水不足からの大雨連発…。
水害などに遭われた皆様にお見舞い申し上げます。
「チェイサーにビールを下さい」
その注文を聞いて次の準備をしていたらしい金城提督がちらりと加賀を見る。
それでもそれ以上の反応をせずに冷蔵庫から出した鰹を一本、まな板の上に置くとともにジョッキに注いでそのまま出す。
(あまり飲み過ぎるとお腹が満たされ過ぎますが…)
猫舌の加賀は熱いものをあまり噛むことができない。
そうなると口内でいつまでもハフハフと留めるのも辛いので慌てて飲み込んでしまうと…自然と喉や胃が灼ける。
そういう時にありがたいのが、度数が少ない、もしくはノンアルコールの冷たい飲み物。
しかし、特にビールなどは炭酸で胃が満ちてしまうし、水分の摂りすぎにも繋がるので警戒せねばならない。
渡されたジョッキを加賀は受け取ると、胃の灼ける熱さに耐えかねてそのまま喉に流し込む。
口内に満ちるかに玉の自然な甘さと風味をビールの僅かな苦味と旨味で流し込む。
すると先ほどまで痛いほどの灼ける感覚が癒され、そしてまた目の前のかに玉を今度はよく息を吹きかけて冷まして挑む。
(あぁ…ビールの注ぎ方も上々です…高揚してきます)
そうして新たな一口を口に運ぶのだった。
昨今、『ビールは不味い』などと言う若者が多いらしいが、それは行った店が悪い場合が多い。
昔と違って今は格安のチェーン店の居酒屋が増え、そのような場所で供されるビール・カクテルは紛い物に過ぎないことが多い。
それを勘違いして、『ビール・カクテルは不味い』という若者が多いと思われる。
カクテルの材料だが、簡単なジンライムだとライムジュースとジンを1:3で混ぜるだけだが…その混ぜ方にも技術がある。
ライムジュースを使うか、フレッシュライムを使うかなどの配合などで勿論店の差はあるが。
しかし、チェーン店などの場合『保存方法』に問題がある場合が多々ある。
キッチンなどは冷蔵庫など多くの機械があるため、店内とキッチンでは約5度以上差があることも多々ある。
当然、機材があり、火を扱うキッチンは暑いのだ。
意識されづらいが酒も当然生き物というか、ナマモノである以上、適温で保存せねば劣化する。
そんな常温以上の温度下で放置するようにキッチン台の上で置かれた酒を。
最悪いつ購入したのかもわからない酒を使って美味いカクテルが出来るはずもない。
さらにビールに至っては混ぜることもしないそのままを飲む飲み物であるから、なおさら管理状態が味に直結する。
勿論メーカーでは機械のメンテナンスで毎日始業前と終業後にサーバーの清掃を推奨しているが…それなりに手間と時間がかかるため、酷い店だと一切していない事がある。
同じメーカーのビール、サーバーを使っても味は千差万別になることを知ってほしい。
特にちゃんとした国産ビールなのに『酸っぱさ』を感じる場合は数日以上サーバー清掃をしていない可能性があるので、その店を使わないことをお勧めする。
下手に安いチェーン店の居酒屋よりも古くからある居酒屋(特に個人経営)をお勧めしたい。
長年続けれるということは料理の味や酒の管理がしっかりされているからこそ、客が離れない店である可能性が高いからである。
純粋に酒の味を楽しみたいならバーをお勧めするが、評判などを確認した上で行くことをお勧めする。
特にビールの違いを味わいたいならしっかりしたバーが一番で、ちゃんとした品質・温度管理及び注ぎ方で注がれた、『本当のビール』を味わえるだろう。
当然だが、加賀の飲んだビールにはそのような酸味など無縁であり、加賀はそこまでの知識がなく、そのような
そんなビールとかに玉をゆっくりと、しかししっかり楽しんでいる加賀を横目にルパンはカウンターの中に釘付けになっていた。
これまでの様子からすれば、金城提督は間違いのない腕を持っていることは疑うべくもない。
そこで出してきたのが鰹。
処理や鮮度にもよるが、刺身もいいし、王道で言えばたたきも悪くない。
