大泥棒一味が鎮守府に着任しました。   作:隠岐彼方

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お飾りは徹夜で掘ったおかげで回収できました。
掘りつつ、疲労抜きとかの間でカタカタ書いて二話をお届けしたのですが…。

今朝(12/30)に小説情報を確認したら…。

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感想4件。
(12/30 12:00現在)


( Д ) ゚ ゚


プレッシャーを感じつつもこれから頑張らねばと決意致しました。

恐らくですが、週に1~2話投稿するペースで頑張りたいと思いますので、温かい目で見守ってください。

当面、世界観の説明のために地の文が多いとは思いますが、ご了承下さい。


3.大泥棒一味はお仕事に専念するようです。

ルパン一家着任から数日後、執務室は大幅に改装されていた。

 

最初は電が前の鎮守府でも初期艦であり、秘書艦経験豊富だったため秘書艦として仕事をしていたのだったが。

ルパンの能力に追い付かなくなってきた。

 

ルパンは先述した通りIQ300の大天才である。

が、ルパンの真価はそこではない。

その卓越した頭脳で、『常人では考えつかない手法を実現する』ことにある。

 

その発想力と実現可能にする力を一人の頭脳が次々と生み出すのである。

しかも、大本営のルールのグレーな部分をついて。

 

一件の提案が、『アウトではないけど、ストライクゾーンギリギリいっぱい』をついたものであるため、それを大本営の許可が出るか出ないかで確認に時間がかかる。

それが『ちょっと喉が渇いたな』ってレベルでポンポン飛び出すのである。

 

全部大本営との折衝を秘書艦に丸投げするほどルパンは怠惰ではない。

当然難航しそうな重い折衝は自分から浦賀中将や浦賀を初めとする艦娘擁護派の上層部へ自分から話を持ち込んではいる。

しかし、全部が全部ルパンがやることはなく、秘書艦を甘やかすつもりはないらしい。

 

 

艦娘で会議を行った結果、複数の艦娘を『執務室詰め』という形で当番で配属することになった。

ルパンの執務机は本来の提督ならば十分なサイズの、大きいものではあったが足りなくなって書類やファイルで埋まっている。

その上にノートパソコンを置いて様々な書類の作成や処理を行っている。

 

当然、『執務室詰め』艦娘達はルパンからの書類の処理や、またはルパンに回す書類の選別などもしなくてはならない。

そのためには各艦娘がデスクが必要になり、そのデスクを置けば手狭になる。

 

さらに人がいれば当然喉を潤す設備なども必要になり…。

結果、執務室を変える話まで出てきた。

 

ルパンとすれば堅苦しい執務室に愛着はない。

多少ボロくても自分の快適な環境であれば隠れ家を愛用する男だ。

ちょっとした会議室みたいなもので十分だろう、と言ったのだが…。

 

ルパン以外の全員、艦娘も次元も五右衛門も反発したのだ。

滅多にない話だが、たまに鎮守府に来客はある。

その時のルパンの面子を重視した。

 

次元と五右衛門は自分たちの快適な環境を重視した。

快適なソファー、頼めば出てくる見目麗しい艦娘たちの手ずからの飲み物。

手を出す出さないにしても、自分たちが作るものよりはそちらがいいに決まっているのである。

 

 

その結果、執務室の隣の部屋との壁を取っ払ったのである。

従来の執務室はそのまま、隣の部屋の壁の代わりにパーティションを置いて、そちらが執務室詰め艦娘の事務室となった。

なお、次元と五右衛門の机とソファーもそちらになった。

 

電同様、新しい提督からの初任務が建造か開発かと気張っていた明石の顔は非常に複雑なものになったのも言うまでもない話ではある。

 

 

「じゃ、これで大体酒保はこんなもんか…手配はどうなってる?」

「ええ、あと一時間もしたら搬入が始まるわ!私をはじめ、第六駆逐隊の皆が受け取りと確認をしてくるわ。」

 

数日の間でルパンが一番に手をかけた仕事が、『艦娘の住環境の改善』だった。

鎮守府によって程度の差はあるものの、基本的に艦娘に私物という概念は薄い。

とある鎮守府に異動した吹雪が大きめのリュックサック一つで異動が済んだのを見れば大体わかっていただけると思う。

 

艦娘の持ち物は『軍からの支給品』でしかないのだ。

そんなものをルパンは認めない。

 

