シズ・デルタに恋をしたナザリックの機動兵器   作:t-eureca

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皆さん新年あけましておめでとうございます。()
色々あって投稿遅れてしまいました、本当に申し訳ありません。
まだまだ粗が目立つ作品ですがこれからもよろしくお願いします。


第58話 決戦、ザイトルクワエ

マシンナーはビーハウスを起動させ、ザイトルクワエの周囲に散開するように指示を出す。

 

「ビーハウス、ザイトルクワエの周囲に散開しろ、奴の行動を逐一報告するんだ」

 

「「「「「「「……」」」」」」」

 

指示を聞いたビーハウスは一斉に飛び立った。マシンナーは傍らに控えるシズにジャガーノートの装着と作戦行動を支持する。

 

「シズはジャガーノートを装着して狙撃による支援を頼む」

 

「…了……解」

 

マシンナーの指示を聞いたシズは即座にジャガーノートを装着する。

 

「シズ、改良したジャガーノートの着心地はどうだ?」

 

「問題……ない…」

 

イアイは自分達の役割をマシンナーに聞いた。

 

「頭、儂らは?」

 

「お前らは待機…いやピニスンの護衛をしとけ」

 

「ウイ」

 

「承知したでござるよ!」

 

「よし、行動開始!」

 

「「「「「「「はっ!」」」」」」」」

 

「ん…」

 

 

 

 

目覚めた滅びの魔樹…ザイトルクワエは目立つ行動は起こしてなかったが、それでも低い唸り声を上げている。

 

『……』

 

「よおそこのデカい大木さん」

 

『……?』

 

そこにマシンナーが両腕を大きく広げながらザイトルクワエの前に現れた。

 

「ザイトルクワエ…って呼ばれてるんだっけか?俺はマシンナーってもんだ」

 

『…』

 

マシンナーの問いかけにザイトルクワエは答えないがマシンナーを認識しているようだ。

その証拠に木の枝を伸ばしてマシンナーを叩き潰しにかかる。

 

「お前に話があるんだがちょっと時間貰っても…」

 

「たく、あぶねぇな…」

 

(やれやれ、話が通じる相手ならそれで良いと思ったんだが…)

 

仕方ないと言ってマシンナーは手を上げる。

その瞬間先端にドリルが装着された弾頭がザイトルクワエに向けて発射された。

 

『……!?』

 

弾頭はザイトルクワエの巨大な体に命中し、先端のドリルが高速回転を始める。

 

「削岩弾着弾確認、目標の内部に進行させる…」

 

空中で指揮を執るソニックスレイヤーの指示の後に全ての弾頭のスラスターが勢いを増し、ザイトルクワエの内部に進行を始める。

弾頭は勢いよく内部に進行し、奥深く進んでいく。

 

『……!』

 

「目標の内部に進行確認。爆破させる…」

 

ソニックスレイヤーの合図の後、内部に進行していた弾頭は一斉に爆発しザイトルクワエの身体を内部から吹き飛ばした。

 

『…!!……!!』

 

「爆破確認、続いて撃て!」

 

その指示の後大量のアンカーが射出され、ザイトルクワエの身体を拘束する。

その後、ゴルドソウル率いる特機兵団が強襲を始める。

 

『!!』

 

「着弾確認!」

 

「特機兵団……抜刀!!」

 

「総員、突撃ぃ!」

 

「「「「オオオオオオオオ!!!!」」」

 

一斉にザイトルクワエに切り込み枝を切り落とし、攻撃する。

 

「巨兵隊、行け!」

 

全長15Mの巨大な鋼の巨兵の部隊がズンズンとザイトルクワエに突っ込んで行く。

青い巨兵の「ジプシー」が拳を振るい、巨大な円柱状の頭部を持った「チェルノ」が電撃を帯びた拳を叩き込む。

 

『………!!』

 

「させん」

 

「アンヘル…」

 

「承知…!」

 

マシンナーの指示で飛び出してくる大量の枝を迎え撃つかの如くアンヘルが降り立つ。

 

「<変形>フォールダウンモード」

 

