流星のロックマン×ロックマンエグゼ ~願いが希望に変わる時~ 作:フレイムナイト
「ここが、旧秋原エリア・・・」
スバルは周りを見渡すと、静かにそう呟いた。
あの後、熱斗は直ぐにスバルをプラグインし、スバルは今旧秋原エリアにいる。
使われなくなって十年近く経っているため、所々道がボロボロになっている。
それにナビは一人もいないため、古く寂れたゴーストタウンの様になってしまっていた。
「来たはいいけど、メールの差出人はどこにいるんだ?」
『人っ子一人いねぇじゃねぇか!!』
熱斗とウォーロックは揃って不満声を出す。
「なんでお前達がここにいるんだ?」
不意に、後ろから声が聞こえてきた。
「! その声は・・・!?」
スバルは慌てて後ろを振り向く。
そこには、不気味な笑みを浮かべるファントム・ブラックが立っていた。
「ファントム・ブラック!! まさかボク達を呼び出したのはお前か!?」
「呼び出した? 何のことだ、私はここにホープ・キーのパーツを捜しに来ただけだぞ?」
「な、何だって!?」
熱斗はファントム・ブラックの言葉に驚く。
「フフフ、まあそんなことはどうでもいい・・・。
せっかくだ、どちらが先にホープ・キーのパーツを見つけるか、競争しようじゃないか?」
『競争だと!?』
ファントム・ブラックにウォーロックが食って掛かる。
「先に失礼するよ・・・」
ファントム・ブラックはそう言うと、マントを翻し、姿を消した。
「大変だ、スバル! オレ達もホープ・キーを捜しに行こうぜ!!」
「うん、熱斗君!!」
『あの野郎にだけは負けねぇ!!』
スバルはそう言うと、旧秋原エリアの奥へと進んでいった。
「スバル、炎山達に連絡したぜ!! 今こっちに向かってるてさ!!」
「OK! 熱斗君」
走りながらスバルは熱斗に返事した。
スバルは広大なこの旧秋原エリアをとにかく走りまくっていた。
「ウォーロック、本当にこっちの道で合ってるの?」
『おう! オレの勘がそう言ってるぜ!!』
「・・・え?」
スバルはそういうと走るのを止めて、ウォーロックをげげんそうな目で見る。
「ウォーロック、ボクは今までウォーロックの指示した道を走って来たけど・・・まさか、何の考えもなしに闇雲に走ってただけ・・・?」
『何をぉ!! オレの勘は生半可な考えよりもよく当た・・・$%&#』
スバルはウォーロックが最後まで言い切る前に、ウォーロックの顎に蹴りを入れた。
「とにかく進もう、ウォーロックの勘なしで・・・!!」
スバルはそういうと、今度はゆっくりと歩いて慎重に道を決めて進んだ。
「ハ、ハハハ・・・」
『・・・・・・』
熱斗は苦笑いを浮かべ、ウォーロックにいたっては気絶していた。
・・・ワン・・・
・・・って・・・ガ・・・!
「えっ?」
「どうした、スバル?」
突然歩を止めたスバルに熱斗が呼びかける。
「熱斗君、今何か声みたいなのが聞こえなかった?」
スバルは周りを見渡す。
「えっ? オレには何も聞こえなかったぜ!?」
『誰かいるのか?』
キィイン・・・
「えっ・・・?」
熱斗も声ではないが、不思議な音が聞こえ、辺りを見渡す。
そして気づいた。 自分のPET画面が光っていることに。
「! PETが光ってる!!」
「熱斗君! こっちでも、向こうから何か光が見えるよ!!」
スバルが熱斗のPETと同様に電脳世界の一部が光っていることに気づく。
『・・・行ってみようぜ!』
「うん!!」
スバルはそう言うと、光っている場所へと走った。
「これは・・・扉?」
スバルは目の前で光っている物を見て呟いた。
それは青白く光り輝く巨大な扉が浮くように立っていた。
『オイ、この扉、鍵穴が付いてるぜ』
「えっ?」
ウォーロックに言われ、スバルは扉を見る。
確かに扉の取っ手らしきものの下に小さな鍵穴があった。それはつまり、この扉を開けるためには鍵が必要ということだ。
「・・・・・・」
スバルは少し考え込むと、ある事を思いついた。
(もしかして・・・)
スバルは組んでいた腕を解いた。
「熱斗君、PETに保存しているホープ・キーのパーツを僕に転送してくれないかな?」
「えっ? ああ、分かった」
熱斗はPETに保存していたホープ・キーのデータをスバルにインストールする。
すると、スバルの目の前にホープ・キーが姿を現した。
『どうすんだ、スバル?』
ウォーロックはスバルの行動に質問する。
「うん、もしかしたらなんだけど・・・」
スバルはそういうと、鍵穴にホープ・キーを突っ込んだ。
『! スバルお前まさか・・・!?』
ウォーロックもようやくスバルの考えに気づき、スバルの顔を見る。
「・・・いくよ・・・」
スバルはゆっくりと鍵穴に入れたホープ・キーを回した。
ガチャ・・・
小さく鍵が開く音が聞こえた。 すると、扉は誰も取っ手を触ってないのに静かに開き始めた。