『リリなの』の世界、その可能性の一つを書いてみた。   作:帆金 焔

4 / 5
雪が降らないから、雪掻きしなくて楽!‥‥‥‥でもやっぱ寒い!


俺がジュエルシードを発動させてしまうのも『可能性』の一つである。

 琥珀side

 

「ぐっ‥‥‥!?」

 

 ジュエルシードの猛攻は止まらない。

 今のところ、防げてはいるが確実に押されている。

 

 

 その時だった。

 

 

 俺の背後で、眩いピンク色の光か柱のように空へと昇る。‥‥どうやら、なのはちゃんの準備が整ったらしいな。

 

「琥珀さんっ!」

 

 俺の名前を呼ぶなのはちゃんの声を聞き、俺は自ら障壁を解除して一気にジュエルシードとの距離を詰める。

 

「これでも喰らっとけ!全力全開のーーー!!」

 

 全力で、魔力を右手の拳一点に集中!こんな時って、何か技名叫んどいた方が良いよな‥‥‥‥‥‥よしっ!

 

「『激天昇っ!』」

 

 ぶっちゃけ、ただのアッパーだが‥‥‥‥‥‥うん。技名を叫ぶのも悪くない、癖になりそうだ。

 

「今だ、なのはちゃん!」

「はいっ!」

 

 なのはちゃんが持つ杖みたいな物、アレがデバイスとやらなんだろう。デバイスを構えるなのはちゃんの足下に、ピンク色に輝く魔法陣が現れる。

 

「リリカル・マジカル!我 忌まわしき彼の器を封印する!ジュエルシード、ナンバーⅩⅩⅠ、封印!」

 

 ジュエルシードの足下と頭上に魔法陣が現れ、ジュエルシードを挟み込むように重なりあう。

 そして、後に残ったのは青い宝石のような物だけだった。

 

「ふ、封印‥‥完了です‥‥!」

 

 ユーノ君の言葉で安心したせいか、俺もなのはちゃんも同時に倒れ込んだ。

「なのはっ!?」

「琥珀さんっ!?」

 

 俺のところにはすずかちゃんが、なのはちゃんにはアリサちゃんが駆け寄ってきてくれた。

 

「琥珀さん、大丈夫ですか?!」

「ははっ‥‥‥はははっ‥‥‥‥な、何とかね‥‥‥」

 

「ったく‥‥、心配させんじゃないわよ‥‥」

「にゃはははっ‥‥‥ご、ごめんね‥‥」

 

 なのはちゃんはアリサちゃんに支えられながら、俺はすずかちゃんに肩を借り、何とか立ち上がってジュエルシードに近づく。

 

「これが‥‥‥あの化物の正体?」

 

 拾おうとするアリサちゃんにユーノ君が待ったをかける。

 

「ちょっ‥‥‥き、危険だから、封印できてるとはいえ触らないでください!」

「わ、分かってるわよぉ‥‥。で?具体的には何なの、これ」

「‥‥使用者に幸福をもたらし、願いを叶えるとされているロストロギア、『ジュエルシード』」

 

 願いを‥‥叶える‥‥?

 

「ただ‥‥‥、一歩でも使い方を間違えると‥‥‥」

「さっきみたいな化物が生まれたりするってわけ?」

「或いは、使用者自身がああなる可能性もあるんです‥‥」

 

 願いを叶える、か‥‥。

 俺、童貞以前の問題で、女の子と手ぇ繋いでデートしたことすら一度も無いんだよなぁ‥‥。

 ──出逢いが欲しい!とか願ったら叶えて‥‥‥あぁ、いやいや。うん、止めとけ止めとけ。

 ジュエルシードの危険性は俺達、直に見たばかりじゃん。それなのに、わざわざその危険物に頼るなんて馬鹿げてる。

 俺はジュエルシードを拾い上げ、

 

「ほらよ、ユーノ君。ちゃんと保管しとけ」

 

 ユーノ君に投げ渡した、『つもりだった』。

 

「──あ、あれ?」

 

 ヤ、ヤバい‥‥。

 

「琥珀‥‥さん‥‥?」

 

 ヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバいヤバい‥‥‥‥!?!?

 

「‥‥ど、どうしよう、ユーノ君‥‥。ジュ、ジュエルシード‥‥‥‥『俺の手から離れないんだけど』‥‥‥」

 

「「「「えぇっ!?!」」」」

 

 ゴォォッッ!!

 

 本格的にヤバくなってきた。

 封印が完了してるはずのジュエルシードから溢れる眩い光、膨大な魔力が強風を起こす。そして、事態を予測しなかった方向へと進め始めた。

 

「そ、そんな‥‥!?封印は間違いなく成功したのに‥‥!?琥珀さん、一体何を願ったんですか!?ジュエルシードは恐らく、貴方の願いに反応してるんです!!」

「お、俺の‥‥?!」

 

 たかだか、異性との出逢いが欲しいって思ったぐらい‥‥‥‥まさか!?それを叶えるつもりか、ジュエルシード!?

 ま、待て待て待て待て!!冗談だって!!別に俺、本気で願ったわけじゃないんだ!!

 

 

 

 

 

 

 

《使用者ノ願望ヲ承認。術式ヲ実行シマス》

 

 

 

 

 

 

 

 マジかっ!?!?ど、どうすんだよどうすんだよ!?これ、どうすれば止まるんだ?!?!

 

「なのはちゃん、ユーノ君!!何でも良いから早─────っっっ!?!?!」

 

 突如、ジュエルシードを持つ手から激痛が全身を駆け巡る。

 

「────────────────────────────っっっっっっっっっっっっ!?!?!?!?!?!」

「「「「琥珀さんっ!?!?!」」」」

 

 遂には立つことも出来なくなり、ならばせめて、何が起きてもなのはちゃん達を巻き込まないようにと、俺は這ってでも離れようとした。

 

 

 

 

 

 

「ぐっ‥‥‥‥‥がっ‥‥‥‥‥‥────────っっっっっっ!!!!!!!!」

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 ヤバい‥‥‥‥俺‥‥‥‥死ぬのかな‥‥?

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

  1. 目次
  2. 小説情報
  3. 縦書き
  4. しおりを挟む
  5. お気に入り登録
  6. 評価
  7. 感想
  8. ここすき
  9. 誤字
  10. 閲覧設定

▲ページの一番上に飛ぶ
X(Twitter)で読了報告
感想を書く ※感想一覧 ※ログインせずに感想を書き込みたい場合はこちら
内容
0文字 10~5000文字
感想を書き込む前に 感想を投稿する際のガイドライン に違反していないか確認して下さい。
※展開予想はネタ潰しになるだけですので、感想欄ではご遠慮ください。