今回は生存者探索回です
果たして生きている人はいるのだろうか?
一体何人が生き残るのだろうか?
それではCALL12、どうぞ!
「じゃあ行くぞ!」
「はいな」「はーい!」「えぇ」
とりあえず今必要な情報は出そろったのでこれからどうするかを話し合った結果、次のようになった
まずは警戒地区に行き、生存者を回収する
死んでしまった人間は灰になって消えてしまうことを夜科が知り、それなら急いで向かおうとのことになった
生きていれば万々歳だが、死んで灰になった後だと生死の確認が難しくなり、余計な時間を取ってしまうからだ
とりあえず私と夜科が戦線、アリシアと雨宮さんが後援だ
ある程度戦える夜科と、影の薄さを利用して忍び込む私で生存者を探し、何かあった時のためにと本調子じゃない雨宮さんの面倒を見るということでこのグループ分けとなった
ある程度の距離近づきいざ捜索
何やら後ろの二人が納得いってないような目線で何か訴えてくる。これ以上の班分けはないと思うんだけどなぁ…
そんなわけで現在夜科と二人で捜索中。下手に離れて探すよりは二人一組でカバーしあってた方がまだ安全でいい
そうこう探していると第一生存者発見!
あれは…よし!朝河君だ!よかった…まだ無事だね。少し安心
ただ今にも芋虫みたいなタブーに殺されそうになってるけど
……………
「行って来い夜科」
「は?って、ちょ、おま!?」
崖下にいる朝河君に迫るタブーの真上に落ちるように狙って夜科を突き落としました
言うより行動した方が早いしね!それに夜科なら大丈夫でしょ!
「どっけええええ!!!」
…ほんとあいつ何もんだ?
突き落とした瞬間常態を安定させ、下の状況を理解と同時に雨宮さんから借りた日本刀を抜刀、振りかぶるモーションに入る
それを落下中に瞬時にやるとか…やっぱお前ライズ使ってるでしょ!?常人の動きじゃねぇから!?
その後私が上から退路を指示し、何とか難を逃れる私たち
ようやく一息つき、朝河君に事情を話すことに…
途中一悶着があったが何とか夜科が堪えることで事なきを終えた
悶着の原因は私たちがサイレンの事情を多少知ってたことが原因
朝河君が私たちが地図や警戒区域のことを知っていたことに激怒、知っていればみんな死ななかった、お前が殺したんだとキレて夜科をぶん殴りました
流石に我慢ができないんで私が話をよく聞こうとしなかったアンタらが悪い…と言おうとした瞬間、夜科が私を制止した
「……今はこの状況を切り抜けることが先決だ…!!オレのせいにしたいなら勝手にしろ………」
そう言ってことを終えました
…夜科だって反論したかっただろうな…私はすぐに言い返そうとした。でも夜科は言い返そうとせず受け止めた…
それを続ければ壊れるよ?夜科…それでも君は続けるの…?
少し落ち着きを取り戻し、周囲を見渡す。視界に映るは人型のタブー。なんかエプロンかけてるみたいに見える…よし、コックさんてあだ名で呼ぼう
朝河君の話によるとどうやら一人だけ生きてるかもしれない人がいるらしい、ニット帽の人だ
どうやら背中にクロスボウを受けただけでもしかしたらとのこと。他の人は大体あのコックさんが料理(殺)しちゃったとのこと…汚っさんマジざまぁ
夜科は希望が薄くても助けに行く気バリバリ、朝河君は夜科と話してアリシアたちと合流して門に向かうようにするらしい
因みに私は夜科に着いていくことにした。もし私の気が変われば私が何とかするつもり。もしニットの人が他の人たち同様だった場合は…見捨てます
…少し冷静になって朝河君も頭が冷えたのか、先ほど自分の言った言葉に対して夜科に謝っていた
「あれは…お前のせいなんかじゃねぇ…!」
夜科は適当に返事したが、顔を見ればわかる。随分と安心した表情をしている
…もし、雨宮さんも今の言葉を一度でも生存者から言って貰えたら…きっとさっきみたいに溜めこまなかったんだろうなぁ…
………
「もしもし朝河君、ちょっといいかな?」
「朝河君…?まぁいい、なんだ?」
「もしよかったらさ…さっきの言葉、お前のせいじゃないって言葉…雨宮さん、メガネかけてる方の女の子に言ってあげてくれないかな?」
「…?まぁ、いいだろう。わかった」
「ん、ありがとね」
余計なおせっかいだけど…このぐらい良いよね?
それにしても今の反応からして朝河君も私のこと忘れてるなこれ。何なんだこの男子共は?脳筋なのかやっぱ?
