僕と幼馴染と友情物語(過去編・番外編) 作:sata-165
あとあと更新していくつもりです。
ピンポーン
今日はハロウィン当日。僕は仮装を済ませて、明梨の家の呼び鈴を鳴らす。明梨はどんな恰好なんだろう……考えただけで顔が熱くなってきた。マスクで顔が見えなくてよかった。
ガチャ
「は~い、ひゃあっ!」
「あははっ、驚かせちゃった? 僕だよ。」
ドアを開けてすぐに尻餅をついちゃった明梨に手を差しのべながら、顔を覆っていたガイコツマスクを外す。
今回の仮装はガイコツマスクとグローブ、真っ黒なフード付きのローブと刃渡り1mぐらいの大鎌を持っている。ありきたりな仮装になってしまったが死神の仮装にした。
「あ、明君だったんだ。すごいリアルだったから驚いたよ。」
「驚かせちゃってゴメンね。コレ探すの頑張ったから誉めてもらえてうれしいよ。それと、明梨も似合っていてカワイイよ。」
明梨の仮装はオレンジを基調として、襟や裾に黒のレースで縁取られたドレスで、胸元にジャックランタンのような顔が描かれている。やっぱり明梨は何を着ても似合うな。
「あ、ありがとう。……ヒナちゃんも待ってるから早く迎えに行こう!」
「あ、ちょっと待ってよ! この格好動きにくいんだから!」
明梨は褒められたのが恥ずかしかったのか顔を真っ赤にして走っていったので、僕はマスクを被り直して大鎌を担いでその後を追う。こういう仕草がかわいいんだよな。
ピンポーン
先に出てった明梨に追いついて、手を繋ぎながら日向の家まで来たので呼び鈴を鳴らす。明梨がすぐに見つかってよかったよ、こんな格好で一人でうろついていたら通報されちゃうからね。
ガチャ
「は~――ひゃうっ!」
日向はドアを開けると同時に可愛い悲鳴をあげながら尻餅をついてしまった。しかたないか、玄関開けたらローブをまとったガイコツが鎌を担いでいたら驚くよね。
「驚かせちゃってゴメンね。」
「あ、明久君でしたか。心臓に悪いことしないでください!」
「ごめんごめん。よく考えておくよ。」
悪い事をしてしまった自覚はあるので謝りながら、驚いた勢いで落ちてしまった三角帽の汚れを手で軽く払って日向の頭に乗せる。
日向の仮装は黒を基調としたシンプルなミニスカの魔女コスだ。
「日向の仮装もよく似合っててカワイイよ。」
「うんうん。カワイイよヒナちゃん。」
「あ、ありがとうございます。明梨ちゃんも明久君もよく似合ってますよ。」
日向は恥ずかしそうにしながらもお礼を言い、僕らの仮装も褒めてくれた。
「う~ん……でも、あんな可愛い悲鳴を二回も聞けるなら、また驚かせちゃうかもなぁ。」
「か、カワイイって、そんな……」
「う~……付き合いだしてから、そんな恥ずかしい台詞ばっかり……」
(あ、心の声が漏れちゃったみたいだな。まぁ、隠す必要も無いんだけど……)
日向は三角帽のツバを掴んで引っ張って顔を隠し、顔を隠す物が無い明梨は両手で顔を覆ってしまった。
◇
ピンポーン
オレは仮装をすませ、木下家に優子を迎えに来た。
ガチャ
「え、えっと……一輝君?」
「ん? そんなに変わって見えるか? ってか、なんで顔だけだしてんだ?」
ドアから顔だけ出して優子が出てきて、オレかどうか確認して来た。
今回は久しぶりにアキ達と仮装パーティをすることになったので、いろんな店を回ってボロボロのジャケットとズボン、シャツと海賊っぽい三角帽を集めて、顔色をメイクで青白くした後に白い付け髭と眼帯を付けた。幽霊船長をイメージしたんだが被りとかかねえよな?
「い、いや、ちょっと……」
「何かあったのか?」
「そ、そういうわけじゃないんだけど……」
言い淀んでる様子の優子に何かあったのか尋ねるが、歯切れの悪い様子でモジモジしてる。
「早く行かねえと遅れるぞ?」
「わ、ちょっと、まだ心の準備がっ――」
このままだと埒が明かないと思って、優子の手を掴んで軽く引っ張ると、優子は急に大声を出して止めてきたが既に手は引いてしまったのでそのままオレの前に出てきた。
「あ、あの、この格好はアタシの趣味とかじゃなくって、秀吉が押しつけてきて。だから、その……」
「なにを焦ってんだ? 別に仮装なんだから変でも何でもないし、普通にかわいいぞ。そんなことよりさっさと行こうぜ?」
優子は赤を基調とした悪魔の仮装で、角や尻尾、羽まで付いている。普段の優子のイメージとは違うが似合っていてカワイイな。
「う、うん。」
優子は少しためらいがちに手を掴んできた。