ソードアート・オンライン 導きの剣   作:零ちゃん

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第9話 痛みと気持ちと約束と

「よし!これで先に進めるぞ!」

「やっとだね!」

 

俺達は休憩を済ませ、先程の遺跡塔攻略の為に動き回った。結果、キーアイテムを手に入れ、バステアゲート遺跡塔の先に進む事が出来た。キーアイテムを手に入れる時にボスが居たんだが、大した敵ではなかった。

 

「この先は多分ボスだ。準備は…」

 

俺の言葉を遮る様にアナウンスが流れる。そのアナウンスはとても恐ろしいモノだった。

 

『ホロウエリア全域のペインアブソーバレベルを3に変更致しました。』

 

何を言い出すかと思えばペインアブソーバレベルをLV3に変更したと言い出した。

 

「ね、ねぇ、レイ。ペインアブソーバレベルって?」

「フィリアは知らないのか?このゲーム、いや、フルダイブゲーム全般にある設定の様なものだ。確か0〜10までのレベルが存在していて、低くなればなる程、現実世界での痛みに近くなる。SAOでは大体10か9だったはずだ。だからちょっとした違和感しか感じない。だが、LV3ともなれば、LV0程の痛みとは言わないが、現実世界でも影響が出るかもしれないほどの痛みを感じる。って所だな。」

「そ、それじゃ、モンスターから攻撃を受けたら…!」

「途轍もない痛みを感じるだろうな。」

「な、なんでそんなに冷静なの!?ゲームなのに痛みを感じるなんて…」

「俺は頭以外攻撃を受けようと痛いだけだ。どうせ動かないんだ。影響なんてないさ。だからこそ俺はフィリアを守れる。現実世界(あっち)への影響が実質0なんだ。だが、フィリアは違うだろ?安心しろ、フィリアには傷1つ付けさせはしねーよ。」

「……………」

「大丈夫。無理はしない。俺だって影響が無いだけで痛いモノは痛い。攻撃を受ける気は無いさ。」

「約束して。絶対に無理はしないって。」

「おう。約束だ。」

 

俺とフィリアは階段を登って行く。エリアボスを倒す為に。

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

 

「アイツがエリアボスか…」

「ドラゴン…?」

「ドラゴンというかワイバーンに近いな。だが、尻尾が剣になってる。気をつけないとな。」

 

俺達はボスを目の当たりにした。尻尾が剣になっているワイバーン。刃竜ゾーディアス。奴を倒せば次のエリアに行く事が出来る。

 

「行くぞ!!!」

「うん!」

 

ペインアブソーバレベルがLV3になった為、フィリアはかなり後方に下がってもらっている。そして当然、俺が前衛だ。

 

「はぁっ!!」

 

俺はゾーディアスに斬りかかるが、空を飛んでいるだけあって攻撃が当てにくい。簡単に避けられる。

 

「チッ!ちょこまかと!」

 

俺が振り向いた瞬間だった。ゾーディアスの尻尾の剣が俺を捉えた。避けようとしたが間に合わず─

 

「─っ!!?」

 

感じた事も無い痛みが俺を襲う。左腕を手の甲から肩にかけて切られた。幸い深くなく、かなり大きな切り傷の様なものになった。

 

「(なんだよコレ…!痛いってモンじゃねーぞ…!?)」

 

俺はフラつきながら立ち上がる。そこにまたしてもゾーディアスの尻尾の剣が俺を狙う。

 

「喰らってたまるかァッ!!!!」

 

俺は右手で剣を握り締め、ゾーディアスの尻尾の剣を弾く。

 

「─────!!!!!!」

 

ゾーディアスはバランスを崩し、床に落ち暴れている。絶好のチャンスだ。

 

「フィリア!!一気に決めるぞッ!!!!」

「う、うん!!!!」

 

俺とフィリアはゾーディアスに躊躇なく斬りかかる。幾度となく斬る。ソードスキルも発動し、起き上がる隙を与えない様に絶え間無く攻撃する。

 

「これで…終わりだッ!!!カラミティ…ディザスタァァァァァ!!!!!!」

 

俺はゾーディアスに向かって走り出し、両手剣の奥義技、カラミティディザスターを放つ。

 

「────────!!!!!!!!」

 

ゾーディアスは咆哮を響かせながら、ポリゴン片となった。

 

「や、やったのか…?」

 

俺は膝をつく。倒した事への安堵と、左腕に受けた痛みに耐えれなかったからだ。

 

「レイ!!!!」

 

フィリアが慌てて駆け寄る。

 

「無理しないって約束したのに!!」

「いやぁ、悪かった。俺も避けれると思ったんだが。」

「言い訳禁止!」

「はい…」

 

俺はそこからフィリアに説教された。まさか、アスナ以外に説教されるとは思ってなかった。アスナの説教程の恐ろしいモノは無いと思ったが、フィリアの説教も中々恐ろしかった。あれは二度と体験したくはない。

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

「分かった!?」

「こ、心得た…」

「……ホントに無茶はしないでね…レイが居なくなるなんて考えたくないから…」

「ん?何か言ったか?」

「な、何でもないよ!!早く次のエリアに行こっ!!」

「ひ、引っ張るなって!!」

 

俺達は次のエリアに向かった。本当の気持ちを隠しながら。

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