するとアンヘルの全身の白いカラーリングに黒いラインが入り、左右に3対の翼が現れ、顔も凶悪な面構えになりツインアイが六つ眼に変形する。

 

変形した黒い翼から無数の赤い光線が発射される。

 

堕天の嵐(フォール・スコール)!!」

 

発射された赤い光線はザイトルクワエを貫き、魔樹の甲高い悲鳴が上がる。

 

「ほう、流石一撃では落ちませぬか?」

 

そこにゴルドソウルが勢いよく飛び出しザイトルクワエに殴りかかる。

殴った衝撃によるものなのか、ザイトルクワエはその巨体を大きく振るわせる。

 

「ぬぅおおおお!!」

 

右拳を叩き込んだ後、そのまま蹴りを叩き込んだ。

 

「どうりゃあ!!!」

 

ゴルドソウルの勢いに続くように両腕にブレードを装備させたドランザーもザイトルクワエに突撃をしブレードを突き刺し、電撃を流し込む。

 

「ガアアア!」

 

更に戦闘形態に変形したアルティマが急接近し巨大化した右腕で掌底を叩き込む。

 

「爆ぜろ!」

 

そしてそのまま押し当てた右手で至近距離から光弾を発射する。

ザイトルクワエは再び甲高い声をあげる。

光弾が命中した個所は大きく穴が開き煙が上がる。

 

「穴を開けた!シズ!」

 

「ん…」

 

ジャガーノートの大型レールガンを起動させザイトルクワエに目標を定める。

レールガンには貫通力の高い弾丸が装填される。

 

「殲滅波弾……」

 

己のスキルを使いレールガンから弾頭を発射する。

元々の攻撃力に加え、スキルにより攻撃力がより強化された一撃がザイトルクワエの身体に穴を開ける。

 

「……!…!」

 

「モード:アスラ」

 

そして近接戦闘用の形態である「アスラ」に変形し、拳にエネルギーを貯めて勢いよく打ち出す。

「豪熱ナックル!!」

 

赤いエネルギーの塊が先程開けたザイトルクワエの穴を広げる様に大きくする。

「……!」

 

ザイトルクワエはマシンナーを捕えようと多数の枝を使って攻撃する。

それを見たマシンナーは高機動型形態の「ゼファー」に変形しその枝をかわす。

 

「モード:ゼファー」

 

 

「なるほど…枝を使った広範囲の攻撃が奴のやり方か」

 

「枝が邪魔だな…」

 

そう言うとマシンナーは収納されている遠隔兵器でそれらを排除するべく射出する。

 

「シザービット、ソードビット」

 

「蹴散らせ…!」

 

マシンナーの指示でそれぞれのビットたちがザイトルクワエの枝を切り落としていく。

 

「よし、伐採…」

 

ザイトルクワエは切られた枝を再生させて再び襲い掛かってきた。

 

「……まだ生えるんかい!」

 

「マシンナー様!」

 

マシンナーがぼやいた後、アルティマが猛スピードでマシンナーの前に立ち枝をすべて切り落とす。

 

「よくやった」

 

「感謝の極み…!」

 

「言っとる場合かぁ!」

 

ゴルドソウルの突っ込みの通り、ザイトルクワエはまだ闘志が消えてなかった。

再び襲い掛かろうと動き出すザイトルクワエ。

 

『……!』

 

「ったく…」

 

「ローグ!」

 

「ダーインスレイヴ隊…外すなよ?発射…!!」

 

「命中を確認!」

 

「巨人部隊、殴り込め!!」

 

「「「「「………」」」」」

 

「ここまでは順調だな?」

 

「はい、予想以上に生命力はありますが、時間の問題でしょう」

 

「そろそろだな…ディアボロス!」

 

『はっ!』

 

マシンナーの命令で下半身を巨大な蜘蛛の様な姿に変形させザイトルクワエに突貫し組み付く。

そこに巨大なアームをザイトルクワエに突き立てた。

 

『ヌウゥゥゥウゥゥゥウ…!』

 

『……!』

 

ザイトルクワエは抵抗しようと枝を振り回すが、ディアボロスはそんなのお構いなしに自分の細胞を流し込む。

 

『侵食してやる…』

 

