では早速本編をどうぞ。
五月雨さんと妖精さんと姉妹たち
ひょこっ、
「こちらふぇありー」
ひょこっ、
「みんなねたのです?」
ひょこっ、
「いまならかんたんなのです?」
ひょこっ、
「のりこめー」
ひょこっ、
「僕が、警戒するから急いでねー。」
どうもミナ=サン、サミダレデス。
今日は妖精さん達と一緒に厨房に来てるんだ。
何でかって?ははは、そりゃあ決まってるじゃん?
銀蝿《ぎんばい》だよ銀蝿。(笑)
皆がお休み中にお惣菜とおつまみ、お酒を頂こうってことさ。事の発端は妖精さんがお酒が飲みたいって言ってたから僕も混ざることにしたんだ。
「もうちょっとかかるのです?」
「かくはんごといそぐのです?」
妖精さん達はお惣菜とおつまみを運び出して行く。
え、僕?僕はお酒係ですよ、持ってきた袋にお酒を一杯入れ込んで結ぶ。
「よし、これで大丈夫かな。後は撤収しt」
「どこに撤収するんですか?」
ピシッ、
後ろから声が聞こえた。ゆっくり振り替えると、可愛らしいパジャマ姿の懐中電灯を装備した間宮さんがいた。
「はぁ、物音がしてるなと思えば、五月雨さんだったんですね。」
「あれぇ、おかしいなぁ? 今日は見回りが2時以降だったはずなのに。」
そう言いながら、ポケットに左手を突っ込む。勿論、警戒はそのままで
「今日は納入日ですからね。赤城さんが来ないか考えて来たら、五月雨さんと遭遇しただけです。」
「言ってくだされば、五月雨さんの分も用意したんですよ?さぁ、その袋を渡してください。」
そう言って、ゆっくりと近づいてくる間宮。
「提督には言いませんし、明日少しサービスします。だからそれを渡してください。」
だけど、その近づいた分だけ僕は後ろに下がった。
「間宮その提案は不粋だよ? 僕はこう言うスリルが好きなんだ。」
そう言って、ポケットから円形の閃光弾を取り出し、間宮の足元に投げた。瞬間、辺り一面が光輝く。
「くっ、しまった!?」
「ふふふ、アデュー、間宮!」
目が眩んでいるうちに私は逃走した。
「くっ、明日お仕置きですからね、五月雨さん!」
(;Ⅰ_Ⅰ)<アブネー
ガサガサ、ひょこっ、
「うまくまいたのです?」
ひょこっ、
「まわりはだれもいないです。」
ひょこっ、
「じゃあ、今のうちに僕の隠れ家行こっか。」
茂みの中から出てきた僕らはそのまま、僕の隠れ家に向かった。
10分もしない内に到着し、中に入る。
その後は大盛り上がりだった。ほんとは夜中の一時で解散だったのが、次の日の夜明けまで飲み続けていたのである。
個人的に妖精さん達の愚痴は面白い。
この艦娘は艤装の扱いが雑だの、提督は理不尽な要求が多すぎてこまるだの、資材を取っていく空母達には頭を悩ませられるだの、妖精さんの視点で見る自分達が凄く面白く、そんなとこまで見てるのか何て思ったぐらいだ。
もうお開きと言った時に、妖精さんが僕の所に集まってきた。しかも、みんな抱き付いてくる。
「ど、どうかしたの?」
とちょっとびっくりしながら、聞いたら、
「さみだれさんきょうはありがとうなのです。」
「おかげでとってもたのしいじかんだったのです。」
とお礼を言ってきた。ちょっと恥ずかしいが、
「どういたしまして、まぁ、今日は非番だしね。気にしなくていいよ?」
と言ったら、
「さみだれさんはいつもわたしたちにさしいれをくれてるのです。」
「さみだれさんはいつもわたしたちをきにかけてくれるのです」
「ちょっと待って、そんなの知らないよ?」
と、お酒で赤い顔が更に赤くなるのを感じながら知らないふりをした。
