武昭達が中学に入学してから数ヶ月経った頃の下校中、武昭と一夏、鈴が話していた。
「ふーん……千冬さんが日本代表でモンドグロッソ……だったか?」
「あぁ!第1回で優勝したから今度の大会に日本代表で出るんだ!!」
ISを使用した世界大会 通称【モンド・グロッソ】の第1回大会が以前行われ、その時は千冬が優勝していた。
「それで箒からも〔良かったな〕ってメールが来たんだ」
「箒って一夏と武昭の幼馴染の子だっけ?」
「正確に言うと幼馴染は一夏の方で俺は道場に通ってただけの付き合いなんだ」
「へぇー そうなんだ そうだ武昭、今日はどうするの?」
「今日は雪子さんから早めに帰ってくる様に言われてるから、じゃあな」
武昭が帰ったのを皮切りに一夏と鈴も自分の家に帰った。
武昭side
武昭が道場に帰ると雪子が出迎えた。
「ただいま、雪子さん」
「えぇ、おかえりなさい武昭君、今日は早く帰ってくる様に言ってましたけど、どうしたんですか?」
「それなんだけど……」
「ひっさしぶり〜!タッく〜ん!!」 (モゴッ!?)
雪子が苦笑いをしてるとその背後から束が飛びついて来て武昭の顔が胸に埋まっていた。
「んにゃははは〜久し振りに会いたいから来ちゃったんだ〜」
(た、束さん!柔らかい物が……あ……何か呼吸が……)
「た、束ちゃん!武昭君が何か動かなくなってるわよ!?」
「あーっ!!大丈夫!?タッくん!!」
雪子が武昭の様子に気付いた時には軽く息が止まり束も慌てていた。
しばらくして武昭は束から離されて呼吸を整えていた。
「ハァハァハァ……危うく、この世界から居なくなる所でした……」
「うぅ……ごめんねタッくん……」
「いえ、ある意味男として嬉しかったですよ(全くですよ気をつけてください)」
「そっか……嬉しかったんだ……えへへ」
「武昭君……今、本音と建て前が逆になってたわよ」
雪子に言われた武昭は自分が言った事に気付くと天井を仰いで居た。
その後、雪子が部屋を出て武昭と束だけになっていた。
「うーん、それで束さんはどうして来たんですか?」
「それなんだけど、タッくんはモンド・グロッソが行われるって知ってる?」
「あぁ、今日の帰りに一夏がそんな事言ってましたね」
「それに関係するんだけど、タッくんにもその時に行ってほしいの」
束はいつもと違う真剣に武昭に言った。
「束さんが、そう言うって事は……何か起こるんですか?」
「うん、私もまだ調べ始めたばかりなんだけど、何処かの組織が何かを仕出かすみたいなんだ」
「そうなんですか……それで今、判明してる事はありますか?」
「取り敢えず、今わかってるのは名前だけなんだけど……その組織は
「ファントム・タスクですか……まぁ、その時も俺は暇ですから構いませんけど」
「そっか!良かった!タッくんが受けてくれて!!じゃあ詳しい事は後日って事で!!」
束はその場から姿を消した。
束が姿を消すと入れ替わりに雪子が部屋に入ってきた。
「あら、束ちゃん帰っちゃったの?久し振りにご飯を作ってあげようと思ってたのに……」
「束さんも忙しいんですよ雪子さん……そうだ今の内に言っておきますけど、少ししたらちょっと旅に行って来るんで」
「そう、わかったわ……じゃあ夕飯にするから武昭君はお風呂にでも入ってきて」
そう言われた武昭は浴室に向かい雪子は台所に向かった。