『……!…!』

 

ザイトルクワエはディアヴォロスに更に枝を巻き付けて引き剥がそうとするがそれを鬱陶しいと思ったのかディアボロスは蜘蛛の胴体から刃のついた触手を出し、枝を切断する。

 

『無駄だ、観念して我が眷族に…!?』

 

ザイトルクワエを侵食しているディアヴォロス、しかし侵食している時に僅かな違和感を感じた。

次にその瞬間銀色の刃が飛んできてディアヴォロスの両腕を切断した。

 

『なに…?』

 

切断された両腕を再生させ、一旦ザイトルクワエと距離を取る。

ザイトルクワエは全身を銀色に変色させていく。

巨大な樹目の身体も金属に変貌していく。

 

「…!あれは!」

 

「ナノメタルだと…?」

 

身体を金属に変化させていくとザイトルクワエ自身の身体も変化……いや変形していく。

枝の先端がドリル状に代わり、またアーム状の形に変形する。

 

「姿が変わっていく!」

 

口にあたる部分が変形していき、巨大な鰐の様な頭部が出現した。

顔に赤い目が6つ、巨大な口に生える鋭利な牙な鋸刃の様なギザギザがある。

 

『キァァァァァァァァァぁああアァァァ!!』

 

ザイトルクワエは枝でディアボロスを拘束し、更に巨大な口でディアボロスに食らいついた。

食らいついた部分からディアボロスに侵食し始める。

 

『ちぃ、この…』

 

『俺を取り込む気か?舐めた真似を…!』

 

腕を巨大な爪にして頭部を引っ掻くが即座に修復し侵食を続行する。

 

『アアァァアああぁぁあああああぁあああ…』

 

ザイトルクワエは悲鳴のような咆哮を上げる、しかしザイトルクワエもこのまま大人しく侵食されるつもりは無かった。

 

『調子に乗るなよ?金属になっても木は所詮木だろうが!』

 

激昂したディアボロスは自身のスキルを使い、ザイトルクワエの周囲に自分の頭部を模した大蛇の様な眷属を出現させ一斉に攻撃させる。

 

『俺は悪魔の機械だ!!』

 

ディアボロスが攻撃した後、何かがザイトルクワエの顎を切断し、超音波による攻撃を始める。

ディアボロスを拘束していた枝は音波による振動により亀裂が走り、粉砕される。

 

『アンヘル…』

 

身体を元の大きさに戻したディアボロスはザイトルクワエから距離を取る。

その隣にアンヘルが着地した。

 

「貴方が侵食されそうになるとは…」

 

『ふん…』

 

ディアボロスは侵食されていた部分を修復する。

ザイトルクワエは多くの金属化した枝を振り回す。

 

 

「シズ!」

 

「あ…」

 

その一つがシズに向かう。

シズは回避しようとするが間に合わない。

 

(ま…ずい…)

 

だが<アスラ>に変形したマシンナーがサブアームを展開し、合計六本の腕でシズに襲い掛かる枝を粉砕する。

そしてすべて砕いたのを確認し、シズの無事を確認する。

 

「マシンナー…様…」

 

「無事か!?」

 

「ん……問題…な………い」

 

「良かった(あの野郎…)」

 

マシンナーが安堵していると再びザイトルクワエの枝が襲い掛かってくる。

 

「後ろ…来る……!」

 

「ちっ…!」

 

マシンナーは再びそれらを迎撃し始める。

ある程度それを捌き切ったがそれでもザイトルクワエは直ぐに再生をする。

 

「面倒な事になったな…」

 

『マシンナー様…』

 

そこにディアボロスがマシンナーの元にやってくる。

マシンナーはザイトルクワエに侵食されかけたディアボロスに体の調子を聞く。

 

「身体は?」

 

『多少侵食されましたが問題はありません、戦えます』

 

「そうか、だがこれは予想外だったなまさかナノメタルを仕込んでたとは…」

 

元々中にあったナノメタルが自分達の攻撃で危険と悟り、起動したのだろうか?とマシンナーは一人考える。

するとアルティマを始めとした他の隊長達も隣に着地する、アルティマは敵の危険性を告げ他の隊長達もお互いの意見を出し合う。

 

