ISの世界に来た者。   作:北方守護

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第30話 ある日の思い出。

武昭が束から亡国企業の話を聞いて日にちが経った、ある夏の日の日曜日の事……

 

「うーん……どうしても上手く出来ないな……」

武昭が何かのデータをパソコンに入力していた。

そのモニターにはインラインスケートの様なシューズに似た物が映っていた。

 

「一応、転生した時の特典で()()の使用時のデータや作成法は記憶にあったし材料もあるから作ろうと思えば作れそうなんだけど……

いかんせん、不器用な俺には難しいな……」

 

「武昭君、鈴音ちゃんが来たわよ」

 

「鈴が?特に今日は約束とかは無かった筈だけど……今、行きます」

雪子からそう言われた武昭は居間に向かった。

 


武昭が居間に行くと鈴が座っていた。

 

「あっ、武昭 急に来てごめんね」

 

「いや別に気にしてないよ、それで今日はどうしたんだ?ありがとうございます雪子さん」

武昭が鈴の前に座ると雪子が麦茶を出してきた。

 

「あ、あのね……実はお母さんから、これを貰ったの……

 

「あら?それって最近リニューアルしたテーマパークのチケットじゃない」

 

「そう言えばTVでもやってた様な……」

 

「それでね……お母さんが知り合いから貰ったんだけど店があるから行けなくて、期限が明日までなの……だから……」

 

「俺は構わないけど……一夏とか弾の所には行かなかったのか?」

 

「あっ!一夏は何か用事があるみたいだし、弾は店を手伝うって言ってたの!!」

 

「そうか、なら一緒に行くか 雪子さんすみませんけど……」

 

「えぇ良いわよ、特に今日は用事も無いから」

 

「ありがとうございます、じゃあ着替えてくるから待っててくれ」

武昭が自室に行くと居間には鈴と雪子だけになった。

 

「鈴音ちゃん、武昭君は少し鈍感な所があるから強気で行った方が良いわよ」

 

「んにゃっ!?ゆ、雪子さん!?な、何を……」

 

「よーし準備が出来たから行くぞーって……どうしたんだ?鈴、何か顔が赤いけど」

 

「な、何でも無いわよっ!ほら!早く行きましょ!!」

 

「わ、分かったから引っ張るなよ、じゃあ雪子さん行ってきます」

 

「はい、行ってらっしゃい。うーんもしかしたら束ちゃんのライバルになるのかしら?」

武昭と鈴の後ろ姿を見た雪子は楽しそうな笑顔を浮かべていた。

 


テーマパークに到着した2人は周りを見回していた。

 

「ふーん、夏休み前とは言え結構来てる人はいるんだな」

 

「そうね、それよりも何かアトラクションに乗りましょうよ!」

 

「そうだな……まずは、あれにするかって……鈴は絶叫系とかは平気なのか?」

 

「当たり前じゃない!ダメだったら、こんな所来ないわよ!!」

 

「そうか、なら今日は楽しむぞ」

 

(あっ……武昭の手って私よりも大きくて暖かい……)キュ

武昭に手を握られた鈴は、そのまま握り返してついて行った。

 

 

 

 




久し振りの特典公開。

7つ目の特典は週刊マガジンに連載してたエアギアという作品内のエアトレックのデータと材料類です。

ちなみに武昭はエアトレックを作成出来ますが、かなり時間が掛かります。

束が1種類完成させるのに2~3日なのに対し武昭は2~3ヶ月掛かります。

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