ちょっと暗いお話になっております!
そして受験生なので更新は激遅に…(´;ω;`)
申し訳ありません!!
目の前に倒れているのは、唯一自分に心を開いて、心を開かせてくれた少女。
ざあざあと雨降る中、少年の心には、とある感情が生まれる。
憎い。憎い。
それは、自分を見失ってもおかしくないほどの――――――…
大きな復讐心。
―――――――――――
――――――――――――――――――
「僕はボーダーに入りたいんだ!!」
満月が輝く夜、一軒の家から響く大きな声が聞こえる。表札には、「三条」と書かれている。この辺りでは有名な、そして忌み嫌われている家だ。
『青い髪と感情によって変わる瞳を持つ悪魔』を産んで育てている悪魔の家。僕の家はいつしかそう言われるようになっていた。
「ダメに決まっているでしょう!!あなたはこれ以上私たち三条家に恥をかかせるつもりなの!?あんたが死んでくれるなら本望!けれど、あなたがこれ以上表に出ることによってまた三条家に被害が出る!!」
僕は小学生だけど、それでも英才教育を受けてきた僕だ。この人が僕のことを嫌いで、僕を息子として見ていないこともわかった。
「っ、なら僕は家を出て行く!この姿は誰にも見せないし、もうあなた達とは関わらない!!それなら許してくれるでしょ!?」
くせっ毛でふわふわと揺れる青い髪を掴み、赤い瞳を指差しながら叫ぶ。
「まあまあ、そこらへんにしないか。」
そう言って奥から出てきたのは瞳を細くして、温厚に微笑んでいる祖父だ。一見僕にも味方しているように見えるが実際は違う。ただ僕を恐れ、僕が癇癪を起こさないように振舞っているだけ、僕はこの人が一番嫌いだ。
「おじさま…」
厄介な人が来た、そんな目で祖父を見る。この人は三条の力が欲しくて嫁いできたらしいから、現当主である祖父には強く当たることができない。
「そこまで言うのなら、君には家を用意しよう。毎週お金も振り込んであげる。ただし、君の戸籍は作り変える。それでどうだい?」
この期を逃すものかというように条件付きで事を提示する。それは僕のにとってとてもありがたいものだった。
「いいよ、それでいい。ボーダーに入れるならなんだって…」
そう言って拳を握る僕の脳裏にかすめるのは、僕の心を映し出したようにとめどなく降り続く雨に、大切な人を中心に広がる赤い血だまり。それは僕から落ちていく透明な涙によって波紋を広げていく。そこまで思い出して、はっとし、頭を振る。
「君の名前は何にしようか。」
未だに温厚な笑を保ったまま問いかけてくる。僕の名前は『三条 千尋』でも、この名前で呼ばれたことなんて一度もない。目の前にいる母にだって一度も。
「…蒼井 幸。」
あの子が付けてくれた、あの子の形見の名を。これからの僕の戒めとして。
「ふん、あんたに『幸せ』なんて、笑えるわね。」
なんて言われたっていい。これは僕の決めた道で、誰にも覆されることなんてない。これはあの子が決めてくれた、僕の大事な僕だけの名前。
「こらこら…じゃあ、「三条千尋」改、「蒼井幸」くん。君が幸せに生きてくれることを願っているよ。」
ああ、
「…これまでありがとうございました。」
これが初めて名前を呼んでくれた日になるなんて、なんて皮肉な話だろう。
僕は、僕自身を皮肉げに嘲笑った。
これが、僕の物語の幕開け。
よくわからなくなってきた…((