魔法少女リリカルなのは~天を穿つ深緑の狙撃手~   作:グリューン

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ここからは完結まで一日二話投稿です!


第13話 各々、相対す

 

 

ヴァイスside

 

―目が覚めた俺が最初に見たのは、全身包帯ぐるぐる巻きにされた自分の全身と同じように包帯に巻かれたザフィーラの旦那だった。

 

六課が襲撃されてから一週間経ったらしい。俺は旦那に小さな女の子が撃てずに逆に自分が撃たれた事を話した。

 

話している途中、俺の妹・ラグナがやって来た。

 

俺が左目を失明させてしまった罪の意識でまともに顔を見れない中、ラグナはまた今までのように仲良くしたいと言ってくれた。

 

看護士によって強制的に退室させられようとしても言い続けてくれた。

 

そこで旦那が痛む体を押してでも病室を出る。

 

為すべき事があると言い残して。

 

今きっと皆戦っている。

 

なのはさんも、アルトも、ニールも……!

 

多分、ヘリはアルトが操縦しているだろう。

 

なら、俺もここで寝ていられねえな!!

 

「なあ、ストームレイダー。」

 

返事としてストームレイダーが光る。

 

 

.

 

 

 

ニールside

 

全員が出撃し、俺はなのはの後ろを飛んでいる。

 

その前を飛ぶなのはとフェイトが何か会話をしている。

 

「私はなのはの事が心配で!」

 

「それを言ったら私だってフェイトちゃんの事が心配だよ?」

 

「大体、おめーは過保護すぎるんだよ。」

 

そこにヴィータが追い討ちを掛ける。

 

「もー、ヴィータまで!」

 

「なはは、フェイトちゃんはホンマにからかい甲斐があるなあ。」

 

はやてもフェイトを面白そうにからかう。

 

……可愛さのあまり苛めたくなるって奴だな。

 

「ううう……。」

 

「高町、テスタロッサ、主、ヴィータ、ディランディ。私はリィンと共に地上本部へと向かいます。」

 

「分かった。それと可能なら、ツヴァイも撃墜しておいてくれ。お前だったら一番上手く倒せるはずだ。」

 

そう言った訳は、なのはとフェイト二人で手こずったサーシェスを一人で抑えていたからだ。そのシグナムがツヴァイと対決すれば勝ちは固い。

 

「分かった。可能ならそうする。行こう、リィン!」

 

「はいです!」

 

シグナムはリィンと共に地上本部へと降りていった。

 

シグナムはゼスト・グランガイツの真意を確かめに行くのだろう。

 

「じゃあ、私はここだから。」

 

「うん、気を付けてねフェイトちゃん。」

 

フェイトもまた、地上にあるスカリエッティがいると思われる基地へと向かう。

 

フェイトは執務官として、そしてプロジェクトFから生み出された存在としてスカリエッティをずっと追い続けてきた。そして逮捕してプロジェクトFという柵(しがらみ)に決着を着けようとしている。

 

フェイトが地上へ降りたところで、ヴィータがなのはに近付く。

 

「あたしからすりゃ、一番心配なのはなのはだ。無茶すんなつっても聞かねえからな。」

 

「ははっ、そうだな。」

 

なんて俺が笑ったらヴィータが睨んできた。

 

「それはお前にも言えるんだよ、ニール!」

 

「せやなあ、何回私がGUNDAMフォーム使うなと言ったのを無視した事か。」

 

うわ、根に持っていたのか、はやて。

 

「ふっ、気遣い感謝するよ、小さな副隊長殿。それとはやて、その件は悪かった。」

 

「お前は事ある毎に!」

 

「まあまあヴィータ、抑えて抑えて。」

 

はやての頭をポンポンと軽く叩いて宥める。

 

[マスター、喋っている場合ではありません。フォワード陣の乗るヘリにGN-Xが5機向かっています。]

 

センサーの反応を探ってみると、ギンガ含む戦闘機人たちの上空をジンクス5機が横一列の陣形で飛んでいた。

 

援護がないと思ってくれてもいいと言ったが、これは俺が撃ち落さないとまずい。

 

「何!?なのはとヴィータとはやては先にゆりかご内部へ侵入してくれ。すぐに追い付く!」

 

「でも、ここからだと距離が有りすぎて時間が掛かっちゃうよ!?」

 

そう、行って帰ってくるでは既にゆりかごが成層圏を越えてるなんて事にもなる。そうなれば俺たちも世界もお仕舞いだ。

 

[マスターの能力をお忘れですか?マスターは地上から宇宙へ狙撃を成功させた経歴があるんですよ?]

 

そう、俺はソレスタルビーイングで地上から宇宙へ超長距離射撃を行って民間人救出や隕石の破片を破壊した事がある。

 

「行くぞなのは、あいつらの事はニールに任せろ!」

 

「……分かった、必ず追い付いて来てね!」

 

「それとキツいだろうがはやて、スローネアインの相手を任せてもいいか?」

 

今戦闘中の魔導士じゃまず相手にならない。俺もサーシェスを相手にしなきゃならねえから、この中で相手出来るのははやてしかいない。

 

「丁度私もそう思ってたところや。ほな、お先に!」

 

はやてもゆりかごへと飛んでいった。

 

はやてに関してはゆりかご近辺の魔導士部隊の陣頭指揮もあるからアインの相手するには丁度いいのだ。

 

それに、アインは射撃中心。近接中心のツヴァイだと無理だったが、これなら大丈夫だろう。本人は自分を固定砲台と言っているが、中遠距離に関してはあなどれない。

 

皆が飛んでいったところで俺はマシンガンモードに畳んでいたスナイパーライフルを展開して射撃体勢に入る。

 

……この距離じゃジンクスにスティンガーレイでダメージはあまり期待出来ない。

 

だからと言ってディバインバスターを使うには距離が有りすぎる。

 

そして普段ディバインバスターを撃つ距離だと反撃される危険もある。

 

なら……ディバインバスターの射程を伸ばすだけだ。

 

「ケルディム、トランザム発動!」

 

[TRANS-AM SYSTEM drive ignition.]

 

ケルディムはトランザムによって命中精度と射程範囲を上げる。特に射程範囲は約3倍、一番の射程範囲を持つなのはやはやてを優に越える。

 

ケルディムの深緑を基調とした全身の装甲に血液のように魔力とGN粒子の混ざった光が走り、赤く発光する。

 

頭部に付いている六角形のクリスタルセンサーが開き、狙撃専用のカメラアイが露出する。更にバックパックの一部が前に倒れて、フォロスクリーンが現れる。

 

[姿勢制御、ターゲットロック完了。]

 

「ケルディム、目標を狙い撃つ!」

 

[divine buster.]

