消滅した。
そして次の瞬間、アラームが鳴り響きエイミィから全員に一斉の連絡が入る。
『現場一同、緊急事態・・・・・・!
闇の欠片が、ひとつに集まってる!!
場所はポイントD付近、海上上空!』
緊迫な連絡、早く行かなければならないだろう。
そしてそのポイントに一番近かったのはなのはだった。
「エイミィさん・・・わたしに行かせてください・・・」
『なのはちゃんッ!?でも・・・』
「わたしが一番近い・・・だから、行かせてください・・・」
そう言ってなのはは通信を切った。
なのはは急いでポイントD付近へと向かう。
実はなのははただ自分が近いだけでそこに行くわけではない。
見つかるかもしれない・・・自分の・・・探し物が
「ここはどこです・・・・・・? 私は何故、ここにいる?」
それは望んだものではなかった。
心がないなのはだが、現実に落胆する。
自分が望むのは・・・でも今はそんなことは関係ない。
「・・・期待はずれ・・・高町なのは、目標を駆逐する・・・レイジングハート」
《All right. My master.》
その言葉と共にレイジングハートはカノンモードから
フルドライブ形態、エクセリオンモードへと姿を変える。
「なぜでしょう・・・心が滾る・・・
眼前の敵を砕いて喰らえと、胸の奥から声がします。
安らかな闇と破壊の混沌を、呼び覚ませと訴えている・・・」
「・・・闇は・・・わたしだけでいい・・・」
「ならば語る言葉はありません。この身の魔導で、貴方を屠るのみ」
「やれるものなら・・・」
星光と星光の殲滅者・・・二人の戦いがここに始まった。
「ディバインシューター・アクセルブースト」
レイジングハートのアクセルモード。
その主力の技と言える射撃魔法であるディバインシューター・アクセルブースト。
まずは牽制、合計八発分を目の前の星光の殲滅者に向けて放つ。
「来なさいナノハ・・・・・・。パイロシューター!」
その攻撃が迫る中、星光の殲滅者も手に持つそれを準備する。
レイジングハートとよく似たアームドデバイス「ルシフェリオン」
そしてそこから魔力弾、パイロシューターを放つ。
合計8発の両者の射撃魔法がぶつかる。
ぶつかり合う事で発生した煙によって視界が不安定な中、
星光の殲滅者はもう一度追い討ちのパイロシューターを放つ。
煙の中心を注意深く見詰める。
まさか、あれだけ言ってあっさり敗北は無い筈。
そう思ったときだった。後ろから殺気を感じたのだ。
「ディバイン・・・・・・」
「・・・・・・!?」
それは理解すれば簡単なことだった。
なのはは魔力弾同士がぶつかり合った瞬間、囮のディバインシューターを少し残し、
自分は上空へと急上昇、そして逆さまのまま星光の殲滅者の真後ろに回りこんだのだ。
頭を大地に向けた状態のまま、なのははチャージが完了した砲撃を放つ。
「バスター・・・」
真後ろから迫り来る桜色の砲撃に星光の殲滅者は避けることは叶わずバリアで防ぐ。
同じく桜色の防護壁はなのはのディバインバスターを完全に防ぐ。
しかし、それを防いでいて星光の殲滅者は気づかなかった。
真下から星光の殲滅者の頬を超絶な速さを持つディバインシューターが駆け抜けていった。
なのはのレアスキル「魔法操作」水辺ではお得意の『音』の性質だ。
秒速1500kmの音速の魔力弾が星光の殲滅者に向けて次々と向かう。
だが、直撃を受けても星光の殲滅者にはダメージが入っていなかった。
「・・・どういうこと・・・」
「私はあなた・・・防御性能もほぼ同じのようですね・・・」
「・・・なるほど・・・レイジングハート・・・」
《All right.》
なのはの指示のもとレイジングハートは待機状態となり、なのはの胸にかかる。
そして今度はブレイズハートを起動した。二つの小太刀を構えてなのはは振るう。
―御神流・裏 花菱―
ストロングルナモードの圧倒的加速能力で、一瞬にして距離を詰めてはなった技。
それは二つの小太刀による斬撃を連続で浴びせる技だ。
星光の殲滅者もさすがに対応はできず、とっさにルシフェリオンでガードする。
なのは気にせずに小太刀を振るう。さらに徹を重ねがけし、確実にダメージを与える。
その攻撃を受けたルシフェリオンを粉々に粉砕する。
自身のデバイスが破壊されると言う事態に星光の殲滅者の顔は驚きに染まる。
だが、すぐに持ち直しルシフェリオンに魔力を流して修復する。
そしてゼロ距離と言う距離を使用し、近距離で砲撃を浴びせようとする。
「ブラストファイ・・・・・・!!」
砲撃魔法「ブラストファイアー」を放とうとした星光の殲滅者だが、
ゼロ距離での砲撃を仕掛けるのは自分だけではなかったのだ。
目の前ではエクセリオンバスターの発射準備をしているなのはがいた。
槍状のレイジングハートの先端部には自分以上の魔力が溜まっていたのだ。
(こんなに早く持ち替えた・・・・・・!?)