「マシンナー様、このままですと奴がこの森や我々を侵食する可能性があります」

 

「高威力の武器を解禁してやりたいが、この森の中だとな…」

 

「それでは奴を引っこ抜くというとは?」

 

「いや、それはちょっと馬鹿な発想だと思うんだけど…」

 

ゴルドソウルの意見に突っ込みを入れるアルティマ、だがマシンナーは少し考えこみ何かを思いついたような顔をする。

 

「引っこ抜くか…いけるかもしれん」

 

「え?」

 

「お前ら、このままじゃ面倒な事になってしまう。だから早期決着で奴を倒す」

 

それを聞いたマキナの面々はマシンナーの次の言葉を聞く。

 

「というと…?」

 

「デカいのにはなぁ……デカいのをぶつけんだよ!!」

 

それを聞いたシズ、イアイ、ハムスケを除くマキナの面々は目を見開く。

特にアルティマが「まさか…」と呟いた。

 

「…え?」

 

「まさか…あの形態ですか?」

 

(あの…形…態…?)

 

『アアアアアアアア…』

 

遠距離からの攻撃を受けながらザイトルクワエはナノメタルで修復し逆に枝の形状をドリル状にしそれを射出する。マキナはそれを捌きながら徐々に距離を取っていく。

次第にマキナは森の奥へと下がっていった。

 

『……』

 

ザイトルクワエは追撃をしようと枝を延ばすが、不意に地響きと音が響いた。

 

ズン!!

 

『……?』

 

「ズン…ズン…ズン…!!」という音が次第に大きくなりその音の主が自分に近づいてくるのをザイトルクワエは確信する。

 

くる――――!!

 

次の瞬間巨大な腕が凄まじい勢いでザイトルクワエを殴りつける。

 

『!!?』

 

その後、また別の拳がザイトルクワエの身体に叩き込まれる。

 

『やっぱり…デカい化け物には巨大ロボだな…!』

 

そこには漆黒の鋼の巨神が立っていた。

巨大なザイトルクワエに引けを取らない巨大な身体、背中には大型の砲が二門ついており、胸部には三連荷電粒子砲がついている。そしてその身体に見合った肩に二連装砲を装備している巨大な両腕、そして同様に大型化した脚部に三連ミサイルポッドが装備されている。

 

『悪いな、ただの木だったらもう少し手加減してやるつもりだったがそんなの出されたらこっちもそれなりに力を出させてもらう』

 

その巨体に似合わぬ機敏な動きでザイトルクワエに接近し、その巨体を活かした体当たりを叩き込む。

ザイトルクワエの巨体は大きく揺れた。

 

『…………!!』

 

『今日は木こり日和だ…!』

 

一方マシンナーの戦闘地から離れた所でマキナ達はそれを見守っていた。

勿論只見ているだけでなく、観測用のドローンを飛ばしてマシンナーとザイトルクワエの戦闘を観測している。

 

「……隊長」

 

「何?」

 

「マシンナー…様の……あの姿…」

 

シズの質問を聞いたアルティマがマシンナーのあの形態の事について説明をする。

 

「……マシンナー様のもう一つの切り札だよ、マシンナー様自身の全能力を無条件で使える<機神>とは違い耐久力と攻撃力のみを極限まで強化させた姿…<巨神(ギガンティック)>だよ…」

 

「…シャルティア様…と……の…戦闘…では……出さな…かっ……た…」

 

「いや出せるわけないでしょ…」

 

「闘技場ぶっ壊れるって…」と突っ込む。

一方マシンナーの姿を見ていたイアイ、ハムスケ、ピニスンは其々様々な反応をする。

 

「はぁ…デっかぁ……」

 

「で、デカいでござる」

 

「……」

 

イアイはその巨体に仰天し、ハムスケは狼狽し、ピニスンは硬直してしまっている。

その間にもマシンナーとザイトルクワエの戦闘は続いていた。

マシンナーが肩の二連装砲から貫通力の高い徹甲弾を連射する。

徹甲弾はザイトルクワエの身体に穴を開けるがナノメタルで修復していく。

ザイトルクワエは枝を伸ばしマシンナーを拘束する。

 