 

スナイパーライフルから大口径の深緑の砲撃が放たれる。

 

その砲撃が、1km近い先で飛んでいるジンクスを俺に近い方から3機を飲み込んで爆発する。残り2機はギリギリで避けられた。

 

[ジンクス3体撃破を確認。残り2体です。]

 

「よし、もう一度!」

 

同じように砲撃を放ち、残り2体も撃墜する。

 

「ケルディム、トランザム解除、すぐにゆりかご内部へ突入だ!」

 

元の深緑の装甲になり、急いでゆりかごへと飛んでいった。

 

 

 

 

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ノーヴェside

 

今あたしはウェンディ、ディード、オットー、そして以前に捕獲したタイプゼロ・ファーストと共に廃都市を進んでいる。

 

であたしらの左側でドクターが造ったジンクスが5機、空を飛んでいる。

 

このジンクス、あたしらナンバーズの次に強いとドクターが言うぐらいに性能が良い。

 

模擬戦で戦ったら、勝ったもののかなり頑丈で苦戦した。

 

もしこんなのが複数で攻めてきたらナンバーズで一番強いトーレ姉でも危ない。

 

だがこいつらを使えば、この前チンク姉をボロボロにしたハチマキと1対1に持ち込める。

 

アイツだけは必ずあたしがぶっ倒してやる!

 

そんなことを考えていたからか、緑色の砲撃がジンクスを破壊し、その破片があたしに降ってきているのに気が付かなかった。

 

「危ないッス、ノーヴェ!」

 

走っているところで突然右からウェンディに押されて横に倒れる。

 

「うわっ、痛ってえな。何すんだ、ウェン…ディ?」

 

そこには、右肩に幅2cm程の破片が刺さって膝を付いたウェンディが痛みを堪えながらライディングボードを盾にあたしを守っていた。

 

「大丈夫…ッスか、ノーヴェ。」

 

「あ、あたしは大丈夫だけどよ、お前の方が大丈夫じゃねえ…うわっ!」

 

オットーとディードが心配して駆け付けてくる。タイプゼロ・ファーストも無表情で近付いてくる。

 

そこで今度は2機、ジンクスが堕とされる。

 

この攻撃が誰がやっているのかが見当着かず、全体を把握しているクア姉に通信を開く。

 

「クア姉、これは一体誰の……ってどうしたんだよクア姉、顔が青いぞ?」

 

画面に映るクア姉は驚愕の表情で横の画像を見ていた。

 

<あ、あり得ない。ゆりかご近辺からあなたたちのいる地点までの狙撃…それもたった2回の砲撃でジンクス5機全滅なんて…。>

 

あたしは耳を疑った。クア姉が、今なんて?

 

「あたしらがいる地点からゆりかご近辺って、ディエチでも狙える射程じゃ……。」

 

<それどころじゃないわ、敵の一人の高町 なのはでも狙うには難しい距離なのよ!>

 

それを聞いた瞬間、顔が真っ青になる。つまりは、その敵には距離なんて関係なくあたしらを倒せるということだ。

 

それもジンクスをも一撃で破壊出来る、つまりは戦闘機人を一撃で倒せる威力の砲撃を撃てるのだ。

 

こんなに脅威的な事は無い。

 

「どうすりゃいい、クア姉!?」

 

<……どうやら、ゆりかご内部へ入ってくるようね。とりあえず砲撃は無いから安心していいわよ。>

 

だが、これでこっちが有利とは言えなくなった。

 

ウェンディが戦えるものの負傷、ジンクスも全滅、残りは無事だが動きが止まっちまった。

 

クア姉が敵が乗るヘリにガジェットをけしかけて時間稼ぎをしてくれている間に奴らを散り散りにする作戦の準備をする。

 

作戦とは、オレンジ頭を一人にしてあたしにウェンディ、ディードにオットーで確実に仕留め、ハチマキはタイプゼロ・ファーストに任せる。そしてオレンジ頭を仕留めたところでハチマキをボコボコにして捕まえるっつう訳だ。

 

ガキ二人はルーテシアお嬢様に任せるらしい。

 

ヘリはいつでも壊せるから後回しだ。

 

 

さて、そろそろ敵がやって来る。

 

さっさと終わらせてチンク姉のところへ戻るんだ!

 

 

 

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エリオside

 

アルトさんが操縦するヘリに乗って僕たちは戦いの舞台へとやって来た。

 

今回はニールさん以外のフェイトさんたちの援護はない。ニールさんはさっき僕たちの方へ向かったジンクスを遠距離砲撃で倒してくれた。

 

ハレルヤが「あの野郎、俺の獲物を横取りしやがって…。」なんて言っていたけど無視した。

 

ヘリを狙うガジェットを振り切って地上へ降りる。僕はキャロと一緒にフリードに乗って、紫の髪の女の子を発見してそのまま説得しに行く。

 

戦闘機人もどうにかしたかったけど、スバルさんとティアさんに任せる事になった。

 

危険だけど二人とも無事でいてくれ!

 

そして僕とキャロはあの女の子がいるボロボロになったビルの屋上に着地した。

 

「貴女は、何でこんな事をするの?」

 

キャロがまずルーちゃんの目的を聞き出そうとする。

 

しかし、女の子は黙ったままだ。

 

「……ガリュー。」

 

突然、女の子の後ろからガリューが前に出て、僕に向けて腕に付いている大きな爪で斬り付けて来る。

 

「くっ、キャロ!ガリューは僕に任せてその子を頼む!!」

 

ストラーダの柄の部分で受けながらキャロに向けて叫ぶ。

 

「分かった、エリオ君!」

 

キャロが応じたところでガリューは爪を離し、蹴りを入れてきた。

 

「うわあっ!」

 

僕はストラーダで防御するも、勢いを殺せずに下に落ちる。

 

「エリオ君!」

 

どうにかストラーダに付いたブースターで勢いを殺して着地する。

 

「僕は大丈夫、くうっ!」

 

そこに追撃してきたガリューの攻撃を咄嗟に右に避ける。

 

「はあっ!」

 

反撃として、ストラーダの切っ先を叩きつける。ガリューは左右の爪を交差して受けきる。更に交差した爪をそのまま押して振り抜く。

 

僕はストラーダの刃を離して後退する。

 

<おいおい、ちっと攻撃が温くねえか?それとも、俺が変わってやろうか?>

 

<ハレルヤ、ここは僕にやらせてくれないか?ガリューは僕自身の手で倒したいんだ。>

 

<へっ、いっちょまえの口利きやがって。いいぜ、てめえがコイツを一人で倒せたらお前を名前で呼んでやる。その変わり、その後は俺にも暴れさせろよな!>

 

<いいよ、僕もいい加減ガキ呼ばわりは止めて欲しいって思っていたからね。>

 

でもこれは飽くまでついで、本当の目的である足止めを忘れてはいけない。

 

皆を信じ、自分を信じて僕は戦う!

 

 

 

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ハレルヤside

 

<そんなんだからガキだっつってんだよ、ガキ。でそこのオレンジの腕輪、てめえデバイスだろ。それも、アリオス。>

 

オレンジの腕輪はエリオの左ポケットに入っている。

 

[……この脳量子波は、マイスターハレルヤ!?何故この子供の中に?それにしてもよく解りましたね。]

 

ガキがガリューとかいう虫人間に槍に電気を纏わせて叩きつけようとする。だがガリューは左に避けて右足で蹴り飛ばす。

 

壁に激突するというところでガキはすぐに槍のブースターを吹かして勢いを殺し、突っ込む。

 

<知ってんだろ、脳量子波でGN粒子も感じる事が出来るぐらい。だが何で俺がこのガキの中にいるのかは分からねえ。

 

神を名乗る奴がイレギュラーをこの世界から守って欲しいなんて言ってたが、ならアレルヤの奴も送りゃいい話だろ?そうすりゃイレギュラーとやらを倒すのが手っ取り早いはずだ。>

 

突撃するガキをガリューはカウンター気味に右のパンチをお見舞いしようとする。

 

[そうですね、確かにマイスターアレルヤも一緒に送るのが普通ですよね?]

