ダンジョンに紺野姉妹が居るのは間違っているのだろうか? 作:ヴィヴィオ
アスナやスリーピングナイツの皆、それにALOの皆に見送られたボク。ボクの人生は色々と辛いことがあったけど、ボク達が生きた証も残せたし、沢山の人に見送られながらアスナの腕の中で終われたのは幸せだった。
でも……
「やっぱり、姉ちゃんともっと一緒に冒険したかったな……」
それにボクより先に死んでしまった姉ちゃん達にアスナの事とかいっぱい話したい。でも、この暗い世界で皆を待たないといけない。それにもしかしたら姉ちゃんが迎えに来てくれるかもしれない。
そう思っていると、急にどこから声が聞こえて来た。
『お待たせしました。紺野木綿季さんですね』
「誰?」
『貴女方で言う神様と呼ばれる存在です』
「神様……」
そう言えば母ちゃんが神様は私たちに耐えることのできない苦しみはお与えにならないと言っていたけど、これで終わりって事なのかな?
『貴女は条件を満たした為、特典を得て転生を行なう事が出来ます』
「条件?」
「一万を超える同族に認められ、見送られる事。また、来世での幸せを願われる事です」
「それって……ALOでもいいのかな」
『構いません』
ALOで確かに空いっぱいになるほど皆がボクを見送りに来てくれた。
『さて、特典は五つです。これは一万人につき一つです』
「多いね」
『そうですね。五万人ですから』
「その特典ってなんでもいいの?」
『構いません』
「じゃあ、スリーピングナイツの皆の病気を治して」
『それでよろしいのですか?』
「うん。お願い」
ボクの事なんかより皆の事だ。皆にはもっと幸せになって欲しいからこれでいい。
『畏まりました』
「それと皆を待つ事って出来る?」
『それはこちらの事情で不可能です』
「そっか……」
『ですが、いずれ巡り合う事は出来るでしょう』
「じゃあ、次の願いは姉ちゃんや母さん達を一緒に生き返らせて」
『ご両親は既に転生されております。お姉さんは貴女を待っていますので可能です』
「本当!!」
『はい』
『ただし、一緒に転生する為には特典を消費します』
「それでいいよ」
姉ちゃんと一緒にまた生きられるならなんだっていい。
「姉ちゃんを呼べる?」
『可能です』
直ぐにボクの目の前が光った後、暗闇の中に人が現れた。その人は金色の綺麗な髪を三つ編みにした美少女だ。
「ユウキ!!」
「わぷっ!? ね、姉ちゃん!」
姿は変わっているけど、抱きつかれるだけで姉ちゃんだと直ぐにわかった。
「その姿は?」
「これですか? 待ってる時間、暇だろうからユウキが来た時の為に修行してみないかと言われて少し別世界へ言っていました」
「え? え?」
『彼女の場合、条件を満たしておりませんでしたので試練を与える変わりに力を授けました。その試練に彼女は見事打ち勝ちました』
「頑張りましたよ。最後は火炙りにされましたが」
「ちょ!? どんな体験をしたの!」
「ジャンヌ・ダルクです」
「姉ちゃん……」
ジャンヌ・ダルク。フランスの聖少女。少し思い出すだけでも百年戦争でフランスに勝利を齎した大英雄。でも、最後は裏切られて火炙りにされるそんな悲しい人生。
「これでユウキを今度こそ守れます」
「ボクの方こそ姉ちゃんを守って見せるよ!」
今度こそ絶対に。
『紺野藍子ことジャンヌ・ダルクにはジャンヌ・ダルクの名を持つ者達の力を与えます。では、紺野木綿季は残り三つの特典を決めてください』
「ユウキ、頑張ったんですね」
「皆のお陰だよ」
「じゃあ、ゲームのアバターを特典にすればいいですよ」
「姉ちゃんがそういうならそうする。ALOのユウキをボクにして」
『了解しました』
ボクの姿が現実の姿からALOのボクの姿へと変わった。
「妖精さんですね」
「えへへ、似合う? 少し変えたんだ」
「ええ、似合ってますよ」
姉ちゃんと別れる前とは姿が違うしね。っと、特典特典。
「じゃあ、もう一つはコスト0で何度でも使える完全回復魔法が欲しい。もう病気は懲り懲りだし、病気になった人達も救いたいからね。あと、魔法を受けてからしばらくは一切の状態異常や即死を無効化してバフを色々とかかるようにしてね」
「ユウキ……黒くなりましたね」
「えへへ……皆に何度も言われたからね」
『よろしい』
