これも読者様のお陰です、本当にありがとうございます
これからもこの小説をどうかよろしくお願いします
後少し訂正を
知覚拒否の効果を少し強化します
内容は知覚拒否を使った状態で喋ってもばれないという物
しかしこの場合知覚拒否内、つまり知覚拒否を使用した存在にしかその声が届かない
この訂正の理由は律と知覚拒否中に喋ることを可能にする為です
では、どうぞ
燃え盛る炎の中、血塗れの少女を抱きしめる俺の姿が鮮明に映る。
少女と俺の間には鞘に収まった刀があり、その刀は俺たち二人に反応しているかのように輝いている。
「貴方なら、
今にでも消えてしまいそうなほどに弱い声はそう言った
全身に力が入らない彼女は俺にもたれ掛かって、今ある力を全て使って俺の頭を撫で。
最後の言葉を告げる。
「どうか、絶望しないで」
彼女の最後の笑顔は、月のように美しく、けれど儚く消えた。
「うわあ!? ってまたか……」
数日前と同じように声を上げながら勢いよく上半身を起こし、無事起床する。
また、彼女の夢か。
神無の夢はこれで何回目になるだろうか、日に日に見る回数にが増えている辺り、俺はそろそろ本当にあれを必要とする日が近づいてきている証拠だと捉えてもいい。
「困ったなあ……そういえば今何時だ?」
時は既に夏休みに突入している。
テストの結果、見事A組を打ち負かし、戦利品として沖縄の小さな島への旅行券を手に入れた。
触手は計7本(内4本はちょっとした反則)はそこで破壊する事になり、今日はその練習をするということだったはずなのだが……あれ?
おっかしいなあ、なんか短針が10時を指してる気がする、確か集合は9時だった気が……
「やっば!?」
遅刻という現実を叩きつけられた瞬間だった
「は、はあ」
あれから数分で準備を終わらせ家を飛び出し猛ダッシュしてようやく校舎が見えてきた頃、俺の耳には銃声が届いた。
銃声と言ってもBB銃の音だけども、既に練習は始まってるようだ。
ああ、やっぱり遅刻かあ、急いで来たんだけどな。
肩の力が抜けていくのを感じながら歩いて行くとやはりというべきか殆どのクラスメート達が銃を構えている。
それを指導しているのは……あれってロヴロさん?
「ロヴロさーん!」
手を振りながら、走り寄った。
あの人の俺を見る顔は少しも驚きと、懐かしいものを見る目で。
「久しいな」
「はい、会うのは数年ぶりになりますか」
俺とこの人が会う大抵の理由はこの人は送り込んでくる刺客を返り討ちにした後か、私用で会う時だけだ。
だが最近はその両方がなく会う機会が全くなかったのだが、まさかこんな所で会うなんて、世界は狭いということだろうか。
「まさかここを守護しているとはな。君が暗殺に加わればこれ以上心強い
「まさか、俺は暗殺者ではなく守護者ですよ? 相手を私利私欲で殺す事なんてありません」
「それもそうだな」
「はい」
うん、こんな優しそうな人が殺し屋のプロだなんて考えられないな。
それはともかく俺たちの会話を見て何人かがこちらをチラチラと見ている。
まあ気になるのはしょうがないとは思うけれどね? 初対面の筈の人間が普通に喋ってるんだもん。
「君達の前ではまだ存分にその実力を発揮していないだろうが彼を含む守護者は全員が世界最高峰の実力者だ。その気になれば戦争でさえ数人で止めてしまうほどの、な。私は送り込んだ殺し屋でさえ軽くあしらうほどの実力者に君達は守られているのだ。誇りに思うといい」
「いやそこまでは……」
確かに俺たち守護者は異例を除き例外として一回しか失敗したことがない。
が、流石に戦争を止めるなんてことは……なんか出来そうで怖いな、他の同胞達が色んな意味で酷すぎるから。
さて、俺も木刀を出して練習するかな。
と言っても俺は暗殺に加わることはないんだが、それでも一人ただ見ているだけというのはなんというかあれだし、最近はそんなに振ってないから、いい練習になるだろう。
「ロヴロさんが知っている中で、一番優れた殺し屋ってどんな人なんですか?」
木刀をバックから抜いている時、渚の声が聞こえた。
一番優れた殺し屋か、俺の記憶の中だけならばただ一人しかいない。
俺たち守護者のたった一度の例外、それを成した人物。
「最高の殺し屋、そう呼べる人物はたった一人。本名はなくただ一つのあだ名で呼ばれている。曰くーーー」
「
つい口にした名前、たった一つの例外の名。
俺達守護者は数年前は一人で営業されていた。その一人こそが現守護者統括総帥である先生である。
守護者全員で掛かっても勝てるかわからないほどの実力者である先生ですら、
そもそも俺達守護者と殺し屋は相性がとても悪い。
何故か、それは相手が目的を殺す人間だからだ。
相手は目標を殺すだけでいい、対し俺達は目標を守りつつ戦わなければならない、どちらが不利かはすぐに分かる。
だからこそ、死神は先生すら抜き、目標を殺していった。
守護対象の敵討ちなんてしなかった先生はそのまま逃し、殺し屋の名は瞬く間に広がっていく一方、だがその殺し屋は2年前に姿を消した。
逆に言えば先生と戦闘していれば負けていた可能性があるということなのだが。
いつか、俺もその人と戦うことがあるだろうか。
殺せんせーを殺すためのいつか来そうで、何をしでかすか分からない。
先生曰く、もう相手にしたくないだそうだし、俺も少し嫌だな。
「さて、俺は久しぶりにやりますか」
30m程前に置かれた殺せんせーが描かれた的に木刀の剣先を向ける。
さて、久しぶりの最速スピードは1秒で何mだろうか、そして俺は無事技を発動できるか。
「第二刀」
右脚を後ろに、腰を少し下げてから俺は走った。
全力疾走、体感1秒30m、うん、まだまだいけるな、肝心はこの後。
「武蔵!」
左脚でブレーキを掛けつつ、俺は刀を動かした。
うん、まだ行けそうだ。
「し、死ぬ」
「頭の中が全部まとめて飛び出そうです」
東京を発ってから約6時間。
俺達E組の生徒は船である場所に向かっていた。
やばい、船は本当にやばい、酔ってるよ俺、船酔いしてるよちょう苦しいよ。
「大丈夫? 織村君」
「あ、ありがとう」
背中を撫でてくれている神崎さんに感謝を述べた。
すると彼女はどういたしましてと笑顔で返してくれた。
杉野、俺の痛い目線を送らない、本当に苦しいんだからな、今回ばかりは許してくれ。
「起きて起きて殺せんせー! 見えてきたよ!」
倉橋さんがナイフを振りながら言った言葉で、殺せんせーは少し顔を上げる。
東京から6時間、その先にあるのは。
「島だ!」