 

そのカウンターを、ガキは螺旋状にブースターの角度を変えて避ける。白いコートの右脇腹の辺りが切れるが、構わず後ろに回り込んで左横から振り被ってガリューの脇腹に当てる。

 

<ったく、何で回りくどい事したのか分からねえ。ならアレルヤはどうなっている?何処へ行ってもアイツのいる気配がしねえ。>

 

ガリューは吹き飛ばされ、壁に激突する。だが壁に激突したところですぐに立ってきた。

 

ちっ、見た目通り頑丈だな!

 

[もしかしたら、マイスターアレルヤは私たちがいた世界に置いていかれたのでしょうか?]

 

今度はガリューが突っ込んでくるが、ガキは槍のブースターを吹かしているところを利用してガリューの勢いを殺す。

 

<さあな、そんなの俺は知らねえよ。>

 

勢いを殺したところで、ガキが軽く電気を纏わせてガリューの顎に一発アッパーを喰らわせる。

 

……ふっ、漸く分かってきたか。

 

これなら、思いっきり暴れる事が出来そうだな!!

 

だからよ、絶対勝てよな!!

 

 

 

 

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キャロside

 

私、キャロ・ル・ルシエはフリードに再び乗って同じくガジェット2型に乗った今紫の髪をした女の子と対峙している。

 

フリードから降りた私は説得を試みているけれど、女の子は頑として召喚した虫たちを退かせてくれない。

 

女の子が紫の複数の魔力弾を撃ってきて、私も反撃としてブリングシューターで対応する。

 

お互いに命中し、バランスを崩したところでビルの屋上に着地する。

 

「どうしてこんなことをするのか、教えて!」

 

「私には11番目のレリックが必要で、その為にドクターたちの手伝いをしている。」

 

「そんなことの為にこんな酷い事を!?」

 

「そんなこと…?」

 

無表情だけど、声色で怒っていることと誤解していることが分かる。

 

その証拠として周りの虫が魔力を帯びて突っ込んでくる。

 

「くうっ!」

 

「貴女にとってそんなことでも、私にとっては大事なこと。」

 

「違う違う、私が言ったのは貴女の目的のことじゃなくて!」

 

「このお祭りが終わればドクターたちが11番を探してくれる。そうすればお母さんが帰ってくる、そうすれば私は不幸じゃなくなるかもしれない。」

 

「違う、それ違うよ!」

 

私は女の子のやり方を否定する。

 

「貴女と話すの……嫌い。」

 

話すことを否定され、傷ついたけどその前にまだ誤解している。

 

そこに後ろからガリューが襲撃、エリオ君が防いでくれたけどガリューの反撃で爆発が起こる。

 

「違うんだよ。幸せになりたいなら、自分がどんなに不幸で悲しくても人を傷つけたり不幸にしちゃダメだよ!そんなことしたら欲しいものも何も見つからなくなっちゃうよ。」

 

これは、フェイトさんたちが教えてくれたからだけど、ニールさんが見せてくれたあの映像がその考えを確信に変えてくれた。

 

「だから君の名前を教えて!」

 

エリオ君も一緒に呼びかける。

 

「私は、アルザスの召喚士、時空管理局機動六課の、キャロ・ル・ルシエ!」

 

タイミング良くフリードが降りてくる。

 

「同じくエリオ・モンディアルと飛竜フリードリヒ!」

 

フリードが咆哮をあげる。

 

「話を聞かせて!お母さんのレリック探しなら私たちが…機動六課の皆で手伝うから!貴女の名前は……!?」

 

そこに大きな電子モニターでメガネをかけた戦闘機人の顔が映る。

 

<あ〜らら〜、駄目ですよルーテシアお嬢様、戦いの最中に敵に耳を貸してはいけません。邪魔な者が出てきたらブッチ殺して罷り通る、それが私たちの力の使い道。ルーお嬢様にはこの後、町のライフライン停止ですとか防衛拠点のぶっ潰しですとかぁ色々お願いしたいこともありますしぃ…。>

 

私たちはそのモニターに映る人を睨む。

 

この人がルーちゃんを利用している!

 

「クアットロ、でも……。」

 

ルーちゃんは迷っている。このまま上手くいってほしいけど、きっとそうはいかない。

 

<あ〜ら迷っちゃってますねえ。無理もないです、純粋無垢なルーお嬢様にそこのおチビの言葉は毒なんですねえ。という訳で、ポチッと。>

 

突然、ルーちゃんから魔法陣が現れる。

 

更にうねうねと触手のようなものが現れ、周りのビルにも魔法陣が現れて、そこからフリード位に大きな金色の二つの角が特徴的な虫が5体も召喚される。

 

「ルーちゃん……。」

 

<ルーお嬢様が迷わないようにしてあげま〜す。ドクターが仕込んでくれたコンシデレーションコンソールで、誰の言うことも聞く耳も持たない無敵のハートをプレゼント。>

 

ルーちゃんがフラフラと苦しそうに顔を歪める。

 

<お嬢様聞こえますかぁ?目の前にいるのがお嬢様の敵で〜す。>

 

「……ちっ、おい、そこのメガネ!その不愉快な言葉使いを止めろ、気持ち悪いんだよ!!」

 

後ろにいるエリオ君、いえハレルヤさんが怒鳴る。

 

<ガキに指図される謂れはありませんわ。それに言葉が下品ですわよ。>

 

「インゼクト、ジライオー、ガリュー……こいつら、殺して。」

 

ルーちゃんの瞳が赤くなり、涙を流す。

 

「へっ、てめえも人の事言えねえだろうが。どうせてめえなんか〇リマンの〇売だろうが。」

 

ハレルヤさんがエリオ君の顔で不適に笑う。

 

〇リ〇ンと〇売って何だろう?後でフェイトさんに聞いてみよう。

 

じゃなくて!

 

「ハレルヤさん!」

 

<何ですって……!……いいわ、貴方なんかどうせそこでくたばるのだから。>

 

「殺してええええ!!」

 

「へっ、分かってねえなあ……俺たちは全員てめえらごときに倒されるようなタマじゃねえ。終わってからのてめえの絶望した面を見るのが楽しみだぜ、アッハハハハハ!」

 

<ちっ、クソガキが!>

 

電子モニターが消えて、漸く舌戦が終わる。

 

それより、ルーちゃんがこっちを睨んでいる。

 

「エリオ君、こっちに集中して!」

 

キャロから叱咤されて目覚めた僕。

 

そうか、ハレルヤは僕たちに発破を掛けてくれたんだ。

 

「……ごめん、キャロ。引き続き、ルーの相手を頼む!」

 

エリオ君がガリューへと突っ込んでいく。

 

あんな人に負けない為にも、ルーちゃんは……必ず救う!

 

 

 

 

.

