ソードアート・オンライン 導きの剣   作:零ちゃん

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第2話 失われた物

「レイ!今!」

「あいよッ!!!!」

 

俺はカガチ・ザ・サムライロードが振り下ろした刀を弾く。

 

「スイッチ!!!!」

「レイ、SAOじゃないよ?」

「そうだったな…」

 

フィリアがそう言いながらサムライロードに斬りかかる。

 

「レイ君、次も頼んでいい!?」

「任せろッ!!!!」

 

俺は、もう一度ど振り下ろされた刀を弾く。次はアスナとの連携だ。

 

「はぁッ!!!」

「さっすがアスナ。細剣で右に出るものはいないんじゃないか?」

「もう!レイ君だって使える癖に。」

「今は使えないが…なッ!!!」

 

別の方を向いているサムライロードに斬りかかる。案の定、俺にヘイトが溜まる訳で。

 

「来なッ!相手してやるッ!!」

 

俺はサムライロードのヘイトを溜め、他に攻撃がいかないようにする。

 

「俺がこいつを抑えている間に、銃を装備しているプレイヤーは遠距離から蜂の巣にしてやれ!!多少の攻撃ならタゲが移ることはない!近距離アタッカーはガラ空きの背後を叩け!着実にダメージを稼ぐんだ!!盾持ちは俺の合図で俺と交代でこいつを抑えるぞ!さぁ、配置に付け!」

 

他の見知らぬプレイヤーも俺の言った通りに動いてくれる。何故かはよく分からんが。

 

「あの紅い剣聖から指示貰えるとか最高だろ…!」

「俺、あの人に着いて行くわ…」

「カッコ良過ぎて惚れる。」

 

なんて言ってるプレイヤーもいる。SAO生還者(SAOサバイバー)もやはり何人か居るようだ。てか男に惚れられても嬉しくないんだが。

 

「レイ君の指揮で皆が一斉に動いた…レイ君凄いね…」

「それだけカリスマを備えてるんじゃないの?」

「それじゃ、俺達もレイの指揮に従うとするか。」

 

フィリア達が動くのを確認し、タイミングを探る。

 

「ここだ…!盾役!代われ!!」

「「「「りょ、了解!」」」」

 

俺がサムライロードの刀を弾くと同時に、4人の盾役が一斉に前に出てサムライロードのヘイトを溜める。

 

「よし、遠距離班、そのまま遠慮無く鉛玉を浴びせてやれ!近距離班、盾役!もうすぐボスの武器が二刀流に変わる!盾役は今と変わらずヘイトを溜め続けろ!キツくなったら俺を呼べ!!近距離班は範囲攻撃の時には合図を出す!そのときに距離を取るんだ!いいな!」

 

その指令を出した時、突如全身黒紫に近い服を来たプレイヤーが現れた。そのプレイヤーの頭の上には2位と書かれていた。

 

「ランク2位…?なんだってそんな奴が今頃…」

「今の指令通りだ!盾役、しっかり耐えろ!」

 

まぁ、ランク2位という強者が現れたんだ。残り少ない敵のHPからすれば、まず負ける事はないだろう。

 

「範囲攻撃だ!近距離班!距離を取れ!!」

 

近距離でサムライロードを攻撃していた奴等が次々距離を取っていく。予想通り、範囲攻撃が来たが予めプレイヤーを下げて居た為、当たる事は無い。

 

「よし、ラストスパートだ!決めに行くぞッ!!!!」

 

俺はサムライロードに向かって走る。

 

「ガァァァァァァァァッッ!!!!!!」

 

サムライロードは雄叫びを上げながら斬撃を飛ばしてくる。

 

「そんな甘っちょろいのは効かない…ぜッ!!!」

 

縦と横とで斬撃を飛ばして来たが縦は少し横にズレればまず当たることはない、横の斬撃はあまり高く無かったから飛んで躱した。そのまま走り、2位のプレイヤーを追い越す。その瞬間。

 

「…スイッチ」

「!?」

 

俺はそのままサムライロードに最後の一撃として剣を振り下ろす。サムライロードは綺麗な塵になり消えた。そして空に浮き上がる【Congratulation】の文字。俺達はカガチ・ザ・サムライロードを倒したのだ。

 

「やったか…VRとは違って自分の体を動かすから…疲れたな…」

「レイ、お疲れ様!」

「やったな!レイ!」

「流石レイ君だね!」

「やるじゃねえかレイ!!!」

 

クラインに何故か背中を叩かれた。

 