空きっ腹にそのようなものを見せつけらればついつい前屈みになって見たくなるのも仕方ない。
それを知ってか知らずか、金城提督はタマネギなどの薬味の類をリズミカルに包丁とまな板で音を立てて刻む。
「こりゃ、たたきかねぇ?」
「そうね~ただ、さすがにこの設備じゃ藁は難しいわよね~?」
ルパンと龍田は小声で話し合う。
最近のこだわった居酒屋では専用の藁焼きが可能な設備を整えてはいるが、あくまで料理メインの居酒屋の話だ。
バーの場合は基本はそのような凝った料理を提供するよりも、酒に重点を置く。
金城提督の執務室のバー設備は、料理もできるように十分に拡充されてはいるがそれでも基本はバーであり、出来そうには見えない。
そしてどうなるかを二人が前屈みになって見守る中、フライパンで鰹が熱される。
フライパンを熱しきった後に、数十秒程度焼いて焼き目をつければ金城提督は鰹を下ろして、綺麗に切った後に皿に盛る。
そのやり方につい声を漏らしてしまったのは次元である。
「へぇ…そんなやり方もあるのか…」
意外かどうかはさておき、ルパン一味の中で一番料理をするのはルパンである。
しかし、それは大抵その時に入れ込んでいる女性に振る舞うためだったりするのだが。
(古い例で言えばバイバイ・リバティーにおけるジュディのために作っていた)
が、結構こだわって作るのは次元である。
すき焼きを作る時に味見をして、調理酒の代わりにビールを入れてコクを出したりとちゃんと料理の味を調整している事もある。
(死の翼アルバトロス参照)
そして、金城提督がリズミカルに包丁でまな板を叩き、玉ねぎ、小葱などが切られ。
それが彩りと化して皿の上に並べられる。
それがルパンの期待と裏腹に日向の目の前に置かれる。
(…少々、気まずいな…)
内心、日向が苦笑しながらもそのまま箸をとる。
「ハイお待ち、『鰹の塩たたき』と『山ねこ』のロックだ」
「ありがとう……頂きます」
日向は物静かにだが、よく食べるしよく飲むタイプだ。まだほんのりと暖かい鰹を一切れ薬味と共につまみ上げ、一口で口の中へ放り込む。シャクリ、シャクリと玉ねぎが歯応えと辛味を出しているそこに、フルーティーな甘味を誇る『山ねこ』を流す。
「うん……うまい」
ふぅと満足げな吐息を漏らすとともに静かに頷き、またもう一切れ鰹を口に運ぶのだった。
そこで満足できないのはルパンと龍田だ。
腹が減ってる時にほとんど同時にオーダーをしたはずなのに目の前で美味そうな料理が、美味そうな香りをバラ撒いて違う客の元へ届く…拷問にすら感じてしまう。
しかし、流石にこれ以上素通りはないだろう。
賓客となっているルパンをスルーして、自分の嫁を優先させるというのは流石にないだろう。
釘を刺すように笑いながら言うルパンだが、少しばかり頬が引きつっているのは愛嬌。
「さんざん待たしてくれちゃってぇ、期待してるぜ~?」
「ま、期待に添えるように全力でやるさ」
そんな軽口を叩きながら金城提督がシェイカーを出し、そして数本のボトルを出したのを見るとフッとルパンは笑う。
ルパンはジャズバーなどにも顔をよく出す上に、盗みの際にバーテンダーに扮したこともある。
そのため、出されるカクテルはいくつも予想はしていた上に、その本命と言えるカクテルの材料が見えて少しだけ笑った。
それは決して金城提督をバカにしたわけではなく、日向ではないが『まぁそうなるよなぁ』という笑いだった。
そしてウォッカ、アリーゼ、オレンジジュースがシェイカーに投入される。
ただシェイカーは振ればいいわけではない。
シェイカーの目的は『全てを一気にかき混ぜるとともに、氷と最大限触れさせて酒を一気に冷やす』こと。
振りすぎてかき混ぜすぎれば氷と触れ合い過ぎて、氷が解けて水っぽくなる。
振りが足りなければ冷えてなくて口当たりが喧嘩する。
そこにバーテンダーの技術がある。