 

 

 

ティアナside

 

不味いわね。スバルと引き離されて、しかも3VS1だなんて。

 

スバルの方はギンガさんが相手。

 

それはいい、望みがまだある。

 

でもこっちは、結界張っている奴が一人、建物内部に二人。

 

私一人で相手するにはどう考えても無理がある。

 

だからアンカーを使って穴の空いた屋上まで逃げようとした。

 

けれど、そこにもう一人、二つの魔力刃を持つ戦闘機人によって右足に手傷を負わされてしまった。

 

つまりは3VS1、しかも相手のコンビネーションは抜群で私は右足に負傷、どう考えても詰んでる。

 

いや、一つだけ勝機がある。

 

あのボードみたいなものを武器にしている赤髪の戦闘機人は何故か肩に傷を負っている。

 

ガジェットを振り切っている間に何かあったのかもしれないけど、チャンスだ!

 

「ディード、何でお前まで来るんだよ。」

 

「オットーの指示。それに、この敵は後で逃すと面倒。何より、ウェンディが負傷している。」

 

ちっ、あっちは私をここで確実に仕留めるつもりね。

 

「これが終わったら、次はあの緑のロボットを倒す…!」

 

私の次はニールさん狙いか。まあ、ニールさんならどうにか出来そうだけど…。

 

それより今は私よ!

 

私はニールさんみたいな強さは無い。

 

そもそも力自体、そんなにない。

 

こんなんで勝てるのかな…?

 

(ティア!)

 

沈んでいた私の脳裏にふとあの元気な笑顔で声を掛けてくるスバルを思い出す。

 

まさか離れていても励まされるなんて……。

 

そしてもう一人、ニールさんがある日の訓練中に言っていた事を思い出す。

 

(ティアナ、確かに俺とお前とでは持っている力も違う、実力も今は俺の方が上だ。だがな、俺の中ではお前が将来、一番手強い相手になると思っている。お前の戦術と幻影は上手くいけば、実力で上回る相手を倒す武器になるからだ。そして、その才能を持っている奴は今まで生きてきて数える程しか見たことがない。

 

だから、もっと自信を持て!)

 

これは後になのはさんにも言われた事だ。

 

……ダメだ、涙が出てきた。

 

でもすぐに涙を拭って、戦いに集中する。

 

 

こんな逆境、絶対はね除けてやる!!

 

 

 

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スバルside

 

地上に降りて戦闘機人とギン姉を迎え討つ私とティア。

 

ヘリに乗っている時にジンクスの反応があったけど、すぐに全て消える。撃たれたのは砲撃で、魔力光からしてニールさんだろう。

 

それでもティアは、敵が張った結界に閉じ込められて引き離されてしまった。

 

私はギン姉を相手にするけど、ティアの方には結界張っている戦闘機人含め4人。

 

明らかにティアの方が危険だ。

 

だけど、私はギン姉がどれだけ強いかを知っている。

 

戦い方は他でもないギン姉が教えてくれた。

 

だから、決して一筋縄ではいかない。ギン姉を倒す事に集中しないと!

 

でもギン姉にはことごとく先手を打たれ、逆に殴られ蹴られ叩き落とされと使い古されたサンドバッグのようにボロボロにされてしまう。

 

今でも地上に降りたところで後ろを取られ、バリアジャケットの襟を掴まれて投げ飛ばされてしまう。

 

頭を打って、血が流れる。

 

身体中が痛く、上手く動けない。

 

それでもうつ伏せに倒れていた体を起こして殴りかかる。

 

そのパンチも通用せず、左手のリボルバーナックルをアッパーで顎を打ち上げられる。

 

当然、顎を殴られたのだから脳ミソが揺さぶられて意識が飛んでいく。

 

景色が逆さまに見える。

 

 

 

 

 

 

あたし、ギン姉に勝てないんだ…。

 

 

 

ごめんね、皆。

 

 

 

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フェイトside

 

ジェイル・スカリエッティのいる研究所、私は今そこにいる。

 

途中でシャッハに会ったものの、ガジェットの爆発によって下の階へ落とされてしまう。

 

シャッハの無事を確認、先へと一人で進んだところで地上本部襲撃で相手をした戦闘機人二人が待ち構えていた。

 

「はあああ!」

 

私は飛んでザンバーフォームとなったバルディッシュを振り下ろす。

 

戦闘機人のセッテが両手に持ったブーメランとも剣とも取れるデバイス、ブーメランブレードを交差させて受ける。

 

「ISスローターアームズ。」

 

後ろからさっき投げたブーメランブレードが左右から迫ってくる。

 

「!?くっ!」

 

すかさず両方弾く。

 

「はあっ!」

 

そこにトーレが突っ込んできた。

 

回避は出来ない。

 

「くうっ!」

 

[sander arm.]

 

左腕の籠手に電気を帯びた魔力を送って防御する。

 

「くっうっううっ!」

 

そこでトーレは左手に魔力弾を形成する。

 

気付いて振り返るとブーメランブレードが迫ってきている。

 

挟み撃ちか!

 

直撃して私もトーレも着地、セッテはブーメランブレードを手元に戻して構える。

 

……魔力消費の激しさに膝を着いてしまった。

 

その折りにプラズマランサーを周囲に形成して次の攻撃に備える。

 

AMFが重い、早くこの二人を倒して先に進まなきゃいけないのに!

 

だけど、ソニックもライオットも使えない。あれを使ったらもう後が無くなる。スカリエッティまでたどり着けなくなったら最悪だ。

 

多用出来ても他の皆の援護に回れなくなる。

 

そこに電子モニターが映り、ジェイル・スカリエッティが姿を現す。

 

<やあ、ごきげんようフェイト・テスタロッサ執務官。>

 

まさか本人が出てくるとは思わず、スカリエッティと言ってしまう。

 

<そこで私の作品たちと戦っているFの遺産と竜召喚士、聞こえるかい?我々の楽しい祭りは今やクライマックスだ。>

 

祭り…だって?

 

「何が……何が楽しい祭りだ、今も地上を混乱させている重犯罪者が!」

 

立ち上がってスカリエッティに訴える。だけど、それでもスカリエッティの態度は変わらない。

 

<重犯罪者?人造魔導士や戦闘機人のことかい?それとも私が設計し、君の母君、プレシア・テスタロッサに完成させた"プロジェクトF"のことかい?>

 

人を馬鹿にするようなふてぶてしい表情で私の神経を逆撫でさせる。

 

「全部だ!!」

 

悔しさと怒りで声が震える。

 

こんな男が、世にいるから……!

 

<いつの世でも革新的な人間は虐げられるんだねえ。>

 

「そんな傲慢で、人の命や運命を弄んで!」

 

<貴重な資源を無差別に破壊したり、必要もなく殺したりはしていないさ。尊い実験材料に変えてあげたのだよお、価値のない、無駄な命をね。>

 

なんてことを言うの、この男は!

