次号は海戦になります。
2月28日 深夜 対馬周辺海域
閏年であるこの年の28日の夜、対馬に向かう10隻の高速艇がいた。
この高速艇は連邦(旧韓国)自慢(……)の新型(……)高速ミサイル艇の
コムドクスリ(犬鷲)型ミサイル艇である。
ウォータージェット推進で最高速度41.5ノット、武装は対艦ミサイル、76ミリ速射砲、40㎜機関砲を搭載している。
そして、このミサイル艇部隊の任務は乗艦している元韓国海軍海兵隊コマンドを対馬に上陸させ、対馬レーダーサイトの破壊、対馬分駐所へのゲリラ攻撃、後続の上陸部隊の為の拠点確保・道案内を務める為の尖兵隊を送り込む事だった。
しかし……そう上手くいく訳がなかった。
突如、彼らの頭上に照明弾が瞬いたからだ。
「なんだ! どうした!?」
旗艦で5番艦のソ・フゥオンの艇長兼司令のパク・イデェフオン少佐が周りに問う。
「対空レーダーに微弱反応! また、水上レーダーにも反応2つ…いえ、微弱反応3つ、計5つです!」
「こちらも照明弾を撃て!」
レーダー員からの返答にパク少佐は敵を確認する為に照明弾を撃つ。
すると夜の闇から反応の素が現れた。
「022型ミサイル艇2、艦娘3です!」
「022型ミサイル艇だと? 前に鳥取で降伏した裏切り者か…ふははは、飽和攻撃で撃滅しろ!」
邪悪な笑いを浮かべながらパク少佐は命じた
TJS社迎撃隊
「名取! 谷風! 敵の攻撃がくるで!」
022型ミサイル艇の友鶴、鷹鶴と共に連邦軍ミサイル艇隊迎撃に出ていた名取、浦風、谷風に3人。
他の艦娘同様にレーダー以下艤装を改装・強化・装備転換をしている3人の中でレーダーによる照準照射に気付いた浦風が2人に報せる。
「りょうかーい! 回避ならお任せ!」
「ふえぇ!? ECM開始します!!」
『各艦、センサーを一時切っテ!!』
元気に答える谷風、慌て電子妨害を行う名取、それを聞いて電子妨害の影響を受けない為にレーダーを含めたセンサー類を一時的に切る様に命じる範大尉。
そして、この時に名取が開始した電子妨害は皮肉にも的確だった。
パク少佐の指示で発射された対艦ミサイルは搭載する8発の内の4発で計40発。
その対艦ミサイルが発射されたと同時に名取からのECMが直撃した。
皮肉にも信頼性が怪しい韓国製対艦ミサイルである…10発は誘導装置がエラーを発生、暫く飛んで直ぐ自爆。
18発が同じく誘導装置のエラーで支離滅裂な方向に飛んで行ってしまった。
たちまち28発が消え、残り12発……だが、4発は自己探知・誘導に切り替えた瞬間に探知機能がエラーし何も無い海面に向かった。
残りの8発は何とか022型ミサイル艇と名取達を捕捉したが022型ミサイル艇は30㎜バルカン砲、名取達は対空ミサイル・主砲・CIWSで難なく排除した。
「ヨシ、全艦反撃開始!!」
「あ、当たって下さ〜い!」
「ウチらの出番じゃ!」
「よいしょー!」
範大尉の指示に友鶴・鷹鶴に続き名取、浦風、谷風が対艦ミサイルを発射する。
なお、中間誘導はデータリンクしている名取が搭載し、照明弾を投下した零式水観が担当していた。
ソ・フゥオン艦橋
「馬鹿な! どう言う事だ!?」
自分達の攻撃が全く当たらなかった事に思わず叫ぶパク少佐。
どうやら、数を過信し、艦娘の能力を見誤った様だ。
「て、敵の反撃がきます!!」
「撃ち落とせ!!」
パク司令の指示に従いコムドクスリ型の搭載火器である76㎜速射砲と40㎜機関砲が発射される。
だが、数発撃ってから次々に76㎜速射砲が故障で沈黙した。
それもその筈、コムドクスリ型は2番艦以降に搭載されている76㎜速射砲は傑作で有名なOTOメラーラ76㎜速射砲を韓国が無断で違法コピー生産した物であった。
よって、数発撃ったところで大半の速射砲が故障で発砲不能になった為に迎撃出来なくなった。
故にTJS社艦隊から発射された20発の対艦ミサイルは40㎜機関砲に迎撃された物を含めた6発が迎撃されただけで残り14発はコムドクスリ型隊に襲い掛かり、たちまち5隻が轟沈し、2隻が大破した。
「は、反転! 反転しろ!! 撤退だ!!」
味方の惨状にパク司令は大破艦や撃沈艦から放り出された乗組員達を見捨て逃げようとした。
しかし、土足で人の土地に進入した輩を帰す訳がないのがTJS社である。
「ウチらから逃げるなんて、100年早いわ!!」
そう言いながら浦風の12.7㎝連装砲が吠える。
砲弾は反転しようとするソ・フゥオンの艦橋を直撃し、パク少佐らを爆散、この世から消し去った。
これにより、ミサイル艇隊は指揮系統を失い、友鶴、鷹鶴によって狩られた。
なお、戦闘終了後、投げ出された連邦兵達は友鶴、鷹鶴、応援に駆け付けた海上保安庁の船舶と共に救助・収容された。
翌29日 日連(旧韓国)境界線上空
『こちら、スイング隊。敵F16編隊を確認。全機ブレイク!』
指揮を執っていたサーラ大尉率いるスイング隊が敵編隊を確認し、その言葉が合図であったかの様にユーロ・タイフーン隊20機が対空戦闘を開始した。
また、同じく新田原基地から発進した増援のF15・F3部隊が先にスクランブル発進していたF15隊と合流し、空戦が開始された。
日本の迎撃部隊に気付いたF16隊が対空ミサイルを発射するが巧みに回避され、何の意味もなかった。
「スイング・スリー、エンゲージ!」
ミサイル攻撃を回避し、素早く標的を定めたハンスはアフターバーナーを蒸して接近し、対空ミサイルを発射する。
狙われたF16も慌ててフレアをばら撒くなどして逃げるが……通用せず、近接信管の炸裂により撃墜される。
『馬鹿ハンス! ロッテを維持しなさい、ロッテを!!』
「なら、ちゃんと付いて来いよ! てか、お前、背後!」
『えっ、あっ! 回避! 回避!』
「馬鹿はお前だろうに…ブレイク・スリー、ブレイク・フォーを援護します!」
そう言うとハンスは相棒を助けるべく操縦桿を操った。
暫くして F/A18レガシーホーネット隊
TJS社所属のレガシーホーネット隊は対馬に向かう2つの艦隊を攻撃すべく20機づつに分かれ、それぞれの目標に向かっていた。
「全機、敵のエアカバーはほぼ無い。攻撃開始!」
連邦艦隊主力艦隊への攻撃隊を率いるのはレガシーホーネット隊隊長で元カナダ空軍所属だったクレイグ・ガイエル少佐は指示を下すと一斉にハープーン対艦ミサイルを発射した。
続いて隣を飛ぶF2隊、海兵隊のF/A18スーパーホーネット隊も対艦ミサイルを発射した。
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