「人間にできねぇ、立派な仕事をしてんだ。

なら相応の給料に準ずるものがなきゃおかしいだろう。」

 

ルパンは祖父アルセーヌルパンからのシンジケートを持っていた。

詳細は不明だが、簡単に言えばマフィアのようなようなものであり、一種の組織だ。

組織の運営の仕方はいくらでもあるが、ルパンは能力に応じて遇する必要性を知っている。

 

そのため、ルパンはまず大本営に給料の支給を打診した。

しかし、それは大本営は拒否。

海軍の資金にも限度があり、ルパン鎮守府に認めればすべての鎮守府の艦娘に給与を支払わなければなるから不可能だ。

 

そんな回答はルパンには先刻承知であり、その打開策として提供したのは『軍票』の代わりとなる『ルパン札』の作成だった。

肖像はルパン一家の三人。

透かし彫りにはピーナッツのような頭の形のルパンのシンボルマークだった。

 

 

執務室拡張任務、の後に受けた工作艦明石の任務が『ルパン札』の製造だったのも言うまでもなければ、その時のやさぐれた顔は深い付き合いである大淀は当分忘れられないだろう。

 

 

あくまでもコレはルパン鎮守府限定の軍票である。

これを毎月一定額給料として支給することにした。

勿論鎮守府内の様々な仕事に応じて手当も追加する。

 

悪い表現をすれば『ペリカ』である。

外出時には『ルパン札』をそれ相応の『円』に換金も認めている。

勿論外出権を購入するために『ルパン札』は必要なく、外出許可申請だけ。

 

しかし、ルパン鎮守府にとってはそこまで痛手ではない。

あくまで『運営費』の範疇で、大量に物資を購入して、鎮守府内でさばく。

実際に『円』で支給するよりも圧倒的に割安に収まる計算の上で制定している。

 

外出意欲の強い艦娘はあまりおらず、『円』に換金して外で買うよりも『ルパン札』のまま購入した方が割安なのも好評だった。

 

初めのうちは『物を買う』ことや、『私物を手に入れる』ことに戸惑いを隠せない艦娘たちだったが、先進的な艦娘がおずおずと始めて見れば、次々と艦娘たちは続いたのだった。

おかげで酒保から悲鳴が止まらない始末。

 

 

これは浦賀中将が「戦争後の艦娘の取扱、及び、鎮守府運営の新たなテストケース」として上層部を納得させたおかげでもある。

そのために普通の鎮守府よりも多めの『運営費』の枠を獲得したため、多くの物資の購入も可能になった。

 

ルパンが大天才なら、浦賀中将はそれについていける程度には天才である。

成功した場合のソロバン勘定もあってのことだ。

 

結果、浦賀は大本営にいた『戦闘に否定的な元艦娘』の雇用対策もできた。

 

例えば悪名高き『捨て艦戦法』を強いられていた鎮守府の艦娘はPTSDで海に出る事すらできなくなった者も少なくはない。

それでも同僚の艦娘のため、愛する祖国のために何かがしたいという祈りにも似た願いを持っていた。

そういった艦娘の取扱は難しい。

見目麗しい艦娘であり、艦娘差別という風潮も存在する以上海軍の外に出しづらいのである。

 

このルパンの酒保騒ぎの中で、大量の人員が必要になってきた。

例えば物資の輸送、生産、酒保などの販売。

それに全ての元艦娘を充てる計画を進めている。

 

浦賀の手配で、潰れかけた会社を購入。

そこに信頼できる人間とその部下に元艦娘を配属し、海軍直営として運営。

その会社の持っていたノウハウを基に大量生産を始めようとしている。

 

それを社会に卸しつつ、ルパン鎮守府が購入していく。

元々真面目な元艦娘たちの作った日用雑貨や食料品であり、海軍が利益度外視とまではいかないが、儲けを低く抑えて生産しているため価格競争には勝てるという計画を進めている。

社会全体として戦争の影響で景気が低迷している中の改善策である。

政府からもGOサインが出るだろうという目算である。

 

これがたった数日で起こったルパンの影響である。

 

 

 

話を鎮守府に戻せば、やはり鎮守府は大盛況だった。

押すな押すな、という有様。

 

「お主ら、焦るでない!れじは限りがあるが、商品はまだまだある!

