流星のロックマン×ロックマンエグゼ ~願いが希望に変わる時~   作:フレイムナイト

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第六十三話  イキシア

「イキ・・・シア!?」

 熱斗は無意識にダークロックマンの言葉を繰り返す。

 

そんな熱斗を気にせず、ダークロックマンと『イキシア』と呼ばれた謎の少年は互いを見る。

だが、ダークロックマンに至っては睨み付けているというのが正確かもしれない。

 

 

何度も熱斗の夢に現れては、意味深な言葉を残して消えていった謎の少年。

最初は小さな子供として現れ、次に出会った時には熱斗と同じ位の年の少年に変貌を遂げていた。

 

全てが謎に包まれていた少年とダークロックマンには因縁がある。

 

熱斗には一体何がどうなっているのか分からず、二人のこれからのやり取りを見守るしかなかった。

 

 

「・・・熱斗君達がパーツを集め、ホープ・キーを完成に近付ける度に、クロス・マジシャンの力を発動させる度に、ボクはオラシオン・ロックの力の波動が強くなっていくのを感じた」

『・・・・・・』

 ダークロックマンは何も言わない。 ただ『イキシア』と呼ばれた少年を睨み付ける。

 

イキシアは構わず話し続ける。

 

「そして、あの時、銀色の願いが聞こえた時・・・」

 

 その時、初めてダークロックマンの心に揺さ振りがかかった。

目を驚きで見開き、拳を強く握り締める。

 

驚きという点では熱斗もダークロックマンと同じだった。

 

(銀色!? どうしてここで銀色さんの名前が!? この三人って一体・・・!!?)

 熱斗は訳が分からず、気が遠のいてしまいそうになった。

 

「あの時と同じ・・・」

 イキシアがそこまで言った時、ダークロックマンが動いた。

 

 

 

 

 

「"七年前と同じ"力が発動した」

 

 ダークロックマンがイキシアの首元にロックバスター押し付けたのと、イキシアが話し終えたのは、ほぼ同時だった。

 

「なっ!?」

「・・・・・・」

 熱斗はダークロックマンの突然の行動に驚くが、イキシアは何の素振りも見せず、ダークロックマンを見る。

 

『それ以上言うな!!』

 ダークロックマンがイキシアに向かって叫ぶ。

 

「心配しなくて良いよ。 ボクもこれ以上話す気はない」

 イキシアは自分が置かれている状況を気にせず、落ち着いた声で話す。

 

『だったら、どうして今になって・・・ボクと光 熱斗の前に現れた!!?』

 

「時が近づいているから、そして・・・」

 イキシアはそこまで言うと熱斗を見る。 

 

「ボクは熱斗君の味方だから・・・」

 その瞬間、眩い光が全てを見えなくした。

 

 

___闇宇宙___

 

 上も下も分からない空間、だが今は、先程の『ダイナミックウェーブ』によって出現した水が溜まって湖が出来ており、闇宇宙の『地』と現せる場所を満たしている。

そして、静まり返った湖を見下ろす、薄笑いを浮かべる人物が一人。

 

「ンフフ・・・。 素晴らしい、あの星河 スバルをいとも容易く・・・」

 そうゆうファントム・ブラックの声は震えている。

よく見ると声だけでなく、自分の得た力を実感し、全身が小刻みに震えている。

 

「さらばだ、星河 スバル!!!」

 ファントム・ブラックはマントを翻し、後ろを向く。

 

 

 

 

 

・・・ドックン!

 

その時だった。 静かだった水が波打ち、湖に小さな波紋が生まれたのは・・・

 

コポポッ・・・・・・

 

そしてさらに、波紋が生まれた場所から、水の泡立つ音が聞こえる。

 

 

「・・・!?」

 その音が聞こえたファントム・ブラックは慌てて振り返り、ステッキを構える。

スバルが息を吹き返したと思って。 だが、いくら経っても何かが湖から浮き出る気配はない。

 

「・・・気のせいか」

 ファントム・ブラックは構えていたステッキを下ろし、再びその場を去ろうとする。

 

 

 

 

 

ゴポポッ・・・!!

 

その直後、さらに大きく、はっきりとした水の泡立つ音がファントム・ブラックの耳に聞こえた。

 

 

「これは・・・!?」

 ファントム・ブラックは驚愕し、そして理解した。

 

湖の底には赤く光る物体が見え、その物体はどんどん大きくなっていく。

物体が大きくなるに連れ、水の泡立ちはさらに激しいものへとなっていく。

 

(これは、誰かが水中で息を吹き返したのではない!)

 

 

ザザァ・・・!

 

水面が盛り上がる。

 

 

(水中で燃える何かが、水を沸騰させているんだ!!)

 

バッシャーン!!!

 

 現れたのは、赤々と燃え上がる鳥だった。

鳥は、空中で一回転すると、ファントム・ブラックと同じ高さの空中で止まる。

否、鳥と見えたのは現れた一瞬だけ。

 

その真の姿は・・・・・・

 

 

赤い翼を広げた少年、星河 スバルであった。

 

スバルは、炎のように赤い衣を身に纏い、両腕には籠手のような赤いアーマーを身に付けている。

何より一番の特徴はその翼だった。 背中から生える紅蓮の炎の翼は見る者を魅了する美しさがあった。

 

「『クロスマジシャン、Ver.スザクマジシャン!!!』」

 

 

「ほ、星河 スバル・・・!?」

 ファントム・ブラックは、スバルの発する威圧感に押され、闇宇宙に小さな光の亀裂が入ったことに気付かない。

スバルの口が開く。

 

「ファントム・ブラック、お前のシナリオは・・・」

 空間の亀裂が広がる。

 

 

 

 

 

「お前の敗北でフィナーレだ!!!」

 その瞬間、亀裂の入った闇宇宙の空間は砕け散る。 眩い光が全てを見えなくした。

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