今年もよろしくお願いいたします。
今回は三作品を更新します。
そして、解る人には解る援軍です。
端島(はしま)、通称は『軍艦島』。
海底炭鉱採掘で栄え、数度の埋め立てで作られた人工島であり、島の外観が砲撃標的になった戦艦『土佐』に似ている事から『軍艦島』の通称が有名になった。
その後、採掘量の減少から閉坑、主たる炭鉱の閉鎖により島からも住人が去り、現在は建物の老朽化もあり無人島となっている。
そんな軍艦島が再び脚光を浴びたのは『世界工業遺産』登録で話題になったからだ。
しかし、これを気に入らない国がある。何時もの如く韓国である。
韓国国内のゴタゴタと自業自得により、日本への『従軍慰安婦』による『恐喝』効力が切れた為、新たに『強制連行・強制労働』で日本から金を絞り取る事にした韓国は世界工業遺産に登録された軍艦島を『日帝強制連行・労働の象徴』と言い掛かりを付けて騒ぎ始めた。
しかし、韓国側はある事を忘れていた。いや、都合の悪い事を都合の良い様に解釈する為に記憶していなかった、と言うべきか、この種の言い掛かりに『従軍慰安婦』で政民共に慣れた日本側は反論しつつもそっぽを向いたのだ。
しかも、時代の進歩は皮肉な事に韓国側の『証言』を突き崩す証拠がインターネットによって検索可能で、そのインターネットによってそのまま証拠を拡散出来る様になった事が韓国側の『従軍慰安婦』同様に狙った『2匹目の泥鰌』を破綻させてしまった。
そして、韓国側の思惑とは逆の結果となり、そのまま有耶無耶な状況になったまま、深海棲艦の出現・侵攻よって韓国は滅びてしまった。
だが………連邦はこのネタを使う事になったのだ。
夜 軍艦島沖合い 友鶴艦橋
鳥取沖海戦で鹵獲した022型高速ミサイル艇は『友鶴』『鷹鶴』と命名され、今は軍艦島沖合いを巡回していた。
そして、1番艦『友鶴』にはこの周辺を漁場にしている漁師の息子、西洲直輝(いりじまなおき)少尉(26)、友鶴艇長兼ミサイル艇隊司令の範静麗(ハン・ジンリー)大尉(26)が居た。
「コーヒー如何ですか?」
「Thank you」
西洲少尉の淹れたコーヒーに口をつける範大尉。
それを横目で見る西洲少尉。
「ドウカシマシタ?」
その視線に気付いた範大尉が訊いてきた。
「いえ、範大尉はハーフなのかな、と」
「アァ、母親ガアメリカ人デス。デスカラ、アメリカニ留学シテマシタ」
「な、なるほど」
一応会話にはなっているが、微妙な会話になっている。
なにせ、本来ならば西洲少尉は範大尉の指揮下では無い。
元はバラミール達分遣隊の司令部要員の1人として同行していたのだが、たまたま地元に戻った際に家族親戚や近所の人間と飲んでいる時に気になる話を聞いた。
漁師である彼ら曰く…どう見ても地元の人間ではない者達がそれなりの装備を持って軍艦島の周辺を潜っている…との事だった。
『多分、余所者が断りも無く魚や海産物を獲っているんだろう』と言うのがみなの意見だが、西洲は疑問を持った。
なぜ、軍艦島の周りでシュノーケルや酸素ボンベを持って、しかも、頻繁に潜っているのか…更にどうもその連中は中国・韓国系らしいとの事だ。
佐世保に帰った西洲はバラミール艦長に相談すると……本社のある横須賀から唯一の動かせる予備兵力を派遣してくれたのであった。
「少尉、コノ付近ノ漁船ハ把握シテイマスカ?」
「えぇ、まあ。それに、この時間帯は逸れの深海棲艦に襲われる可能性もあるので漁をしている者はいないでしょう」
「ナラ、彼等ハ地元民デハナイワネ」
範からそう言われて双眼鏡を渡され、双眼鏡を除くと……明らかに怪しい2隻の小舟がいる。
「あんなクルーザーを漁で使う事はありません。そもそも、あんな船を使う者が居ません」
「決マリネ。速度最大! 安全装置解除! スピーカート投光器用意!
彼奴ラヲ捕マエルヨ!!」
022型ミサイル艇のエンジンが唸りを上げ、友鶴・鷹鶴が猛スピードで2隻のクルーザーへと接近する。
その猛スピードの為、西洲は慌てベルトを装着する。
《そこのクルーザー! この近辺は航行禁止海域である! エンジンを停止し、我の指示に従え!!》
日本語・中国語・朝鮮語の音声警告を行う。
その返答は………
「RPG!!」
「容赦無用! 射撃始メ!!」
艦首30㎜バルカン砲が吼え、撃たれたRPGの弾頭も破壊し、クルーザーへと命中する。
もう1隻のクルーザーはそれを見て回れ右で逃げ出す。
「鷹鶴ハ追跡セヨ!」
範大尉の指示に鷹鶴が加速する。
一方、撃たれたクルーザーはAKなどを持ち出し、無駄な銃撃を加えてくる。
「無駄ナノガ解ラナイノカシラ?」
「解らない輩だからこそ、連邦に与するのでしょう」
燃えるクルーザーを見ながら2人は話していた。
軍艦島船着場
酸素ボンベを背負った一団が岸壁へとたどり着いた。
彼等はクルーザーから海に飛び込み、軍艦島へとやって来た破壊工作員達だ。
そして、今回の任務に重要なトランクを地面へと上げた時………
ドサ!!
付近を警戒していた工作員が声も上げずに倒れた。
「な、なんだ!?」
「敵だ! 敵襲だ!!」
「撃て撃て!!」
慌てて銃を乱射する工作員達。
暫く撃ちまくった後で周囲を見回したとき……
ヒュン!
「ぐわ!?」
また1人、今度は首の頸動脈を斬られて絶命する。
そして、これを歯切りに次々に工作員達が人体急所を斬られ、または首をへし折られて絶命していく。
「く、くそ! 何がどうなっているんだ!?」
リーダー格の工作員がそう叫んだら時、前の闇から人影が接近してきた。
慌てて拳銃を乱射するが、恐怖でロクにねらいもせずに乱射する為に弾は明後日の方向に飛んでいく。
そして、拳銃を持つ右手を掴まれ、そのまま上に上げられ、首を絞められ……最期はネジ折られた。
「大丈夫か、親父?」
「あぁ、山城や勇気も無事か?」
「大丈夫です。それより、そのトランクは…」
「これか? アトミック・トランク・ボムだよ。此奴を仕掛けて軍艦島を吹き飛ばすつもりだったのさ」
「やれやれ、間一髪だったな、親父。で、どうする?」
「これは向こうに引き渡す。この死体と一緒にな」
こうして軍艦島破壊作戦は失敗で幕を閉じた。
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