秩序だって行動せい!!」

 

ルパンのイメージではせいぜいコンビニ程度の規模でいいんじゃねぇの?という程度だったが…そこは計算違いだった。

 

最初に酒保任務を受けたのは五右衛門と朝潮型駆逐艦だった。

が、初日はよかったのだ。

二日目からが大変だった。

 

初日は遠巻きに見つつ、支給された『ルパン札』を見比べていた。

 

事件はその日の夜だった。

最低限の商品の品出しの最中、菓子でめぼしいものを大潮や荒潮がチェックしていたら、五右衛門がいくつかを買ってくれたのだった。

 

五右衛門からしたら自分では店員業務などよくわからないが、代わりに手伝ってくれた若い娘たちへのお駄賃感覚だった。

お駄賃である以上、せいぜい千円ちょっとに相当する菓子である。

 

それを食後に朝潮型の部屋で開けたところ…他の艦娘が群がったのである。

艦娘たちの感覚で『ハイカラかつ、高価』なはずの『クッキー』や『チョコレート』。

勿論、間宮・伊良湖のものに比べれば数段落ちるが、それが給与の1%未満の価格で買えると艦娘の間に周知されてしまった。

 

それから朝潮型の苦難が始まってしまったのだった。

 

 

「1080ルパンになります!!慌てないでーーー!!!」

「2640ルパンよ!ちゃっちゃと出しなさい!後ろつかえてるんだから!!」

 

五右衛門は修行がてら地上での艦娘の訓練以外に酒保の監視をしている。

というか、他にやれる仕事もあまり思いつかず、落ち着くまではということでやっているのだった。

しかし、思ったより大変で、いつもの着流し姿に襷がけで取り組むほど。

 

「五右衛門さん!新商品入荷したわ!」

「うむ、暁殿。かたじけない…荒潮殿、霞殿、仕分けを頼む。」

「ええ、一人前のレディですもの。これくらい軽いわ。」

 

ダメ提督製造機と名高い雷を先頭に、第六駆逐隊の面々が大きな段ボールを台車に乗せて運んでくる。

それを荒潮や霞と言った面々が手伝って、人で溢れた店内で何とか品出しを進めていく。

 

「霰、これが一覧だよ…。ボクは予約の人の呼び出しをしてくるね。」

「わかった…よろしく。」

 

当面朝潮型と五右衛門の苦難は続きそうだった。

 

「ええい!!群がるでない!すぐに並べるから押し寄せるなーーーー!!!」

 

五右衛門の悲鳴ともいえる声が酒保にまた響き渡った。

 

 

 

 

 

 

 

「……カレー。」

「「「「「カレー」」」」」

「俺が、カレー。」

「「「「「カレー」」」」」

 

狭い小屋の中、次元と駆逐艦陽炎・不知火・黒潮・浦風、そして天龍が声を上げる。

近くには古いストーブとその上でシュンシュンと大きな薬缶が湯気をあげている。

 

「カレー。」

「「「「「「カレー!!」」」」」

 

これだけは譲れない、と強い気迫のこもった声が小屋に響く。

 

 

次元がいるのは艦娘の出撃・帰港のための場所のすぐそばにある控室兼待機場所の小屋である。

ルパン鎮守府は優遇されているとはいえ、資材の確保は必須である。

そのために天龍が資材獲得の遠征を進言した結果、ルパンは頼むと二つ返事で返したのだった。

 

遠征は比較的安定した航路を各鎮守府の遠征部隊が通る。

そのため、遠征の行き返りで戦闘が起きることはそう有りえない。

大本営が一番注意を払うのがこの遠征航路の確保だった。

 

従来の大半のシーレーンが崩壊した現在、残った数少ないシーレーンが遠征航路だからだ。

ここが崩壊すれば、各鎮守府の戦うための資材獲得も、また輸入に頼った物資獲得も不可能になるのだから。

 

暖冬で日中の日差しは温かくとも、海上の風は冷たい。

艦娘も寒さも暑さも感じるのだから、とルパンが手配したのが『遠征部隊へのお駄賃』だった。

直接現金(ルパン札だが)を渡すのは問題だろう、とルパン一家で話し合った結果『物資』を提供することになった。

 

そして、今に至る。

 

「お前らなぁ、俺は遠征部隊旗艦だぞ?ちったぁ譲れよ!」

「知りません、カレー味は不知火のものです。」

「「ウチもカレーが食べたいんよ!!」」

「私が長女なんだからアンタたち譲りなさいよ!!」

 

