流星のロックマン×ロックマンエグゼ ~願いが希望に変わる時~   作:フレイムナイト

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第六十五話  砕け散れ!! 狂気のシナリオ!!!

 スバルの赤き翼から紅蓮の炎がこぼれ出る。

 

「スバル?」

 熱斗はスバル意図が分からず、思わずその名を呼ぶ。

 

「クッ・・・何をしようとも、私に貴様の攻撃は届かん! さっきのように私の幻覚を破れると思うなよ!!」

 ファントム・ブラックがスバルに向かって叫ぶ。

 

(確かに今の状況、あまり良いとは思えないな・・・)

 炎山は心の中で今の状況を整理する。

 

現在、旧秋原エリアにはスバルとブルース、ファントム・ブラック、ダークロックマンの四人がいる。

ダークロックマンは戦いに参加する気はなく、ただ傍観するのみ。 ブルースは先程の戦闘でボロボロ、もう戦う力は残っていない。

実質、敵も味方も闘える要員は一人ずつ、スバルとファントム・ブラックの二人だけだ。

 

さらに、ファントム・ブラックは気流と気圧を制御・変化させる能力によって、遠距離からの攻撃を気流に乗せて反らし、近距離からの攻撃には気圧の変化によって敵に幻覚を見せる。

 

正にファントム―――何者も寄せ付けない亡霊のようだ。

 

正直、どう戦えばいいのか分からない相手だ。

 

 

『なんか策があるのか、スバル?』

 ウォーロックもみんなと同様にスバルの意図が分からず、スバルに質問する。

だがその口調からは緊張感がまるでない。

長年のパートナーだからこそ、その行動の意図が分からなくても、信じられる策があると思っているからだろう。

 

「うん。 ファントム・ブラックは気流と気圧を操ってるって分かっただろう? 気流や気圧って言うのは、空気がある場所にしかなくて、空気って言うのは・・・・・・」

『分かった。 策があるならとっととやってくれ。』

 ウォーロックはスバルのセリフをぶった切ることによって、スバルのマニアスイッチをOFFにする。

これも長年のパートナーだからこそ・・・。

 

 

「スバル、オレはどうすればいい?」

「熱斗君、ゴメン! ファントム・ブラックとは、ボクとウォーロックとで決着を付けたいんだ」

『今度こそ奴に引導を渡してやる!!』

 それはつまり、自分達の戦いに手を出すなと言う意味だ。

 

「・・・スバル。 分かったぜ! あんな奴ぶっ飛ばして来いよ!!」

 熱斗は笑顔でスバルを送り出す。

 

 

「コクッ! 炎の翼!!」

 スバルは一頷きすると、炎を纏った羽をファントム・ブラックに向かって放つ。

 

「小癪な! ファントムスラッシュ!!」

 ファントム・ブラックはカマイタチによる風で炎の羽を消そうとする。

羽は炎を纏ったまま、ファントム・ブラックの周りの地面に突き刺さる。

 

スバルはそんなことにはお構いなく、どんどん炎の羽を打ち込む。 

 

(一体奴は、何を考えている!?)

 ファントム・ブラックはスバルの繰り出す炎の羽を弾き飛ばしながら考える。

 

程なく、ファントム・ブラックの周りの地面に無数の炎を帯びた羽が散らばった。

 

「・・・炎の槍!」

 スバルの右手に、持ち手が赤色の日本槍が現れた。

 

「エイッ!」

 スバルは槍を思いっきりファントム・ブラックに投げつける。

 

「無駄なことを・・・!」

 ファントム・ブラックは自分の周りの気流を操って、槍の軌道を変える。 

しかし、槍が反れた瞬間、スバルがファントム・ブラックの懐に飛び込んだ。

 

『待てスバル! ファントム・ブラックに近づいたら、また幻覚に・・・!!』

 ブルースがスバルに向かって叫ぶ。

 

「おそ・・・!」

「炎の小太刀!!」

 ファントム・ブラックが気圧を変化させてスバルに幻覚を見せようとする。 

しかし、気圧は変化せず、スバルの出した小太刀によってファントム・ブラックは腹を切られる。

 

「なっ・・・!?」

 ファントム・ブラックは痛みによって地面に膝を着く。

 

「もう、気流も気圧も変化できないよ」

 スバルはファントム・ブラックに言った。

 

「ば・・・馬鹿な!! ファントムクロー!!!」

 ファントム・ブラックは目の前に立つスバルに、体から出した黒い手で攻撃する。

しかし、スバルは翼で上空に飛ぶことによってそれを避ける。

 

 

「HFB、火炎乱舞!!!」

 スバルの両腕から放たれた巨大な炎は大きな炎の渦となり、ファントム・ブラックを襲う。

 

 

「ぐおおおおおお!!」

 ファントム・ブラックは炎の小太刀のダメージで動きが鈍くなってしまい、炎に飲み込まれてしまった・・・。

 

ファントム・ブラックが炎に飲み込まれたのを確認すると、スバルは地面に降り立った。

 

