艦娘、PMCと共に水平線にて戦えり   作:休日ぐーたら暇人

21 / 30
皆さん、お久しぶりです。そして、すみませんでした。
仕事の都合やそれに伴う疲労等で時間が取れない&書く気がおきないと言うスランプの様な状況に陥っていて、更新出来ませんでした。

では、どうぞ。


21 次に備えて

数日後 TJS社艦娘用訓練海域

 

 

「全艦、撃て!!」

 

旗艦比叡の指示に潮、由良、足柄、榛名が一斉に砲撃を開始する。

砲弾が飛ぶ先は……異世界日本からの派遣部隊の面々である。

派遣部隊には標的の風船を引いてもらっているのだが……。

 

 

「照準甘いわよ! そんな砲撃、幾ら撃っても夾叉どころか至近弾すら出ないわ! 敵の動きをよく見なさい!」

 

比叡の後ろからメガホンを持って容赦無い叱咤を言い放つ畝傍。

そもそも、派遣隊の面々は単縦陣で航行しているはずだが、各個で回避運動を行っており、照準とか以前の話なのだが……。

 

 

「幾ら私達の戦闘データを基にしたシミュレーションシステムで鍛えたと言っても、それは唯の虚像よ。実際の体験者の動きはシミュレーションとは違うのを実感しなさい!!」

 

 

「「「「は、はい!!」」」」

 

潮、由良、榛名、比叡は叱咤を浴びながら必死に照準をやり直す。

 

 

「こら、潮! がく引きしない! 無駄弾なんて実戦では出せないのよ! 比叡! ヒェー、なんて言ってる暇があるなら、照準調整をやり直しなさい! 大口径火砲は癖が強いのはわかってるでしょう!」

 

 

「「は、はい!!!」」

 

……本当に容赦が無い。

 

 

「…………さすが、現役帝国海軍艦艇だな」

 

 

「そうね。しかも、いまこの中にいる誰よりも年長だしね」

 

訓練支援の為に出ていた早潮の艦橋から訓練を眺めながら後藤とケイシーは互いに感想を言った。

 

 

「25.4㎝砲なんて、ある種の巡洋戦艦よ? いったい、どんなのを求めたら、ああなったのかしら?」

 

 

「資料によると『六甲型重巡洋艦』はドイツのポケット戦艦・装甲艦対策用に設計・建造されたそうだ」

 

 

「……な、なるほど…まあ、何かしら対策しようとしたら、ああなった訳と」

 

 

「あぁ…おっ、そろそろ、時間だな」

 

腕のG-SHOCKを見た後藤が呟いた。

するとTJS社のF/A18レガシーホーネット隊が飛来してきた。

そして、次々に訓練用模擬対艦ミサイルを発射していく。

 

 

「はい、対空戦闘に移行! 奇襲を受けたんだから、早くしないとやられるわよ!」

 

 

「「「「は、はい〜〜」」」」

 

 

「………超スパルタ訓練ね」

 

「鬼の神通さんと話があいそうで怖いよ」

 

 

 

暫くして 基地内

 

 

 

「ところで、この前に保護した浦風、谷風、名取の容態は?」

 

 

「元帥の話だと回復は早くて、本人達の了承が得られればウチが引き取ってもいいってさ」

 

 

「そっか、まあ、無理強いはしないけど」

 

 

「それと購入艦艇のリストが届いているが…….また、えらく色々と買うな」

 

 

「仕方ないわよ。艦娘が少ない以上、通常戦力と絡めて挑まないと」

 

 

「それはわかるが…なんでインドから退役空母を買う?」

 

 

「対アメリカ用」

 

 

「母国と戦うつもりかい…まったく…」

 

 

「あら、『母国がこっちに戦いを仕掛けてきた』から戦うのよ?」

 

 

「それはわかってる……さて、他は何処から手を付けるかな?」

 

 

「そうね、とりあえず、購入したばかりのソヴレメンヌイ型駆逐艦の艦名でも決める?」

 

 

「……なぜ、そうなる?」

 

 

「仕方ないのよ。フェリシア曰く『ロシア製兵器はいま買い時なの!」って言ってたから」

 

 

「いや、知らんよ。てか、なんでだ?」

 

 

「ウチにサービスしてるらしいわ。特に艦船とスホーイの最新版を買ってくれたからって」

 

 

「ロシアは商売が上手くなったな…で、ソヴレメンヌイ型は何隻買ったんだ?」

 

 

「4隻」

 

 

「………もう、君に任すよ」

 

なんだか色々とツッコミたいが、ツッコミ過ぎて疲れる予感がしたのでやめた。

 

 

 

後藤執務室

 

 

 

「次に連邦が来るとすれば対馬・沖縄方面だな…なんと言っても、元々からのホットゾーンだしな」

 

そう呟きながら後藤は対馬・沖縄方面の地図を広げる。

 

 

「まあ、向こうも今回の鳥取の失敗があるし、そもそも戦力が深海棲艦との交戦ですり減ってるしな…対馬は海自の地方隊にウチの戦力をつければ問題無いな。問題は沖縄方面だが……あの灰田氏が居るんだ、大丈夫だろう」

 

 

そう呟いてから溜め息を吐く。

 

 

「なんか、やる事が無いな……まあ、仕方ないけど」

 

そう言って持っていた鉛筆を放り投げ、無駄に豪華な椅子へ倒れ込む様に背を預ける後藤。

そう、皮肉な事にTJS社がどうこう出来そうな事は対馬以外に無く、手持ち無沙汰状態だった。

 

 

「あと、やれる事なんて、ゲリコマ対策ぐらいか…問題は連邦に北朝鮮と支那がいる事だな」

 

そう呟いて後藤は奥歯を噛みしめる。

北朝鮮の工作員や特殊部隊の働きは拉致被害を含めて言うに及ばず、支那共産党は深海棲艦出現前の経済・技術発展の裏側に軍民問わないスパイ集団や特殊部隊の存在があったからである。

それが牙を向けた場合、自衛隊が対処出来るかと言えば……後藤はその対処能力を信頼していないし、更に疑問も感じていた。

無論、特戦群や空挺隊、レンジャー部隊に関しては対処能力はあるだろう…しかし、全体を形成する一般部隊は幹部を含めてその対処能力は怪しい。

なにせ、その類似事項によって自分は海自を去ったのだから…。

 

 

「……止めよう。とりあえず、そうなると九州だな。しかも、狙うとすれば佐世保鎮守府…海自と鎮守府が混在する場所だからな…手を回すか」

 

そう言って後藤はケイシーへの直通電話に手を伸ばした。

 

 

 

次号へ




ご意見ご感想をお待ちしております。
  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。