流星のロックマン×ロックマンエグゼ ~願いが希望に変わる時~   作:フレイムナイト

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第九十三話  集結

___サーバールーム___

 

ゴゥン・・・ゴゥン・・・

 

フジ山の火口の中、巨大な機械が静かな起動音を上げている。

その機械の上部に設置されたコントロールパネルの前には、二人の男が立っていた。

 

タッタッタッ・・・

 

サーバールームに繋がる階段から、足音が聞こえてくる。

 

「来たか、光 熱斗」

「Dr・・・リーガル!」

 

リーガルと熱斗が互いの名を言ったのはほぼ同時だった。

 

マグマの上に作られた長方形の足場に熱斗は立ち、それをリーガルとガルナが機械の上から見下ろす。

 

「ガルナ、これ以上お前達の好きにはさせない!」

 熱斗の隣で、スバルがガルナを指差す。

 

「星河 スバル、よくぞここまで来た」

 ガルナは目を細めてスバルを見下ろす。

 

「リーガル! 彩斗兄さんはどこだ!?」

「そう焦るな、光 熱斗。 それよりも、今お前の目の前にあるこの機械は何だと思う?」

 リーガルは足元の機械を片足で軽く二、三回叩く。

 

「? 下にあったダークチップ製造器とは違うのか?」

 熱斗は首を傾げる。

 

「まさか、ココロサーバー!?」

『何だと!? このバカでかい機械がか!?』

 スバルの考えにウォーロックが驚いて機械を指差す。

 

「そう! これこそ、全世界の人間の心を繋ぐ事を可能にする機械・ココロサーバーだ!」

 リーガルが熱斗達に高らかに宣言するかの様に言い放つ。

 

「これが、ココロサーバー・・・。 でも、どうしてリーガルがココロサーバーを持っているんだ?」

 熱斗がココロサーバーを見上げながら呟く。

 

「ククク・・・。 そうだな、ここまで来た事に敬意を示し、少し話すとしようか」

 そこまで言うと、リーガルは一拍置く。

 

「このココロサーバーは元々、二人の科学者によって設計された。 お前の祖父・光 正ともう一人、Dr.ワイリーの二人だ」

 

「この二人の科学者は、ココロサーバーを設計したはいいが、この機械の危険性を考え、世間には発表せず、自分の子供達に後を託す形でココロサーバーを封印した。 光 正はエネルギープログラムを光 彩斗と熱斗に、ワイリーはココロサーバーの設計図を自分の息子に託した。 そう、この私に・・・」

 

『なっ!?』

「リーガルがワイリーの息子!?」

 リーガルの話した事に、ウォーロックとスバルは驚く。

 

「それで、お前は託された設計図を元にこの機械を造ったのか? 危険だと分かっていながら・・・」

 熱斗は驚くよりも怒る気持ちの方が強かった。 自分の拳を強く握りしめてリーガルを睨みつける。

 

「フッ、そう怒るな。 七年前の"彩斗の事"があってココロサーバーの危険性は重々承知の上だ」

 

『テメェ!!』

「ウォーロック!!」

 

リーガルの言葉にウォーロックが怒りを我慢しきれず、スバルの制止を振り切って前に飛び出す。

 

『ビーストスイング!』

 ウォーロックの爪が、リーガルに向かって振り落とされる。

 

 

 

 

 

直前、黒い炎がウォーロックとリーガルの間に出現し、ウォーロックの勢いを止めた。

 

『な、なんだ!? 黒い火の玉!?』

 ウォーロックは黒い火の玉に警戒して、リーガルから遠ざかる。

 

『ヒュルルー、それはボク達の恨みの炎さ・・・・・・』

 

「「『・・・!!?』」」

 

 黒い火の玉から聞き覚えある声が聞こえてくる。

気付くとウォーロックの前だけでなく、熱斗とスバル周りにも、黒い火の玉が何処からともなく現れた。 その数は、全て合わせると五つある。

 

 

『君達はここで私達の恨みの炎に焼かれ、燃え尽きるんだよ・・・キキキッ!!』

 

『貴様らを倒さねば、我々は落ち着いて眠る事が出来ないのだ・・・』

 

『お前達には、ここで眠ってもらう・・・』

 

『恨みってのは、風の様に流れる事は無いんでね・・・』

 

 

「この声・・・まさか!?」

「ダークロイド!?」

 

 その瞬間、黒い炎は広がる様に燃え上がる。

その中から這い上がるように、ブリザードマン,シェードマン,クラウドマン,コスモマン,スワローマンが姿を現した。

 

『私達は君達を倒す為に、三度蘇ったのだ』

 シェードマンが不敵に笑う。

 

「星河 スバル、ウォーロック、君達には光 熱斗と共にここで消えて貰おう」

「ガルナ!」

『クソッ! ここまで来て・・・!!』

 ガルナの言葉にスバルとウォーロックは悔しそうに唸る。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「オイオイ、こんな所で追い詰めれたみたいな顔するなよ」

