武昭が鈴を家まで送って行って………
「ふぅ、ご馳走さまでした」
「好きなだけ食べて良いとは言ったのはコッチだけど……」
「まさか、こんなに食べるとは思わなかったわ……」
「武昭って沢山食べるのね…」
事情を聞いた鈴の両親からお礼にご飯を食べていってほしいと言われたので食事をしていたが
その量に鈴達は軽く驚いていた。
「あっ、すみません。美味しいからって食べ過ぎましたか……」
「なーに、逆にこんだけ食べてくれた方が気持ちいいよ。
料理人として冥利につきるってもんだ!」
「父さんの言う通りね。ウチの娘を助けてくれたのに
これ位しか出来ないのはね……そうだ!鈴音の彼氏になってくれないかしら!?」
「お、お母さん!?何を言ってるのよ!!」
「いやいや、そんな事で大切な娘さんを貰う訳にはいきませんよ。
確かに凰さんは可愛いですけど……」
(可愛いって言われちゃった……///)
武昭の感想を聞いた鈴は顔を赤くして照れていた。
その後、武昭は帰ろうしていた。
「じゃあ武昭君、いつでも来てくれ」
「はい、今日はありがとうございました」
「そう言えば武昭って何処のクラスなの?私は見た事無いんだけど……」
「あぁ、俺は最近こっちに引っ越して来たんだ」
「あら、そうだったの、それで武昭君は何処に住んでるの?」
「今は篠ノ之神社に住んでますね。前に住んでた人に、ちょっと頼まれ事がありまして。
それじゃ、またな凰さん」
「あ、あのっ!私の事は鈴音って呼んで下さい!!」
「そうだな、俺も武昭って呼ばれてるからな、じゃあな
武昭が去った後に鈴音は母親にからかわれていた。
翌日、鈴音のクラスで……
「はい、皆おはようさん、今日は転校生を紹介する」
(転校生?……ってもしかして……)
担任の先生が言うと生徒たちがザワザワしていたが鈴音だけは心当たりがあった。
「よーし入ってきてくれ」
「あっ……やっぱり……」
鈴音だけは入ってきた生徒を見て確信していた。
「じゃあ自己紹介を頼む」
「はい、宮本武昭と言います、皆さんよろしくお願いします」
「よし、なら宮本の席は凰の隣だ」
武昭は担任の指示で鈴音の横に座った。
「やっぱり転校生って武昭だったんだ」
「あぁ、俺は鈴音が同じクラスだった事に驚いたけどね。
これからよろしく」
武昭と鈴音が挨拶をし終えると授業が始まった。
休憩時間……
「武昭!?どうしてここにいるんだ!!」
「よっ一夏、まぁちょっとした事情があってな」
武昭がトイレから教室に戻ろうとした時に気づいた一夏が声をかけてきた。
「その事情って何だよ?」
「それは学校が終わってからで良いだろ、そろそろ授業が始まるぞ」
武昭が言うとチャイムが鳴ったので2人は自分たちの教室に戻った。
その日の放課後……
「ふーんそれで武昭はウチの学校に来たのか……」
「あぁ、柳韻さんに頼まれたからな」
「武昭、一緒に帰りましょう……って、その人は?」
玄関で2人が話していると用事を終えた鈴音がそばに来た。
「あぁ、彼は俺の友達で織斑一夏って言うんだ」
「なぁ、武昭、彼女は?」
「彼女は凰鈴音って言って商店街の中華屋の娘さんだ」
武昭が言うと一夏と鈴音は互いに自己紹介をして下校した。
3人は下校しながら話していた。
「じゃあ凰さんはいじめられていた所を武昭に助けてもらったんだ」
「えぇ、それで織斑さんはどうして武昭と?」
「俺は通っていた剣道道場に武昭が来てて、それからの付き合いなんだ。
それにしても、まさか武昭が箒のいた神社にいるなんてな……」
「ねぇ、その箒って誰?」
「あぁ、箒って言うのは俺が今世話になっている神社の娘さんだったんだ」
「へぇ、そうなんだ……(まさか武昭って、その箒って子が……)」
「そう言えば一夏、箒とはどうなんだ?」
「あぁ……どうやら束さんが何かしたみたいで、ちょっと前に手紙が届いたんだ」
(ん?ちょっと前に手紙って……もしかして、その箒って子は織斑さんと?)
「そうか、束さんだったら簡単だろうし……
おっと、そういや今日は買い物を頼まれてたんだったな、悪いけど俺はここで」
「だったら私も行くわ、途中までは同じだから」
「そうか、なら また明日な」
3人はそれぞれの目的地に向かった。