『野郎…いい加減…』

 

マシンナーは腕のコースクリューを回転させ、枝を強引にねじ切ってザイトルクワエを掴む。

ザイトルクワエは枝を尖らせマシンナーを串刺しにしようとするが持ち前の頑強さはそれを全く通させない。

 

『引っこ抜かれろてんだぁ!!』

 

その両腕の出力を上げ、ザイトルクワエを投げっぱなしジャーマンの要領で引っこ抜く。

「ズゥン…!」と音と振動が辺りに起こった。

 

『…………!…?…』

 

引っこ抜かるなど一度も経験していないザイトルクワエは困惑し混乱する。

その間にマシンナーは立ち上がりザイトルクワエを掴む。

 

『おいザイトルクワエ、お前空を飛んだことはあるかい?』

 

『…?』

 

『行くぞ!』

 

マシンナーは全身のスラスターを吹かしてザイトルクワエを掴んだまま上昇する。

 

(取り合えずコイツの身体の半分を残して、残り半分は始末するか…)

 

その間にもザイトルクワエは抵抗するがマシンナーは意に介さずザイトルクワエをどうしようかと考える。

そしてザイトルクワエを真っ二つにし、脅威となる上半分を消滅させるという方法を思い付いた。

 

『行くぞ!でぃやぁ!!』

 

ザイトルクワエを回転を加えて投げ、巨大化したマシンナーに見合ったサイズに巨大化した斬艦刀を握る。

そしてそのまま勢いよくザイトルクワエに斬艦刀を叩きつける。

 

『斬艦刀……』

 

そして斬艦刀の柄を延ばし、スラスターを全開にしてザイトルクワエに切りかかる。

 

『……暴風怒濤!!』

 

ザイトルクワエを横薙ぎに豪快に切断、左手にザイトルクワエの下半分を右手にザイトルクワエの上半分を握る。

 

『……!…!?』

 

『とどめだぁ…塵一つ残らず消し飛ばす…!』

 

そして胸部の荷電粒子砲をフルチャージさせる、極大の真っ赤なエネルギーが蓄積される。

 

『ファイナルブレストォ……ノヴァアアアァアアアァ!!』

 

真っ赤な破壊の奔流がザイトルクワエ(上半分)に襲い掛かる。

最初は原型を保っていたザイトルクワエだったが瞬く間に消滅した。

 

『汚ねぇ花火だ!……なんてね?』

 

マシンナーはザイトルクワエの下半身を持ちながら降下、元の大きさに戻る。

駆け寄ってきたアルティマにディアボロスにザイトルクワエを侵食するよう命じる。

 

「マシンナー様!」

 

「ああ、アルティマ。ディアボロスを呼んできてくれ、コイツを侵食させる」

 

「かしこまりました!それと見てほしい物が…」

 

「ん?なんだ?」

 

「あれを…」

 

アルティマが指さした場所はザイトルクワエが生えていた場所。

マシンナーはディアボロスにザイトルクワエの下に向かわせ侵食するよう命令しアルティマの指さした方に向かう。

 

「なんだありゃ…?」

 

そこにあったのは何かの金属で構成された何かだった。

アルティマはそれがザイトルクワエの下にあった事を説明する。

 

「マシンナー様がザイトルクワエを引き抜いたその跡地から見つけました」

 

いつの間にマシンナーの隣に来ていたシズがマシンナーに話しかける。

 

「シズ…」

 

「あれ……どう…見ても……」

 

「ああ、機械系異形種だな。多分自動人形…」

 

金属の光沢、そして人型に近い上半身を見て埋まっている者が自分達と同じ機械系異形種と確信する。

 

「マシンナー様?」

 

「掘り出すぞ」

 

「はっ!」

 

マシンナーの指示を受け、アルティマはすぐにソニックスレイヤーの機動兵団から掘削に長けたものを呼び出し、それを掘り出しマシンナーの下に届ける。

白銀の色で塗られた極めて人に近いボディー、頭部には防護用のバイザーらしき物が装着されており、下にはツインアイのカメラが付いている。

マシンナーは掘り出された機械系異形種を見て、通常の機械系異形種のモンスターではないことを確信する。

 