朝河君が行ったのを見送り私たちはニット君の元へ行く
周りには三人ほどの遺体がある。メガネにキチガイ、後小心者の死体。…あれ?汚っさんどこいった?まぁいっか
あらかたの方角は朝河君に聞いたので問題ない。そろそろいるはずなんだけど…
「…ぐ…ううう………」
「いた!」
少し離れた場所にニット君はいた。どうやら這いながらもコックさんから少しずつ気づかれないように逃げていたようだ。…だけど
これは…傷が深い…こりゃ普通じゃ助かんないぞ
だが夜科は助ける気でいた。なんでそこまでするんだ?今だってここは危険な場所なんだ…もしかしたら夜科だって危ないのに…
ニット君の意識はまだあった。嫌だ、死にたくない、助けてくれ…延々と自分のことばかり。普通はこれだよ?夜科。誰だって自分が可愛いんだ、自分を優先するに決まってる
夜科はそれでも口悪くも激昂しながら元気づけようとする
誰かのために必死になれることはいいことだよ?でもそれが自分を滅ぼすことだったら駄目じゃないか…
ニット君が自分の為に動いた結果なんだ。死んでも自己責任じゃないか…それで夜科が死んだら笑えないからね?
そうして夜科はニット君の肩を持ちながら連れていき、私は周りの警戒のために先行しながら歩く
「ひとつ…頼んで…いいか…な…オレは杉田望…もし俺が死んだら…オレのテレカ…を、オレの母親に届けてくんねえかな…一回使っちまったけど…少しは…生活費の足し…に…」
………
「死なねぇつってんだろ!!!そんなもん自分で渡―」
夜科がニット君の頼みを断ろうと話し始めたその時、その言葉を遮るかのように前方から飛来する昆虫の様なタブー
その形状はまるで突進することに特化した姿をしていた。まるで弾丸のようにして高速で突っ込んでくる
動きが単調なためタイミングが分かれば私と夜科なら避けられるだろう
でもニット君は別だ。その死に体であれを避けられるわけがないし。奇跡的に避けてもすぐに第二波が来るだろう
夜科が肩を持っていても高校生程の男性の人間を担いで夜科が動けるか?難しいだろう
そもそもそのニット君はもう死ぬ、そんなやつ放っておけばいい
そう夜科に言おうとした
が、言わなかった
ガシッ
「「…は?」」
夜科とニット君から唖然としたような声が漏れる。後ろを振り返れば間抜けにも口を開け目が点になってる二人がそこにいた
そりゃそうか
高速で飛来した化け物を無造作に片手で鷲掴みにする女子高生とか普通じゃない
しかも微動だにしないのだ。止めた時の勢いで少し風が後ろに吹き抜ける程には衝撃があったのにだ
私も随分人間離れしちゃったなぁ…実は止められるかちょっとドキドキしてた☆
いやぁよかったよかった…私の力はここでも通用するようだと分かって少し自信がついたよ
とりあえずジタバタともがくタブーを横目に「杉田君」に問いかける
「…杉田君…だっけ?」
「え…あ、はい…」
「君はなんでこのゲームに参加したん?行方不明が出てる時点で危ないってのはわかってたんだし。それでもお金が欲しかったん?」
「それは……オレ…あんまり親孝行とか…できなかったから……お金があれば母親も…楽にできるかな…って……」
「…それだと君は親孝行どころか最高な親不孝者になるよ?このままだと」
「…え?」
「だってよく言うじゃん?親より先に死ぬ子供ほど親不孝な奴はいないって。言わない?」
「それは…」
「それでもここで死のうと思う?夜科に遺言残してここで諦めて力尽きるの?……がむしゃらにあがいて奇跡を掴んででも生き残りたいと思わないの?」
「でも…もうオレは…」
「私は生きたいか死にたいか聞いてんの。それ以外は求めてない」
「………行きたいに決まってるじゃないか…!まだ死にたくない!母さん置いて死にたくなんかない!!!」
「…そか、了解」
…本来なら見捨てるよ?だって他人じゃん?私が助ける道理なんてないし
でも…親を大切にしてる人なら私は助けたいかな
親ってのはホント偉大だもん。中にはクソッタレな輩もいるけど…少なくとも私は両親に救われた
…あの人達にはもう会えない。私が先に死んじゃったからね、親不孝な私には死んだ後も顔見せできないと思う
親を大事にする人に悪い人はいない
私の身内の基準を満たしたこの人…杉田望君を…
私は見捨てたくないと思った
懐から小さい瓶を出す
ホントは主要人物の誰かにもしものことがあった場合の時のためにアリシアが用意してくれた保険なんだけどね?この「疑似エリクサー」は
疑似エリクサー
プルートさんにアリシアが教わって作り上げた逸品だ。死者蘇生とか完全回復とかは無理でも瀕死や重傷からはある程度治してくれる薬だ。ようはげんき〇かけらだ(隠すとこ意味なくね?)