「最後に時間とか関係なく平行世界のボクの力を引き出したり与える力が欲しいな。あ、連絡とかも送れると嬉しい」
『構いませんよ』
ちょ……げふげふ。これで皆を救えるね。アスナに何かあっても別のアスナだけど助けられる。
『では貴女達を転生させます。これはサービスで両親の子供として新たな人生を迎えるといいでしょう』
「「ありがとう(ございます)」」
こうしてボクは姉ちゃんと一緒に新しい世界へと転生した。
転生したボクが一番最初にした事は一つ。
『皆~もってけ~~~』
平行世界のボクにコスト0で扱える完全回復魔法を配布した。
とある平行世界
アスナや皆に見送られるボク。
「ユウキ……」
「アスナ……あれ? ちょっと待って」
頭の中に変な魔法が刷り込まれた。
「ど、どうしたの?」
「えっと、ダメ元で……」
完全回復魔法発動。そういうとボクは直ぐに元気になった。
「あれ、治った?」
「嘘っ!?」
「「「えええ」」」
「ちょっと確認してくる!!」
ログアウトして先生に伝えると直ぐに検査が行われ、ボクは完治している事が伝えられた。
「神様、感謝致します。後、ボク」
とある平行世界2
友達を守る為、全身が熱く浸蝕されるのも気にせずに殴りつける。
「馬鹿なっ!! 生身でノイズを殴て無事だと!」
「この拳も!…命も!…シンフォギアだ!!」
ドクターが呼び出したノイズを滅ぼし、ドクターへと迫るとドクターは女の子二人を盾にした。私は直ぐに二人を圧倒する。でも、それに大して相手は身を滅ぼす絶唱を使ってくる。それを私の束ねる力で身体に取り込む。流石に私の身体も限界なのか浸蝕がどんどん加速していく。
「これ、無理かも……ごめんね、みく」
『任せて』
頭に入り込んできた完全回復魔法。なぜかわからないけれどこれは使える。これを使って身体を治す。あとはこれを放出するだけ。
『ぐぅぅ……捨てるなら寄越しな!!』
えぇ~~。いきなり絶唱のエネルギーが消滅した。
とある平行世界3 回覧注意
「どうだ。マジックキャスターに剣で戦った気分は?」
スティレットを目ん玉に突き刺したのに死にやがらないどころか、マジックキャスターでアンデット!?
「なんで!?」
「これがハンデの正体だ。お前ごとき、私が魔法を使用してまで戦う敵ではなかったという事だ。」
「くそがぁぁぁぁぁっ!!」
墓地で抱きしめられ、逃れる為に必死で暴れる。
「さて、ネタばらしもしたし、これは邪魔だな。剣で死ぬのも、へし折られて死ぬのも、潰されて死ぬのも大した違いはないだろう…同じ死だ!」
「くそっ、くそっ!」
「そんなに暴れるな。お前だってあれを殺すのに時間をかけたんだろう?だから私だってゆっくりやってやるさ」
「がはっ!?」
背骨が折られ、顔から血が流れ出した瞬間、アタシの中に色々な情報が入ってきた。
「完全回復魔法」
「なに?」
一瞬でアタシの身体は全快する。さらに驚愕しているこいつにアタシはちょうど廃棄されるエネルギーを全て大元ごと回収してやる。
「いつまで抱きしめてんじゃねえぞ、この変態野郎!! Balwisyall Nescell gungnir tron(バルウィシャル ネスケル ガングニール トローン)」
「なっ!?」
両手両足を機械化させ、パイルバンカーを顔面に突き刺してやる。
「無駄な事を……」
「無駄かどうか、これを食らってから言うんだね! もってけ、絶唱!」
女の子二人が命を掛けて使った大技を別世界のクソッタレなアタシが纏めて、絶唱にした力を余すことなく体内で爆発させてやる。
「馬鹿なっ、ありえん……なんだこの力は!? がぁああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「くたばれアンデット!!」
至近距離で受けたアタシも当然、無事ですまず吹き飛ばされるが、完全回復魔法を連打して肉片になりかけたそばから再生する。コスト0。なんて素晴らしい。しかもバフのオンパレード。
「ぐっ」
「まだ生きてるとか、化物すぎんじゃないかな~?」
流石に神器による内部からの絶唱を食らって身体の大部分が吹き飛んでる。でも、まだ生きてやがる。ここで殺さなきゃこっちがやばい。
「《タイム・ストップ/時間停止》」
「ああん?」
周りが止まった?
