ソードアート・オンライン 導きの剣   作:零ちゃん

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特別編スタートです!
特別編といっても1話で終わらせてしまうのも味気ないと思い、少しばかり長編にします。少しばかりと言ってますが結構長くなってしまう未来が…いえ、俺の気の所為ですね。
今回の特別編は劇場版と同じオーディナル・スケールを舞台にしたいと思います。本来のオーディナル・スケールはアニメのマザーズロザリオ編が終わった後の話なので、この作品と違う点がかなりあります。ですので、そこら辺は目を瞑って頂けたらと思います。劇場版をまだ見ていない方にとってはネタバレを含んでしまいますので、ネタバレが嫌だという方は見ない事をオススメします。ここで言っても遅いのですが…
今回の特別編の話が嫌だ!という方がいれば是非コメントを下さい。別の特別編を用意します。
それでは第1話、どうぞ!


特別ストーリー オーディナル・スケール編
第1話 動き出した運命


2026年、あの忌まわしきSAO事件から約二年が経った。SAOを製作した茅場晶彦によりSAO内に一万人のプレイヤーが閉じ込められ、ゲーム内の死=現実での死というデスゲームを強要された。一万人のプレイヤーも約6000人まで減少し、このまま脱出出来ないかと思われていた。しかし、いくつかのギルドが結託し、攻略組としてアインクラッドの100層へと駒を進めて行った。その中でのあるプレイヤー達による英雄的行為により、アインクラッドは─SAOはクリアされた。

そのSAOを生き延びた者はSAO生還者(SAOサバイバー)と呼ばれるようになった。その一部の中に攻略に最も貢献した1人のプレイヤーも含まれている。その名前は─

 

 

 

 

 

 

「零、お見舞いに来たよ。」

 

 

 

──────────────────────

 

 

 

病室の扉を開けて入って来たのは、SAO時代の恋人…とも言える存在の人、フィリアだった。本名は竹宮琴音。一週間に2〜3回くらい見舞いに来てくれる。

 

「フィリア…おっとここはゲーム内じゃないな…琴音か、また来てくれたのか。来てくれるのは嬉しいが、学校は大丈夫なのか?」

「うん、大丈夫。それに、出来るだけ長く零と一緒に居たいから。それでリハビリの調子はどう?」

「まぁまぁってところだ。まだそんなに激しく動ける訳じゃないが、なんとか動けるよ。」

 

俺はトラックに轢かれて身体が動かなくなったのだが、VR世界に長く居たことにより、脳からの命令を少しずつだが腕や足が受け付けるようになった。受け付けるようになっただけで完璧に動く訳じゃない。VR世界に籠っていた結果、使わなくなった分の神経系が少しずつ再生したらしい。本来ならあり得ないらしいんだが、俺の再生能力がナ○ック星人並みに強かったらしい。ナ○ック星人はかなり言い過ぎだけど。

 

「でも、無理はしないでね。少しでも無理をしてまた動けなくなったら大変だし。」

「そうだな。そういえば、あともう少しでオーグマーだっけか?発売されるらしいな。拡張現実型情報端末オーグマー。ナーヴギアやアミュスフィアによるVRじゃなくARだったよな?」

「うん、私やキリト達は学校で配布されるっていう噂なんだけど。どうなんだろうね。見てる世界は仮想でも自分の身体は現実世界の物。VRに慣れてた私達が扱うにはちょっと練習が必要なんじゃないかな?」

「また面倒な物を作るよなぁ…だけど、メールなどのやり取りとか、その他の機能に関してはナーヴギアやアミュスフィアとは別のベクトルの性能な訳だ。確か自分の健康状態なども出してくれるとか。」

「そうだね、ゲームだけじゃなく健康面や日常生活で使う機能が他のウェアラブル端末よりも優れてるのは凄いと思うよ。でも零はどうするの?」

「それはオーグマーを買うかどうかを聞いてるのか?」

「うん。」

「どうだろうなぁ…」

 

正直買った所で意味はない。何せまだ一般人の様に身体を動かせる訳じゃない。ただ、琴音やキリト達が使うのであれば、メールなどのやり取りが出来る分、欲しいとは思う。だが、ゲームをやるには身体がついてこない。

 

「まぁ、発売された時にでも考えるさ。」

「そっか。」

 

その時、看護婦さんが入って来た。いつものリハビリの時間だ。

 

「早く身体を完璧に動かせる様になりたいねぇ…」

「そしたら、色んなところに行けるからね。あ、看護婦さん、リハビリ見学してても良いですか?」

「はい、構いませんよ。」

「おいおい、俺のリハビリなんか見学しても面白い事なんて何もないぞ?」

「良いじゃん別に。」

「構わないけどよ…」

 

そんなことを言いながら俺はベッドから起き上がる。普段リハビリを行う部屋までは車椅子なんだが、今回は少しでも早く動ける様になりたい俺の頼みで、部屋まで歩く事にした。

 

 

 

 