本来なら渡さない。どうせこの人はここで死んでしまうモブキャラだったんだろう
助ける意味はない…が、もう助けない意味がなくなった
助けたいと思っちゃったからね
「夜科、杉田君に刺さってる矢を抜いてあげて。杉田君はその時に意識を失わないように歯を食いしばりなさいな。意識失ったら今の状態だと戻ってこれなくなるかもしれないからね。その後にこれを飲ませてあげればある程度傷は治るはずだよ?」
「…これは…薬か?こんなんで治るのか?」
「それは飲ませてから確認しなさいな。…聞きたいこともあるだろうけど後で言うから今はその通りにして。早くしないと杉田君死んじゃうよ?死んじゃったら効果はないから急いで」
「あ、ああ!」
疑似エリクサーを夜科に渡して指示をする
夜科は今の私の状況と急に出てきたなんだかよくわからない薬に戸惑いながらも素直に杉田君の手当てを始める
こういうとき理由を後回しにしてくれる人っていいよね?下手に問いかけてくる人って
大抵他にやらなきゃいけないことよりも納得しないと動かない頑固者だから扱いに困る
時間がないときは特にだ。私の好感度ポイントはマイナスです
…さて、と
「ギ…ギギギ……!」
「お邪魔虫には退場願います。っとりゃ」
ドゴオオオッ!!!
「ピギャアアアア!!!」
じたばたと動くタブーを地面に叩きつけ一回黙らせる。いつまでジタバタしてるねん。いい加減腕が疲れます故。筋肉痛になったらどうしてくれるねん。あれ辛いんだからな?
読者の皆さん、一応言っておきますがライズ使ってますからね?怪力女とかじゃないですからね?
安心してください!使ってますよ?
ぴくぴくと動くタブー(もはや瀕死)のお腹辺りにくい込まれている丸い結晶、イルミナに軍用ナイフを取り出し逆手持ちで突き刺します
いくらかもがいた後、タブーは灰となって消えていったのでした。めでたしめでたし
いやぁ~タブーはやり方次第では血を出さずに倒せるようで。汚れなくて済みます
ナイフをしまい、夜科たちの方を向く
どうやらなんとか無事に終わっているようだ。ある程度回復した自分の体を信じられないかのように見まわす杉田君。もう普通に歩けるようになるとは…アリシア、アンタきっといい薬剤師になるよ。確か薬剤師は結構稼げたと思うしね
…これをいつの間に用意したのやら…これだから天才ってやつぁ常識が通じない
巫女「常識は捨てるものなのですね!」
…何か今聞こえた気がするけど忘れることにしよう
「藤堂…これって一体…」
「ちょっと特殊な薬だよ。害はないし副作用もない、でも完全に治るわけじゃないからまだ無理はしない方がいいっすよー」
「…よかったのか?お前は他人には―」
「ただの気まぐれ。それだけじゃ不満?」
「…いや、いっか。助かったぜ藤堂。ほら杉田も」
「あ、あぁ……ふぅ……ありがとうございます、藤堂さん。おかげで助かりました…なんかこういう時ってどうすればいいかわからないっすわ、すいません」
「笑えばいいと思うよ?」
「それどこのエ〇ァっすか…」
「よし、合格」
「何が!?」
頭を下げながら照れくさそうにお礼を言う杉田君に冗談を言いつつも…私は考える
………
ありがとうございます、藤堂さん…か
そういえばお礼の時にしっかりと私の名前を言った人って…あの時にいたっけかな…
お礼しか言われたことなかったし…今みたいに気持ちがこもってなかった気がする
「…ハハッ!どういたしましてッ!」
「その笑い方はあかん」
ごめん。正直な話…こんな感謝の気持ちがありありと感じるお礼が恥ずかしかったのでつい…
まぁ…それ以上にとても心が温かくなったんだけどね…
「あ、杉田君?ガム持ってる?もしよかったらちょーだい」
「いいっすよ。どうぞ」
「あ、杉田。オレにもいいか?」
「どうz…あ、今ので最後だったわ」
「ちくしょう!」
はい、死亡キャラの杉田望君がまさかの生存です!
何故生存したか?気分です。後唯一名前が分かってたんで
エリクサーというご都合主義アイテムが出ちゃいましたが…まぁ劣化版だからいいんじゃないかなぁと。げんき〇かけらですし、かたまりじゃないですし
全快はしないし生き返りもしないしね
あくまで瀕死と重傷から救い上げるものですのであんまり多用はしません。数もそんなないし
それにしても…アリシアさんの道具製作スキルは伊達じゃなかったんや
幸運も含まれて完成することができた…でも準備期間って一週間もなかったよね?貴方
…もはやるゐさんとは別枠のチーターなのかな?
因みに今ではるゐさん御用達のハーブシガーも作っております
るゐさんはもうアリシアがいないとダメなようです(意味深)
杉田君は今後頑張る予定なので皆さんも見守ってあげてくださいね?
一体どんなPSIを習得するのか…!ガムうめぇ…
「ガムガムのぉぉぉ…」とか言い出しそう
後はるゐさんが名字か名前を言う相手は守る対象になります
それ以外は特徴なんかで言ったりしますね
今回で言うならニット君から杉田君への変化がそれですね
それではここまで読んでくれた皆様に感謝を!