つかだれちゃんって安直すぎですよね。
ネーミングセンス無さすぎて泣けてきます。
後、前編の艦隊編成を一部変更しております。
高速戦艦の榛名→比叡に変えました。
では、本編を。(^-^)
『ごめん、言い過ぎたわ。でも、命令だったのよ』
「いいよ、別に。どうせ、マイナスなんだしー。」
僕はその場に止まった。
『五月雨、途中で投げ出すのはっ!』
ブツッ
通信を切った。とりあえず、むしゃくしゃしてる。
ちょうど、隼鷹さん達の艦載機が足を止めた僕に向かってきた。
「たまにはさ・・・。」
魚雷を発射してきた艦載機、流星に向かって走り出す。
そして魚雷が直撃する寸前に手に持っていた主砲で撃ち抜く。簡単だね
爆発の衝撃で高く跳んで、右手の主砲を捨て、逃げようとしていた流星を掴み、
「ストレス発散しても怒られないよね?」
思いっきり、近くの艦載機にぶち当てた。
“・・・なんで、あんたは・・・ッ!”
“待つっぽい! 敵じゃないっぽい!?”
“はっ、はっ、ば、化け物ッ!”
とにかく、頭が痛い。それに、ムカついてしかたがないな。
たまには楽しんでヤルとするか・・・ハハッ!
ー呉鎮守府演習場、霞視点ー
「五月雨! 五月雨応答しなさい!」
まずいわね・・・。
五月雨と連絡が途絶えた。別にやられたわけではない。
とりあえず、曙に指示を出す。
「曙! もう撃沈させていいわよ! 2体倒したら、五月雨のとこ行って!」
「了解。」
返事と同時に曙は、五十鈴と那智に魚雷を3発ずつ放った後、五月雨の元へ最大戦速で向かっていく。
(予想が正しければ、怒ってるはず・・・。妖精さんだけは助けないと!)
そんな事を考えていると、砲撃が飛んできたため、思考を中断、舌打ちしながら反撃する。
今ので第4主砲は壊れたはずだ。
すると、妖精さんが私に声をかけてきた。
「しんごうだん、かくにんしましたー。」
「あかがみっつですー」
「続いて、しろふたつー」
「まずいわー。さみだれぼうそうちゅうね」
「てぇへんだ、てぇへんだー! さみだれぼうそうだぞー!」
「ホントにまずいわね・・・。赤城に通信を!」
『大丈夫です。もう出撃準備してます。演習は中止しますか?』
「大丈夫よ。すぐ終わるから。」
後の残りの空母達に魚雷をプレゼントし、陸奥に接近する。
主砲を時間差で撃ちながら弾幕をはる陸奥にそのまま、各主砲に1発ずつ撃ち込み破壊した後、魚雷を撃ち込んだ。水柱が3つ立ったのを確認した直後、
『戦闘終了! 両艦隊はそのまま鎮守府へ帰還してください。』
と放送が流れた。
「・・・ふぅ。とりあえずこっちは終わりね。あー、陸奥さん?」
「・・・何かしら?」
とりあえず、ここからは私達の問題だ。彼女達には迷惑はかけられない。
「そちらの旗艦さんは任せたわ。早く鎮守府へ退避しなさい。」
「えっ・・・?」
急で理解できないだろうが、時間がなかった。曙といえど、あの状態の五月雨に1人は相当きついはずだ。
「早く逃げろって言ってるのよ! 早く急ぎなさい!」
「わ、わかったわ!」
此方の気迫に押されたのか慌てながらも他の娘達と気絶した長門型をつれていった。
『こちら、赤城。霞さん、聞こえますか?』
五月雨の元へ向かう途中で赤城から連絡が来た。
「ええ。とりあえず何分で着く?」
『とりあえず、偵察機は先行させてますのでもう着きますよ。それと私達ですが、水雷戦隊と水上打撃艦隊を編成、水雷戦隊は5分で着きます。』
「5分・・・、自分で撒いた種だけどきついわね。」
自分が作った状況がまずいのと皆にかける迷惑で顔を歪めた。
『なるべく急がせます。』
「すまないわね。とりあえず曙と足止めだけはするわ。」
『わかりました。御武運を!』
「ええ、もちろんよ! 後、呉鎮の艦娘頼んだ!」