───────────────────────

〜そして3ヶ月後〜

 

 

「本日から拡張現実型情報端末、オーグマーの発売です!まだ発売まで時間が少しあるのですが、見てくださいこの行列!最後尾が見えません!!並んでいる人に話を伺って─」

 

俺は部屋のテレビを消す。そう、今日からオーグマーの発売だ。皆必死なんだろうな。俺は着替える為に起き上がる。俺はまだ少しぎこちない所はあるがリハビリのお陰で動ける様になった。何故着替えるのかって?今日はエギルの店で集まるという内容のメールを琴音から送られて来たからな。それと今は自分の家に帰ってきている。まぁ、退院というか通院に変わっただけだ。驚くべき回復力の持ち主とか、色んな意味で奇跡の生還者として、何度か取材もされたことがあったが、この話はいいだろう。それと問題の入院費やらなんやらは姉が出してくれた。言ってなかったが俺には姉がいる。訳あって今は海外で仕事をしている。ニュースでも取り上げられる程の女優だ。まぁ、ここ最近会ってないけど。姉には感謝してる。

まぁ、姉の事は今は関係ない。自分で話しておきながらなんだけど。

 

「さて、向かうか。」

 

俺は外には止めてあるバイクに跨る。まだ懲りずにバイクに乗ってるのかって?バイクが好きなんだ、別にいいだろ。俺はエンジンをかけ、道路に出る。エギルの店に向かう前に琴音を拾う事になっている。俺は地図を確認しながら皆の待つ場所へ向かった。

 

 

 

────────────────────

 

 

 

「悪い、遅くなったな。」

「ごめんね、皆。」

「レイ、フィリアちゃん、待ち草臥れたぞ!!」

「悪かったって。クライン、後で酒奢るからさ。」

「なら許してやる。」

「クライン、アンタ何様よ。主役はレイなのよ?アンタが奢ってもらってどうすんのよ。」

「うぐっ。」

「確かにそうだな。レイ、今日はクライン奢りだから安心しろ。」

「クラインマジか!?エギルも儲かるし、一石二鳥だな!」

「おいおい!そりゃねーだろー!?」

 

クラインの哀れな姿を見ている時、小さな女の子が近づいてきた。多分シリカだろう。

 

「レイさん、退院おめでとうございます!」

「シリカだよな?ありがとな。退院というか通院に変わっただけだが。」

「そ、それでもおめでとうございます!」

「あ、レイさん、これ!お見舞いに行けなくてごめんなさい!お兄ちゃんと一緒に行きたかったんですけど忙しくて…」

「別に構わないさ。キリトから色々話は聞いてるよ。直葉ちゃんだっけか。よろしくな。」

「はい!」

 

到着するなり皆に話しかけられる。キリトの妹の直葉ちゃんにも会ったことは一度もなかったのに明るく話しかけてきてくれた。とても出来た子だ。しかし、その肝心のキリトが居ない。

 

「琴音、キリト達はまだかかりそうか?」

「うん、もうちょっと掛かるらしいよ。先始めちゃって大丈夫だって!」

「そっか、んじゃ先に始めるか。今更ながらSAOクリアお疲れ様!!!」

「「「「「「お疲れ様!!!!」」」」」」

 

俺達は先にパーティーを始める。そう、この集まりはSAOを無事クリア出来た事での集まりだ。あれから二年経っているんだが、俺が入院して居た所為で集まる事が出来なかった。通院に切り替わる目処が立った為、急遽今日に決まったんだ。まぁ、ALO(アルヴヘイムオンライン)でよく集まってるけどな。

 

「悪い、遅くなった!」

「ごめんね皆!」

 

そんな時にキリトとアスナが遅れてやって来た。まぁ、俺と琴音も遅れたんだが。

 

「お、キリトか!」

「レイ、久しぶりだな!」

 

俺達はハイタッチをする。何、いつもの儀式みたいなもんだ。

 

「レイ君、久しぶりだね!身体はもう大丈夫なの?」

「アスナか、まぁ、なんとか大丈夫って感じだな。」

「そうだ、レイ、これを。」

「ん?キリトからプレゼントとは…爆弾か?」

「そんな訳ないだろ!?」

「冗談だって!怒るなよ!」

 

俺はキリトから渡された、丁寧に包装されている箱を開ける。

 

「おいおい、これは…」

「俺達は先に手に入れてる。多分レイだけが持ってないと思ったからな。」

 

中身はオーグマーだった。

 

「俺なんかの為に買わなくたって…」

「それなんだけど、それは貰い物なんだ。あの菊岡さんからのな。」

「菊岡さんか…あの人ならあり得るな…」

「序でに伝言も。『SAOを無事クリアおめでとう。今更だけどね。そのオーグマーは君の為に入手しておいた。存分に使ってくれ。君は知る人ぞ知る英雄で、大勢の人を救ったんだ。その事に誇りを持ってくれ。』だそうだ。」