「馬鹿な、何故動ける……」
「ああ、時間止めてるの? ごめん、今のアタシには効かないわ。残念でした~」
「ちっ、《グラスプ・ハート/心臓掌握》《トゥルー・デス/真なる死》」
「無駄無駄!」
接近してぶん殴る。さらに強化する為に平行世界のやつから力をどんどん引き出す。まずは肉体強化。やつと同じ土俵にたつ。ミナ・ツェペッシュ。真祖の血脈を受け継ぐヴァンパイアの女王。その力で人間からさらに基礎能力を叩き上げる。さらにクルル・ツェペシからも力を得て吸血鬼の真祖としての力を徹底的に強化する。
「ちぃっ! ぱ」
「魔法など使ってんじゃねぇっ!!」
魔法を扱う隙も与えずに徹底的に殴りまくる。身体が壊れようが関係ない。自ら浸蝕させては治療しての繰り返しでどうとでもなる。さらに桜セイバーこと沖田総司から縮地を頂いて音速を超えた超光速戦闘を行う。
「アンタの敗因はアタシを舐めすぎた事と、馬鹿なおっせかい共のせいだ!!」
空を飛びながらの空中無限コンボを叩き込む。あすがに相手も無詠唱で攻撃してくるが、そんなの無視して殴りまくる。ダメージ? 即死しなければどうという事はない。それに真祖の回復力で即死しても一瞬で微かでも蘇生できる。後は完全回復魔法で十分だ。
「くそがぁあああああああああああああああああああああぁぁぁぁぁぁぁぁぁっ!!」
「あははははははははっ、さっきまでのアタシだね! でも、アタシは油断しないからねぇ~! ここできっちりと殺して~」
「させません! 《チェイン・ドラゴン・ライトニング/連鎖する龍雷》」
「ああん?」
「よせ、逃げ……」
「邪魔してんじゃねえ、アビス・ディメンション」
巨大な闇を出現させ、強烈な次元の渦へと飲み込ませる。メイドはこれにて退場。
「貴様ぁあああああああああああああああああああぁぁぁぁあぁぁぁぁぁっ!!」
「殺し合いに入ってきたんだからぁ、殺し殺される覚悟があるんでしょぉ? 気にしないでてめぇも一緒に死んどけよぉっ!!」
次元の渦に骸骨野郎を叩き込んでやる。それからすぐに渦を閉じる。直ぐに地面に立ちながらいつでも戦えるように警戒する。
一時間……二時間……三時間……
「助かった~皆のお陰だね~これから色々と……げふっ!?」
頭から血がだらだらと出てきて激しい頭痛に襲われだした。アタシは急いで少年を回収して隠れ家の一つへと戻ってベッドに倒れこむ。すると私が力を得た連中の人生を追体験させられた。
気が付けば数日が立ち、鏡を見た私は驚いた。若返っていた。しかし、完全に吸血鬼となっている。完全回復魔法で治らないかな? 無理ですね、はい。
「あ~しかし、なんだね。今までアタシってダメダメじゃん。うん、これからは少しは真面目に生きようかな。うん、少しは。でも、まあやっぱり最初は食事かな♪」
目の前に居る美味しそうな食べ物に口を付ける。