艦娘、PMCと共に水平線にて戦えり   作:休日ぐーたら暇人

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思い付きタイトルな為、あってるような、あって無いような……。


4 社長は不機嫌です

数日後 横須賀 TJS社の基地

 

 

「日本政府も大変みたいね?」

 

 

「あぁ、頼みのアメリカの裏切りだしな。まあ、それは政府間のお話だから、ウチには介入し難い事だしね」

 

 

居並ぶTJS社陸上部隊の月点検で装備点検をしながら話すケイシーと後藤。

 

 

「まあ、大丈夫でしょう。何でかは知らないけど、最近の日本は神掛かってるし、今のところ、アメリカ関連で私達が関係する事は余りないでしょうし」

 

そう言ってケイシーは月点検を続ける。

 

 

「それより、早く点検を終わらせて寝たい」

 

 

「由良と潮の各種手続きに必要な書類とかを夜遅くまで書いてたからね。それは眠いよね」

 

 

「あぁ、眠い。後は副社長に任せた。私は寝る」

 

 

「どうぞ、ごゆっくり」

 

 

 

暫くして……

 

 

 

「さてと、由良と潮の手続きは終わったかな?」

 

そんな事を呟きながら事務所の廊下を歩く後藤。

そして、ある部屋の前に来るとノックをする。

 

 

「どうぞ、空いてるわよ」

 

 

「ではでは、失礼」

 

 

「あら、副司令。お疲れ様」

 

そう言ってきたのは副社長のフェリシア・リッツ(25 女性)。

スイス生まれで父親が実業家、母親がスイス銀行職員、兄2人、弟1人、妹2人の大家族の長女。

しかも、両親の仕事が仕事なので経済畑であり、経理や契約、補給や調達等は彼女の担当分野である。

ただ……彼女は少しミリオタなところがあり、また、エリコン社と知己だったりする。

 

 

「はい、これが由良さんと潮ちゃんの正式な異動手続き完了書よ。これで彼女達は名実共に我が社の人間よ」

 

 

「ありがとう、フェリシア。これで2人の件は一件落着か。まあ、今度は増員に対応しないといけないけど」

 

 

「あぁ、連合艦隊から艦娘を派遣してくれる件ね。まあ、派遣と言うより出向かもしれないけど…あっ、ケイシーから、適当なドック揚陸艦を探してほしい、って言われたけど、何か知らない?」

 

 

「あぁ、それは知ってる。どうなるかはわからないが、いずれは艦娘の数も増えるから、それを弄って艦娘の運用母艦にするんだとさ」

 

 

「なるほど、そう言う事ね。わかったわ、探しておくわ」

 

 

「お願いします」

 

 

 

暫くして……副司令官室

 

 

「あー、暇だ。次の任務もまだ来てないし…何をしようかね?」

 

そう呟きながら書類を取り上げる後藤。

その時、ドアがノックされた。

 

 

「どうぞ」

 

ノックに応じると、そのままドアが開かれた。

 

 

「なんだ、ユーリヤか。どうしたんだ?」

 

入って来たのはユーリヤ・アレクセーエヴナ・ベスパロワ(25 女性)。TJS社の陸上部隊の強襲部隊に所属するロシア人で元ロシア軍スペツナズ(特殊任務部隊のロシア名称)である。

普段から無表情、且つ多言ではない為、ついたあだ名(スペツナズ時代)は『流氷のユーリヤ』。

ただ、彼女の事を知る者から聞いた『もう1つのあだ名』は『氷吹雪のユーリヤ』である。

 

 

「………暇」

 

 

「だよね…まあ、ここに来ても何も無いけどね」

 

そう呟いて後藤も苦笑いを浮かべる。

 

 

「……そういえば、艦娘の2人はどうしたの?」

 

 

「あぁ、2人ならキンバリー先生が娘さんを連れて日用品を買いに行ってる。私服とか生理用品てかはこれから必要だからね」

 

 

「………ふーん」

 

半分興味無さそうな素っ気ない返事をするユーリヤ。

だが、実はそれなりに新入りに興味がある事を後藤は知っている。

寡黙で物静かなユーリヤが実はけっこう世話好きである事は新入り以外のTJS社社員の周知事だったりする。

 

 

「まあ、挨拶は後で……なんだ?」

 

懐のスマホが鳴り、それに気付いた後藤は画面を見ると、何故か珍しい番号だった。

 

 

「はい、後藤です。ローラちゃん、どうしたんだい?」

 

電話の相手はキンバリー先生の娘であるローラ・ブラックウェルだった。

 

 