星光の殲滅者は驚くほかない。さきほどまで二刀流のブレイズハートを持っていたのに
あの粉砕してから修復するまでの間にレイジングハートに持ち替えていたのだ。
「エクセリオンバスター」
「っ! ブラストファイアー!!」
なのはは当然の様にエクセリオンバスターを発射。
星光の殲滅者はもまた舌打ちをしつつブラストファイアーを発射した。
二つの桜色の砲撃がぶつかり合う。
チャージされたブラストファイアーとなのはのエクセリオンバスター。
威力はほとんど同じだった。
お互いの砲撃が相殺し合う中で、星光の殲滅者はブラストファイアーに更なる魔力を加える。
ここで押し切れば自分の勝ち・・・そう思っていたときだった。
「・・・ぐっ、がはっ・・・な、な・・・に・・・」
それは真後ろからのディバインシューター・アクセルブースト・・・
なのはは砲撃を放っている間に星光の殲滅者の後ろへ放っていたのだ。
7発ものディバインシューターが背中に直撃し、星光の殲滅者は仰け反る。
そして解除されたブラストファイアーを突き抜け、エクセリオンバスターが直撃した。
「がはっ・・・」
この勝負は決した。
なのはのエクセリオンバスターの直撃を受けた星光の殲滅者の体が光となって消えていく。
それはなのはの完全勝利の証。消えていく星光の殲滅者は語っていく。
「なる・・・ほど・・・あなたは強いですね。私が消えるのですね・・・」
「・・・消えるなら勝手に消えてって・・・わたしが会いたいのは貴方じゃない」
なのははただそう言い放つ。自分がほしいのは彼女・・・
しかし今になって思う。彼女は厳密には魔導師ではない。
なのはは魔導師だが、彼女は空を飛べるだけの存在なのだ。
あえるはずがなかった・・・
そして、そのことばを聴いた星光の殲滅者は何かを悟ったように話し始めた。
「・・・・・・なるほど・・・あなたは・・・心がないのですね・・・」
「・・・・・・なんでわかったの・・・」
「私はあなた・・・ですが、あなたには何か足りないものがありました。
あなたの強さは素晴らしい・・・ですが、私にあったものがない・・・」
星光の殲滅者は何かを伝えようとするが、体がどんどん消えていってしまう。
だから、彼女は自らの想いだけを伝えた・・・
「・・・次に会うときは・・・本当の貴方と・・・お会いしたいですね・・・」
「本当の・・・わたし・・・」
「・・・今度はきっと消して砕け得ぬ力をこの手にして、貴方と戦いたいと思います」
「・・・いい迷惑・・・だよ・・・」
「そんな演技は・・・いいです。・・・きっと・・・本当の貴方は・・・あそこに・・・」
「あっ・・・・・・」
そして・・・彼女は最後まで言い切らずに消滅してしまう。
なのはは星光の殲滅者の最後に言いたかった言葉を知りたかった。
本当の自分が居る場所を・・・でも、もう遅かった。
「・・・そうか・・・いるんだ・・・」
だから・・・なのはは決めた。
探す・・・彼女がいる場所を・・・わたしがわたしになれる場所を・・・
この日を境に・・・なのはは海鳴から姿を消した・・・
家族に一つ・・・置手紙を置いて・・・
みんなへ
わたしはわたしを探しに行きます。さがさないでください。
たいせつなものです。見つけるまでかえりません
もし、それが見つかって・・・わたしが心をとりもどしてかえってきたら・・・
そのときは「わたし」をめいいっぱいおこってあげてください
それでは・・・さようなら・・・
高町なのは
心のないという描写はファイブレインとか、キング○ムハーツを基にしたんですけどどうでしょうか?