「なんとまぁ、恥ずかしい事を簡単に言うな、あの人。てか、どういうルートで手に入れたんだよ…まぁ、細かい事を気にしたらダメか。」

「そうだぞ。今日は折角、皆集まれたんだ。楽しまないとな。」

「…それもそうだな。キリト、アスナ、今日はクラインの奢りらしいから存分に食えよ。」

「クラインの奢りか!流石クライン。大人の余裕ってやつだな。」

「クラインさんの奢り!?クラインさん凄いです。」

「キリトにアスナまで!?勘弁してくれよ〜!」

 

その日は平和そのもの。時間が過ぎるのがいつもより早いと感じてしまう。楽しい時間というのはあっという間だな。

キリトやアスナ達は、次の日学校があるとのことで、その日のパーティーは21:30位にお開きになった。

 

 

 

───────────────

 

 

二週間後、オーグマーを使ったARゲーム、オーディナル・スケールに旧SAOのボスが出現するという情報が流れた。その情報はまだあまり拡散されておらず、信憑性が低い事からあまりプレイヤーが集まらなかった。俺は琴音とその情報を入手し、開催される場所へと向かった。

 

「確かこの辺だよな。21:00まであと30分…少なからず人はいるけど、少ないな。」

「確かな情報じゃないし、仕方ないんじゃないかな?」

「それもそう…あれ?あのバイク…キリトが来てるのか…?」

「ホントに?探してみる?」

「まだ時間もあるし、探すか。」

 

俺と琴音は、歩きながらキリトを探す事にした。キリト1人で来るとは思えないから、多分アスナも一緒だろう。そんな事を思っていると、すぐに見つかった。

 

「キリトとアスナも来てたのか。」

「レイ?それにフィリアも…」

「レイ君とフィリアも、旧SAOボスモンスターを狙って?」

「まぁな。って事はキリト達もか。」

「あ、あぁ…」

「なんだ?キリト。乗り気じゃなさそうだな?」

「ARよりVRの方が良いんだが…」

「ははっ!違いない。まぁ、お前の運動不足の解消になるんじゃないか?」

「余計なお世話だ。っと、そろそろだぞ。」

「んじゃ、いっちょやってやろうぜ。」

 

「「「「オーディナル・スケール、起動!」」」」

 

俺達の服装が仮想の物に置き換わる。キリトとアスナはシンプルな軍服に似たような服だ。安定のキリトは片手剣で名前はエグゼキューター、アスナは細剣で名前はプリシーダー。フィリアは少し機能性を重視したような服。俺は赤黒い制服の様な物に紅いコートを羽織っているような感じだ。フィリアの武器はSAOでも使って来た短剣で名前はヴェント。俺も片手剣ではあると思うんだが、少し大きめだ。どっちかっていうと両手剣に近い。名前はツヴァイ。

 

「相変わらず紅いのとデカイ剣好きだな。」

「そういうお前は黒いの好きじゃん。」

「似た者同士だね。」

「ふふっ。みたいだね。」

「あれ?キリトにアスナ?それにレイとフィリアちゃんじゃないか!」

「なんだ?赤いおっさんの声が聞こえるが…」

「失礼だなオイ!」

「冗談だよ。」

 

振り返ればクライン率いる風林火山のメンバーが集まっていた。

 

「クライン達もか。こりゃ、誰がラストアタック取るか勝負だな。」

「へへっ、風林火山が頂くに決まってんだろ!?」

「レイ、始まるよ!準備はいい?」

「おうさ!」

 

21:00を告げるアラームが辺りに響く。その瞬間、辺りは仮想世界に切り替わる。

 

「この情報は本物っぽいな。」

「出て来たぞ!」

 

旧SAOボスモンスターが姿を現わす。その見た目は武者の様な見た目だ。

 

「懐かしいな。カガチ・ザ・サムライロードだっけか。」

「第10層のボスだな。レイが突っ込んで吹き飛ばされてたな。」

「そ、その話はするな!」

 

と、その時。

 

「皆〜!討伐頑張ってね!!!特別ライブ、いっくよ〜!!!」

「ユナちゃんだー!!!!」

「確かAIのアイドルだっけ…クライン、いい大人なのに…」

「べ、別に構わねーだろ!!?」

 

AIアイドルのユナが特別ライブによるバフを掛ける。何名かのプレイヤーはライブの方がメインになっている。

 

「バフか…ちょっとは楽しくなりそうだ。」

「レイ、行くよ!」

「よっしゃ!フィリア、タイミングは任せるぜ!!」

 

俺とフィリアはカガチ・ザ・サムライロードに向かって走り出す。

 

この戦いが大きな運命の始まりだった。




クソ長くて申し訳ありません。
長くした分、話数を少なくしようと思ったからです。話数を多くし過ぎたら特別編の様な気がしないので…だったら1話で済ませろって話ですけどw
オーディナル・スケール開始まで長ったらしいですが、お許し下さい。設定を合わせるために必死だったもので…
申し訳ありません。
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