そして、私は最大戦速で五月雨の元へ向かった。
ー時間は少し遡って・・・ー
ー呉鎮守府演習場観戦控え室ー
『そんなんだから、皆に『つかだれちゃん』なんて言われるのよ』
その通信が聞こえた途端、52鎮守府の艦娘達は一斉に口を揃えた。
「「「あちゃー・・・。」」」
加賀さんや木曾さんまであんな可愛いことするんだ、と呉鎮守府の艦娘は思ってしまった。
だが、
『五月雨! 五月雨応答しなさい!』
と聞いた途端、何やら慌て出した。
「まずいですね。」
「大和さん? そちらで確認できますか?」
『今伝えようと思ったのですが、五月雨ちゃんリミッター外れました。大暴れ中です。』
「わかりました。 皆さん聞きましたね? 愛宕さんと軽巡の4名で水雷戦隊を組んでください。 残りの空母と戦艦で水上打撃艦隊を臨時編成します。」
と言うと、愛宕さんと由良さん達は駆け出していく。
呉鎮守府の艦娘達は状況が飲み込めずただただ困惑するばかり。
思わず、涼風が赤城に訪ねた。
「あの、どうかしたんですか? 五月雨に一体何が?」
そう聞くと、赤城は頬に手をあて考える。
「う~ん、なんと言えばいいでしょうか? まぁ、そうですね。皆さんもついてきてください。陸奥さん達の保護を手伝ってください。話はそれからです。」
「わ、わかりました。」
そう返事したあと、呉鎮の艦娘達もバタバタと艤装を取りに工廠に向かったのである。
ー場所は変わってー
「いいですね? 機動部隊出撃です。」
「水雷戦隊、しゅつげーきっ。」
52鎮守府の艦隊が先に出撃する。その中には唯一、涼風が水雷戦隊に混ざっていた。
「陣形は単縦陣でお願いねー。」
水雷戦隊は、愛宕さんを先頭に、由良さん、鬼怒さん、五十鈴さん、木曾さん、そして涼風だ。
「では、艦隊最大戦速よー。」
そうして、艦隊はかなりのスピードで進んでいく。
すると、五十鈴さんと木曾さんが私を不思議そうに見ていた。
「あの、どうかしました?」
ずっと見られていたので気になって聞いてみた。
「いやな、よく付いてこれるなってな。」
「え?」
「そうそう。はっきり言って今のスピードって高練度の島風がやっと付いてこれるスピードよ?」
「いつも五月雨がこのスピードだからあんまり気にしてないんですが・・・。」
「成る程な。アイツなら仕方がない。」
と二人は納得した。
「あの、一個聞いていいですか?」
「なんだ?」
正直、涼風にとっては聞きたいことはいっぱいあった。
考えてみれば、五月雨のことを全く知らなかったからだ。
「五月雨は、52鎮守府では使えないんですか? さっきのつかだれちゃんって・・・。」
そう、一番はそれだった。呉鎮守府では、単艦での遊撃任務、護衛や遠征、さらには艦隊の主力として戦っている。だが、52では使えないかのように言われていたのだ。
「なるほどな。確かに、アイツがそう言われてたら気になるよな。」
腕を組みながら頷く木曾さん。その間、艦隊の隊列から全く離れたりしていない。
「ぶっちゃけ、あの話は嘘なんだ。」
「えっ?」
思わず、止まりそうになった。だが、木曾さんがそれを見越していたのだろう。手を引っ張り曳航し始めた。
「五月雨は全然弱くなんかないんだ。むしろ、強すぎるぐらいにな。ただな、アイツの戦い方は危なすぎるんだ。」
「危なすぎる?」
どういう事かと聞こうとしたが、愛宕の声で中断するしかなかった。
「そろそろ、戦闘海域よ~。みんな手を抜かないようにね~。」
「話は後だ。今はアイツを止めるぞ。」
五月雨の方を向きながら、木曾さん、いや、愛宕さん達は気持ちを切り替えていた。それもどこか敵を見ているような、怯えているような・・・
だからこそ、涼風からすれば不思議だった。
"同じ仲間なのに・・・どうして?"