 

「なっ!」

 

ザンバーの魔力刃が光り、肥大し持ち上げる。

 

「こおのおおおおお!!」

 

「来るっ!」

 

トーレがセッテに呼び掛け

 

「はいっ!」

 

セッテが答える。

 

そこにモニター越しのスカリエッティが指を鳴らす。

 

すると、私の地面から細長い魔力の糸…バインドが現れ、私の足とザンバーの魔力刃を縛る。

 

「なっ、くっ!」

 

バインドは固く、動いても振りほどけない。

 

「!?」

 

そこに、さっきまで画面に映っていたスカリエッティが奥から現れる。

 

「ふふ、ふははははは、普段は温厚かつ冷静でも、怒りと悲しみにはすぐに我を見失う。」

 

スカリエッティは自身のデバイスと思われる指先に爪、手の甲に赤いラインとコアと思われる五角形の金属片の付いたグローブを握り締める。

 

それに私のザンバーの魔力刃を縛るバインドが反応して、ギシギシと魔力刃を締め付けてガラスを割るように破壊した。

 

「はっ…しまった!」

 

更にスカリエッティが右手から赤い魔力弾を撃つ。

 

油断していた私は避けられずに直撃してしまう。

 

私が落ちたところでバインドで出来た籠に閉じ込められる。

 

「君のその性格は、正に母親譲りだよ。フェイト・テスタロッサ。」

 

こんな奴にしてやられるなんて……!

 

 

 

 

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はやてside

 

聖王のゆりかご近辺にたどり着くと、そこにはガジェットに苦戦してゆりかごに入れない味方とそれを妨害するガジェットがいた。

 

いや、ジンクス3体に以前ニールさんが倒したスローネアインがゆりかごのすぐ下にいた。

 

でも、以前と装備が違う。

 

暗い感じの紫色の腰アーマーと背部ユニットらしきものが付いている。

 

右腕には長いライフルが装備されている。

 

「はやてちゃん、どうする?いくらなんでもジンクスが3体もいたら危険だよ。それにあのスローネの装備も気になるし。」

 

なのはちゃんが心配そうに私を見る。うん、私も正直あんなのまとめて来られたらまず堕とされると思ってる。

 

「そうだな、せめてあの3体はあたしらで倒しとかねえとはやてが指揮もスローネの相手にも集中出来ねえ。」

 

ヴィータもなのはちゃんの提案に賛成する。

 

そう、確かにまとめて来られたら、の話や。

 

「二人とも、先行って。この距離からならフレースベルクでどうにかなる。それにゆりかご大気圏突破までそんなに時間はないで!」

 

そう、ゆりかご近辺とは言っても遠距離の部類。スローネ以外は射程外。

 

幸い、フレースベルクは以前の戦闘で調整済み、ジンクスを破壊するには十分な火力がある。

 

「……分かった!」

 

そのままなのはちゃんは飛び立つ。邪魔になるガジェットをアクセルシューターで破壊しながら。

 

「はやて、無事で帰ろうぜ!」

 

「勿論、ヴィータもや。」

 

ヴィータもゆりかごへと潜入するべく、ガジェットをグラーフアイゼンの一撃で確実に叩き割りながら突入する。

 

「さってと……私も、ちゃんとやらなあかんな。……こちら機動六課部隊長、八神はやて。魔導士一個小隊、誰か手を貸してくれませんか?今からあそこにおるアンノウンに対して砲撃を敢行します。そこで、もし避けたものがいた時に確実に撃墜をして下さい。私はその間にあの黒い機体の相手をします。他の小隊は引き続きガジェットの相手をお願いします。なお、ゆりかごには高町一等空尉とヴィータ二等空尉が内部に潜入します。ゆりかごに一番近い一個小隊は二人と後に来るディランディ空曹長の援護をお願いします。」

 

念話で味方に呼び掛ける。GN粒子による念話妨害は対策済みのため、全員に行き渡り了解という返事が来る。

 

<了解、我々クレメンス小隊が一緒にアンノウンの対応をします。お前ら、いいな?>

 

<<<了解!>>>

 

杖をスローネ、ジンクスのいる方に構えて左手の夜天の魔導書のページを開く。

前方に魔法陣が現れ、3つの端の円形の魔法陣から白い魔力が収束されていく。

 

「…フレースベルク!」

 

一発目、ジンクスに命中、撃墜。

 

二発目は散開して避けられる。

 

間髪入れずに三発目を放つ。一番左のジンクスに命中、しかし右側を吹き飛ばしたに過ぎず、火花を散らしながらも私の方へ突撃…いや、近くにいるクレメンス小隊の男性隊員へと特攻していく。

 

あかん、避けて!

 

「なっ、うっうわあああああ!」

 

 

特攻に気付くのが遅れた隊員は、杖型のデバイスで受けてしまいジンクスが自爆、爆発に巻き込まれて赤い粒子が飛び散りながら墜落してしまった。

 

まともに大量の疑似GN粒子を浴びたから多分、もう助からへん…。

 

「遅かったか…。」

 

歯噛みして悔しさを心に留める。悔やむ時間はない!

 

「ウィルー!!っこのお!!」

 

クレメンス小隊の一人がジンクスに突っ込んでいく。

 

「あかん、無闇に突っ込んだら…!」

 

隊員に気付いたジンクスがビームサーベルを太ももに中るパーツから取り出し、対応する。

 

隊員が槍型デバイスの柄で受けるも、柄を切り捨てられてそのまま胴体をも斬られてしまう。

 

<八神二佐……こうなれば、私が相手をします。二佐はスローネをお願いします。ガラードは私の援護、ジークは八神二佐の護衛だ!>

 

<了解、援護します!>

 

バズーカ型のデバイスを持つガラードという男性隊員が、大剣型のデバイスを構えるクレメンス隊長の後ろに着く。

 

<了解。八神二佐、また前衛をやらせていただきますよ。>

 

双剣型のデバイスを持つジークさんが私の前に出る。

 

ジークさんは捜査官をやっていた時、ヴィータとシグナムもザフィーラもいない中で私とコンビを組んだ男性魔導士だ。

 

真面目だけど、爽やかで好感の持てる人でコンビネーションもバッチリやった。

 

実は私に気があるようなことを言っていたので私も気になっとる人や。

 

<うん、よろしくな、ジークさん。>

 

どうするか決めたところで、ジンクスがクレメンス隊長へと突っ込んでいく。

 

「どおおおりゃあああああああ!」

 

クレメンス隊長が大剣を振り下ろす。

 

ジンクスも隊長の攻撃をビームサーベルで受ける。

 

 

 

.

 

 

 

<さって、私らも戦いますか!ジークさん、相手がどんな攻撃仕掛けるか分からんけどビームサーベルを持ってるから気を付けてな。>

 

<了解!>

 

ジークさんは双剣を前に構える。

 

ジークさんの十八番のシールドトルーパーや!

 

「ふっ…。」

 

だがジークさんの攻撃をスローネはビームサーベル一本左手に持つだけで難なく受ける。

 

「なっ!?どわっ!」

 

更に勢いが止まったところでジークさんの双剣を弾いてしまう。

 

「それでは、私を倒すには至らない。」

 

スローネが、意思を持って喋ってる!?

 

「何を呆けている、八神 はやて。私が喋るのは余程意外だったようだな。知っての通り、私はスローネアイン。ただし、飛行用ユニットを装備した"スローネアイントゥルブレンツ"だ!」

 

くっ、随分強化したようやな。以前とは性能が天と地の差もある。しかも飛行用ユニットということは機動力は間違いなく私はおろかジークさんより上……まずいなあ。

 

「くっ、こりゃ一筋縄ではいかないか。」

 

ジンクスもクレメンス隊長が頑張っとるけど撃墜には時間が掛かりそうや。

 

でも、なのはちゃんもヴィータも心配や。

 

早よ決着着けんとな!