 

 熱斗達が万事休すと思った瞬間、その場に居た誰でも無い声がサーバールームに響いた。

全員が声をした方向を見ると、そこには一人の男が立っていた。 いや、その人物は人というよりもナビに酷似した姿をしていた。

 

白を基調としたフォルムに両肩に付いた巨大な盾、右手に握る銃が目立つが、それよりも注目すべきは、"彼"を思い出させるデザインのヘルメットだ。

 

「ア、アシッド・エース・・・暁さん!!」

 スバルが驚きを隠せず、その名を大声で呼ぶ。

 

「よっ! スバル、待たせたな!」

 アシッド・エースが左腕を上げてスバルに軽く挨拶する。

 

暁 シドウ・・・サテラポリスのエースであると同時に、メテオG事件でスバルと共に戦った仲間であり、スバルの恩人でもある存在。 ディーラーとの戦いで生死不明となり、行方不明となっていたが・・・。

 

「生きて・・・いたんですね」

 そう言うスバルの目には涙が滲んでいた。

 

『ケッ! という事は・・・』

『勿論、私もいますよ。 ウォーロック』

 アシッド・エースの隣に、"彼"が実体化した。

白いドーベルマンを連想させるフォルムのバトルウィザード・アシッドだ。

 

『ったく、このくたばり損ないが・・・』

『その言葉、そっくりそのままお返しさせて貰います』

 ウォーロックもアシッドも互いに憎まれ口を叩くが、その表情はどこか嬉しそうだ。

 

 

『フハハハ! たかが仲間が一人来たぐらいで、この不利な状況が覆せると思ったか!?』

『全員仲良く宇宙の闇の中に葬り去ってくれるわ!!』

 アシッド・エースの登場に少し茫然としていたクラウドマンとコスモマンが気を取り直して熱斗達を嘲笑う。

 

 

「オイオイ、誰が暁の野郎だけだって言った?」

 その言葉を合図にしたように、上から、横から、アシッド・エースの後ろ、さらにフジ山のマグマの中から"何者か達"が飛び出して来た。

 

 

「熱斗ー! まだ、くたばってないな!?」

「熱斗君! 彩斗はどこに!?」

「ね、熱斗///」

「だらしないわね~。 しっかりしなさい!!」

「光、キサマの力はその程度ではあるまい?」

 

 デカオ、銀色、メイル、やいと、炎山が熱斗の周りに集まる。

 

「ウォォオオ!! 来たぜ、スバル!!」

「みんなで来たわよ!」

「シャキッとしろ! スバル!!」

「間に合って良かったわ」

「スバル君、来たよ!」

「ハッ! こんだけ敵がいると腕がなるぜ!!」

「星河 スバル、ここでくたばる事は許さん・・・!!」

 

オックス・ファイア、ハープ・ノート、ジャック・コーヴァス、クイーン・ヴァルゴ、ジェミニ・スパークW、ジェミニ・スパークB、ブライ・・・未来にいるはずのスバルの仲間達がダークロイド達の前に立ちはだかる。

 

「間に合って良かったわ。 スバルちゃん」

 その時、スバルのハンターVGに誰かが通信してきた。

 

「ヨイリー博士!?」

 スバルは通信してきたのがヨイリー博士だと分かるとハンターVGに視線を向ける。

 

『何っ! ヨイリーばあさんだと!?』

「そうよ、ロックちゃん。 ようやく完全なワープホールを作る事に成功してね♪ みんながそっちに行ってくれたのよ」

 

「まっ、そうゆうこった」

 シェードマンと対峙しているジャック・コーヴァスがニヤリと笑う。

 

「みんな・・・ありがとう!!」

 スバルは心の奥底から込み上げてきた気持ちを言葉に変える。

 

「フ、フハハハハハ・・・」

 その時だった。 今まで口を閉ざしていたDr.ガルナが不気味に笑ったのは・・・。

 

 

「仲間が集まったようだな、星河 スバル?」

 

「誰一人、欠ける事無くね・・・!」




【ウラ話】
スバル
「暁さん! 生きていたんですね!!」


「まあな。 ジョーカーの爆発で吹っ飛ばされて、ノイズウェーブを漂っていた時、ヨイリー博士がそれを見つけてティアが連れ戻してくれたんだ」

ウォーロック
『ケッ! オレとスバルが過去に行った後の未来でも、色々あったみたいだな!』

アシッド
『いえ、私とシドウが救出されたのは、貴方達が過去に行く少し前です』

スバル
「えっ!? それじゃあ、どうしてボク達が過去に行く時に居なかったんですか?」


「寝過ごした♪」

ヨイリー
「シドウちゃん達の事を言うのすっかり忘れちゃってたわ♪」

クインティア
「・・・・・・(黙秘)」

スバル・ウォーロック
「『ええぇぇぇ! なんじゃそりゃあ!!?』」
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