「……完全な機械系異形種だ、しかもただの機械系異形種じゃない」

 

(この前見た改造人間のような奴じゃない、NPCか?それとも…)

 

それをスキャンしているとマシンナーはある事に気付く。

心臓の音と心拍数が確認された。更に頭部には人間の脳があり、機体内部にも一部の臓器が存在していた。

 

「ん?生体部分があるだと?じゃあこいつは改造…」

 

マシンナーがそう推測していると急にその機械系異形種が動き出し、マシンナーに襲い掛かる。

 

「!!」

 

機械系異形種は徒手格闘での連続攻撃からの衝撃砲をマシンナーに叩き込む。

然程のダメージではないがそれなりに効く。

 

「ぐっ…!?」

 

「マシンナー様!」

 

「貴様!」

 

ゴルドソウルが機械系異形種に殴りかかろうとするがマシンナーが制する。

 

「よせ!」

 

「落ち着いてくれ我々は敵じゃない、たまたま君を見つけて…っと!」

 

なんとか話し合いをしようとするが相手は聞くつもりはないと言わんばかりに攻撃をしてくる。

 

「て、聞いてくれよ…」

 

機械系異形種は肘のブースターを使い加速をつけ、拳をドリル状に変形させて攻撃を繰り出した。

マシンナーはドリルを掴み受け止める。しかし、機械系異形種はドリルを射出する。

 

「ちっ…力はあるな」

 

機械系異形種はそのまま追撃を掛けようとマシンナーに突っ込む両方の掌からエネルギ-をチャージし始めた。

マシンナーは構えるが、その前に何者かが立った。

 

「……!」

 

「シズ!?」

 

それはジャガーノートを纏ったシズだった。

手のひらから発射されたエネルギーをジャガーノートで受ける。

しかし次第に、押され始め、最後には吹っ飛ばされてしまう。

 

「……ぐ…」

 

マシンナーはシズを受け止めジャガーノートのハッチを無理やり開く。

 

「おいシズ大丈夫か!?シズ!!」

 

ハッチを強制的に開けるとシズは顔の人造皮膚が少し破け、多少の怪我を負っていたが、深い傷は負っていなかった。

 

「…!!?」

 

「私自身の…損傷……軽……微…」

 

「攻撃力…予想……以上…」

 

「着て…なかったら……やられて…た…」

 

「っ…そうか…回復用のリペアユニットだすぐに…使え…」

 

マシンナーはゆっくりと立ち上がりアルティマを呼び出す。

 

「アルティマ、シズを頼む…」

 

「はっ…」

 

「それと少し離れていろ…ちょっと……嫌…」

 

「完全にキレたぁ!!!!!!!!!」

 

マシンナーはそういうと自身の身体を凄まじい勢いで変形させ最終形態である<機械神《デウス=エクス=キナ》>と変形し追撃をしてきた機械系異形種の突きを受け止める。

 

「!?」

 

「おい…お前」

 

「シズに……シズに何してくれてんだオイ……!」

 

普段は金色のラインだがマシンナーの激情を表すように、真っ赤な赤いラインになっていた。

<精神作用効果無効>も発動しているが精神が治まるどころか逆に怒りが上昇していく。

 

「!」

 

拳にナックルを装着し肘のスラスターを全開にして<エルボー・ロケット>を叩き込む。

マシンナーの拳は深々と機械系異形種の胴体を凹ませる。

更にそのまま<ターボスマッシャーパンチ>(ロケットパンチの強化版)を発射する。

 

「!!」

 

機械系異形種はそれを躱すが左腕に掠めた瞬間、左腕が根元から抉られた。

機械系異形種が驚愕するような顔?していると斬艦刀を構え背中の翼からエネルギを―放出し光の翼のようにしてすさまじい速度で突っ込んでくる。

 

「…!」

 

機械系異形種は左腕を再生させ腕を機関銃に変形させ肩からミサイルランチャーらしきものを展開しマシンナーに向けて一斉掃射する。マシンナーは質量のある残像を出しながら回避し剣を正面に構えて突撃する。