『大変です、武蔵さん! いま、お父さん達と一緒にアウトレットモールに来て……きゃっ!』

 

そう言った直後、何故か電話は切れた。

 

 

「もしもし、ローラちゃん! ローラちゃん!? ローラちゃん!! くそっ!」

 

回線が切れたスマホに何度も叫ぶが反応は無い。

すると、今度は内線が鳴り響いた。

 

 

「こちら、副司令官室。どうした?」

 

 

『あっ、副司令。こちら、通信傍受室です。先程、警察無線から『アウトレットモールが武装集団に占拠された、と無線連絡を傍受しましたが…』

 

 

「なに!? 」

 

その報告に後藤も驚いたが……立ち直りは早かった。

 

 

「陸上部隊幹部を10分以内に幹部ブリーフィングルームに集めろ! 緊急事態だ!!」

 

 

 

10分後……

 

 

 

「それで、続報は?」

 

せっかくの安眠時間を邪魔された、若干機嫌の悪いケイシー。

しかし、それは仕事なので出来る限り抑えながら聞いた。

 

 

「アウトレットモールで客を1箇所に集めて占拠中。占拠犯は20名程度で、武器は自動小銃に一部拳銃。今のところ、要求はありません」

 

傍受担当士官の報告にケイシーは更に不機嫌そうな顔つきになる。

 

 

「警察の動きは?」

 

 

「現場はSATAの投入を上申していますが、県警上層部が二の足を踏んでいる様で、悶着してます」

 

ケイシーの代わりに後藤が訊くと、担当士官は少し呆れ気味に言い、出席していた後藤ほか幹部達も苦笑いを浮かべる。

 

 

「多分、人質が居るから、SATAを下手に投入して『死傷者が出る事』になり、責任を問われるのが嫌で二の足を踏んでいるんだろう」

 

 

「その『死傷者』に占拠犯も加わっているんでしょう? どうせ、こんな時に人質をとって占拠する奴なんてロクな奴じゃあ無いのに、未だにその体質が抜けないのね、日本の警察って」

 

 

「仕方ないさ。『人権団体』とか『人権派弁護士』が『日本のマスコミ様』の力を借りて騒げば簡単に首が飛ぶからね。それが恐ろしいんだよ」

 

 

「そうやって騒ぐ奴らが阿保なのは昨今の一件でわかっているでしょう? 特に人権団体は一部は自衛隊や艦娘と提督を止めようとして、深海棲艦の駆逐艦に仲良く食われたのを忘れたのかしら?」

 

これを聞いて幹部達は「あぁ、そんな事もあった」と頷き合う。

 

 

「そして、一部ブラック提督と組んでた事もね。まあ、それは置いといて…多分、警察はSATAの投入を躊躇うね」

 

 

「決まりね。そんな警察に仲間の命を預けるなんて出来ないわ。ユーリヤ、出動の用意は?」

 

 

「……いつでも」

 

 

「オッケー、なら…」

 

 

「失礼します! 例の占拠犯がネットを通じて犯行声明を出しています! いま、テレビが流しています!」

 

 

「さて、じゃあ、何を要求しているか、聞いてみますかね」

 

そう言って後藤はテレビのリモコンを取るとテレビをつけた。

 

 

『我々、『全アジアの反戦・平和の為の憲法9条協会』は以下の事を要請を告げる。1つ、現政権は退陣し、連邦に無条件降伏を行う事。1つ、アジアに対し過去の反省を含めた謝罪・賠償を全アジアに行う事。1つ、侵略者アメリカと手を切る事。1つ、侵略協力者自衛隊と艦娘を解体する事。なお、艦娘は連邦に身柄を預け、従わね者は処分する。1つ、提督達をアジアの反戦と平和に対する戦争犯罪者として死刑に処する…』

 

バン!!

 

1発の銃声が鳴り響いた。

銃弾はテレビに命中し、薄型テレビの画面を叩き割り、貫通した銃弾は壁にめり込んでいた。

そして、この銃弾を放ったのは銃口から細い発砲煙を吹く年代物のM1911ガバメントを持ったケイシーだった。

 

 

「副社長、日本政府との契約の中には、彼奴らみたいな屑なテロリストの掃討支援も入っていたわね?」

 

 

「えぇ、でも、勝手に動く気なの?」

 

フェリシアの質問にケイシーは怒りを抑えながら答えた。

 

 

「仲間が人質なのよ? しかも、さっき言ったわよね? 腰抜けな警察に仲間の命なんて預けれない、って」

 

この瞬間、介入が決定した。

 

 

 

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