episode1 始まりの鐘
2022年11月6日、俺___九條煌斗はベッドに寝そべっていた。何故かって?そんなの、今日があの《SAO》の正式サービス開始日だからじゃないか!俺が今まで尊敬してきたあの人____茅場晶彦が造った世界初のVRMMOなんだから、初日ログインは当たり前だろ?さて、現在時刻は午後0時59分だ。もうそろそろナーヴギアを着けるか。
カチャカチャ、カチャン。
「よし、これで準備は整った。あとは時間を待つだけだな」
それから、時間は刻一刻と過ぎていき、遂に………
ナーヴギアのデジタル時刻が13:00になった。と同時に、日本中のゲーマーたちが一斉にログインの呪文を口にする。
『リンクスタート!!』
すると、一気に視界が白い光に包まれ、五感認識プログラムが作動し、チェックが終わると、視界には《welcome to sword art online!!》と表示された。そして俺のアバター《ライト》は淡い光に包まれ………
「帰ってきたんだ。この城に!」
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俺は今、途中であった2人と一緒に狩りをしている。1人はベータの時に一緒にレベリングをしたこともあった、プレイヤーネーム(以後PN)《キリト》。そしてもう1人は、キリトがレクチャーしていたビギナーで、額に悪趣味なバンダナをまいた、PN《クライン》。2人が狩りをしていたところを俺が見つけ、一緒に狩りをすることになったのだが_____
「アダぁぁぁぁぁぁぁっ!」
見事に下手くそだ。思わず吹いてしまいそうになった。だが、これではダメだと思い、ちゃんとコツを教えてやる。ヤバイ。こんなに優しくレクチャーする俺優しい。と自分に酔っているところで、キリトが声をかけてきた。
「久しぶりだな、ライト。元気だったか?」
「もちろんだ。いやー、やっとSAOができると思うと、なんか感動モノだぜ」
「ソレについては、俺も同感だ。本当に、待ち遠しくて仕方がなかったよ」
そして、そこから数時間はずっと話し込んでいた。クラインがVRゲーム初心者だったことや、俺がベータテスターであること。いろんなことを話していたが、時間というものは早く過ぎていくわけで。気づけばもう、時刻は5時20分である。
「さて、長々と話し込んだところで、また狩りでもするか?」
「あったりめぇよ!……と言いてぇところだけど、腹ぁ減ってよ。悪ぃけどおちるわ」
「そっか。なんか予約してあるのか?」
「5時半に熱々のピザを予約済みよ!」
準備万端だな、と驚く俺とキリト。
「じゃあ、また後でな。クライン」
俺達2人はまだ狩りを続ける予定なので、クラインに手を振り見送る。だが、いつまでたってもクラインがログアウトする様子がない。
「どうしたクライン。なんかあったのか?」
直後、クラインの口から驚愕の答えがとんできた。
「ログアウトボタンが……ねぇ」
「本当か?ちゃんと見てみろよ」
「ウ〜ン、やっぱりねぇーよ!」
俺達も確認してみるが、やはりログアウトメニューは存在しなかった。このことについて3人で話すことになってしまった。
「キリト、ログアウトボタンが消滅していることについて何か気づいたことはないか?」
「いや、特には。俺にはこれがバグってことくらいしか……」
「そうか。クラインは?」
「いや、俺は何もわからん」
クラインはログアウトのことよりも現実にあるピザのことが気になるらしい。だが、当分は食べられないだろうな。
「キリト、クライン。よく聞いて欲しい。俺は今回の件に関して3つの可能性を考えた。1つ目は運営のミスによるバグ。2つ目は運営_____茅場晶彦による意図的な仕業。3つ目は完全無関係な犯罪集団による楽観的犯行」
「まず3つ目はねぇよな?そんなことしても得にも損にもならんし」
「クライン、大正解。じゃキリト、残る二つについてはどう思う?」
「ああ。俺は一つ目の理由は何があってもないと思う。そもそも、初日に《ログアウトできなくなる》なんてバグがあったらまずい。後の会社の信頼に関わる。それにこれを運営しているのは《アーガス》なんだぜ?ユーザーのことを第一に考えてきた企業としてはそんなヘマしない」
キリトのいうことはもっともだ。アーガスはこれまでユーザー目線に立って商品開発をしてきた会社だ。そのおかげで大成長を遂げたんだから。ま、ほとんどが茅場大先生の活躍ではあるんだけどね。
「となると、残った可能性は運営、主に茅場による意図的な仕業ということになるが……。現時点でこれが一番確実性のある可能性だと思う。茅場はおそらくこのSAOの世界を……」
そこまで俺が言った時、不意に鐘の音が聴こえる。それと同時に俺達の体は淡い光に包まれ__________
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気づくと俺達は始まりの街の広場にいた。どうやらさっきの鐘のせいで広場に強制転移されたらしい。幸いにも、キリトとクラインは同じところに転移されたらしい。この広場が埋まるほどのプレイヤーがいることから、1万人近いプレイヤーがいることは容易に想像できる。
「キリト、クライン。あれは一体なんだ?」
そう言い俺達は上空を見上げる。そこには赤いシステムメッセージが表示されていた。それはまもなく上空全体に広がり、隙間からはドロドロとした赤い物体がたれてきた。そしてそれが作り出したのは__________赤ローブだった。あれはGMの格好の為、プレイヤーたちは一瞬安堵した。しかしそれは一瞬にして崩れさる。なぜなら__________
『これより、ソードアート・オンライン正式サービスチュートリアルを開始する』
それは、憧れの人からの死のゲームへの招待状。この時、俺達は知る由もなかった。このゲームの悲劇の結末を__________
まだまだ続きます。あらすじでいろんな事書いてありますが、気にしないでください。