 

とその時、クレメンス隊長と交戦していたジンクスがいきなり現れた緑の六角形のビットのようなものに右肩を撃たれて爆発、クレメンス隊長がその隙を突いてジンクスを切り捨てる。

 

「何っ!?あれは……あれがサーシェスを倒したとされるケルディムガンダムか!!」

 

……サーシェスを、倒した?

 

よう分からん事だけど、私が来た所を振り返るとGUNDAMフォームのニールさんがさっきのビット…シールドビットを自分の左肩の大きなシールドへと戻していた。

 

「はやて、俺も今からゆりかごへと突入する。やはりサーシェスはゆりかご内部にいるようだ。っと、クレメンス二尉もいたんですか。八神部隊長のこと、お願いします!」

 

ニールさんがクレメンス隊長に左手で敬礼をする。

 

 

「まさかディランディ空曹長なのか?……分かっている、行け。」

 

 

クレメンス隊長もニールさんと同じように敬礼する。

 

それを見たニールさんはゆりかごへと飛んでいった。

 

 

 

私はここをしっかり指揮してスローネを倒す、せやから…そっちは頼むで、ニールさん!

 

 

 

.

 

 

 

ヴィータside

 

あたしとなのはは、無事にゆりかごへと潜入成功。ただ、AMFの影響で魔力消費が激しくなっている。

 

あたしの役割はゆりかごの動力部の破壊、一人でやるには危険ではあるが今の最善の策だ。

 

なのはは、ニールと共にゆりかごの玉座にいるヴィヴィオの救出だ。

 

「どけぇっ!」

 

ガジェット3型を横にアイゼンを思い切り振って壁に叩きつける。

 

「はあっ、はあっ……。」

 

この動力部に通路に着くまでガジェットを沢山倒した為に少し疲れてきた。

 

 

数が多い、だけど魔力とカートリッジはまだある。

 

敵がほとんどいないことを確認して懐からカートリッジを取り出して数を確認する。

 

そこで……

 

 

 

 

 

 

 

ドスッ

 

 

 

 

 

 

 

「えっ?」

 

 

カートリッジが手から滑り落ちる。

 

自分の体を見ると…胸から赤い魔力刃が生えて、そこから夥しい量の血が流れていく。

 

「かはっ!…ま、まさ……か……。」

 

吐血して後ろを確認すると、あたしの何倍もの大きさのあるアルケー…サーシェスが足の魔力刃であたしの体を貫いていた。

 

「まず一人、ご愁傷様だな。」

 

「くっそぉ……。」

 

まさか、最初からいたのか!?

 

あの大きな機体でどうやって……。

 

まさか、ニールが言っていた迷彩被膜か?でも、今まで使ってもいなかった……なるほど、だから今まで見つからなかったのか。

 

「ん?まだ生きてんのか。しぶてえガキだぜ。まあでも、後はそこにあるガジェット共で十分だろ。……次はあの白い女とガンダムのパイロットも後を追わせてやる。」

 

サーシェスはそのまま反対方向へ飛んでいく。

 

畜生、あたしが油断するなんて……!

 

悔しくて、それでもやることをやらなきゃならないから、顔を上げて敵を睨むが……

 

「あっあれは…あの時の…!」

 

見えたのは確かにガジェット、けれどそれは他とは違い、カプセルみたいな頭に爪のような足をいくつも付けたような奴だった。

 

あれは10年前になのはに大怪我を負わせたガジェット……!

 

私にあの時の苦い記憶が蘇る。

 

『ヴィータ…ちゃん。』

 

血に塗れたなのはの白いバリアジャケット、あの日からしばらくなのはは飛べない苦しみを味わい続けた。

 

「ぐっ、くううっ……。」

 

まさかこいつらもスカリエッティ絡みだったと分かって、あたしは痛さと苦しさを意地でも堪えて立ち上がる。

 

そしてアイゼンを取って、散らばったカートリッジ集めて血に濡れたポケットに入れる。

 

アイゼンを上段に構えて敵陣へ突っ込んでいく。

 

こいつらは、あたしが全部……

 

 

 

 

 

「ぶっ壊してやらああああああああああああああああああ!!」

 

 

 

.

 

 

 

なのはside

 

ガジェットを邪魔になるものだけ破壊しながらゆりかご内部へと潜入、ヴィータちゃんと別れて今はヴィヴィオがいる玉座へと進んでいる。

 

進む先をまたガジェット3型が妨害する。

 

「いちいち相手にしてたらキリがない。レイジングハート!」

 

[A.C.S driving.]

 

エクシードモードのレイジングハートの先端が割れて、魔力刃が現れる。

 

更に淡いピンク色の羽が4つ出現して、そのまま速度を上げて突撃する。

 

通り過ぎた後にガジェットが次々と破壊されてガラクタと化す。

 

そうして、破壊しながら進んでいくと……

 

[マスター、先のルートにて魔力収束の反応。]

 

それが砲撃とすぐに判断した私はレイジングハートを前方に構える。

 

「エクセリオン、バスター!」

 

通路を軽く飲み込めるぐらいの砲撃と相手の赤と橙の砲撃がぶつかる。

 

少しずつこちらが押されている。でも、その程度で!

 

「ブラスターシステム……リミット1、リリース!!」

 

[blaster set.]

 

全身が淡いピンクの魔力で満たされる。

 

「ブラスト…シュート!」

 

さっきまで拮抗していたのが嘘のように相手の砲撃も相手自身をも飲み込んで圧倒する。

 

「抜き打ちで、この威力!?」

 

反応が弱くなったのを確認して、相手がいる方へ飛んでいき、リング状のバインドを掛けて拘束する。

 

信じられないような顔で私を見てくるけれど、今は気にしていられない。

 

着地してレイジングハートを相手に向ける。

 

「じっとしてなさい。突入隊が貴女を安全な場所まで護送してくれる。」

 

相手の武器もバインドで縛る。

 

「この舟は、私たちが停止させる!」

 

すぐに反対側を向き、玉座へと急ぐ。

 

通路を飛び出したけれど、やはりブラスターシステムの代償で左手を傷めてしまった。

 

レイジングハートが心配そうに呼び掛けるけど、私は大丈夫と返事を返す。

 

そして扉を強引に撃ち破り、吹き飛ばす。

 

その先には……

 

眼鏡を掛け、白いコートを羽織った戦闘機人、クアットロ、玉座に拘束されながら座らされているヴィヴィオがいた。

 

「いらっしゃ〜い。お待ちしてました〜。こん〜なところまで無駄足ご苦労様。」

 

相手を馬鹿にするようなゆったりとした口調と自分の娘を良いように利用しようとする邪悪な笑みに苛立ちを覚えるも、飽くまで冷静に構える。

 

「さ〜て各地で貴女のお仲間が大変な事になってますよお?」

 

クアットロが六課の皆の様子を映したモニターを幾つも展開する。

 

それでも皆の力を信じている私には何の動揺もない。

 

「……大規模争乱罪で貴女を逮捕します。すぐに争乱の停止と武装の解除を。」

 

この手の人間には無駄だと分かっていても呼び掛ける。

 

「仲間の危機と自分の子供のピンチに表情一つ変えずにお仕事ですか。いいですねえ、その悪魔染みた正義感。」

 

ヴィヴィオに触れようとしたところに攻撃をしたけど、クアットロは吹き飛ばされるでもなく消える。

 

<で〜も〜、これでも平静でいられますぅ?>

 

クアットロがモニターで話すとヴィヴィオの様子が変わる。

 

「あっああっ……。」

 

「ヴ、ヴィヴィオ!」

 

「ああ―――――――――――――!!!」

 

ヴィヴィオから虹色の魔力光が突風となって吹き出す。

 

これじゃ近付けない!