「いってぇ!?クライン!叩くなよ!?」

 

みんなが自然と集まる。やっぱり、SAOを共に生き残ったメンバーだったからか、連携がやり易かった。まぁ、当たり前か。

 

「あ、そうだ…」

 

俺は思い出したように周りを見渡す。さっきの2位のプレイヤーを探してみるがもう居なかった。

 

「(あいつも…SAO生還者(SAOサバイバー)なのか…?)」

「おめでとう!えーっと、レイさん…かな?」

「は?ってうわぁ!?」

 

気付けばARでのアイドル、ユナが俺の目の前に居た。

 

「そんなに驚かなくても。今回は君がMVP!私からご褒美あげるね!」

「ご褒美?ポイントとか…か……!?」

 

俺は何故か頬にキスされていた。

 

「ふふふ。ポイントもそうだけど、こっちがメインかな?それじゃあ、またね!」

「って!あ!おい!………くっ…急に何すんだy「レイてめぇ!!!」

 

クラインが俺の肩を掴み、思いっきり揺らす。

 

「フィリアちゃんという子が居ながら何ユナちゃんにキスしてもらってんだよ!!?」

「知るかよ!?向こうが勝手に…!フィ、フィリア!これは俺からじゃないからな!?見てたから信じてくれるよな!?」

「レイなんて知らなーい。」

「そんな!?」

 

こうして俺達のオーディナル・スケール(OS)でのSAOボス討伐の1回目は終わった。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

───────────────────────

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

「零〜、次のSAOボスの出現位置が分かったらしいよ〜」

「そうか、琴音はどうする?行くか?」

「もっちろん!」

「他に行く奴は居るのか?」

「えーっと、アスナとリズとシリカが来るみたい!というかもう待機してるらしいよ。」

「早く無いか?まだ30分以上あるぞ…?まぁ、俺達もチンタラしてられないな。行こうか。」

「うん!!」

 

次のSAOボスの出現位置が琴音によって分かった為、俺達も向かうことにした。

 

 

 

 

 

──────────────────────

 

 

 

 

 

「よし、着いた。」

「あ、レイ君!それにフィリアも!」

「アスナか、今日はキリトは居ないのか。あいつ乗り気じゃ無いみたいだしな…」

「そうだね。キリト君なら『俺はVRの方が性に合ってるよ』って言いそうだし。」

「でも、クライン達は来てないのか?アイツ等なら、飛んで来そうなんだが…」

「さっきすぐそこで会ったんだけど、まだ1人来てないみたい。」

「そうか、まぁ、後々来るだろ。さぁ、そろそろ時間だな。それじゃ、やってやりますか!」

 

「「「オーディナル・スケール、起動!!!!」」」

 

 

 

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「今回はザ・ストームグリフィンか…これまた面倒なボスだな…」

「まぁ、レイ君の指揮なら何とかなると思うよ?」

「なんでそんなに期待されてるんだ…?」

「前回のサムライロードの所為だね。ほら、周りの皆もレイの事見てるよ?」

「やめてくれ!期待してくれるのは嬉しいが、俺の指揮は偶に当てにならないぞ?」

「それでも良いんじゃないかな?失敗しても死ぬ訳じゃないからね。」

「……それもそうだな」

 

そんな時、またユナが現れる。

 

「さぁ皆!今回も張り切ってね!!!特別ライブ、いっくよ〜!!」

「…………やっぱり指揮しなくていいかな?」

「根に持ち過ぎ!」

 

 

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〜風林火山side〜

 

「ったく!アイツ何してんだよ!?ユナちゃんのライブ始まっちまったじゃねーか!」

「連絡もつかねぇし、何回も電話掛けてるから寝てるって事は無いだろうし…リーダー、どうします?」

 

俺達風林火山のメンバーの1人が一向に来ない。かなり電話をかけたり、メールを飛ばしたりしてるんだが、反応もない。何かあったのか?

