守護者のいる暗殺教室   作:美宇宙

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時々他の作者様の小説読んでて思うんですけど、どうやってコラボ作品かいてるんですかね?
私には縁がなさそうな事なので特に機にすることなかったんですけど最近少し気になってきました


覚悟の時間

その世界は、俺にとってはまさに地獄だった。

もう動かない亡き存在の骸3つに囲まれて、その血を啜り赤く染まる刀。

俺はそれを地面に突き刺し、力なく膝間付き、泣きじゃくっているのだ。

 

その時に、刀は俺に問いかける。

 

「どんな力が欲しい? 誰をも超越する力? 誰をも拒絶する力? 誰をも制する力?」

 

黒い着物を羽織る少女は刀の上で妖艶に微笑みながら、俺の解答を待つ。

これ以上、俺は何を求める必要がある?

誰をも超絶する力? 違う、俺は救う力が欲しい。もう何も失わないために。

誰をも拒絶する力? 違う、誰にでも手を差し伸べる力を、必ず守るために。

誰をも制する力? 違う、誰とでも平等で、上ではなく常に隣にいるために。

 

その力は、きっとーーー

 

「守る為の力を、この手が掴んだものに傷つけさせない、大切な人を守るための力が欲しい」

 

俺の解答を彼女は笑って肯定する。

 

「ええ、貴方は私のマスター。その願いを叶えるわ」

 

 

木刀一本入ったバックを背負って俺は車に乗り山頂にあるホテルを目指す。

他のみんなはもう出発していて、残っているのは俺一人。

何もない静かな空間、空に輝く三日月は綺麗に輝き、海を照らし、空を星達と綺麗に満たす。

本当に、自分でもありえないほどに、冷静で、可笑しいのだ。

 

「ここで降ろしてください」

 

運転手さんに頼んで降ろしてもらって俺は頂上まで走った。

ありえないほどにスピードが出た、体感一秒50m、何時もより二倍近く早くなっている。

山頂ホテルに着く直前、見えない所で静止、自らに知覚拒否を使用し存在を消す。

 

「律、いる?」

 

『はい、なんでしょう?』

 

「マップ出して、後はみんなの現在位置」

 

『了解です』

 

ケータイを見ていると直ぐにここのマップが立体的に表示され赤い点が5階あたりで光っている。

結構進むスピードが速い、ここから追いつくとしても相当の時間を有する事になるかな。

 

『警備の方には見えていないのですか?』

 

「見えてないと思う」

 

ホテルに入って行く警備とともに、ホテルに侵入する。

どんどん進んでロビー、そこで華麗にピアノを弾くビッチ先生の姿が見えた。

多分己を見世物として警備を引き寄せたのだろう、さすがと言わざるおえない。

 

「ありがとうございます」

 

みんなを俺の代わりに助けてくれて。

心の中で感謝しつつ、俺は階段を登って上に上がる。

 

3階、そこの中広場の机の下に男が一人横たわっていた。

 

「律、この人は?」

 

『この人が皆さんのに毒を盛った張本人です。昼の時のサービスとして出してトロピカルジュースにウィルスを盛っていと』

 

「そっか」

 

より一層、否定したい現実がより前にも増して確実なものとして俺に突きつけられる。

俺はその人から目を離して、更に上へ上がる。

 

本当に、静かだ。

何も感じない、感じるものがない、という方が近いかもしれない。

だからだろうか、こんなにも落ち着いている俺がいる。

みんなの危険のはずなのに、実感が持てない子供のように、どれほど危険なものかを知らないかのように俺は歩いて進むのだ。

 

続く5階、展望回廊には争った形跡とやけに酷い有様の人が一人。

こんな酷いことをするのはどうせカルマだろう。本当に恐ろしい奴だ。

その人の横を通って次の階に登る。

タバコやらなんやらいろいろ馬鹿なことをしている俺たちと同年代の少年少女がはしゃいでる空間、その中でさえ俺は何も感じなくなってきた。

可笑しいな、知覚拒否の効果が若干効きすぎているのだろうか、だとしてもおこれはあまりにも可笑しすぎる。

なんで、なのかな。

 

「皆んなは?」

 

『皆さんは今コンサートホールにて戦闘中です』

 

「追いつけそうだな」

 