次元が売店から持って行った『物資』はカップラーメンとホット飲料だった。

冷えた身体には温かいものがいいだろうという善意だった。

好みなど知らないので、適当にカレーやチキンといった定番の味を合わせて6つ。

 

その結果がコレである。

次元自身、譲ってもいい気もするのだがここで退いては負けた気がする。

パイプ椅子でストーブを円状に取り囲んだまま、帽子を深くかぶった。

 

その中でとある考えを思いついてニヤリと笑う。

 

「なら、白黒つけようじゃねぇか。」

「へぇ、面白そうじゃねぇか。」

「…いいでしょう、不知火に何の落ち度もないことを見せて差し上げます。」

 

ガタンと音を立てて天龍が立ち上がり、腰の刀に手を伸ばす。

それを受けてか不知火も立ち上がり、目を爛々と燃やして手袋の具合を確かめる。

 

しかし、次元は格が違った。

 

「「「「「ッ!?」」」」」

「おいおい、ドンパチやらかすつもりはねぇよ。平和的な、解決方法だ。

シンプルな話さ…ババ抜きくらいならお前らもわかるだろう?」

「…ババ抜き?」

 

鋭い視線を帽子のつばの隙間から覘かせ、先に立ち上がった天龍に予備動作も感じさせる間もなく、一瞬で懐のコンバットマグナムを抜いて突き付けた。

抜く動作の最中に撃鉄まで起こして、すぐに撃てる状態になっていた。

その速さに絶句していたところに提案された言葉に戸惑いは隠せない。

 

「そうさ、抜けたヤツから順に好きな味を取っていく。シンプルで公平じゃねぇか。」

「…ハッ、いいだろう。ギャフンと言わせてやるぜ!」

「メッチャフラグや…フラグの匂いがするわー。」

 

銃を次元がしまったのを見てから、天龍がやっと椅子に座り直して受けた。

黒潮の言葉はしみじみとしたものだった。

 

 

 

「…さーて、俺が上がり、だな。」

「くっそぉぉぉ!!なんでお前は毎回ジョーカーを避けるんだよ!!」

 

次元が胸ポケットから取り出したトランプでババ抜きはスタートした。

スイスイとゲームは順調に進み、次元が隣の天龍からカードを一枚抜けばやれやれといった様子で立ち上がってカレー味のカップラーメンを手に取る。

 

「ほほぉ…天龍さんがババ持っとるんやねー。」

「なるほどね、じゃ、気を付けよーっと。」

 

悔しさのあまりの失言に残りの全員が反応してニヤリと笑う。

とはいえ、これまでの動きで全員にバレバレではあったのだが。

 

回り方のせいで隣の次元が天龍から引くようになっていたのだが、毎回丁寧に天龍はカードをシャッフルする。

さらにある意味ポーカーフェイスではあるが、次元が引くたびに軽くニィと笑いながら目力が増すのである。

 

「なら、不知火は気を付けなくてはいけませんね。」

 

次元が抜けたせいで、天龍からカードを引くことになったのは不知火であった。

次元がどのカードに手をかけても天龍の顔は変化しなかったのでポーカーフェイスと言えるだろう。

それぞれのカードの枚数は2・3枚だ。

 

「天龍ちゃ~ん?何してるのぉ?」

 

そこに顔を出したのは龍田だった。

ふんわり香る次元が湯を注いだカップラーメンから香るカレーの匂いと、テーブルに並べられた封を切って湯を注ぐのを待っているカップラーメン。

そして全員が手にしたカードで大体の推測ができたようだった。

 

「あらぁ~楽しそうねぇ~。見ていっていいかしら~?」

「ああ、椅子はあるから温まっていきな。」

 

次元はゲームが終わったからか、ストーブを囲む円から一歩引いた位置に座って全員を眺めてカップラーメンを啜っていた。

その隣に龍田は備え付けのパイプ椅子を持ってきて、ゲームを眺める。

 

「……ふぅ~ん…なるほど、ねー。」

 

少し前かがみになりつつ、脚を組んでいた龍田が何気なく呟く。

ズズッと音を立てて麺を啜っていた次元がピクッと反応した後、何もなかったようにまた啜りだした。

 

(…龍田さんは、何に気付いた?)

