艦娘、PMCと共に水平線にて戦えり   作:休日ぐーたら暇人

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とりあえず、正体バラし。


25 増強

数時間後 横須賀 TJS社基地

 

 

 

「軍艦島は無事だったそうだよ」

 

受話器を元に戻しながら後藤が言った。

 

 

「間一髪だったわね。ありがとう、ミスター・灰田」

 

 

「いえ、こちらもモニターしていましたからね。それに友人達が行くと言ってくれたので、こちらも大いに助かりました」

 

ケイシーの礼に対し、灰田は珍しく笑いながら言った。

何故なら、これの事態に対処する強襲部隊は佐世保から動かす訳にも行かず、場所が場所だけに一般陸上部隊を派遣出来ず、TJSから出せるのは022型ミサイル艇のみだった。

そこに灰田が現れ、事情を知っているとばかりに『頼りになる友人達を派遣する』と言ってくれたのであった。

そして、後藤は今まで持っていた疑問を訊く為に口を開いた。

 

 

「ところで、彼ら…いえ、灰田さんの『友人』と言うのはどんな方々なんですか? 見た限り、それなりの場数は踏んでると見ましたが…」

 

 

「それは間違いありませんよ。但し……階級は少将、中将、大将ですがね」

 

 

「「………はい!!??」」

 

余りの事に2人は驚きの声を上げる。

それでも後藤は口を開いた。

 

 

「えっと…そこをもう少し詳しく」

 

 

「あの軍刀を持っていた2人の若者…山城正人少将と福本勇気中将と言いますが…彼は艦隊主席参謀兼艦長と艦隊司令です。そして、大将である福本伊吹大将…福本中将のお父様ですが…まあ、連合艦隊司令長官です」

 

 

「「……………」」

 

絶句する2人の心中は…『色んな意味でどんな人間が来てんですか!?』である。

 

 

「それと、派遣した彼女達の所属元は山城少将と福本中将の艦隊ですから」

 

 

「「……………………」」

 

それを聞いて更に沈黙する2人。

そして、後藤は気付いて訊いた。

 

 

「もしかして、あのチート対空基準やら、チート要求のVTOL戦闘機の開発命令を出した人間って…」

 

 

「はい、福本伊吹大将ですよ」

 

 

「「………………………………………」」

 

もう、何を言っていいのかわからない2人だった。

 

 

 

数日後 海自佐世保基地 TJS社用一室

 

 

 

「軍艦島破壊工作阻止、御苦労だった」

 

 

「いえ、わざわざ、上層部に上げて頂いてありがとうございます」

 

後始末を終えた西洲少尉は任務解除に伴いバラミール艦長の所に報告

に来ていた。

 

 

「そう言えば、別世界の日本帝国海軍上級将校と接触したそうだね」

 

 

「は、はい……まあ、ちょっと個性的な方でしたね」

 

 

「ほう? 個性的だったかね?」

 

 

「はい…その、1番階級の高い年上の方が…その、若いお二方が止めに入る程…個性的と言いますか…活発的と言いますか……そんなお方でした」

 

 

「ふむ、そうか。さて、本来なら休みを与えたいところが、何時、連邦が行動をおこすかわからない。君はこのまま、本来の任務に就いてくれ」

 

 

「わかりました。失礼します」

 

そう言うと西洲少尉は素直に退出した。

そして、バラミールは窓から外を眺める。

 

 

「違う世界の日本海軍か…確かに興味が湧く。それに本隊に所属している派遣艦娘部隊の所属元か…惜しい事をしてしまったな」

 

せっかくの機会を逃してしまい残念がるバラミールだった。

 

 

 

 

その頃 那覇港

 

 

 

「オーライ、オーライ…ストップ!」

 

元アメリカのアンカレッジ級ドック揚陸艦4番艦フォート・フィッシャーこと『泰平丸』からロシア版ペイトリオットことS300防空ミサイルランチャーと付属機材を載せたトレーラーが誘導員の誘導に従い離艦する。

艦内にはストレラー1やシルカ対空戦車も鎮座している。

 

 

「まさか、今度は沖縄へと行く事になるとはね」

 

TJS社対空部隊指揮官の日高は目の前の状況を見ながら呟いた。

対空部隊はケイシーの命令で沖縄の防空戦力増強の為に泰平丸とTJS社第2艦隊の護衛を受けてやって来た。

 

 

「さて、空からくるであろう連邦はどうしますかね?」

 

悪戯小僧の様に眼鏡を直しながら日高は言った。

 

 

 

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