東京レイヴンズ~俺の名は土御門夜光~   作:ぶるーちーづ

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再界

「すんません、塾長、いい加減時間も押してますけど、まだかかりそうですか?」

「あら、お待たせしてごめんなさい。ちょうどよかったわ」

 

「こちら、大友陣先生、あなたたちの担任の先生よ 」

 

振り返った春虎は、彼を『視て』理解する。彼が相当な手練れだと。以前の大連寺鈴鹿が、十二神将と呼ばれるのであれば、彼も間違いなくそれであろうことを確信した。

 

「取り敢えずいこか、教室でみんな待っとるし」

 

その一声で、春虎たちは、教室に向かった

 

 

 

 

「おっかないやろ、あの塾長」

 

「この中は、ぎょうさん塾長の式神がおるさかいな、サボるんなら気つけや。隠行でも使わんと無理やけど」

 

 

塾長室をでたあと 、春虎たちは、塾長の陰口と、サボりかたを教わっていた。式神がいっぱいるなら、その言葉も聞かれてるんじゃという疑問は抱いたが無視しておいた。そんなこんなであっという間に教室へ

 

「ここや」

 

ドアの向こうから騒々しい気配が伝わってきた。

 

「いやーお待たせお待たせ。皆さんお待ちかね、転入生をつれてきたで~」

 

 

 

 

 

 

「はい、注目。今日からこのクラスに加わる、土御門春虎クンと阿刀冬児クンや。はい二人とも挨拶」

 

「土御門春虎です」

「阿刀冬児です」

 

 

簡単な挨拶から始まった自己紹介は、つつがなくおわり、いつの間にか授業が始まっていた

 

 

 

 

 

 

「それにしてもお前のその姿は見慣れないよな」

 

春虎が夏目の服装を見てそう言った。

 

彼女は土御門家のしきたりだと言ったが、彼の知るしきたりにそんなものは、存在していない。まぁ、彼が死んでから加わったというのも考えられるが、

 

竜の陰の気と、女性の持つ陰の気を組み合わせて、男性のもつ陽の気にする、というこの技は、確実に度を越えている。ごまかす相手は、そこらの有象無象でないことが容易に分かった。

 

「まぁいいだろ、これから、慣れてくれ」

 

言葉まで男っぽくしている。さすがは夏目だと、春虎も笑って答える。

 

「そんなことより、春虎、彼女のことは気にしないでいいからね」

 

夏目のいう、彼女とは、同じクラスの少女、倉橋京子のことだ。自己紹介のときも、授業や合間の時間やけにからんできまのだ。

 

「倉橋か……」

「そう、彼女は、塾長のお孫さんであり、現陰陽庁庁官の娘でもある」

「そして、倉橋は土御門の派生にある。僕たちの親戚にも当たるわけだ」

「あいつ、前からそうなのか?」

「うん、以前から僕のことを目の敵にしてるようだけど……ここまで頻繁なのははじめてかな」

 

 

そう二人が話す横では、冬児がクラスの連中に話しかけていた。さすがは、冬児、取り入るのはすごくうまい

 

すると、「夏目くーん」と夏目を呼ぶ声がかかった

見れば教室の入り口に男の人がたっている

 

「ごめん、今ぼく特別なカリキュラムを受けてるんだ」

 

そう言って、立ち上がると、颯爽と教室を出ていった。

 

「夏目くん、呪捜官の取り調べをうけてるんだって」

 

一人になった春虎に、話しかけてきたのは、冬児と彼に捕まっていた少年ーーー百枝天馬だった。

 

 

 

 

 

 

「ちょうど二日前くらいだったかな、夜行信者たちが夏目くんを襲うっていう事件があってね」

 

それを聞いて春虎は思った

 

(相変わらず誰にも頼らないんだな)

 

それをきっかけに春虎と冬児は、クラスの様子を知ることができた。

 

 

 

陰陽塾には、全国から集まる塾生のために、寄宿寮が用意されている。

 

転入生である春虎と冬児も、そこの部屋を借りていた。夏目は事情が事情なので、違うところに部屋を借りているらしい。トイレはどうしてるんだろうか

 

 

既に知ってることをひたすら聞かされることの苦痛を知った春虎は、その疲労に任せて、自らの部屋のベッドにたおれこんだ。

 

「つかれたぁ」

 

 

暫くボーッとしてると、父親にもらった式符のことを思い出した。土御門に仕える式神なら自分が知っている可能性もあるが、取り敢えず確認しておかないといざというとき不味いから、とバッグの中をまさぐり出した

 

 

そして、一枚の式符を探しあて、手に持つと唱えた

 

「出てきてくれ」

 

 

そう唱えた瞬間、隠れていた霊気が、ボンッという音と煙と一緒にあらわになる。

 

後ろだ。

 

春虎が振り替えるとそこにいた

 

小さな子どもが正座して、両手を畳について平伏していた。

 

「…………は?」

 

 

いや、それだけではない。それには、尻尾と耳がついていた。それも、どこか見覚えのある

 

(これは、犬……か?)

 

そして、顔を伏せていた子どもが顔をあげた

女の子だった。

綺麗に揃えられた前髪に、白粉でも塗ったような白い肌。顔立ちは年相応ながら、まるで命を吹き込まれた一抹人形のように細部まで精緻に整っている。

 

それを見た瞬間、春虎の、いや、夜光としての記憶が巡る。遠い過去の話、本家の自分が、暗い部屋に閉じ込められていた、彼女を外に連れ出した時のこと、そして、自分がつけたなまえのこと。

 

 

「混………………なのか?」

 

 




少しこれから先、更新ができなくなりそうなので、これから連続投稿しまくって、かきためてる文は全部放出します。

とりあえず、二章、原作二巻まではかんけつさせるつもりです
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