艦娘、PMCと共に水平線にて戦えり   作:休日ぐーたら暇人

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明けましておめでとうございます。
昨年中は読者の皆様、先生方々のお世話になりました。
新年と言う事で、早速更新いたします。
今回は本土でのお話です。
今年もよろしくお願いいたします。
では、どうぞ。


3 本土にて

10日後 日本 横須賀港

 

 

「うーん……日本の空気はいいわね〜」

 

 

「護衛任務から戻って来ただけなのにね」

 

旗艦早潮の甲板でそんな会話を交わすケイシーと後藤の2人。

シンガポールでの一戦後、何の妨害も受ける事もなく……第二次南シナ海海戦後であり、神通隊による仮装巡洋艦撃沈もあり、連邦・深海棲艦側が後退した為……タンカー船団は無事に日本へ到着した。

そして、任務を終えたTJS艦隊は事務所と基地がある横須賀へと帰還した。

 

 

「それで、これからどうするの?」

 

 

「とりあえず、保護した潮と由良の事をなんとかしないといけないから、キンバリー先生と一緒に出てくるよ」

 

 

「そうか…護衛をつけるか?」

 

 

「今回はいいよ。大勢で押し掛けるのは先方に迷惑を掛けるだろうし」

 

 

「そう…先方には「勝利おめでとうございます」と言っててくれない? 本当なら、私が行きたいんだけど…」

 

 

「あぁ、わかった。じゃあ、さっそく行ってくるよ」

 

そう言って後藤は手を振った。

 

 

 

 

暫くして……

 

 

 

「入港直後にすみません、先生」

 

 

「いや、いいですよ。私も医者として彼女達の今後も心配ですからね」

 

後藤が運転する陸自仕様の高機動車(左右ドアにTJS社の社旗が描かれている)にキンバリー先生を乗せて、目的地に向かっていた。

向かう先は連合艦隊司令部…各鎮守府とその艦娘を指揮下に置く場所である。

 

 

「連合艦隊司令部ですが、何か伝でも?」

 

 

「はい、社長も私もこうして日本政府の仕事をもらえているのも、その方のお陰ですね」

 

 

純粋な顔でニコニコとしながら言う後藤にキンバリーはつられてニコリと笑う。

そのまま、連合艦隊司令部に向かう間、話す事を決めていた。

 

 

 

連合艦隊司令部

 

 

連合艦隊司令部に到着した2人は受付に後藤が「TJSの副司令の後藤だ。報告等で面会に来た」と言うと案内の士官が付き、ある一室の前まで案内された。

部屋の前では警備兵が2人…何故か顔形が似過ぎてる上に、無表情過ぎていて、疑問を持ってしまうが……が立っており、案内の士官がノックをする。

すると、中から若い女性の声で「入ってもらって」と言われ、案内の士官がドアを開け、中に入る様に促す。

後輩とキンバリー先生が中に入ると先程の声の主である女性…元帥が待っていた。

 

 

「今回の護衛も御苦労様。護衛対象が増えたのに、こちらから支援も出来なくて申し訳なく思う」

 

 

「それは仕方ないでしょう、元帥。連邦の出現に対応しなくてはならないし、第二次南シナ海海戦に勝ってくれた事こそ、我々にとっては大きな支援でしたよ。あと、ケイシーから、戦勝おめでとう、との言伝を預かってます」

 

 

「それを聞いて安心出来る。それと、そちらもシンガポールでは色々とあったみたいね?」

 

 

「まあ、帰りがけの駄賃に連邦所属のキロ級を廃艦にしただけですよ。それに、それをご存知なら、1つお話があります」

 

 

「ふむ、それはそちらの同行者とシンガポール軍経由から聞いた話に関係する事?」

 

 

「シンガポール軍は何と言ったか知りませんが、こちらのキンバリー先生が同行しているのは大いに関係しています」

 

「なら、話を聞かせてもらおうか?」

 

 

 

暫くして………

 

 

「…以上が我々が保護した駆逐艦潮、並びに軽巡洋艦由良の現状です。詳しい事は付属したカルテと診断書などに記載しておりますので、確認を含めて詳細は担当部署にお問い合わせ下さい」

 

そう言って潮、由良の保護過程と現状を説明し終えたキンバリー先生は持ってきていた鞄から2人に関する書類を元帥へ渡した。

元帥は頷くと暫く2人の書類を読んでいたが、直ぐに顔を上げた。

 

 

「武蔵大佐、君は今の日本の現状は知ってるな?」

 

 

「えぇ、深海棲艦に加え、連邦と言うトチ狂いなバカ達が集まった糞な国と戦っている。しかも、連邦の構成員の中には連邦のナンバー2を含めた屑なブラック提督が相当数混じっている。しかも、我々はアメリカの支援を失った状況、これでよろしいでしょうか?」

 

 

「あぁ、そして、ブラック提督達の艦娘達は我々の保護下にある。ただ、色々と問題があって、元気な子の再配属先も決まらない。こちらとしては、由々しき問題。だから、身分が保証され、信頼の置ける引き取り手は大歓迎だ」

 

それを聞いた後藤は苦笑いをうかべたが、キンバリー先生には何の事やらわからない。

 

 

「つまり、潮と由良をウチに預ける、と?」

 

 

「望むなら、君達の会社に艦娘を派遣する。もちろん、今まで通り、支援もする。だが、戦力が増えるのはそちらにも得があるよ?」

 

 

「派遣する、と言うより、預かってほしい、に聞こえますがね。確かに艦娘が入る事により、こちらとそちらの負担も幾分か軽くなりますが…まあ、元帥が我々を純粋な気持ちで信頼できるしてくれているのはわかりました。ですが、この件は1度持って帰って社長達と相談してみます」

 

 

「わかった。良い返事を待っている。あっ、次の任務は後日、通知す」

 

 

「わかりました。お忙しい中、御時間を取らせました」

 

 

そう言って後藤とキンバリー先生は退出した。

 

 

 

暫くして……

 

 

「ふむ、潮と由良を預けるだけで無く、艦娘を派遣してくれるのね。それは元帥も大盤振る舞いしてくれたわ」

 

 

「あぁ、こちらとしても魅力的な提案だから、賛成に1票入れたいんだが…ケイシーは?」

 

 

「私も賛成よ。まあ、後は副社長の賛成が必要ね。そっちは大丈夫だろうけど…となると、この情報は重過ぎるわ」

 

そう言ってケイシーは1枚の紙を後藤に渡した。

 

 

「叔父さんからの暗号文か。いったい、なにが……おい、本当か、これ!?」

 

暗号の解読文の内容は「アメリカ政府上層部が最近の軍事力拡大ぶりに恐れを抱き、日本を見捨て、下手をしたら連邦を支援しようと考えている」と書かれていた。

 

 

「本国のアホ共め! また日本を敵視し、バケモノを野に放つつもりか!? 学習も出来ないのか、クソ!!」

 

 

「落ち着いて…もう、元帥のところにも届いているかもしれないけど、これは元帥達に報告するよ?」

 

 

「えぇ、それに、もともと報告するつもりだったし…それと、本国が何と言おうと、本社を含めた私達は日本の味方よ。契約とか、そんな事は関係無しにね」

 

 

「わかってるよ、ケイシー。さて、ついでに副社長にも連絡しないとね」

 

 

 

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