ISの世界に来た者。   作:北方守護

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第31話 デート?

武昭と鈴はテーマパークに入ると何のアトラクションから遊ぶか考えていた。

 

「さーてと、まずは何から乗るかなぁ……鈴は何が良いんだ?」

 

「そうねぇ、なら最初はアレにしましょ」

鈴が指さした先にはジェットコースターがあった。

 

「おっ、早いからそんなに人も並んでないか 鈴、怖かったら俺に抱きついて来ても良いんだぞ?」

 

「なっ!?そんな事になる訳ないじゃない!ほらっ!早く行くわよ!!」

鈴が赤い顔で駆け足で向かった後を武昭はついて行った。

 

その後、いくつかのアトラクションを乗った2人は休憩所で休んでいた。

 

「ふぅ、やっぱり連続して乗ると疲れるもんだな」

 

「そうね、武昭 何か飲み物を買ってくるけど何にする?」

 

「俺は、あったらで良いから果物系のジュースで良いよ、それとも俺が行くか?」

 

「良いわよ、私が行ってくるから」

鈴は席を離れると飲み物を買いに向かった。

 

武昭は鈴が帰ってくるのを待っていたが、少し時間がかかっていた。

 

「遅いな、そんな遠くない場所だった筈だけど……」

武昭は鈴の所に行ってみた。

 

すると……

 

「おい、嬢ちゃん俺達と遊ぼうぜ」

 

「だから言ってるでしょ、私はアンタらなんかと遊ぶ気は無いって」

飲み物を買い戻ろうとした鈴が数人の男達に絡まれていた。

 

「大体、私はね1人で来てるんじゃないのよ」

 

「だったら、その友達も「すみませんが、鈴に何か用ですか?」あぁっ?」

鈴の所に来た武昭は彼らの話に入ってきた。

 

「鈴、遅くなったから迎えに来たぞ」

 

「そう、ありがとう武昭……「ちょっと待てよ!」」

鈴は武昭が来たので行こうとした時に男の1人が怒っていた。

 

「え?なんで俺が待たないとダメなんですか?元々、彼女は俺と一緒に来てるんですあなた達の方が邪魔なんです」

 

「ウルセェんだよっ!このガキが!!グホッ!?」

絡んできた男が武昭に殴りかかってきたが逆に殴り飛ばされて気絶した。

 

「さてと……これ以上邪魔をするならあなた達も同じ目にあいますけど……どうしますか?」

武昭が軽く微笑みながら言うと仲間達が気絶した男を連れて、その場から離れて行った。

 

「ごめんね武昭、迷惑かけて……」

 

「気にするなよ、悪いのはアイツらなんだから……ほら、次のアトラクションに行くぞ」

 

「え、えぇ、そうね次の奴に行きましょう……(いつの間にか武昭の手ってこんなに大きくなってたんだ……)」

武昭から差し出された手を握った鈴は軽く頬を染めていた。

 

その後……

 

「やっぱり最後は観覧車よね……」

 

「あぁ、そうだな……おっ、夕暮れがいい具合になってるな……」

2人は観覧車に乗りながら景色を見ていた。

 

ゴンドラに乗った2人は向かい合わせで座っていたが鈴は何かを決意した様な表情になっていた。

 

「(言うなら……今よね、けど……ううん、私は決めたんだから……)ね、ねぇ武昭……聞きたい事があるんだけど……

今、武昭って……好きな子って……居るの?……」

 

「それって……恋愛感情の好きって意味で良いのか?」

武昭の答えに鈴は黙ってうなづいたが少しの間沈黙があったが……

 

「居るか居ないかで言うと“いない“よ……そして鈴がそう言うって事は……俺の事が好きなのか?」

 

「うん……そうよ……私は武昭の事が好きなの……私が日本に来て助けてくれた時からずっと……だから今日は丁度いいキッカケだと思って……ねぇ武昭は私の事をどう思ってるの?……」

鈴は赤い顔で真っ直ぐ見てきたのを武昭も真っ直ぐ見ていたが自身の考えを言った。

 

「俺の気持ちを言う前に聞きたい事があるんだけど……鈴は俺が助けた時から好きだって言ってるけど……それは本当の恋愛感情なのか?

もしかして俺が助けた事を勘違いしてるんじゃないのか?ちゃんと考えてみるんだ……」

 

「(私は本当に武昭の事が好きなの?……私が好きになったキッカケはいじめられてた時に助けてくれたのが武昭だったからよ……

けど、それは本当に?……ううん、それだけじゃないわ……私は憧れでとかじゃない……心から武昭の事が好きなんだ……

そっか……今なら本当に心の底から言えるわ……)武昭……最初は憧れみたいな物があったかもしれないわ……けど、私は本当に武昭の事が好きなの……1人の男の子として……」

 

「鈴……ありがとうな、俺の事をそんなに思ってくれてて……」

武昭は鈴の横の席に行くと肩を抱き寄せた。

 

それから2人は下に着くまで、そのままだった。


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