6階を離れ、7、そして8階に到着。

その先にある扉を開けば皆んなが勝って喜んでいる姿が目に入った。

 

「あ、織村君」

 

「遅くなってごめん」

 

頭を下げて皆んなと共に上の階層に急ぐ。

皆んなといると、実感できた。

皆んなが、彼女が危険にさらされているのだと。

だから俺は戦うのだと、誰のためでもない俺のために。

 

「先生、皆んな、提案がある」

 

「なんでしょう?」

 

結晶体の中にいる殺せんせーはこちらを見ている。

それに続き、どんどん視線は俺に集まっていった。

 

「この次の相手は俺一人に任せて犯人の確保に行って」

 

驚きの表情の中、俺は前に進んだ。

 

「危険だ織村、幾らお前でも!」

 

「いい? 磯貝。俺の予想が当たっているのならば次の相手は例え烏間先生がいたとしても全員死ぬ」

 

「!?」

 

「ここの犯人はバカな選択を一つと正しい選択を一つしている。間違いは殺し屋を防衛に使っていたこと。正しい方は……」

 

9階に到着、俺は足を止めて、続きを口にした。

 

「守る為にいる存在、守護者を雇って防衛に回したこと。そうだろ、郁也」

 

「やっぱりわかってたか、快」

 

9階の壁を背もたれにして座ってた少年がゆっくりと立ち上がる。

腰には一本の刀、手にもう一本の刀を持つ俺の同胞の一人。

黒い髪は男にしては長く、青い目は少し淀んでいる。

 

「一応聞いといてやるよ、なんでわかった?」

 

「だって可笑しいだろ? ()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()()なんて」

 

そう、俺だってトロピカルジュースを飲んでいる。

なのに俺はこうやって歩けている、熱なんて出ていない、至って普通、異常なんてない。

何故か? これこそが彼がここにいると断定付けれた最大の理由だ。

 

「神在月、辛いだろ?」

 

「ああ、渡しといてやるよ。正直辛かった」

 

郁也は手に持っていた方の刀を俺に投げ、俺は難なくキャッチする。

そう、まぎれもないこの刀こそが、最大の理由だ。

この刀は妖刀としての能力としてある力を秘めている。

それは例え死に至る怪我をしても数時間すれば1()()()()()()()()()になっている事だ。

ウィルスが効いていない理由も、この刀がもたらした効果だとするならば合点がいく。

そしてこの刀が持てるのは同じ系統の刀に認められた守護者達だけ。

その中で一番怪しかったのは郁也だった。

依頼先は先生以外知らない、そしてタイミングはバッチリ、だから俺は彼がここに居ると確信した。

 

「皆んな行って。郁也の相手は俺がやるから」

 

「織村君!」

 

「いいから! 守りたいんでしょ!? ならここで止まっている暇なんてあるの!?」

 

俺は刀を引き抜いた

真紅の刀身が鞘から現れ、俺は其れを構えた。

 

『行きましょう? マスター』

 

彼女の声が聞こえた。

まるで待ち望んでいたかのように、刀身が更に赤く染まっていく気がした。

 

「絶対追いつく。それでもってワクチンを持ってみんなの所に帰ろ、ね?」

 

だからどうか、前に進んで。

 

「死ぬんじゃねえぞ」

 

「勿論」

 

寺坂の言葉に即答してやったら、皆んな上の階層に上がっていく。

よかった、正直守りながら戦って勝つ事なんて出来なかったから。

それ以前に勝てるかもわからない、でもさっき約束してしまったから、彼らの元に帰らなきゃ。

 

郁也が腰に下がった鞘から金色の刀を引き抜くのを見ると、俺はある言葉を口にする

 

「我は守護者(ガーディアン)、 主人を守る剣であり盾である」

 

「たとえ相手が身内だろうと主人に逆らうは我が敵なり、ならば」

 

「「我が()を持って打ち砕け! 刀を無くした者は守護者にあらずと知れ!」」

 

守護者の在り方を言葉にした物、守護者同士が戦う時、必ず口にするものだ。

必ず勝つ、たとえ相手が郁也だろうと、助けたい人がいる!

 

「守護者、織村快。推して参る!」

 

「守護者、織村郁也。参る!」

 

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