ウォッカは有名だから説明を省くがアリーゼというものは聞きなれないリキュールかもしれない。
アリーゼはフレンチ・コニャック(コニャック産ブランデー)とウォッカと天然果汁を混ぜたリキュールである。
アリーゼも数種類あり、混ぜる果汁などによって色が違うが、ルパンにはゴールドパッションというオレンジのパッションフルーツを混ぜたものを使うことが多い。
「へーぇ、ホントにカクテルも作れるんだな」
「何だよ、疑ってたのか?」
その目の前で堂に入った動きでシェイカーを振る様子を見て、つい冷やかしのようにルパンは言う。
実際バーに修行で入ったとしても、厳しい店だとドリンクを客に出せるようになるまで一年どころではない。
ただ混ぜるだけと思いがちな『ステア(スプーンを入れてグラスを混ぜる)』のも熟練の技が必要になる。
理由はシェークの時と一緒でかき混ぜるだけなら誰でもできるが、『美味しく混ぜる』には技術が必要なのだ。
最低限の回数で、最大限均一にかき混ぜ、適切に全体を冷やす。
ルパンの肥えた目には金城提督の手つきは昨日今日の修練ではないものがあるのを見て取った。
金城提督もその言葉の真意が理解出来ているのか、言葉に気を悪くした様子はない。
そのまま静かにフルートグラスにオレンジ色のカクテルを注ぎ、飾りのフルーツを刺す。
余談になるが、筆者もたまにバーなどでこのような洒落たカクテルを頼んで楽しむ時がある。
この刺されたフルーツには時折惑わされる。
基本は食べていいのだが、熟れてない飾りのためだけのフルーツもある。
時折、その中途半端な熟れかけのフルーツを刺されると本当に困ってしまうが、あからさまに青くなければ好き好きでいいだろう。
筆者は特にバナナなどだが、青いフルーツが好きなので基本的に食べるが…デートなどでカッコつけたいときは、スマートにペーパーナプキンの上に置くなり、バーテンダーに頼んで小皿などを出してもらって手を付けないのも手だ。
「まずは挨拶代わりの一杯、『ルパン』だ」
そして差し出される『ルパン』。
見た目はただのオレンジジュースに見えるが、コニャックの僅かな残り香、ウォッカの清冽な香り、そしてオレンジやパッションフルーツの甘く酸っぱい香り。
その混ざり合った香りを確かめるように目を閉じて確かめる。
「ウチのじい様をイメージしたカクテルだったか?んじゃま一口……くぁ~、甘いなぁこりゃ!」
「……ホント、甘くて男を口説いてる時の誰かさんみたい~♪」
「オイオイ、そりゃないぜ龍田ちゃ~ん!」
なんて軽口を龍田と叩きながらも、自らの、そして祖父の名前の大きさに内心苦笑を隠し切れない。
勿論コニャックやパッションフルーツの甘さが舌を打つが、実際はそんなに甘いカクテルではない。
ベースにウォッカを使ってる上にアリーゼにもウォッカにコニャック。(両方ともアルコールは大体40度以上)
タチの悪いナンパ男が酒に慣れていない女性を酔い潰すのに使うような、口当たりの良さがある。
悪用はしてほしくないが、そのようなカクテルを俗に『レディキラーカクテル』などと言ったりもするが、このルパンもその内に入り得る。
しかし、この味をルパンは嫌いじゃない。
祖父のアルセーヌ・ルパン然り、このルパン三世然り。
善人のために動くだけのような甘ちゃんなわけでもなく。
仁義も忘れた外道のようなキツさだけでもない。
甘くもあり、その中にキツさもある。
『ルパン』とは一言で言い現わせるような薄っぺらいものではいけないのだ。
そう思う。
「ハイよ、『ハムカツ4種盛り』。ソースはお好みでね」
ルパンが色々な事を思いつつ、少しずつ喉を潤しているとその間に響いていた揚げ物の音が止んで、皿が差し出された。
その皿の上に数種のカツとキャベツ。そして彩りのトマト。
「……中身は?」
「オイオイ、それを言ったら食べる楽しみが無くなるってモンだろ」
(ごもっともといえばごもっともなんだがな…甘い『ルパン』にハムカツねぇ…?)
