守護者のいる暗殺教室   作:美宇宙

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修学旅行の時間 その1

「織村君」

 

そう呼ばれて振り向けばそこにはこのクラスの委員長片岡さんがいた

あれ、俺何かしたっけな、特に怪しい事はした覚えなかったりするんだけど

あ、もしかして前の殺せんせー腕切断の時片付けずに帰った事とあれ言ったの怒ってたりするのだろうか

 

「修学旅行の班、決まった?」

 

「はい?」

 

「修学旅行の班」

 

修学旅行?

何それ初耳だ、殺せんせーそんな事言ってたっけな?

ここ数日の記憶を探るもそれに当たるような事を先生は言っていない、つまり俺はその時話を聞いていなかったか、俺が来る前からその話は既にされていた事になる

でも問題は残り数日しか残っていない事だ

ここまで来ると多分殆ど決まっていて俺が入るところなんて無いだろう

つまりぼっち、旅先でただ一人取り残される可能性が高い

……いや、そっちの方がいいかも

 

「ちょっと殺せんせーと話してくる」

 

「決まったら私か磯貝君に言ってね」

 

「わかった」

 

さて、交渉をしにいこう

 

 

「ダメです!」

 

「なんでですか!?」

 

「君はまだここにきて日が浅いじゃないですか! いい機会を無駄にするつもりですか!?」

 

絶賛口論中である

殺せんせーの所に来るなり「修学旅行一人で回りたいのですがいいですか?」と言えば先生は顔を赤くさせ、「ダメです!」の一点張りだ

 

「だって先生今頃、『ごめん同じ班入れてくれない?』とか言ったら気まずくなりますよ! それにそれぞれが6人班なのに一つだけ7人班なんてなんかあれじゃないですか!」

 

「ダメなものはダメです!」

 

「……こうなったら」

 

奥の手を使うしか無い

胸ポケットの中に入っているケータイを素早く取り出し、またも素早くパスワード解除、またまた素早く写真を開きある画像を展開、先生に見せる

 

「これを暴露されたくなければ、ぼっちを承認してください」

 

そこには、大量のエロ本の上に乗る巨大生物、そう、誰あろう目の前の殺せんせーの写真が展開されていた

 

「にゅや!? 何処でそれを!?」

 

「前に昼寝できそうな場所を探しに裏山行ったら廃棄スポットの真上にいる先生を発見しました」

 

本当に偶然だった

ここは山ということもあり、昼寝するにはとても心地よい場所で、貪欲に寝やすい場所を探していたら、あの巨大ダコが、何冊ものエロ本を展開し、ニヤニヤと見つめているのだ

最初は目を疑った、嘘であって欲しくて一回目を閉じ頬を二回ほど強く叩き再度目を開いても結果は同じだった

何かに使えるかもと写真を撮っていたのだが、こんな所で役立つとは

 

「……なかなかやりますね、織村君」

 

「まずは裏山で読まないようにしてから言ってください。それで? 返事はどうですか?」

 

「せ、せめて、できる限り他の班と接触しながらでも!」

 

そんなに暴露されたくないのか

ならやらなきゃいいのに、どんどん馬鹿に思えてきた地球外生物(仮)

 

「元からそうさせてもらうつもりでした。渚あたりの班には仲良くしてもらおうと思ってましたし」

 

「なら渚君の班に!」

 

「それでは」

 

これからもこの写真にはお世話になりそうだ

 

 

後々片岡さんにも説明をつけ数日後

京都に行くのにスナイパーを手配し、殺せんせー暗殺を目論む政府のせいで暗殺旅行となったがみんな楽しそうに行く場所を決めていく

 

「それで、なんで俺はあなたの横にいるんですか? ビッチ先生」

 

「何よ、私が悪いみたいじゃない。貴方がはぐれ者だからでしょ?」

 

「それはそうですが」

 

横のスタイル抜群英語暗殺教師、通称ビッチ先生と会話していた

ハニートラップを選らせれば一、二位を争うほどのベテラン暗殺者らしい

 

「ふ、ガキねえ。世界中を飛び回った私に、今更旅行なんて……」

 

「じゃあビッチ先生留守番ね」

 

「……え?」

 

「花壇に水やっといてー」

 

言うだけ言うと再び何処を回るかを考え始める同級生たち

それに対し言われたビッチ先生の方はなにやら変な表情を見せる

 

格好つけといて華麗にスルーされればそうなるわ

というか一体と二人の先生のうち、二人ほど馬鹿なんじゃないだろうか?

ダメだ、この教室にまともな先生は一人しか……そういえば烏間先生防衛省の人だっけ、結局普通の先生はいないのか、もっとダメじゃん

 

それで、今はどうなってるのか、なんて思いながらビッチ先生の表情を覗き込めば、ちょっとお怒りモードだ

 

「なによ! 私抜きで楽しそうな話ししてんじゃないわよ!!」

 

胸元からピストルを出し銃口を生徒に向けた

あ、ダメだこりゃ、じゃなくて!

 

「ダメですってば先生! というか何処から持ってきたんですか!?」

 

「どきなさい織村! 私抜きで楽しそうにしているこいつらに制裁を!」

 

「ああもう! 行きたいのか行きたくないのかどっちなんだよ!」

 

「仕方ないから行ってあげるわよ!」

 

本当は一緒に行きたかったくせに

素直じゃないとこうなるんだ

因みにこれと似たようなことを5回ほど身内で経験し、見事死にかけた過去がある

 

そうやこうやしていると教室のドアが開かれ、殺せんせーが入ってきた

なにやら赤い表紙の分厚い本を大量に持ってきている、一冊だけ1.5倍ほど太いやつもある

 

「一人一冊です」

 

え、なにが

と思ったらが既に遅し、大量の赤い本は全生徒に行き渡った

おかしい、1.5倍ほど太いやつがなんで俺の手元に、というか重

 

「修学旅行のしおりです」

 

「重っ!」

 

「辞書だろこれ!」

 

おお、共感してくれる人がいた

 

「イラスト解説の全観光スポット、お土産人気トップ100! 旅の護身術入門から応用まで、昨日徹夜で作りました! 初回特典は組み立て紙工作金閣寺です!」

 

徹夜!? この量を徹夜で終わらせたと!?

知識豊富ですね! 無駄な知識も持ってらっしゃいますね!?

 

「どんだけテンション上がってるんだよ!」

 

「ついでに織村君には色々と付け加えさせていただきました!」

 

「何を?」

 

「ぼっちで回る修学旅行の楽しみ方です!」

 

「明らかにおかしいでしょ!?」

 

絶対やり返しだ、そうに違いない

こんな所でやられるとは予想外だ、だっておかしいでしょ!?

 

最後のページ

『ヌルフフフ』とか真ん中に大きく書いてるんだよ!?

 

こうして時間は過ぎていき、修学旅行は目前まで迫ってきたのだった

 

 

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