ISの世界に来た者。   作:北方守護

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第19話 彼の使うもの……

武昭が道場に通う事になって、ある程度あった頃………

 

「ふぅ、今日はこれまでにするか………」

 

「くっそー………今日も勝てなかったかー」

 

「一夏は、そう言うが前よりは堪えられる様にはなってきたぞ」

 

「堪えられても勝てなかったら意味が無いんだよ」

試合を終えた武昭と一夏は箒からタオルを借り汗を拭いていた。

 

「まぁ、一夏が鍛えてる様に俺も鍛えてるからな」

 

「一体、どんな鍛え方をしてるんだ………武昭は………」

 

「はっはっはっ、武昭君はウチとは違う古流剣術の使い手だからな」

3人が話してると胴着に着替えた柳韻と千冬が道場に入って来た。

 

「千冬姉、来てたんだ」

 

「あぁ、久し振りに体を動かそうと思ってな」

 

「それならどうだい千冬ちゃん?久し振りに武昭君と手合わせしてみないかい?

勿論、2人の同意が得られたらだけど……」

 

「別に俺は構いませんよ」

 

「武昭がそう言うなら、私も良いですよ」

 

「では、武昭君も疲れてるだろうから30分後の休憩の後に手合わせを開始しよう

それまでに千冬ちゃんは体を温めておくと良い」

 

「「はい、分かりました」」

柳韻の言葉に武昭と千冬はそれぞれの準備を開始した。

 

▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲▼▲

 

それから30分後……

 

道場の真ん中で向かい合わせで立つ武昭と千冬、少し離れた所に審判役の柳韻がいた。

 

「それでは、これから織斑千冬と宮本武昭の手合わせを行う。

決着方法は、どちらかが一本先取した方を勝ちとする。

反則をした場合は無条件で、その者の負けとする。

異論は無いか?」

 

「俺はありません」

 

「柳韻さん、異論では無いのですが、少し良いですか?」

 

「何だね、千冬ちゃん」

 

「この手合わせでは武昭に本気で来てもらいたいんだ、私達が初めて手合わせをした時の様に……」

 

「別に俺は構いませんけど………そうなると、俺はかなり動くんですよ?」

 

「あぁ、私は本気の武昭と手合わせをしたいんだ」

 

「柳韻さん………良いですか?」

 

「うむ、互いが了承したのならば私は何も言う事は無い」

 

「そうですか………だったら………本気で行かせて………もらいます」

武昭が下を向き再び顔を上げるといつもの、のんびりした様な表情とは違う真剣な顔になっていた。

 

「(なんだ!?この気配は……)それが武昭の本気と言う訳か………」

 

「あぁ………久し振りに本気で行かせてもらうからな………では」

 

「うむ………私が望んだ事だからな………」

 

「参る!」 「行くぞ!」

2人は柳韻が手を降ろすと同時にぶつかりあった。

 

 

「くっ!なかなかのスピードだな!」

 

「一応、速度に関しては自信がありますからね!俺からすれば千冬さんのパワーの方が厄介ですけどね!!」

 

「これでも武昭よりも年上だからな!それよりもお前はアレを使わないのか!?」

 

「そこまで言うなら行きますよ!飛天三剣流!龍槌閃!!」

 

「そいつは以前に見た事があるぞ!」

 

「だったら!飛天三剣流!!龍翔閃!!」

 

「くっ!なるほどな、上空からの攻撃があるなら下からの攻撃もあると言う事か……」

 

「へぇー………よく分かりましたね、けど、それを躱すって、どんな運動神経してるんですか?」

 

「さぁな、それよりもまだ手合わせは終わってないぞ!」

 

「そうでしたね!」

2人は休まず攻めていた。

 

 

一方、道場の端で見ていた一夏は箒と話していた。

 

「なぁ、箒!武昭の()()は反則じゃないのか!?」

 

「反則ではないだろう?それならば父さんが直ぐに止める筈だ」

 

「そうだけど………けど、飛び上がったり下からなんて卑怯なんじゃ……」

 

「アレは卑怯なんかじゃないよ一夏君」

一夏が文句を言ってるの柳韻が近くに来た。

 

「父さん、アレは本当に反則じゃないのですか?」

 

「あぁ、アレは千冬ちゃんが武昭君に本気を出す様に言ったからだし

元々、武昭君が習得してるのは剣道じゃなくて剣術だからね」

 

「柳韻さん、剣道と剣術ってどこが違うんですか?」

 

「剣道とは簡単に言えばスポーツであり剣術とは昔から伝わる技術だよ」

柳韻は一夏と箒に説明を始めた。

 

「剣道とは明確なルールが決められている物であり剣術とはルールが無い………言わば、何をしても良いと言う物だ」

 

「じゃあ千冬姉が言っていた武昭の本気って………」

 

「そうだ、武昭君は剣術を使っているんだ、しかもその流派は戦国時代に端を発する物と言われている………

 

 

飛天三剣流
なんだ」

 

「飛天………三剣流………」

 

「それが武昭の使っている流派なんですか………」

 

「あぁ………だが、今の武昭君が使っている物は()()()()()であって()()()()()ではない」

 

「飛天三剣流であって、飛天三剣流じゃない?」

 

「父さん、それは………「どうやら決着が着いた様だな……」え?……」

柳韻の言葉に2人が武昭達を見ると千冬に面を入れている武昭の姿があった。

 

「それまでだ」

 

「はぁー疲れたー………」

 

「ふっ………一夏と同い年の武昭に負けるとはな、私もまだまだと言う所か………」

 

「いやー千冬さんの勝ちですよ、俺はたまたま勝ったみたいな物ですから」

 

「たまたまでも勝ちは勝ちだ、ほら手を貸してやろう」

 

「ありがとうございます千冬さん」

 

「それでは、今回の手合わせは宮本武昭君の勝利とする」

 

「「ありがとうございました」」

 

2人は礼をすると、それぞれの家に帰った。

 

 

 

 

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