これまで出してきたつまみと酒のバランスを考えれば、この組み合わせはどうかと少し首を傾げる。
ポカミスなのか、それとも妙手となりうるのか。
そんな期待を抱きながら箸を龍田とともに動かして、ハムカツを運ぶ。
「く~これこれ、ハムカツって言やぁ薄っぺらいハムに分厚い衣だよなぁ」
ルパンの歯に伝わるのは薄く、少し硬い衣の歯ごたえの中にあるハムの旨味。
今どきは厚めのハムとかもあるが、あえてこの『薄いハムカツ』というものも捨てがたいものがある。
その厚い衣にたっぷりウスターソースをジャブジャブに浸して、ジャンクな味わいもまた一興。
懐かしさのままにたっぷり浸して口に運べば、これまた懐かしいジャンクな毒々しい味わい。
確かに毒々しいと言ってもいい過剰な濃い味。
龍田はそれを見て『そんなのが美味しいのかしら…?』と怪訝そうにしているが、ある意味モノが少なかった時代の味なのだ。
ジャンク(ガラクタ)な味わいには、ジャンキー(中毒)な魅力がある。
そして、それに溺れると身体を壊すのもジャンクフード特有だが。
「く~!これまた懐かしい味だこと」
「ほらよ、ハムカツ食うならカクテルよりこっちだろ」
そう言って金城提督から差し出される中ジョッキ。
その黄金で満たされたジョッキを見てそうだろうと内心ルパンは頷くと、半分以上飲んでいたルパンを飲み干してフルーツをそのままに差し出す。
「気が利くじゃねぇの」
「そりゃ、一応ここのマスターだからな」
「ちょっとぉ、私の意見はぁ?」
そのままルパンが濃い味と油に満たされた口をビールで洗い流せば、すぐ隣の龍田が唇を尖らせる。
バーでの甘い雰囲気を期待していたのだろうか。
「いやいや、すまんすまん。無視してるつもりは無かったんだがね」
慌てて金城提督が平謝りすると、まぁいいけれど~などと言いながら、サクッというより、カリッという音に近い音を立ててハムカツを齧る。
「でもぉ、ホントに美味しいわぁコレ。こっちの丸いのはハムでチーズを挟んであるのよね?」
「お、ご名答。ハムチーズカツってやつさ。定番だけど、美味いだろ?」
龍田の齧った断面には熱で蕩けたチーズがこぼれかけ、その中にハムが見える。
このハムチーズカツは、ハムが薄くて食べごたえや味が物足りないのでチーズを足して、チーズの濃厚さを足したものである。
これもまた贅沢にいこうと思えば、チーズの品種を工夫することもできる。
「こっちの半円の奴は……ポテトサラダか」
「もうひとつの方は海老とアボカドが入ってるわ~」
また違う一つを齧れば、今度はあまり聞いたことのない変り種が出てくる。
(こういうのもあるのか…)
ここ最近B級グルメの発展が目覚ましい。
慣れ親しんだ味をさらに深めるとでもいうのか。
こういう変り種に見えてもバカに出来ないものが多々あるので、面白い。
そんな事を思いながらルパンはまたビールを煽った。
「そら、こいつはサービスだ」
別に龍田と加賀は張り合ってはいるが、仲が悪いわけではない。
お互いの料理が出揃ったので、それぞれのフードを一味で味見し合っていた。
多少バーというよりも居酒屋っぽいやり取りになってしまってはいるが。
そんな中金城提督から出された皿に次元が苦笑する。
「『レバーペースト』に『ガーリックトースト』だ」
「こりゃまた……随分とスタミナが付きそうなメニューだな?」
文句をつけるような言葉だが、即座に手に取っているから説得力はない。
むしろ、ルパンたちを横目でちらっと見てから、冗談めかして笑いながら帽子を深くかぶる。