 

「俺達は全員揃って風林火山だ!1人欠けるなんて事は許されないからな!」

「さっすがリーダー。ん?リーダー、あれ…」

「ん?おいおい…こっちもボスか!?」

 

団員の指を刺す方向には、巨大なモンスターが佇んで居た。

 

「隠しボスってやつか!?ポイント多めに貰えるとか…!」

「アイツ、襲って来ますよ!?リーダーどうします!?」

「やるっきゃねぇな!!行くぞお前等!」

「「「オウッ!」」」

 

盾役が何とかヘイトを溜めて防いでくれている。その間に俺達でダメージを与えていく。ボスモンスターの足を斬り落とし、体勢を崩した時だった。

 

「ぐあっ!?」

「どうした!?」

 

振り返れば他のメンバーは倒れて居た。その倒れたメンバーの真ん中に立って居たのはあの2位の奴だった。

 

「てめぇ!!コイツ等に何しやがった!!!」

 

オーグマーを投げ捨て殴り掛かる。

 

「おいおい、そんなに怒るなよ。そんな単調な殴り方じゃ、俺に当てる事は出来ない…ぞッ!」

「ぐぅっ!?」

 

思いっきり腹部を殴られる。痛みで立ち上がれそうにない。

 

「クライン…風林火山のリーダー………ほら、立てよ。」

 

コイツは俺の首を掴み、そのまま持ち上げる。

 

「SAOじゃこんな痛み味わえないだろ…?」

 

腕を無理矢理曲げられる。当然曲がらない物を無理に曲げようとすると折れる訳で。

 

「ッ!!?」

 

腕の骨が折られ、痛過ぎて何も考えられない。

 

「ほら、よく見ろよ。アイツ、まだ戦えるみたいだぜ?」

 

顔をゆっくり上げると、目の前にはさっき足を斬り落としたボスモンスターがこちらに躙り寄ってきた。モンスターはそのまま雄叫びを上げ、殴り掛かる。その後の記憶は

 

 

 

 

 

 

 

ない。

 

 

 

 

 

 

 

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〜レイside〜

 

「アイツはもうすぐ空に飛び上がって大技を使う!!盾役は奴の攻撃を引き付けろ!!大技を防いだ瞬間、銃撃隊は俺の合図と共にアイツの翼をねらえ!!

アイツが堕ちたと同時に近接隊は一斉に攻めろ!!さぁ、行くぞッ!!」

「なんだかんだ言って、ちゃんと指揮してるね」

「む、ちゃちゃっと終わらしたいんだ。」

「もう、素直じゃないんだから!」

 

作戦通り、ザ・ストームグリフィンは大技を放つ為に空に飛び上がる。盾役が挑発し、いい具合にヘイトが溜まる。ストームグリフィンが雷の球を盾役の集団へ放つ。盾役集団は見事に防いで見せた。

 

「今だッ!!翼に風穴開けてやれッ!!!」

 

「「「「「うぉぉぉぉおぉぉぉぉぉ!!!!!!」」」」」

 

銃撃隊は一心不乱に翼へむかって銃を乱射する。側から見たら怖い集団だ。

 

「堕ちた…!近接隊!仕掛けるぞッ!!!!!」

 

俺やフィリア、アスナを含む近接隊で最後のトドメを刺しに行く。しかし、そうすぐには終わらせてくれない。

 

「チッ、予想より早く起きたか…!だが、何も変わりゃしねぇよォォォォォォ!!!!!!!」

 

ザ・ストームグリフィンは真っ直ぐ突進してくる。

 

「はぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁぁッ!!!!」

 

突進に合わせ、俺は剣を突き立てる。ザ・ストームグリフィンも、サムライロードの様に、綺麗な塵になり消えた。そして安定の文字である【Congratulation】。

 

「ふう…終わったな。」

「レイ君後ろ!」

「?」

 

俺が気になって後ろを振り向くと待機してたユナの唇が頬に当たる。

 

「…………んなぁ!?」

「またレイさん…レイ君だね!おめでとう!ご褒美からは逃げられないよ?それじゃあね!」

「…………………なんかもう、いいや…相手にするの…疲れた。」

「振り向いちゃダメって言ったじゃん!」

「いや、言ってないだろ!?後ろ!しか言ってないよな!?言ってないよな!?」

「レイ君とフィリアは仲良いね。そういえば、クラインさん、来なかったね。」

「確かに…確か、1人が来てないって言ってたんだよな?」

「うん。帰っちゃったのかな?」

「まぁ、クラインも社会人だしな。仕事もあるだろうし、帰った可能性もあるな。多分次の時は参加しにくるだろうな。」

「そうだね…今日はもう遅いし、帰ろっか。」

 

アスナはキリトが迎えに来るそうだから、キリトに任せる。俺はフィリアをバイクの後ろに乗せ、俺達も帰路に着いた。

 

 

 

 

 

 

 

 

 

この時にオーディナル・スケールが何の意図で誰の為に作られたのか、どれだけの闇を孕んでいるのかを知っておくべきだったんだ。

そうすれば

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

 

あんな事にはならなかった。




大分投稿遅れました!申し訳ありません!
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