 

<ふっふ、良いこと教えてあげる。

 

あの時、ケースの中で眠ったまま輸送トラックとガジェットを破壊したのはこの子なの。

 

あの時漸く防いだディエチの砲、でも喩えその直撃を受けたとしてもものともせず生き残れたはずの能力、それが古代ベルカ王族の固有スキル"聖王の鎧"。

 

レリックの融合を経てこの子は力を完全に取り戻す。古代ベルカの王族が自らその身を作り替えた究極の生体兵器、レリックウェポンとしての力を…。>

 

「ママ―――――、パパ――――!!!」

 

後ろから独特の回転音が聞こえる。

 

「…ヴィヴィオ!?なのは、どうなってんだ一体!」

 

「ニールさん!?」

 

私が通った通路からニールが入ってきた。左肩のシールドビットが2つ無くなっているが後は無事のようだ。

 

<すぐに完成しますよ、私たちの想いがゆりかごの力を……無限の力を送る究極の戦士。>

 

「畜生、ヴィヴィオ!!」

 

「ヴィヴィオ―――!!」

 

「ああ―――――ああ―――――は―――――――!!」

 

私とニールもあまりの魔力光の勢いの強さに伏せる。

 

しばらくして収まり、見てみると、ヴィヴィオが虹色の魔力光に包まれて宙に浮いている。

 

<よう、面白い事になってんなあ。>

 

そこにサーシェスがモニター越しに現れた。

 

「てめえ……!」

 

ニールがモニターに映るサーシェスを睨む。

 

<何の用ですか、せっかくの楽しみを邪魔しないでくれます?>

 

<へっ、せっかくだから俺も混ぜてくれよ。洗脳は得意だからよお。>

 

<はあ、分かりました。ではそこの男の真似でもして下さい。>

 

ニールの真似って、まさか!

 

「待ちなさい!」

 

<…ヴィヴィオ、パパのお願い聞いてくれるか?あそこに緑色のロボット、ガンダムっていうんだが、あれが俺を殺そうとするんだ。そんなの許せないだろ?だから、君が消してしまおう。そうすれば、パパは安心だ。>

 

クアットロが何言っているか分からないけど、サーシェスはわざと私たちに聞こえるようにしている。

 

「っ、違うぞヴィヴィオ、俺は……パパはここにいるぞ!」

 

ニールがヴィヴィオに呼び掛けるも、何も変わらない。音声を遮断されている!

 

「あ、ああ、ああ―――――はあ―――――…!!」

 

「「ヴィヴィオ!」」

 

そしてヴィヴィオの姿が変わっていき、私と背格好が変わらない位に成長した。

 

姿も黒を基調として青のラインの入ったボディーアーマー、髪も私と同じ左のサイドポニーとなっている。

 

「……貴方たちがヴィヴィオのママをどこかに拐った、パパを殺そうとした……。」

 

「違うよヴィヴィオ、あたしだよ、なのはママだよ!」

 

「さっきの姿、ケルディムは見せた事は無かったが、俺がパパだ!分かってくれヴィヴィオ!!」

 

ニールもわざわざバリアジャケットを解除して説得しようとする。

 

「違う…!」

 

そんな……。

 

「嘘つき、貴方たちなんかママじゃない……パパじゃない!」

 

ニールもショックを受けたとすぐに分かるぐらいの驚愕の表情をする。

 

「そういうことだ、可哀想になあ……同情するぜ。」

 

後ろから赤い悪魔のような姿のサーシェスが現れる。

 

「こ、この野郎……!」

 

ニールがさっきの驚愕の表情とは一変して鬼のような憤怒の表情となりながら再びケルディムのバリアジャケットを身に纏う。

 

「ヴィヴィオの、ヴィヴィオのママを返して!」

 

ヴィヴィオから虹色の魔力光が溢れんばかりに放出される。

 

「ヴィヴィオ、くうっ!」

 

<その子を止める事が出来たら、このゆりかごも止まるかもしれませんねえ。>

 

クアットロの言葉を聞くだけ聞いて、ヴィヴィオの方に集中する。

 

「レイジングハート!」

 

[W.A.S full driving.]

 

だが、クアットロを探さないと状況が好転しないため、探索用の魔力スフィアを飛ばす。

 

<さあ、親子で仲良く殺し合いを。>

 

「ヴィヴィオの、ヴィヴィオのママを返して!」

 

「なのは、ヴィヴィオは任せる。サーシェスは、俺が抑える!」

 

ニールはスナイパーライフルを折り畳んで、左手に肩にマウントされたピストルを持って構える。

 

「ニール、お願い!……ブラスター、リミット2!!」

 

私とヴィヴィオの魔力が放出されるのとニールがサーシェスに突撃するのはほぼ同時。

 

 

 

 

 

ここにこの戦いで最も激しい戦いが始まった。

 

 

 

 

.

 

 

 

ニールside

 

俺がトランザムを加えたディバインバスターでジンクスを破壊した後、シールドビットとライフルビットを使って邪魔なガジェットを大量に破壊していく。

 

その途中、スローネとジンクスを発見し、ジンクスの右肩を撃ち抜いて隙を作った。

 

あまり魔力を使う訳にはいかねえからな。

 

そしてなのはたちの通ったゆりかごの入り口まで来たところでガジェットがまた大量に出てきた。

 

「本当にしつこいな!」

 

しかしここでトランザムを使ったらサーシェスに負ける。

 

<貴方はもしかしてディランディ空曹長ですか!?>

 

<ああ、姿が違うがそうだ。高町隊長、ヴィータ副隊長は既に入ったか?>

 

<はい、私たちも今から突入します。>

 

<なら、俺と一緒に来い。内部には強敵が一人いるからな。>

 

強敵とはサーシェスの事だ。実力は今更言うまでもない。

 

<了解!ディランディ空曹長の後に付いていくぞ!>

 

そうして俺は突入隊と一緒にゆりかご内部へと入った。

 

 

 

.