心に残るモヤモヤを抱えながら五月雨の所へ向かっていった。
ー呉鎮守府演習海域ー
ー霞、曙ー
「くっ!」
砲撃を繰り返しながら五月雨の砲撃をギリギリに避ける。
「曙! 5秒後に雷撃!」
『無理ね。距離が近すぎる。 砲撃でカバーするわ。』
「ちっ! どうしようもないか・・・っ!」
敵の砲弾を紙一重で避ける。
(動きが読まれ始めた! これ以上避けながらはきついわね・・・。)
互いに動きあっているはずなのに此方の攻撃は当たりもしないうえに、偏差射撃もまるで効果がない。
曙と連携して十字射撃も行っているのだが、全く意味がなかった。
「相変わらず、ああなった五月雨は厄介この上ないわね!」
『同感。これ以上は持たないわよ。増援は後どのくらいなの?』
「もう1分切ってるわよ! 」
そう言って、反撃する。
だが、五月雨の攻撃は激しさをますばかり。
「そろそろ弾切れじゃないの?」
『まったくですー。』
『かんたいせんようそうびですー』
『まだまだじょのくちだー』
呟きに答えたのは五月雨の妖精さん達。
「あんた達、さっさと艤装を止めなさいよ!」
『むりですー。』
『かんぜんにしょうあくされましたー』
最悪だ・・・。これでは完全に撃沈するか大破寸前まで追い込むしかない。
それに、五月雨はどんどん此方を追い込んでいる上に呉鎮守府の演習艦隊を追跡している。
本能的に弱っている物を仕留める気でいる。これ以上、五月雨に背負わせるわけにはいかない。
「どうする! 考えろ、私!」
『霞! 前!』
「ハッ!?」
眼前には五月雨がいたため、反射的に主砲を盾にする。
「ぐぅぅっ!?」
構えた瞬間に凄まじい衝撃が来る。
『霞っ!?』
「っ、捕まえたわ!」
五月雨の両腕の主砲を払い、そのまま背後に回って抱きついた。
「さぁ、正気に戻りなさい。五月雨!!」
「ふふふふ、ははははははははははっ!!!」
そう高笑いした五月雨は、私の膝を後ろ向きに蹴る。
片足でバランスを取りながらも抱きついた手は放さず、もっと密着するように抱きなおした。
だが、鬱陶しいのか主砲を腰に付けると、そのまま両腕を掴み抉じ開けてきた。
「ふふふ、無駄だってわかんないかなぁ?」
少し抉じ開けた状態で、対面するようにしてきた五月雨。
その目は、赤くどこぞのぽいぬのように眼光を走らせていた。
すると、対抗するように両腕で体をホールドしてきた。
メキッ、メキメキッ
「っっあっ!? 」
身体から普段鳴るはずのない音と圧迫感が同時に来た。
抵抗しているはずだが、痛みは増すばかり。
「霞!」
近くに来ていた曙はそのまま、五月雨に近づこうとしていた。同士討ちに持ちこまれる可能性があったからだ。
だが、曙の方に思いっきり投げ飛ばされた。
「霞! 大丈夫!?」
「けほっ、なんとか・・・っ!」
「ねぇねぇ、もう終わり?」
目の前には五月雨が主砲を向け見下ろしていた。
「五月雨、私が悪かったわ! 謝る! だからもうやめて!」
「・・・・・・・・・。」
ただただ、顔をにんまりするだけの五月雨。
ダンッ!
「あ"あ"あ"っ!!!!?」
私の足を何の躊躇いもなく撃ち抜いた。
「霞! 五月雨、もうやめて! 謝るから!」
「うるさいなぁ。ちょっと黙っててよ。」
そう言って、曙に照準する。
「あっ・・・。」
「さ、五月雨・・・っ!」
引き金が引かれはじめ、
「こんのぉぉぉ、五月雨のっ、バカぁぁぁぁぁぁぁぁぁ!!!!!!!!」
「へっ?」
バコンッ!!
横からきた涼風に思いっきり飛び蹴りを食らっていた。
つづく。
最後に後日談を書かせていただきます。
その後の五月雨さんと、52鎮守府の過去を書きますので気長にお待ちください。お願いいたします。(*_*)