その後俺らは防衛本部から出た後、車で俺の新居に向かっていた。
「まさか車で連れて行ってもらえるとは思わなかった。しかも運転手つきだし助かった。」
「礼ならいいよ、たいしたことじゃないし。」
そのまま俺は希美から今後のことについての説明を受けた。学校のことや東京の生活事情、加え仕事のことについての説明だった。
「これで説明は終わり。都会で世話人なしで暮らすのは大変だから頼るときは頼ってね。」
「で、その顔から察するにまだ話すことが残って
そうなんだが?」
顔がすごくにやけてる。
「家についてからのお楽しみ。百聞は一見にしかずって言うし。ここでだらだら話すよりはそっちの方がいいかなって思って。」
「・・・」
さらににやけた。ものすごく嫌な予感しかしない。俺の脳みそがそう警告している。
この流れでこいつのこの表情、このパターンでいいことがあった試しがない。
「はぁ」
ここでようやく前の自分のことを思い出した。そしてそのときの願いがどれだけ間違っていたのかを自覚した。
新東京から車で数十分、旧東京渋谷区、そこにあるこのマンションの一室が俺の新居らしい。余談だが旧東京とはいっても新東京が政府関係者以外立ち入り禁止なので実質上日本の経済の中心地で人口ももっとも多いのだが。
俺は車からおり、運転手に礼をするともう一度希美にさっきと同じ質問をした。
「なあ、頼むよ。一体なに隠してんの?教えくれよ。お願いだからさ。」
「ここまできていうのはもったいないし、もうあきらめなさい。別に事前に話さなくても害があるわけじゃなし。」
もうだめだ。せめて害がないような話であることを願うしかない。俺はもう諦めた。
階段のロックを外し、階段を登っている途中、ふとこいつの発言を思い出した。
そういえばこいつの発言には少し違和感があるところがあった。確か世話人いないとかなんとか言っていたがが世話人っていう言葉はおかしい。要は俺を世話する人はいないと言いたいのだろうか、それなら一人暮らしって言えばすむ話だ。おまけにこいつはあたしを頼れみたいなこと言ってた。この二つの発言から考えられるのは俺は世話をされる側ではなくする側ってことだ。
そしてこの流れから察するに自宅で俺を待ち受けているのは・・・・妹か弟、それ以外考えられない。
しかしそれだと謎が残る。もしそうなら俺が知らないはずがない。しかし俺の記憶にはそんな情報はないし、もし記憶が無いだけで生き別れがあったとしてもこいつはそれをネタにするほど性根は腐ってはいないと思うし、だとすればあのオッサンにミスがあったのか?でもそうならこいつがネタにするのはおかしいし。ってことは??・・・もうだめだ。どうしても謎が残ってしまう。
そんなことを考えているうちに玄関の前についた。
いきなり入るとあれなのでまずは呼び出しチャイムを鳴らす。
それを見た希美は自分が隠してることがバレたことを知り少し悔しがっていた。顔を撮って弱みを握りたかったが後が怖そうなのでやめておいた。
ドアが開いた。すると背の低い女の子が出てきた。
「・・・・上がって。お姉ちゃんたちが待ってる」
お姉ちゃんたちっていうことは3人以上は確定か。「お邪魔します〰。」
希美も家に入るつもりらしい。
俺らはそのまま応接間に案内され、そして新しい家族とやらと顔を合わせることになった。
そこにいたのは三人の女の子で名前は上の子からそれぞれさくら、はるな、ゆかりというらしい。年はそれぞれ15 13 11。つまり一番上の子は俺と同い年ってことになる。
俺は3人の顔をもう一度見直す。
三人ともみんなとっても可愛い。さくらとゆかりは美人系ではるなはかわいい系。そして雰囲気もそれぞれ違う。もちろん俺に対する反応もちがう。
さくらはなんか面白そうなのきたって顔。
はるなはブサイクじゃないだけましかって顔。
ゆかりはこの人怖いって顔してる。まあこのくらいの年の子で俺の見た目からすれば当然か。
言い忘れたが俺のルックスだが背が160以下のチビで童顔+色白。一応イケメンの分類に入るがかわいい系。だがその反面体は鍛え抜かれており、細く見える手足は物凄くゴツゴツしてて筋肉の付き方も普通の付き方をしてない。そして耳から肩には大きな傷があり、右手から肩にも火傷の残り傷がある。これで入れ墨でもしてたら間違えなくヤクザに間違えられてしまうだろう。
・・・・・・
軽い自己紹介が終わった後、謎の沈黙が流れていたが希美は容赦なくそれをぶっ壊した。
「まあ、みんな新しい家族が来て戸惑っていると思うけどこういう時になにもしないのはよくない。
みんなお腹すいてるしご飯にしよう。」
今日はこいつに助けられてばかりだ。いつか何倍にして返さなければならないと考えるとぞっとする。
手伝うことがないかと探したが手伝い不要とさくらにきっぱり言われ食卓の椅子に座らせられた。
「・・・」
このとき俺はこの子たちとの関係をどうするか考えていた。そのときついさっきまであったはずの何か大切なことを忘れているような気がした。
俺はもう面倒なことはいやなので例えこの環境下でも表面だけの家族を演じることにした。
その考えにたどり着いたとき一瞬だけあの四人がいるところが暗くなってるような気がした。
諸事情によりこの小説は一旦休載します。
またいままでに投稿した話は再編成して再投稿する予定です。