 

「!!!!!!!?」

 

「…」

 

そのまま正面から斬艦刀で刺し貫き、そのまま叩き切ろうとしたが、機械系異形種は貫かれた部分を何かで斬艦刀ごと接着させる。

 

(ナノスキン…?いや、後で考えよう。むしろ再生持ちで良かった…)

 

機械系異形種は両腕をチェーンソーにしてマシンナーの首に切りかかるが火花が散るだけで全くの無傷だった。

マシンナーはその両腕を掴み発光させ粉砕し、拳を握る。

 

「思い切り…ぶっ壊せるからなぁ…!」

 

すると拳から光が発せられエネルギーを貯め始め拳が人間ならば目を覆うほどに光は強くなる。

そして後ろの翼を再び展開しエネルギーを放出する。

 

「機神…」

 

拳を握る力を強くさせる。拳は凄まじい赤いエネルギーで溢れていた。

そしてマシンナーはそれを放った。

 

「紅蓮壊拳…!!」

 

赤い拳を顔面に叩き込まれた機械系異形種は衝撃で斬艦刀からすっぽ抜け凄まじい速度で吹き飛ばされる。

マシンナーはそのまま追撃を掛けるために<量子化>をし、機械系異形種の背後をとり、蹴り上げる。

 

「…!?……!」

 

蹴り上げられた機械系異形種は空中でなんとか体勢を立て直す。

そしてマシンナーの姿を確認するため周囲を見渡す。すると高速で何かが自分の頭上に上がった。

 

「!」

 

「終わりにしてやる…!!」

 

太陽を背にしたマシンナーは全身から走っていた赤いラインを紫色のラインに変色させる。

そして右足に黒い光を発しながら機械系異形種に向けて凄まじい速度で蹴りを放った。

 

「……!」

 

それを見た機械系異形種は恐怖を感じたのか、全身から武装を展開しマシンナーに向けて一斉発射する。

マシンナーは構わず進む。弾丸やミサイル、ビームを勢いで突き破り、機械系異形種に蹴りを叩き込む。

そしてそのまま地上に急速落下、凄まじい轟音と衝撃が走りクレーターを作り上げた。

 

「…ッ……ッ!……」

 

「<ハザード・インパクト・スマッシュ>……」

 

スキルの名前を良い、機械系異形種から足を話す。機械系異形種は全身から火花が散り銀色の装甲は所々ひび割れ、オイルが溢れ出ていた。

 

「……ふう」

 

漸く精神作用効果無効が効き、<機神>から通常の形態に戻る。

 

「とにかく、一度アインズに報告するか…」

 

暫くするとアルティマ達が大急ぎでマシンナーの下に集まり、機械系異形種に応急処置を施してナザリックに送る準備を始めた…。

 




用語解説

・<巨神(ギガンティック)> <機神>とは違うマシンナーのもう一つの切り札。全スキルを無条件で使える&全能力の上昇の<機神>とは違い、マシンナー自身の攻撃力と防御力のみを強化させている(単純な攻撃力と防御力ならばこちらの形態の方が上)。巨神の名の通り、ザイトルクワエに引けを取らない位の巨大な姿になっており、ただでさえ高い防御力が更に高くなり全身に装備された武器で敵を圧倒するのがこの姿での通常の戦術。本来は大量の敵や巨大ボスを相手にするのに使われている。

・ザイトルクワエ(ナノメタル強化) <マキナ>との戦闘中に突如ナノメタルで変異したザイトルクワエ。元々高いHPを誇っていたがナノメタルによって高い防御力と再生能力を獲得。ナノメタルの形状変化能力と侵食能力で<マキナ>を苦しめたが<巨神>となったマシンナーに真っ二つにされ半分を消滅させられる(残り半分はディアボロスの眷属になった)。

・機械系異業種? ザイトルクワエが生えていた場所に埋められていた機械系異業種。生体反応が出ていたので改造人間(サイボーグ)と思われている。マシンナーと交戦をするもシズに傷を負わせた為、本気でキレたマシンナーの手によって大破寸前にまで叩きのめされる。
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