 

 

 

内部に入るとすぐにAMFの負荷が掛かるが、ケルディムのMGドライヴから出てくる魔力によってAMFの効果を半減させる。

 

実はMGドライヴを通った魔力は、元々GNドライヴだったことでAMFの干渉を受けづらいのだ。しかし、その特性故に魔力をMGドライヴやケルディムのパーツ一つ一つに設置されているコンデンサー以外では長時間圧縮出来ず、バインドや魔力弾の滞空が出来ないのである。

 

通路にはガジェットの残骸が散らばっていた。

 

「ディランディ空曹長、これは高町教導官がやったものですか?」

 

「ああ、これに沿って行けば玉座まで行ける。」

 

そこにレイジングハートから情報が送られた。

 

「この先に戦闘機人を一人捕縛したらしい。すまないが、頼む。俺は玉座まで行く!」

 

「了解!」

 

そうして、俺は途中で突入隊と別れて玉座へと急ぐ。

 

幸いガジェットがほぼ全て倒されていたため、スラスター中心に魔力を充てる事が出来、スピードが出せた。

 

そして、先の大部屋から漏れる強い光と突風を見つけて進んでいくと……そこには、宙に浮いて虹色の魔力を出しながら苦しそうにもがくヴィヴィオの姿があった。

 

そのヴィヴィオに呼び掛けるも、聞こえていない。

 

それどころかサーシェスが面白そうに俺の真似をしてヴィヴィオに嘘を付いて俺を殺すように仕向ける。

 

似てもいねえし、虫酸が走る!

 

そうしてヴィヴィオは聖王として覚醒してしまい、俺たちを敵と認識してしまった。

 

娘に否定されるのがこんなに辛くて悲しいとはな……。

 

なのはが心配になり、一緒に戦おうかと聞こうとしたらサーシェスがノコノコと自分から現れた。

 

だからなのはにヴィヴィオを任せ、俺はサーシェスを相手にする事にした。

 

[photone machinegun.]

 

右手の折り畳んだスナイパーライフル……マシンガンモードの3つの銃口から魔力弾が発射される。だがサーシェスは左手のシールドであっさり防御、その間に右腕にマウントしてあったバスターソードを手に取る。

 

そこからバスターソードを俺に叩きつけようとする。

 

ピストルの対魔力刃用のエッジで防御する。

 

火花が散り、鍔迫り合いになる。

 

「くっ、以前よりパワーが上がってやがる!」

 

「おうよ、あの時はGNドライヴが一つしか付いてなかったからな。これでてめえもそこの女もぶっ殺して、後はクルジスのガキもてめえの弟も殺してやるんだよ!」

 

……ちょっと待て。俺の、弟?

 

驚きで力を抜いてしまい、サーシェスのパワーに耐えきれずにピストルを弾かれる。

 

それでもすぐに左側の腰に付いたビームサーベルを取り出す。

 

「何故、何故てめえが弟の、ライルの事を知っているんだ!」

 

「知ってて当然だ!野郎のせいで、俺は死んだんだからなあ!!」

 

[photone machinegun.]

 

再び弾幕を張るが、サーシェスはジャンプして空中に逃げることで回避した。

 

「だがまずはてめえに再生治療のツケを払ってもらわねえと気がすまねえんだよ、ファングゥ!!」

 

奴の腰のバインダーから爪状のファングが10個現れ、俺とヴィヴィオとぶつかり合うなのはを襲う。

 

「ケルディム、なのはにシールドビットで援護、俺はライフルビットで対応する!」

 

[シールドビット、ライフルビット、フル展開。ライフルビットの制御をマスターに委譲します。]

 

左肩のシールドビット5基と膝の2基、右肩のライフルビット2基と腰の後ろにあるGNドライヴに設置されている方のが4基全てケルディムから離れて指示通りに動く。

 

シールドビットはなのはの後ろから撃たれた魔力弾をプロテクションを張ってそれぞれ弾く。

 

「これは、ニールさんの新兵器…はっ!?」

 

後ろから拳を構えるヴィヴィオがなのはへと突っ込んでいく。

 

そんなヴィヴィオの攻撃にシールドビットが一枚割り込む。

 

「こんなものぉ!」

 

シールドビットがプロテクションを張るも、容易く破られてビット自体も瓦割りのようにかち割られて爆発してしまう。

 

そこになのはがレイジングハートの先端に魔力を収束させていた。

 

「ディバイン、バスター!」

 

砲撃がヴィヴィオを襲うも、それも上昇してかわされてしまう。

 

[シールドビット・アサルトモードへ。]

 

さっきまでなのはの後ろでファングの攻撃を防御していたシールドビットのうち4基がグレーの面と面が合わさるように一つになった。

 

その中央に深緑の魔力が収束されていく。

 

「何!?」

 

ヴィヴィオは気付くも、最早回避は出来ない。

 

[divine buster.]

 

深緑の砲撃がヴィヴィオへと迫り、爆発が起きる。

 

一方、俺はライフルビットでファングやサーシェスとの撃ち合いになっていた。

 

[マスター、なのはさんはクアットロを探しているようです。]

 

そういや、一瞬なのはの魔力光みたいなのがこの部屋から出ていったな。おそらくエリアサーチでクアットロの居場所を探すのだろう。

 

「そうか、なら何としてもこいつは抑えねえとな!」

 

ライフルビットでファングを一機、また一機と墜としていく。

 

しかし、その変わりにライフルビットは2基しかなくなってしまった。

 

「ははっ、やっぱ殺すんならこれぐらい出来ねえとなあ!」

 

またサーシェスが突っ込んできて、バスターソードを振り下ろす。

 

今度は左手のビームサーベルで受けるが、強い衝撃を受けて後退りしてしまう。

 

「くうっ!」

 

堪らず、右手のスナイパーライフルを投げ捨て、もう一本のビームサーベルで受ける。

 

「へえ、やるじゃねえか。でも良いのか?あっちの女がやられそうだぜ?」

 

思わず後ろを少し見てしまう。

 

そこには空中を浮きながらも、所々ボロボロになっているなのはと無傷で立つような姿勢でいるヴィヴィオがいた。

 

「ちっ、なのは!」

 

[マスター、前を!]

 

「隙が有りすぎるんだよ!」

 

サーシェスはいつの間にかバスターソードをビームサーベルから離して振り上げていた。

 

気付くのに遅れた俺は両手のビームサーベルを弾かれてしまう。

 

「うわっ、しまった!」

 

慌てMGドライヴ付近にマウントされているビームピストルで防御の体勢を取ろうとする。

 

「こいつでトドメだ!!」

 

しかし、もう防御も回避も間に合わず…

 

 

 

 

 

 

 

 

ザンッ!

 

 

 

 

 

 

ケルディムの胸部を、斬られてしまった。

 

 

 

 

 

 

.

 

 

 

クアットロside

 

あ、あり得ないわ!

 

あんなディエチちゃんもあの高町 なのはも狙えない射程距離をあの緑のガンダムはいとも簡単に狙ってしまった!

 

でも、それもゆりかご内部では意味を為さない。

 

ふふっ、この人もお馬鹿ねえ。

 

そいつはサーシェスが殺すからいいとして、問題はサーシェスよね。

 

喩えドゥーエ姉様でも、トーレ姉様でも敵わなかった以上は太刀打ち出来ないわ。

 

だからといってあのスローネ共も何か企んでいるみたいだし。

 

そうよ、聖王ならサーシェスを始末出来るじゃない!

 

あの六課の切り札とガンダムをぶっ殺したら聖王にサーシェスを殺すように命令を変えましょう。

 

これで邪魔者は居なくなる、そしてドクターの夢見た素晴らしき世界……ひいてはイオリア・シュヘンベルグの技術をあっちの世界で手に入れて更に強力な戦闘機人を造り上げる!

 

ふふ、はは、あははははははははははははははははははははははははははははははははははははは!!!!

 

 

 

 

To be continue...

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