「ゆうばりがいってたのです。」
「いつもばいてんで、わたしたちのすきなおかしをかってきてくれてるって。」
「こっそりもってきておいてくれてるっていってたのです。」
「いつもありがとうなのです。」
「あぅ・・・///」
ああもう、夕張覚えてろー。恥ずかしくて死にそうだし。思わず手で顔を覆ってしまう。
「どこかいたいのです?」
「ううん、全然だよ、さ、寝よ寝よ!」
そう誤魔化して僕は布団を取り出し、皆で被った。
「いつもありがとう、妖精さん。感謝してるのはこっちさ。」
そう呟いて、僕は瞼を閉じた。
因みに夢を見たけどとても楽しい夢だったということだけは言っておくよ。
ま、間宮にはこってり絞られたけどね。(笑)
(Ⅰ_Ⅰ)<ヨウセイサンハガンバリヤ
ある日の昼下がり
「ねえ、五月雨?」
「何?」
「髪伸ばさない?」
「嫌」
やあ、五月雨だよ。 僕は今白露姉の部屋にいるんだ。
白露姉の部屋は三人部屋で、白露姉、時雨姉、夕立三人である。なんで、夕立だけ姉さんをつけないのかって?
ぽい。
以上だよ。分かりやすいでしょ?
まぁ、そのお部屋にお邪魔してる私は白露姉に膝枕をしてもらっている。柔らかくて凄く気持ちいい。
「こんなに綺麗なのに伸ばさないのは勿体ないよ?」
「鬱陶しいから嫌、手間がかかるし。めんどくさいし。」
「相変わらずね、五月雨は。」
苦笑して頭を撫でてくる白露姉。
すると、扉が開いて時雨姉が入ってきた。
「あ、時雨姉。おじゃましてまーす。」
「いらっしゃい、五月雨。ゆっくりしていきなよ。」
はーいと返事しながら、白露姉の手の感触を楽しむ。
時雨姉は、白露姉の隣に座り、僕の頭を撫でてきた。
「何?」
「いや、こういう時はほんとに僕らの妹だなって思ってさ。」
「何かバカにしてないそれ?」
ぷくぅっと頬を膨らませる。
「ごめんごめん、悪気はなかったんだ。許してよ。」
そうして他愛もない会話を続けていたら、凄い勢いで扉が開き、夕立が入ってきた。
「聞いて聞いて、今日の出撃夕立がMVP取ったんだよ!誉めて誉めてー!」
そう言う夕立に私は、
「夕立うっさい。もっと静かにしなよ。」
「姉さんをつけるっぽい! それにまた白露姉に膝枕してもらってるし!」
私に近づき、威嚇してくる。
「あー、はいはい。夕立お姉ちゃんでしたねー。すみませんでしたー。」
「う"ー!」
「むー!」
互いに視線だけを戦わせていると、
「はいはい、二人とも。喧嘩しないの。夕立ちゃんは、時雨にしてもらいなさい。五月雨もちゃんとお姉ちゃんつけなきゃ駄目だよ?」
「・・・はーい。」「わかったっぽいー・・・。」
白露姉が場を納めてしまった。
夕立は大人しく時雨姉に膝枕を、僕は少し気まずそうにしながら、前をむいた。
すると、時雨姉は笑いだし、
「二人とも、白露姉さんには敵わないみたいだね。」
と言いつつ、夕立の頭を撫でる。
「時雨、笑い事じゃないわ。大変なんだからね?」
と困り顔で文句を言う白露。
そのまま、夕立に、
「あ、夕立。MVPおめでとう。良かったわね。」
と夕立を誉めた。
「ふふふ、ありがとうっぽい!」
あー、多分尻尾がついてたらめちゃくちゃ振ってんだろうなぁ。
その後は、夕立の自慢話を聞き流し、時雨姉の戦術講話を聞き、白露の今度の休日の行動計画を話し合いと、代わる代わる話題を変えながら夕食までの時間を潰したのだった。
続く。
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