「ん?お前らの艦娘を見ててな。大分疲れが溜まっている様だったから、スタミナ補給にな」
金城提督の言葉にルパンは苦笑する。
別にルパンは1から10まで、箸の上げ下げまで命令する気はない。
だが、実際ルパンもだが、特に龍田をはじめとする執務室詰めは八面六臂の大活躍である。
ルパンのやろうとしている鎮守府運営はこの世界ではレアケースで独自の事をやろうとしている。
そのため、どうしても事務処理や様々なコネなどの作成などといった執務室での仕事が多くなる。
しかし、出撃組という艦娘としてのレベル(練度)を上げるための、特に改二という艤装の改造が普及している艦娘は死ぬ気で出撃している。
必死で寝かせろと叫ぶ加古を涙目で説得しながら引っ張り出す古鷹。
逃げる青葉に罠で捕らえる衣笠。
据わった眼で穏やかに殺意を口にする妙高、泣いて怯えながら沈める羽黒、達磨を飲む余裕がなくなるまで扱かれる那智に、やる気を漲らせすぎて叱られる足柄。
駆逐艦に至っては完全にローテーションと化している。
さらにその出撃を支えるために休みなく遠征に旅立つ遠征組。
ただ幸いなことにこれらは全て『自主的な』ものであり、相応の給料が支払われ、出撃も同じ艦種内で話し合って十分に休養を取っている。
…ただ、どのような話し合いかはルパンも次元も聞けないのだが。
ガッチガチの姉がいると大変なのである。
むしろ、練度が99に達している移籍組の方が給料が低く、普通に酒保(コンビニ)で買い物くらいは出来るのだが、待遇が悪くなってしまっているという問題があるくらいだ。
それでも移籍元に比べれば雲泥の差なので、不満を言う気は一切ないらしい。
余談が過ぎたが、そのような疲労を見抜くくらいには金城提督は艦娘を見て来たということがルパンにはわかった。
(ま、このまま行けば距離もあるし、敵対する事はないだろうな…ただ、艦娘が関わったら面倒なことになりそうだが…)
ガーリックトーストにペーストをたっぷりつけて齧る。
そして思い起こすのは今日の視察内容。
有事に対する備え。
艦娘を取りまとめる人心掌握術。
艦娘・人間という枠にとらわれず、各人の適正に合わせた運用。
そして、地に足のついた、処方面へのコネ作り。
孫子曰く、算多きは勝ち算少なきは破れる。
それが全てではないが、事前にいかに備えられるか、そしていかに現実が見えているか。
これが重要なのだ。
こういう相手を潰すのは逆にしんどいのである。
良くも悪くもねちっこい、しぶとい。
一戦負けても焦らない、将棋のように着実に一手一手押さえ、過信をしない。
絶対にこちらの嫌なことを淡々としてくるタイプに見えた。
そのため、ルパンは金城提督への評価を高めるとともに危険度を低く設定した。
一応親艦娘派に属するし、嫌艦娘派のような振る舞いをする気もないルパンは敵対する理由がない。
敵対する理由のない、手強そうな相手なら敵対しなければいいのだ。
ルパンは別に出世レースには興味ないし、恐らく金城提督もそうだろう。
だったら距離的にも離れている事だし、お互い頑張ろうね、程度でお茶を濁せばいい。
そして貸しを作れるチャンスがあるなら、貸しを作って、利息を取ればいい。
逆にヤバくなったら適当に借りて、安い利息で返してもいいし、トンズラこいてもいい。
わざわざお宝も関わらないのに、不必要な敵を増やす必要はないのだ。
そんな結論を内心で導き出しながら、ルパンは次の一杯を何にしようかと考えるのだった。
そういえばもうすぐヒラコー氏のあのアニメが。
wktkせざるを得ない。