 

ゲームが進むに至って、不知火はあと一枚、天龍は二枚だった。

いまだになんとかババを引かずに済んでいる。

が、次は50%の確率。

 

その中で斜め後ろの二人の反応がやけに引っかかった。

そして、自分が引く番。

不知火の脳はフル回転していた。

 

(……そういう、ことですか。)

 

そして、不知火はカレー味を手に入れた。

ちなみに天龍はドベだった。

 

 

「うふふ、次元さんたら酷いのねー?」

「ガン、ですか。」

「おいおい、決着がついた後で言っても無効だぜ?」

 

最後まで眺めた後に小屋の戸締りをして全員で戻る最中に、最後尾の二人がぼそっと次元に語り掛けた。

先頭を歩く天龍たちは気づいていないし、負けたのが悔しいのかいまだにチクショウだのクソーー!と雄たけびをあげている。

 

それを楽しそうに三人が見ながら鎮守府へと歩く。

 

「右上の模様の中がちょーっと違うだけですものね~?」

「工業製品だからな、不良品をたまたま買っちまったみたいだなぁ。」

「…ルパンマークの不良品なんておかしいでしょう。」

 

昼食はちゃんと食べたものの、遠征で身体は冷え、身体を動かして軽く空きっ腹なところにカップラーメン。

温まるし、小腹も満たされて不知火は満足していたので、その程度のツッコミで済ませた。

 

そのタチの悪い上官はニヤリと笑って帽子を少し上げて、目をのぞかせた。

 

「けど、楽しかっただろう?」

「うふふ~誰にも言わないけど、そのトランプ…もらってもいいかしら~?」

「否定はしません。」

 

二人とも天龍が嫌いなわけではない。

気風も気前もいい、姐御肌な先輩(姉)だと思っている。

 

ただ、いじるのが最高に楽しいと思ってるだけで。

 

「おお、怖い怖い。女は怖いけど、お前らもいい線いってるぜ。」

「いい女は怖いのよ~?」

「勝負は勝つべくして勝つ、それだけです。」

 

肩を竦める次元に龍田はにっこりと、不知火はニヤリと笑って言った。

その龍田に懐からトランプの入った箱を渡しながら、ジッポで火をつけた。

 

「ほどほどに、な。」

「わかってるわよ~。」

 

冬の日の暮れは早く、まだ3時だというのに暮れかかった夕日の中、次元は肩を竦めた。




感想返し。

>カミヤ様

何気に「イタリアの夢」の前後編を見ながら艦これしてたら、ルパンが鎮守府入りってねぇな、と思い。
ついカッとなtt(ry
皆様に失望されないように頑張ります。

>竜羽様

おほめの言葉、ありがとうございます。
いいですね、絡ませていただきます!

>ケミヤ様

多分、私を含めて読んで下さる方々はルパンも艦娘も愛している方々だと思います。
その両方を魅力的に、失望させないように、またありありと想像できる文章を書けるよう頑張ります。

>Rising193様

これはチラ裏的な、裏設定なのですが…。

この世界の大半の【提督】はいわゆる【リアルからの受信機】です。
【リアルの提督】が着任すると同時に【こちらの世界のシステム】が深海棲艦との戦いなどで死亡したはずの人間を【提督】という形で作り直します。
その際に【世界】の全てが【提督は生きていた】というように全て認識しなおします。
そして滅多にありませんが【受信機】の不調や、もしくは【リアルの提督】が【艦これ】から離れるとともに存在を維持できなくなり、消失します。

なお、その【提督たち】は自意識はありますが、多くは【リアル提督】の意思を反映することになります。
【リアル提督】がブラックな運営をすればするほど、【提督】の普段の振舞いもブラックになり、鎮守府の雰囲気も最悪へと近づいていくわけです。
(また、【リアル提督】の性質に近い【提督】を【システム】が選出する、という面もあります)

ルパン鎮守府に異動した艦娘たちの元【提督】はホワイトではありましたが、興味本位で手を出して、そのままフェードアウトしたため、建造などでそこそこの艦娘を保持していますがLvは30がいいところです。
(むしろブラックになるほど艦隊指揮に力を入れていなかった(プレイしていなかった)ため、ホワイト鎮守府だった、とも言えます。)


…こんな裏設定使うことはないんだろうなぁwww


>炭酸センベイ様

確かに共通点の見出しにくいコラボですよねー。
私の好き、というだけの共通点で編み出しましたw

ちまちま書きますので気長にお待ちください。

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