「スバル、やったな! でもどうしてファントム・ブラックは気流を操れなくなったんだ?」

 熱斗がスバルに質問する。

 

「一番最初に、ボクが炎を纏った羽で攻撃して、ファントム・ブラックの周りの地面に羽が突き刺さったよね? それによってファントム・ブラックの周りの空気は暖められていたんだ。 暖められた空気は上昇気流を作り、そしてさらに真空状態を作る」

 

「真空状態?」

「空気が無い状態だよ! 空気さえなければ気流も気圧もない」

 つまり、スバルは炎の翼、炎の槍によって、とにかくファントム・ブラックの周りの空気を暖めることにのみ集中する。

暖められた空気は上昇気流を作り、そしてさらに空気がない状態・真空状態を作る。

気流も気圧も空気が無ければ存在しない。 ファントム・ブラックは気流と気圧を操ることが出来なくなっていたのだ。

 

そこにスバルは炎の小太刀、火炎乱舞によって攻撃してトドメをさしたのだ。

 

 

「・・・・・・」

 熱斗はもはや何も言わない。 何故なら・・・

 

『分かっていないな・・・』

 ブルースが溜め息交じりに言った。

 

 

 

 

 

「ま、まだだ・・・・・・」

 

「「『『・・・!?』』」」

 スバル達が声のした方を見ると、そこには炎でボロボロになりながらも、夜叉のような殺気をその身に纏う怪紳士、ファントム・ブラックが立っていた。

 

「クッ! まだ戦う気か!?」

『スバル! 今度こそトドメを刺しちまえ!!』

 スバルとウォーロックは戦闘体勢をとる。

 

 

 

 

 

『そこまでだ!』

 突如、スバルとファントム・ブラックの間に、ダークロックマンが割って入って来た。

 

「ロックマン!!」

 熱斗は思わずロックマンの名を呼ぶ。

 

「ダークロックマン、何のつもりだ」

『ファントム・ブラック、最後のパーツは手に入れた。 ここは一旦引くんだ』

 

『待て! 逃げる気か、お前ら!!』

 まさかの撤退宣言にウォーロックが吠える。 しかしダークロックマンはそんなことに構わず、スバルに向かって何かのチップを投げ渡した。

 

「これは・・・!?」

『・・・Dr.リーガルからの伝言だ。 [全てのホープ・キーのパーツが出現した。 いい加減お互いに決着をつけようじゃないか]っと・・・』

 ダークロックマンは無表情に、淡々と話す。

 

『そのチップには、ネビュラの本拠地を記したマップデータが入っている』

「なんだって!? それじゃあ・・・!!」

 

 

『ネビュラの本拠地で、お前達と戦う!!!』

 

「「「「「『『・・・・・・!!!』』」」」」」

 熱斗、スバル、炎山、デカオ、やいと、ブルース、ウォーロック、その場にいた全員がダークロックマンからの決着宣言に驚く。

 

『そこで、Dr.リーガル、ガルナ、そしてボクも待っている』

「・・・!」

 熱斗はそこで少し泣きそうな顔になってこらえる。

 

『・・・・・・』

 ダークロックマンはそれ以上何も言わなかった。 そのまま、ガウとファントム・ブラックと一緒に姿を消してしまった。

 

 

 

 

 

「上等だ・・・」

「えっ?」

 熱斗がポツリと言った言葉に、スバルが思わず聞き返す。

 

「Dr.リーガル達の居場所が分かったんなら好都合だ!! 乗り込んで今度こそネビュラをぶっ潰して、ロックマンを連れ戻してやるぜ!!」

 

「フッ・・・お前ならそう言うと思ったぜ」

「オレ達も一緒に行くぜ、熱斗!!」

「このやいとちゃんにドーンと任せなさい!!」

 炎山、デカオ、やいとが熱斗に言う。

 

「みんな、ありがとう!!」

 

「熱斗君、ボク達もいるよ!」

『今度こそ、あの脚本野郎をぶっ飛ばさないといけないしな!!』

 スバル、ウォーロックも熱斗に協力すると宣言する。

 

「よし、行くぜ! ネビュラ基地!!!」

 熱斗は高らかに宣言する。

 

 

物語はいよいよラストバトルへ・・・・・・!!




【ボツネタ】
スバル
「炎の翼!」

スバルは炎を纏った羽をファントム・ブラックに向けて放つ。

スバル
(よし、後もう一撃でファントム・ブラックの周りから空気が無くなるはずだ)

スバル
「炎の槍!」

スバルが赤色の日本槍をファントム・ブラックに放つ。

だがしかし! スバルの予想とはうやはやに、ファントム・ブラックの周りからは空気が無くなっていた。

つまり・・・

グサッ!!

ファントム・ブラック
「ぎゃぁあああぁああ!!!」

熱斗
「ヒー! スプラッタ!?」

ウォーロック
『スバル、いくらなんでもやりすぎ・・・』

スバル
「ご、誤解だーー!!!」
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